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2017/03/12
ターボがエコになったのではなく、エコがターボになったんです。いきなり禅問答のようで申し訳ありません。じつはこれ、ダウンサイジングターボのコンセプトそのものなんですね。
ダシンサイジングターボというのは、エンジンの排気量を小さくすることで高効率を狙いながら、ターボを付けることで動力性能を維持する、というものです。排気量が小さくなったことで気筒数が減れば、エンジン重量が軽くなるだけでなく、クルマのパッケージにも影響します。
それではターボ領域で燃費は高くなるのか? といえばそんなことはありません。やっぱりターボで多くの空気を与えて多くのエネルギーを出させると、そのロスも大きくなってしまい燃費は良くならないのです。つまり燃費を考えるならターボが効かない領域で走らせる必要があるんですね。
ターボは加速力が必要な時のエクストラパワーを得るための装置であり、もっといえば定常的にターボが効いてしまっていては燃費が悪くなって困ってしまうんです。
ちなみにクルマの排気量はどうやって決まると思いますか? たとえば660ccでもターボを付ければ130馬力を出すことは可能ですが、それを2リッターの代わりには使えません。それはスタンディングトルクというんですが、発進時、まだターボが回らない領域でのトルクがしっかりと確保されることが必要なんです。
発進時の駆動力を確保するため1速ギヤが低くなり過ぎると、いろいろな不都合が発生します。つまり、ごく低回転でトルクを出せないとダメなので、無闇に小排気量化はできないんです。
低回転でのトルクを出す=燃焼を安定させることができれば、小排気量化ができることになります。そのための武器が直噴です。精密な燃料供給が可能なので、低回転でも燃焼も安定して、燃費も良くなります。

というわけで、ダウンサイジングターボには直噴+ターボという組み合わせが必須となるわけです。直噴とターボの組み合わせで圧縮比を上げられたことも、低回転でのトルクを出すことにプラスになっています。
低圧縮比、ターボラグ、過給圧のコントロールなどの問題点を抱えていたターボは、直噴と最新制御技術などによって、エコなデバイスの一員となったことは間違いありませんね。ディーゼルにもターボは不可欠です。
幻の高効率エンジンと言われる(本当に幻に終わりそうですが)HCCI(予混合圧縮着火:ディーゼルのように自己着火を行うガソリンエンジン)にもターボは必要でしょう。そういう意味では、ターボはエンジンの未来を背負っているといえそうです。
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