お知らせ

post:2012/09/27

こんにちは。
奥平医院医師の小手川直史です。

今回はもっとも多いがんである「胃がん」についてお話ししたいと思います。

罹患数は全がん中で第一位
男128.5人/10万人/年、女56.6人/10万人/年

死亡数は肺がんに次いで第二位
男53.4人/10万人/年、女26.7人/10万人/年

生涯のうちに男性は9人に1人がかかる最も多いがんです。胃がんになる大きな原因はピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)と塩分といわれています。塩分は高血圧対策にもなりますので、1日6g以下を目標にして減塩に取り組みましょう。

一方、幼少時からのピロリ菌の持続感染により萎縮性胃炎という慢性胃炎が進行します。炎症で荒れる⇒修復⇒炎症を何十年も繰り返しているうちに、細胞の作り直し間違えを起こした時にがん細胞ができます。ピロリ菌がいない人に比べて3~6倍の確率で胃がんになりやすいといわれていています。ピロリ菌がいてさらに喫煙される方の胃がんの発がん率は10倍以上にもなります。禁煙をしましょう。
 ピロリ菌の除菌は胃がん予防に有効と考えられています。ピロリ菌については後日詳しくお話ししたいと思います。

ところで、最初にあげた罹患数と死亡数ですが、よく見くらべてみますと罹患数は第一位と多いですが、死亡数は半分くらいの数です。言い換えると胃がんは比較的治りやすいがんだということができます。
ここで再度確認ですが、胃がんが治るということは手術で完全切除ができた場合だけです。放射線治療や、抗がん剤治療は、一時的にがんを小さくできてもゼロにはできず、必ず最後には命を奪います。
現在は初期のがんであれば、お腹を切り開かなくても内視鏡で切り取ることができる手術もあるので、できるだけ早期発見が望ましいことになります。現在検診で発見されたがんの約半数が内視鏡で治療されています。早期の胃がんはほとんど症状が出ませんので、早期発見には定期的な胃カメラをうけていただくのが一番です。

検診の方法ですが、バリウム検査と胃カメラによる検査があります。
 まず古くからおこなわれているバリウム検査では、がん発見率は70~80%で、死亡率を50~60%下げることがわかっています。
 一方、胃カメラでの集団検診でのデータはありませんが、外から写真を撮るバリウム検査に比べて、内側から見ていますので、より小さな病変や平坦な病変、表面が赤いなどのよりたくさんの情報が得られますので、がんの発見率は高くなり、より早期発見が可能です。
当院では負担の少ない経鼻内視鏡検査を個別に積極的に行っています。少なくとも以前に慢性胃炎があるといわれたことがある方は、年に一回の内視鏡検査をお勧めします。

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