10/10/21

門松は

   門松はめいどの旅の一里づか
    馬かごもなくとまりやもなし

 人はポンと産まれ落ちてその時より、冥途への旅を一人歩き始める、急ぐこともできないし、その歩みを止めることもできない。
 人の一生とはそういうものだそうです。

 人の一生とはそういうものだそうですが、彼の旅路はあまりに短く、「何故」という言葉だけが頭の中をぐるぐる回っています。
 今はただ、宮下眞一君の御霊の安らかならんことを、祈るばかりです。

 早世した赤穂四十七士の大石主税は辞世にこう遺したとか

   あふ時はかたりつくすと思へとも
    別れとなれはのこる言葉

 御冥福を心よりお祈り申し上げます。

牛越 愼太郎