パーフォレーション~ソケットプリザベーション

2009/05/16 7:44

初診時に右上中切歯の歯肉が腫脹してきた患者さんです。


腫れた位置が根尖付近でなく、歯根の中央部付近であったためいやな予感がしました。



X線写真です。根尖にも若干透過像が見えます。
しかし、注意深くポストを除去してみると案の定舌側に大きなパーフォレーション(穿孔)が確認できました。

患者さんは抜歯した後にインプラント治療を希望したため、抜歯と同時にソケットプリザベーションを行いました。



パーフォレーションしていたのは舌側ですが、骨欠損は唇側にあります。歯冠は軟組織に治癒を少しでも促進させるため、術前に骨縁レベルまで削合してあります。

唇側の骨壁は非常に薄いことが術前のCTで分かっていましたので、それを壊さないように慎重に分割抜歯しました。



そして徹底的に不良肉芽を除去し、周りの骨に少し穴をあけて出血を促したあと、人工骨を入れます。



そしてその上に吸収性膜を置いて縫合します。
2週間で抜糸をし、約4ヶ月待ってからインプラントを埋入させていただく予定です。

先日消毒にお見えになりましたが、思ったほど腫れもなく、痛みはほとんどないとのことでした。




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