皆さん、お久しぶり(一週間ぶり)です。

今日は久しぶりにエコトーク❤してみたくなった専務井上です。 

最近、長野ブロックでNPO法人(内閣府認証)エコキャップ推進協会が絡んだエコ事業を行う、とのことで若干気になったので前回の会員会議所会議の会議中に内職していろいろ“エコキャップ”について調べてしまいました。

年間販売量(2008年度)は年間57万1千㌧で、回収率が77.9%と非常に高い回収率を誇るのがペットボトル(ちなみにリサイクル率84.9%とあるが、指定業者にPETボトルを渡した時点でカウントされるため実際に“リサイクル”されている率という意味ではない。)。

ペットボトル1本30gとして年間190億本を消費。
1本100円で買ったとして約1.9兆円の巨大なマーケットが存在しています。1億人が買ったとすれば、1人当たり190本/年(ひとり年間200本買っている。)

エコキャップの重さは1個2.5g。キャップだけを集めれば、1kg当たり15円で買い取ることが出来る程度の廃プラ。

エコキャップ400個で約1kg。(1人年間200本消費すると、400個は約2年分の消費量に相当。)

1年間で200個=500gのゴミ。(1年分の200個=500gのキャップを作るのに必要な石油は約1ℓ)

さて、ECOキャップ回収リサイクルとボランティア活動をしているエコキャップ推進協会によると、キャップ400個焼却処分すると3,150gのCO₂が発生されます。

そして、400個集めると10円のワクチン代ができるとのことです。(ポリオワクチン1人分で20円)

家庭からのCO₂排出量は、1人当たり年間で2,196kgのうち、200個=500gのキャップ(年間約1.6kg)をどうかしたところで環境負荷の改善への貢献度は微々たるもので、「環境の為にエコキャップ運動しています!」なんて口に出すのも恥ずかしいレベルです、正直。(違う表現を用いると、やらないよりはやったほうが良い、ということであれば他のことを考えたほうが良いレベル)

さて、費用面から見ると、キャップ6kgを送るのに輸送料420円(佐川急便)、段ボール1箱158円、合計678円です。これでワクチンの寄付金額が60円・・・効率はわずか8.8%ほど。

同協会のキャップ回収総数は累計で2,215,148,419個(2007年7月~2010年8月20日)。重さに換算すると5,537,871kg(ちなみに1kgあたり10円の寄付とすると、約5,500万円分)。6kg当たり678円の輸送費用ということは625,779,428円が輸送費用の合計ということになります。(年間約2億円) 

ほ、本当ですか~!!? 

もちろん、この費用負担はキャップを集めた人々です。

ワクチンの寄付報告を見ると、累計で33,603,902円寄付されているわけですが(集めたキャップの約6割が寄付されている)、この6億円の輸送費用をワクチンへの寄付に使ったほうが世界のもっと多くの子どもたちが助かると思います。

むろん、佐川さんはこのエコキャップ運動でずいぶん助かっていると思います。

正直、すごいビジネスモデルです、これは(笑)。

総じて言えることですが、「エコ」がつく事業(活動)は何かとお金が動き、コストがかかります。PETボトル然り、エコバッグ然り、エコポイント然り、キャンドル系然り、マイハシ然り・・・

「エコ」のことを捉えるとき、それは決して「環境」それ自体の“マター”ではなく“「ビジネス」マター”である、というのが悲しいかな、事実です。

PETボトルリサイクル推進協議会の資料でPETボトルの回収率の推移がグラフになったものをごランください。

図:PETボトルの回収率の推移

一目瞭然なのですが、回収率が上がっているとともにPETボトルの販売量も上がっています。

この事実が全てを物語っていると思います。

皆さんの周りの「エコ」、「エゴ」になっていませんか?