2011/05/07 14:49

首相、中部電力浜岡原発に全面停止要請
2011/5/7 4:00 情報元 日本経済新聞 電子版

 菅直人首相が6日、中部電力に対し、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の運転を全面的に停止するよう要請した。東海地震の震源域の真上に位置し、津波対策が不十分であると判断したからだ。政府はあくまで浜岡原発特有の措置として他の原発には運転停止などを求めない方針。


浜岡原発:7日午後中部電力取締役会、運転停止受け入れへ
毎日新聞 2011年5月7日 12時01分

 中部電力は7日午後に取締役会を開き、浜岡原発(静岡県御前崎市)の全ての原子炉の運転停止を求めた菅直人首相の要請を受け入れることを決める。中部電幹部が明らかにした。

 中部電は定期検査のため運転停止中の3号機に加えて、稼働中の4、5号機の運転を停止することになる。全面停止すると夏場のピーク時の電力供給余力は大幅に低下するため、中部電は停止中の火力発電所の運転再開や、関西電力など他の電力会社から電力の融通を受けて代替する方法を検討する。ただ、原子炉3基分の電力を火力発電所で代替すると燃料費が年間約2500億円増えるなど経営への悪影響は避けられない。中部電は代替電力の調達方法や原発停止による経営への影響などを検討したうえで要請受け入れを最終決定する。

 中部電幹部は7日朝、毎日新聞の取材に対し「国の要請なので基本的には受け入れることになる。ただ、関電から調達できる電力量や火力発電所用の燃料を十分に確保できるかなどを見極める必要がある」と述べた。【丸山進、工藤昭久、高橋昌紀】