大天荘 スタッフブログ
風雨強くても・・・
2018/09/07
さかきです。
・・・よーく降ります。
外に出て、雨模様でもとカメラ片手に玄関一歩出た途端、風雨に阻まれご覧の通り。
とてもカメラを外に持ち出せるような状況ではありません。おかげでカメラはびしょ濡れ・・・(笑)
一方、全身びしょ濡れになって、お見え頂いた女性グループもいらっしゃいました。
しかしこのケース、もちろん無理のない範囲内で、リーダーの方の的確なご判断の下。小屋に着かれても、基本皆さん元気な様子がその証だと思いました。
風雨強い時の稜線歩きは、それなりのリスクが伴います。
個人個人の技量等に差はありますので、一概に言えるものではありませんが、それらを見越した上で、体力面やメンタル面、加えて装備等整えて頂いた上での行動は、時として今日のような日でも動けることが可能な場合もあります。
ただ、くれぐれも無理だけはなさらぬよう・・・
そんな今日ですが、早朝風雨が強い中、元気に常念方面に向かって出発する親子の姿がありました。お母さんと成人した息子さんお二人。
昨日到着された時から、なんと仲睦まじい親子なのだろうと感心していたところでした。二人での山登りは、息子さんがまだ小学校3年生の時、御嶽山に一緒に登った時以来ということ。十数年ぶりということですね。
普通、だいたい学生卒業してまもない息子さんが、お母さんの登山に一対一で付き合うことなんて、そうそう無いような気がすると思うのですが(そう思うのは私だけ?)、とにかくこの親子は、今時にして珍しくいいコンビでした。
息子さんの登山経験はたいへん浅いようですが、この風雨を目の前にして、テンション上がりまくり。ある意味、絶叫系の“アトラクション”的感覚で意気揚々と玄関を後にしていきました。お母さんは、やや呆れ模様でも、親子で歩ける喜びなのでしょうか、笑顔でこちらも出発されていきました。
このお二人なら、この風雨でも常念小屋さん経由で下山に限り大丈夫、と妙な安心感を覚え、気持ちよくお見送りさせて頂いた次第です。
本当はお二人で槍ヶ岳に登りたかったようです・・・
またいずれお天気いい時にお出かけ頂きたいと、節に願うのでした。
秋の雲、ホシガラス。
2018/09/06
さかきです。
台風21号に続き、きょう未明に北海道内陸で起きました地震、共に各方面において甚大な被害が出ているようです。
被害に遭われました方々に、遠方からではありますが、謹んでお見舞い申し上げます。
日の出の時間が、いよいよ5:20過ぎになりました。
どんどん出る位置が浅間山に近づいてきます。9月20日頃には浅間山を越えていきます。
今朝の日の出の際に見られた雲のように、秋の雲は、夏のそれとは雰囲気がやや違うもの。夏は、もくもくした雲をよく目にしますが、秋は比較的高層の雲、それは刷毛で流したような感じの物や、うろこ状の物など。空の広がり・雄大さを存分に感じさせてくれるものを多く目にするような気がします。
そんな雲たちを楽しむには、空模様が肝心ですが、8月下旬以降、ま・っ・た・く 天気が長続きしません。
明日から週末に差し掛かりますが、つい昨日台風が過ぎ去ったかと思えば、またまた生憎の空模様のようで・・・
うーん、なんとも・・・こればかりは致し方ありませんかね。
さて今頃の時期になると、大天荘の周りは、たわわに実ったハイマツの実を目当てに、多くのホシガラス達がやってきます。
風が強くてピントぶれぶれですが、愛嬌たっぷり、なかなかかしこい鳥です。
私の中では、雷鳥と人気を二分しています。
ちょいちょい登場させたいと思います。
草紅葉。
2018/09/05
さかきです。
▲表銀座縦走路 “大下りの頭”から大天井岳を望む
▲縦走路途中から有明山方面
さすがに昨日の台風のさなか戻ってくるのは無謀だと判断し、今日小屋に戻ってきました。
一応、台風一過とはなりましたが、稜線上は相変わらず西寄りの風が強く吹き続け、大天井岳辺りまで来ると、これまた多少強さが増します。
気のせいか、陽ざしの差し込み加減にもよるのでしょうけれど、縦走路東側を巻く道から下方の山肌を見ると、全体的にやや黄色味を帯びてきているような感じです。
加えて足元を見ると、
▲ミヤマダイコンソウ
草紅葉が進んでいます。
