2009/08/21 20:19

 新型インフルエンザの流行拡大が起こっていますね。

 届け出の方式が変更になり、全体数は把握できなくなりましたが、集団発生の数はどんどん増加しています。

 長野県 新型インフルエンザ届出状況

 新型インフルエンザのワクチン予防接種に関しても、どれだけ流通するのか、どこで接種できるのか、優先順位の判定の仕方など、現段階では全くわかりませんので、厚生労働省の方針を注意深く見守るしかありません。
 季節性インフルエンザのワクチンも今シーズンは、昨年の8割程度の生産になるそうです。
 新型インフル、季節性インフルの2種類のワクチン、接種希望者の増加、それぞれのワクチン供給量が昨年の実績からの実質的に減少、優先順位のつけ方などなど、現場では混乱が起こりそうですね。
 5月の国内新型インフルエンザ発生の時のように、マスク、インフルエンザ迅速診断キットの流通の不足が起こると、さらに混乱を起こしそうです。

新型インフルエンザ:ワクチン、妊婦・乳幼児ら優先 医療従事者も--厚労省  毎日新聞 2009年8月21日

 新型インフルエンザのワクチン接種を巡り、厚生労働省は20日、専門家らとの意見交換会を開き、妊婦や乳幼児、基礎疾患(ぜんそく、糖尿病、腎機能障害など)のある患者など重症化しやすい人に優先接種することで大筋合意した。患者を診る医療従事者も接種対象とする。学会などからも意見を聞いたうえで、政府が9月中に対象と優先順位を決め、10月下旬にも接種が始まる。(2、6面、スポーツ面、社会面に関連記事)

 ワクチンの接種対象について、政府は08年9月、警察や消防など社会機能の維持などに携わる97業種の従事者を5段階に分ける案を示していた。しかし、当時想定していたのは高病原性の鳥インフルエンザ由来だったため、現状に合った方針を改めて考えることになった。

 臨床の医師や患者代表らが参加した意見交換会では、ワクチン接種の第一の目的を、重症化や死亡の防止とすることで一致。そのため、重症化するリスクが高い層と、感染者と接触する医療従事者が、優先的な接種対象に挙がった。重症化しやすい基礎疾患の範囲は、27日に学会などが加わって議論する。

 一方、見解が割れたのが、現在入院患者の約6割を占める未成年者(乳幼児を除く)の扱い。「感染拡大防止が目的ではないので、感染しても数日で回復する人には必要ない」との意見の一方で、「未成年者の入院が相次げば医療機関がパンクする」との懸念も出た。また、ワクチン接種の法令上の位置付けについて、厚労省の上田博三健康局長は、行政が勧奨しない任意接種が適当だとする考えを示した。

 厚労省によると、新型インフルエンザのワクチンは7月中旬から国内生産が始まり、最初のワクチンは10月下旬に完成予定で、年内に最大1700万人分、来年2月までに最大3000万人分を確保できる見通し。不足する場合の輸入も検討している。