今年は6月から異常な高温多湿の日が多く、肌… もともと冬・春には皮疹がなかった人では、わき、肘の… 来年のスギ花粉は、猛暑のため平年並か… 手持ち花火は、煙を吸ってぜん息が悪化… ダニのアレルギー性鼻炎を合併している5歳以上…
【めざせ! スキンケアの達人】
◆今年は6月から異常な高温多湿の日が多く、肌のトラブルが多くなっています。アセモと湿疹は区別して対応が必要であり、細菌感染の合併にも注意が必要です。
◆冬・春から続いていた乾燥期に目立つ湿疹は、初夏になり多少改善していた場合も多いと思います。中途半端な改善で放置していた場合、汗が多い時期になると、汗が染みて痒くなることがあります。このような場合は、元の皮膚炎の治療を行うことを優先します。
◆もともと冬・春には皮疹がなかった人では、わき、肘の内側、首などが汗の成分などでかぶれた場合、汗かぶれと呼びます。短期間ステロイド外用剤を使用し、以後は汗対策のスキンケアに切り替えます。治療に軟膏、クリームのいずれを使用するかは、患部の状態によります。
◆汗の出口が詰まってポツポツ赤くなるのは、アセモです。体のセンターライン付近に多く見られます。皮膚表面にある汗の成分を取り除くために、湿らせたタオルなどを皮膚を押さえるように当てると効果的です。シャワーを使える環境なら、短時間で浴びるのもよいでしょう。
◆以上の皮膚の状態に、それぞれ細菌感染が合併することがあります。感染の存在を知らずにスキンケアだけを行っていると、感染が広がってしまいます。おかしいと思ったら、自宅で様子を見ないで、早めに医療機関を受診しましょう。
【アレルギー性鼻炎とのつきあい方】
◆来年のスギ花粉は、猛暑のため平年並かそれ以上にはなりそうです。舌下免疫療法(スギ花粉、ダニ)を開始するなら夏から秋がお勧めです。来年以降のスギ花粉症を軽くする最良の手段は、舌下免疫療法(5歳以上対象)です。
◆猛暑が続いています。水田の稲の開花が早まる可能性が高いので、水稲(イネ)花粉症の人は、7月中旬のうちに服薬を用意して、ご近所の水田で穂が出たら直ぐに服薬を開始するようにしましょう。イネ(中生品種)は、例年、7月末から8月中旬に開花します。
◆8月後半には河川敷や道路わきなどでオオブタクサ(キク科)が開花しますので、秋の雑草花粉症の人は、お盆休み前に薬を準備しておきましょう。
【ぜん息克服への道】
◆手持ち花火は、煙を吸ってぜん息が悪化することがあります。手で持たない花火であれば、火薬の臭いがしない完全に風上の場所から観ることは可能です。
◆夏にお出かけする際は、携帯型吸入器具など発作止めを携行しましょう。特に、以前の訪問の際にぜん息やアレルギー症状が出たことがある親せき宅に行く場合には、周到な準備が必要です。
◆ダニのアレルギー性鼻炎を合併している5歳以上の人は、ダニの舌下免疫療法を行うことで、ぜん息の寛解率が上がります。夏からの開始がお勧めです。
◆小学校高学年以上から成人期のぜん息の人では、年1~2回、呼吸機能検査を受けましょう。自覚症状の出ないまま、徐々に肺活量などが低下していることがあります。
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