【今週のピックアップ・アーティスト】BRUCE HIBBARD 「Never Turnin' Back」




黄色いシボレー・スティングレーに乗って、
こういう音楽をカーステでかけ、
LAの海岸沿いの道を、流れゆくパームツリーを眺め、
車のウィンドを下げて潮風を味わいながら、
ドライブしてみたいものだと、
1980年のおれなら考えていただろう。
夢みたアメリカとメロウなミュージック。

それから20年少々経過し、クライスラーの赤いレンタカーで、
ホノルルの道を走ると、FMラジオはどこをチューニングしても、
HIP-HOPやRAPばかりで、メロウなAORが流れるでもなく、
そういう手持ちのCDもあるわけでもないという現実。

このジャケットの写真のようなイメージと、
イメージ通りの音楽は、いまではノスタルジックだ。
でもいざ音楽が流れてくると、その当時のその空間に導いてくれる。
これが音楽のマジックだ。

さて、予備知識もなく聴いたイメージであるが、
この作品1980年の作品で、CCMというジャンルになるという。
CCMとはContemporary Christian Musicということを知った。
これもまた新たな発見である。

またこのアルバム評論を読むと「捨て曲がない」というフレーズが、
随所の出てくるのであるが、このフレーズはありがちでありながら、
ほんとにあてはまる作品が案外ないのである。
しかし、この作品に限っていえばまさにその通りだ。

①~⑦までライト&メロウなアップナンバーが一気に駆け抜け、
ほんとに心地いい気分にさせてくれる。
そして⑧のバラードがあり最後の⑩は、さながらE,W&Fの世界。

本作品はまた、ブルースにとって2ndアルバムで、
以降は目立った活動がないようだ。
こういう音楽が円熟していくのを聴いてみたかったものだ。

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