人は何のために働くのか。こう問われたら、あなたは何と答えるでしょうか?

「何のために生きるのか」と並ぶくらいに、非常に難しいテーマであると思います。
この質問に、明確な回答を答えられる人は、まずいないでしょう。

しかし、人が生きていくためには「働く」ということは、
必要不可欠なものであるので、避けて通ることはできません。
そして、その「仕事の思想」や「仕事観」というものは、
後世に受けついでいかなくてはならないことだと、わたしは思います。

仮に、その「仕事の思想」や「仕事観」を教えるという立場にたったとしたら、
わたしは、この本を教科書として選びます。

著者の北尾さんは、ライブドアがニッポン放送を買収しようとしたとき、
ホワイトナイト(下に註釈)として登場して、
テレビ・マスコミにインタビューに毅然たる態度で登場し、
その力強い発言に驚かされたのを、記憶している方も多いと思います。

元々、野村證券に就職し、その後ソフトバンクの孫さんにスカウトされ、
いまではSBIホールディングとして独立し、代表取締役CEOを勤めている方です。

北尾さんは、仕事とは公のため、天命のためという根幹となる思想を持っていて、
仕事を通して、自分のことをよく知り、
いかに生きるべきかということを問うことになると説いてくれます。
そして「志」の大切さ、人としてのおもいやりの大切さなど、
自分の学んできた古典の思想を通して語る姿は、
まぎれもないホンモノなのだなと痛感させられました。

単にビジネス書ではなく、最後は死生観までをきちんと語りとおした、
哲学書ともいえる本だと思います。

教育崩壊がささやかれるいまこそ、受験や点数主義ではなく、
このようなホンモノを教える必要があるのではないかと、わたしは感じました。

後世まで、読み継いでほしい本です。


*註:ホワイトナイト

敵対的買収を仕掛けられた対象会社を、買収者に対抗して、
友好的に買収または合併する会社のこと。
白馬の騎士になぞらえて、このように呼ばれる。




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