徐々に秋の気配が漂ってきている感のする北アルプス。
とかくまだ残暑の厳しい下界から上がってきてまもなくということもあるのでしょうが、肌身で感じる温度もやや冷たいな、という感じです。
・・・それもそのはず、18:30現在、外の温度計6.8℃を表示。
朝晩徐々に冷えてきていますね。
秋めく下界。
2018/09/03
さかきです。
▲池田町の田んぼから大天井岳方面を望む
▲松本 アルプス公園近辺より北アルプスを望む
所用にて今日は下界のヒトと化しています。
この7月中旬から8月上旬にかけての酷暑の最中に、もし下りてきていたら、きっと暑さに耐えられず、所用どころの騒ぎではなく山に逃げ帰っていたでしょう。今日の暑さでさえも(ちなみに松本市内の最高気温は30℃程)私はめげました。
とはいえ、お隣の池田町の田んぼでは、すでに稲が穂を垂らしており・・・少しずつですが、季節はこの下界においても秋めいてきているのかな、と感じ取れました。田んぼから聞こえるコオロギの鳴き声が、よりそう感じさせたのかもしれませんが。
ちなみに、大天荘の庭先から下界を見下ろすと、真っ先にこの池田町辺りが目に入ってきます。
従いまして、稜線にかかる雲がなければ、この田んぼの位置から大天井岳が見えたはずです。
明日の午前中には所用が済み、そうなれば小屋に戻りますが、台風21号が気がかりです。
無理は禁物。
明日はどうなりますか・・・
稜線の花。
2018/09/02
さかきです。
▲合戦尾根から望む大天井岳
所用にて、今日は大天荘を離れています。
雲に遮られている大天井岳。ここ数日、遠目から見るとこんな感じだったのでしょう。
ちなみに、今朝の大天荘玄関前の温度計は、朝5時の時点で気温は5℃台。
昨日の予想通り、秋雨前線の南下に伴い、大陸の比較的冷たい空気が入ってきたことに因るのでしょう。
朝晩の外気温はこれから徐々に下がっていきます。
ところで、今日は久々の合戦尾根。9月に入り少しは色づきはじめているかな・・・いやいや、ナナカマドの実だけは充分に熟してきてはいるものの、さすがに紅葉にはまだ早いようです。
▲燕山荘ヘリポートから燕岳とナナカマドの実
▲燕山荘直下 表銀座縦走路より燕岳
稜線から望む燕岳方面でさえ、まだまだ青々としているわけですから、合戦尾根が色づいているはずないですね。
一方で、燕山荘のヘリポート際に生えているナナカマドの赤い実の群生がとても印象的でした。
ということで、昨年も同じころに似たような話題をお伝えしましたが、今日現在の表銀座縦走路、とりわけ通称“為右衛門吊岩”付近で、まだ見かけることのできる花達をいくつかご紹介します。
▲コマクサ
▲ミヤマコゴメグサ
▲ハクサンボウフウ
▲オオヒョウタンボク
▲ヤマハハコ
▲ミヤマアキノキリンソウ
▲ミヤマリンドウ(蕾)
▲ハクサンフウロ
コマクサは、時期的にはすでに終わりの花ですが、所々けなげに咲いているものがあります。
台風21号が明後日あたり日本列島を伺っているようですが、この花達、耐えられるでしょうか・・・
さて、久しぶりに標高を下げるにともない、改めて思ったこと。
3,000m級の稜線上と大きく違うこと、それは・・・

多くの木々に囲まれた空間、その中で木や植物から発せられる香り。
まだ青々とした植生からの独特の香りは・・・とても心が落ち着きます。
時にはいいものですね。
それにしても今年は台風の当たり年。
迎える21号、大きな影響被ることなく早く過ぎ去って欲しいところです。
火曜日あたり大天井岳登山をご予定くまれている方、決して無理のない行動・計画をお願い致します。
プロフィール
北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。
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- Re: 雲海。
サカキ様 相変わらず頑張り過ぎてますね!! 何時も良い写真を有難う御座います毎年、有明荘、燕山...
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悪天候の中、お疲れさまでした。 スタッフの苦労を見るたびに水の大切さがよく分かりますが、シーズ...