皆さん、お元気ですか?

金曜日はプレモルの日、否、長文“上等”専務井上のブログの日です。 しかし最近三役の面々も日に日に長い文章になっていて皆さん総統、否、相当たまっていらっしゃるんですねWWW

明日は長野ブロック協議会第41回会員大会で、本来ならばJC会員の一員として明日の大会についてPRしなくてはいけないのかもしれませんが、今日はどうしても書き記さねばならないことがあります。

それは“チャイナリスク”についてです(予想通り?)。

昨今、我が国の領海内で中国のスパイが公務執行妨害の容疑で捕まって以来日中関係が悪化していた為どのような展開を見せるのか注視していましたが、どこぞの政府は最悪の選択を選んだようです。

以下は時事通信ニュースより抜粋

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中国人船長、処分保留で釈放へ=「日中関係を考慮」-尖閣沖漁船衝突・那覇地検

沖縄県の尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で、石垣海上保安部が公務執行妨害容疑で逮捕した中国人船長◆(簷の竹かんむりを取る)其雄容疑者(41)について、那覇地検は24日、国民への影響や日中関係などを考慮した上で、処分保留のまま釈放することを決めた。

29日の拘置満期を前に、早い段階で釈放したいとしている。仙谷由人官房長官は「検察が総合的な判断の下に考えることもあり得ると思う」とした

事件に端を発した対立の影響が経済分野にも飛び火する中、緊張関係がこれ以上続けば不測の事態を招きかねないと政治的な判断をしたとみられる。対中関係に配慮した異例の船長釈放は、内外の批判を招きそうだ。同地検の鈴木亨次席検事は記者会見し、釈放理由について「事件に計画性はなく、わが国での前科がないなどの事情も認められる」とした上で、「国民への影響や今後の日中関係も考慮すると、これ以上容疑者の身柄拘束を継続して捜査を続けることは相当ではないと判断した」と述べた。

柳田稔法相は中国漁船船長の釈放について「指揮権行使の事実はない」と述べた。那覇地検は福岡高検、最高検と協議の上、船長の釈放を決めたとしている。
 那覇地検は、船長が故意に、漁船を巡視船に衝突させたとしており、今後起訴猶予処分とする見通し。
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今回の釈放については怒りを通り越してただただ開いた口が塞がらないわけですが、冷静に私見を述べていきたいと思います。

今回の事件についての第一印象を一言で表現すると、
さらば、法治国家ジャパンンンンンン!!(> o <)

い、いかん、冷静さを失ってしまった・・・(汗)

それにしても、前原外務大臣や仙石官房長官が言われていたように「法に基づいて粛々と対応」した結果が「無条件で釈放」ですか・・・

どこの法治国家が“公務執行妨害”の罪で逮捕された容疑者を“無条件”で釈放するんですか!?
(・・・日本です。)

せ、せめて「釈放する」という選択肢を選ぶなら、中国に不法に拘束されている日本国民4人を救う外交的手段として使ってくれよ~~~!!!

無条件で釈放して何が得られるんですかーー?管さん?仙石さん?(※これは地方の一検察庁では判断できない外交マターですから、当然然るべきレベルからの指示があったと予想いたします。)

おっと、いけない、冷静、冷静・・・

事件に計画性がない、と言いますが、常識から考えて民間人が他国の軍隊に突っ込む、なんてことは考えられません。しかも、付近の他の中国漁船がいてぶつかった後すぐさま共産党政府に通報をしたといわれています。

何から何まで仕組まれていたとしか思えません。

さて、那覇地検の言う“国民への影響”や“日中関係”というのはどのようなものなのでしょうか?

日本と中国の関係が悪化したらどのような影響があるというのでしょう?

SMAP上海公演の延期?・・・大したことない 

一万人の中国人の来日中止?・・・来なくて結構

日中トップ会談棚上げ?・・・却って良かったかもしれない

レアアース輸出規制?・・・これはちょっと影響ありそう

確かにレアアースの輸出禁輸で困る企業は存在すると思います。中国は現在世界でレアアースの生産量の9割以上を占めているそうで、特に日本は中国から輸入しているわけですから打撃はあるでしょう。
参考資料にリンク

誤解してはいけないのが、レアアースが中国にしかない、というわけではないということです(生産量と埋蔵量の違い)。中国の安価な人件費で生産されるレアアースの恩恵を受けているのは主に日本と米国だと思いますが、今後中国以外の輸入ルートを探る動きが加速していくでしょう。

よって長期的にみれば中国への過度の依存がどれほど危険かを気づかせてくれたので良い機会になったと思います。

更に誤解してはいけないのが、日本は決して経済的に中国に頼ってはいない、という事実です。(ミクロで中国どっぷり、という企業はもちろん存在する)

日本は、輸出も輸入も対GDP比で15%前後と他国と比較しても低く、中国への輸出はそのうちの5分の1です。

各種データ(引用:三橋貴明ホームページ)

更に、自動車が日本の輸出に占める割合はといえば、5%以下といわれています。つまり、日本のGDPの約3%の規模の話、ということです。

日本経済全体で見れば、その程度の話だ、ということです。

本質的な話に戻ります。

今回の一連の日本の対応が国益を最大限損ねたことは疑う余地もなく、どこぞの政府が経済的にも外交的にも統治能力がないことが判明してしまったわけですが、一つだけ良かったことがあります。

それは“チャイナリスク”について国民がまじめに考えるきっかけを与えてくれたことです。(ちょっと遅すぎたかな・・・涙)

日本人は、中国の不当に廉価な労働で生産された消費財で随分恩恵を受けてきましたが、それもそろそろ方向転換を考えたほうが良いと思います。

東シナ海の実効支配を目論む中国に対して日本は自分の国(領土)を守ることが出来るのでしょうか?

今のままでは、答えは“No”です。

日本は残念ながら、竹島も北方領土も取り返すことが出来ていません。このままでは尖閣諸島も秒読みでしょう。この1~2年が正念場だと思います。

今後の展開ですが、日本が譲歩し続ける限り中国は更なる要求を突きつけてくるでしょう。
中国とはそういう国なのです、今までも、そしてこれからも。
私達はそれを踏まえて今後ほどほどにお隣とお付き合いしていきましょう。

私はべつに“反中”ではありませんが、今回の東シナ海侵犯事件が“日中友好なんて単なる幻想”である、ということを1人でも多くの国民が気づくきっかけになることを希望して、今日のブログを閉じたいと思います。

というわけで、今日は燃え尽きましたのでまた来週。