長野県松本市の行政書士です。松本市 行政書士 岩城行政書士事務所 |相続,遺言,成年後見,内容証明,農地法関連許可申請,建設業許可,風俗営業許可など法律問題はお気軽にご相談ください。

長野県松本市の行政書士の岩城です。

移行認可申請する特例民法法人さんがもっとも頭を悩ますのが、「公益目的支出計画」ではないでしょうか?

「100年以上の計画でもいいの?」
「固定資産を無くさなきゃいけないの?」
「計画通り事業を運営したら、いつか破綻しちゃうけど?」
等々、色々な声をお聞きします。

そんな疑問にお答えする前に、「何故、公益目的支出計画を作成しなければならないのか?」をご理解いただきたいと思います。
公益目的支出計画作成の趣旨をご理解いただき、今後の計画作成にあたっていただきたいと思います。

整備法119条1項
第45条の認可を受けようとする特例民法法人は、当該認可を受けたときに解散するものとした場合において旧民法72条の規定によれば当該特例民法法人の目的に類似する目的のために処分し、又は国庫に帰属すべきものとされる残余財産の額に相当するものとして当該特例民法法人の貸借対照表上の純資産額を基礎として内閣府令で定めるところにより算定した額が内閣府令で定める額を超える場合には、内閣府令で定めるところにより、当該算定した額(以下この款においては「公益目的財産額」という。)に相当する金額を公益の目的のために支出することにより零とするための計画(以下この款において「公益目的支出計画」という。)を作成しなければならない。


 今回の整備法に基づく移行措置は、従来の公益法人(特例民法法人)を、その法人格を継続させたまま一般社団・財団法人に移行することができるようにしたものです。

つまり、本来であれば特例民法法人が一般法人に移行するための手続は、当該法人を清算した上で一般法人の設立という手続を経なければならないところを、当該法人が実際に清算→設立の手続を経ることなく移行できるようにしたものであることになります。
     
従来の公益法人(特例民法法人)が清算する場合、残余財産については旧民法72条により類似する公益目的のために引き渡されることとなり、私的領域への流出は認められていません。
     
したがって、当該法人が保有していた財産を一般法人に承継するにあたっては、当該財産が公益目的のために適正に支出されることを担保する必要があるわけです。
     
この「公益目的のために適正に支出されることを担保する」制度が、『公益目的支出計画』です。
     
また、一般法人は、その実施する事業についての制限がないため、特例民法法人として保有していた財産が、当初(従来の公益法人)目的としていた事業以外のために処分される可能性があることも公益目的支出計画を必要とする要因となっています。
     
それぞれの法人の自治に委ねられる一般法人に移行することにより、保有財産を無制限に公益目的以外に消費されることは適当ではないという考え方に立脚した制度であると言えますね。

<旧民法72条>残余財産の帰属
1.解散した法人の財産は、定款又は寄付行為で指定した者に帰属する。

2.定款又は寄付行為で権利の帰属すべき者を指定せず、又はその者を指定する方法を定めなかったときは、理事は、主務官庁の許可を得て、その法人の目的に類似する目的のために、その財産を処分することができる。ただし、社団法人にあっては、総会の決議を経なければならない。

3.前2項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。


公益法人、NPO法人の皆様を支援します!
一般社団法人しなの中小法人サポートセンター
TEL:026-214-6888
Mail:info@shinano-support.org

岩城久 行政書士事務所(長野県松本市)
相続・遺言・成年後見・内容証明作成・契約書作成・会計記帳・助成金及び補助金申請
風俗営業許可申請・建設業許可申請・農地法に関する申請・ペットトラブルに関する相談
農業生産法人設立・株式会社設立・公益法人設立・公益移行認定・一般移行認可



blogram投票ボタン
にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