2011/05/26 21:17

ポリオ不活化ワクチン、承認は早くても来年度に
(2011年5月26日20時51分 読売新聞)

 海外で標準的に使われながら、日本での導入が遅れていたポリオ(急性灰白髄炎)の「不活化ワクチン」について、厚生労働省は26日、国産ワクチンの承認は早くても2012年度中になるとの見通しを、同省予防接種部会の会合で明らかにした。

 日本の定期予防接種では、毒性の弱いポリオウイルスで作る「生ワクチン」が使われているが、ごくまれに予防接種でポリオを発症し、手足のマヒなどが残ることがある。このため、一部の小児科医が国内では未承認の不活化ワクチンを海外から個人輸入して接種する動きが広がっている。

 同省によると、現在、国内4社が、ジフテリアなどの3種混合ワクチンにポリオ不活化ワクチンを加えた国産ワクチンを開発中で、今年末ごろから順次、薬事承認の申請が出る見込み。申請されれば、12年度中にも承認できるよう、迅速に審査する。これとは別に、今後、単独のポリオ不活化ワクチンについても、国内メーカーに開発を働きかけていくとしている。
(2011年5月26日20時51分 読売新聞)

ポリオ:不活化ワクチン導入へ 厚労省、12年度中にも
毎日新聞 2011年5月26日 20時43分


 欧米では標準的に使われているポリオ(急性灰白髄炎)の「不活化ワクチン」が国内では未承認になっている問題で、厚生労働省は26日の予防接種部会で、早ければ12年度中に導入する見通しを示した。研究開発を進める複数の国内メーカーが年末から順次、製造販売に向けた承認申請をする予定で、同省は「できる限り迅速に審査する」と説明した。

 開発中の新しいワクチンはジフテリア、百日ぜき、破傷風と不活化ポリオの4種混合ワクチン。ポリオは発症すると手足のまひなどの症状が出る。

 ポリオワクチンには、ウイルスを殺した不活化ワクチンと、生きたウイルスを弱毒化させた生ワクチンの2種類があり、現在、国内で使用している生ワクチンは、ごくまれに体内で増えたウイルスが脳や脊髄(せきずい)に達し、まひを起こすことがある。このため、患者団体などが不活化ワクチンの早期導入を求めている。【佐々木洋】
毎日新聞 2011年5月26日 20時43分