コラム 住まい再考|古民家再生|降幡建築設計事務所【長野県】
12/09/19

【59】 和と洋-畳と椅子(2)-

日本の住宅では、椅子やベッドがなくても生活できます。しかし、西洋の国々も、中国や台湾などでさえ椅子・ベッドを必要とする住宅です。その原因は、床の違いにあります。玄関で靴を脱ぐ日本と韓国以外の国は、室内でも靴履きです。その床は、道路の延長とも申せます。当然、身体を支える家具が必要になるのです。

一方、椅子を必要としない、靴を脱いだ生活の日本の畳は、世界に誇る清潔な床とも申せます。そこは、衣服も寝具もそして人の肌も直接触れることのできる床だからです。

さらなる特徴は、融通性と転用性にあります。お座敷も押入れから布団を延べれば、お客様の寝室に変わります。さらに、述べる布団しだいで何人のお客さまにも速やかに対応できるのです。また、時によっては二間続きの仕切りを外して、広間として大勢の集まりにも転用できます。

その特徴は、家具を使わないで済む床である、畳に起因しているのです。