生きていくのに疲れた、というと大げさですが、
ほんとに本人はそう感じていた時期、ひたすら本を読んでいました。
科学書から始まり、哲学書に移行し、その後、なぜだか心理学に行きました。
そのなかで、ツボにはまったのが河合先生でした。

硬い話なのに、なぜだかユーモアが必ずあって、
「いい」かげん感覚を教えてもらったと思います。
その後、講演会に出席したり、全著作集が出版され、第一期は全巻そろえて、
第二期もぽつりぽつりと買い揃えています。
当時は、まだ生きているのに全著作集なんてなぁと思いながら、
これも河合先生のユーモアなのだろうと思っていました。
1999年当時、まだブログもSNSもない時代に、
ネットでファンクラブでも作ろうかなってくらいファンになりました。
先生は、それから文化庁長官にまでなってしまい、驚いていたのを覚えています。
残念ながら、昨年、ほんとうにお亡くなりになりましたが、まだなんか実感がなく、
永眠という「夢」のなかで、ご自分の夢分析でもしてるんやろうか・・・
なんて、思ってしまいます。

なんだか河合先生の話となると、ファン的な話が先行してしまいました。
そんな河合先生の本をどれを選ぶかとなると、賛否両論になるでしょうから、
あえて、たまたま洋服ダンスの上にあったこの本を読み直して、ご紹介することにしました。
まあ成り行きという感じが、自分でもいい感じやな・・・と思っている次第です。

改めて読み直すと、完結でシンプルな内容ながら、奥の深さを感じさせるのは、
さすがに「こころのひだ」を解きほぐしてきた先生のことはあります。
またこの本は「論座」に掲載されたものを加筆してできた本で、
まとまりがあって読みやすいのです。

みなさんは、「友情」について、それも「大人の友情」について、
向き合って考えたことがあるでしょうか?
まだ社会人ではない、純粋な時期であれば、
「友情」ってことも、すなおに論ずることができるでしょうが、
おとなの友情って、どうかこたえることができるでしょうか。

友情って、気の合う仲間とどんどん波長が合い、一心同体的感覚を体験して、
そのままの友情を保つことができるでしょうか?
男女間の友情なんて、成り立つのでしょうか?
友人の出世を喜べるでしょうか?
人はなぜ、裏切るのでしょうか?

こんな問いに、河合先生はユーモアでみごとにすっぱ斬りします。

なんだか、読んでみたくなったでしょ?




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