2008/05/07 9:23

「世界征服」は可能か? by 岡田斗司夫

今日は、水曜日です。
「本」当におすすめのコーナーです。


「世界征服!」

子どものころ、仮面ライダーごっこをするとき、悪役をやることになると、
このセリフをいうのに優越を感じました。
いや、ごっこだけでなく、世界征服ってできるのだろうか・・・
漠然と考えたこと、ありませんか?


著者の岡田斗司夫(おかだとしお)さんは、1958(昭和33)年大阪生まれ。
85年、アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを設立、92年退社。
大阪芸術大学客員教授。著書に『オタク学入門』『「世界征服」は可能か?』などを執筆しています。


もしあなたが悪の組織を結成し、「世界征服」を企んだとすると、
どうなるかをシミュレーションを行った本です。
変な本でしょう。

それでも、まじめに分析します。
世界征服する悪の組織には、4つの目的に分類される。
そしてその支配者には、4つのタイプがある。

なおかつ、世界征服には手順があると。
第一段階として「目的設定」をする。第二に「人材確保」。
第三に、「資金調達と設備投資」。第四、「作戦と武装」。
第五、「部下の管理と粛清」。最後の段階・・・

なんだか、こういう目次を見ると、なにかと似ていませんか?

そうです。経営書なんですよ。この本は。
いきつくとこは、同じなんですよ。

それに世界征服が仮にできたとして、明るい悪の社会があるわけではないのです。
もしあなたが悪の組織で、世界征服できたとしても、
その次には、その社会を維持しようと、秩序のある社会にしようと思うでしょう。
そうした瞬間から、ライバルが出現し、支配が崩れる。

それに、悪の組織とはいえ、子どもに継承しようと考えると、
聡明で人格的にいい人間に育てようと思うのではないでしょうか。
そうすると、征服などできなくなるのです。

なんだかパラドクス(逆説的)ですよね。

そして最後には、現在の「自由主義社会」「情報の自由化」に対して、
警鐘を鳴らしてくれます。

いずれにせよ、人をまとめるというのは、大変なことなんですよね・・・



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