大天荘 スタッフブログ
“水”のありがたさ。
2018/08/02
さかきです。
今日は、昨日から延期になっていたヘリコプターの空輸作業が早朝から行われました。
日の出直後から荷受けの準備をする男性陣。
最も女性陣は、その間に小屋内の清掃を進めてもらっていますので、この空輸作業はスタッフ全員、各人がそれぞれの持ち場で活躍する一大イベントです。
ヘリコプターが飛べる空模様につき、朝からスッキリした青空が広がりました。
▲槍ヶ岳
▲穂高連峰
概ね日中もよいお天気でしたので、縦走に出られた方は、気持ちの良い登山ができたことと思います、暑かったでしょうけれど。
そして今日の空輸作業は・・・
▲合戦小屋
おわかりになりますか?2機のヘリコプターを投入しての空輸作業。珍しいことです。
昨日のブログで少しお話した、重要な荷物とは・・・
実は今現在、大天荘の水場のエンジンが不調につき、その代替えのエンジンを待っていたところです。ここ数日ポンプアップができず、備蓄している水を少しずつ使っている次第。
ここのところ降る雨の量が少なく、週末に向けての水を貯えておくためにも、ここは必須の仕事。
“それなりの重さ”があるため、男4人で水源地まで運びます。
・・・いやぁ、かかりました、運ぶ時間が。
午前中の早い時間には出発したものの、水源地に着いたのは夕方前。
というわけで、水の確保が山小屋にとってはとても大切な事ゆえ、くれぐれも山小屋の水は、節水にご協力をお願い致します。
トウヤクリンドウ。
2018/08/01
さかきです。
大天井岳直下の登山道で、今日見つけました。
夕方、山頂近くで写真を撮り、その帰り道にふと登山道の脇に目をやると、まっすぐに凛と伸びた一輪のトウヤクリンドウを。
花びら開くのは時間の問題だと思われます。
この花を見ると、涼しげな気分になり、多少なりとも“秋”を感じずにはいられません。
稜線だってこの時期は暑いわけで、涼む対象物をついつい探す果ての行動が、毎年の“トウヤクリンドウ探し”となるのでしょう。
そう、まだまだ北アルプスは夏真っ盛りです。
さて夕方の大天井岳から見た今日の光景はというと、
▲大天井岳山頂を横切るヒコーキ雲
▲霧の晴れ間から槍ヶ岳
▲常念岳と穂高連峰の間 かなとこ雲 遠望
▲大天荘とブロッケン現象
今シーズン、ここ大天井岳では初めてブロッケン現象を見ました。
明朝は、今日視界不良でできなかったヘリコプターの空輸作業が待っています。
明日はいつも以上に重要な物が揚がってくる予定。一体なんでしょう。
また明日のご報告で。
慌ただしい一日になりそうです。
夏山常駐パトロール隊。
2018/07/31
さかきです。
午前中の早い段階ではお天気いいのですが、昼前にはすっかり霧に覆われ、夜になると星空、というパターンが、台風12号過ぎ去った後のここ数日の様子です。
ということで、今日の夕方は、
濃い霧の中。おまけに日が暮れてから、弱い雨が辺りを濡らしているようです。
先週までの稜線の暑さも、とりあえずこの台風12号を境に一息ついている感じです。
火照った大地がようやく少しは落ち着くのでしょうか。
ち・な・み・に、
昨日の夕方はモクモクした雲海がとても印象的な光景でありました。
【夏山常駐パトロール隊】
今シーズンも、7月11日~8月29日の間、北アルプス一帯の毎日どこかしかで、夏山常駐パトロール隊(略称 常駐隊)が巡回しています。
大天荘は、涸沢に設置される山岳総合相談所に詰める隊員の方々が、時々巡回に訪れ、周辺を行き来する登山者への指導や遭難救助にあたってくれます。
とかく、遭難救助が専らの役目と思われがちな常駐隊ですが、一番の役目は、未然に事故等を防ぐ“遭難防止活動”です。
少なくともこのブログをご覧の皆さんにおかれましては、この方々のお世話になることなく、事前に山行計画を入念にたてられて、安全で楽しい山旅を送って頂きたい・・・とは、私だけでなく、このお二人も同じ気持ちだと思います。
それにしても、この夏の暑さの中、パトロールお疲れ様です。
夏空復活。
2018/07/30
さかきです。
▲日の出 4:50頃
3日ぶりの日の出。2日間の雨の後ということもあるのでしょう、スッキリしたご来光でした。やや雲海が入ったこともありますが、今朝で4:50頃でした。
▲眩しい東の空 左から四阿山、浅間山、八ヶ岳連峰
▲槍・穂高連峰
▲槍ヶ岳と月
▲穂高連峰
▲遠望 鹿島槍、白馬、上信越の山々(妙高・火打方面)
夏空復活!
午後からの夕立や雷を回避するためにも、朝早い午前中の涼しいうちに行程を進めるといいでしょう。湧きだつ積乱雲にさえぎられることなく、清々しい光景を眺めながら歩くことができます(最も森林限界より上部、稜線での話ですが)。
▲オンタデ
▲タカネヨモギ
▲ミヤマアキノキリンソウ
適度なお湿りのおかげだと思いますが、小屋周りの花達も元気な姿を見せてくれています。
▲チングルマ その1
▲チングルマ その2
白い花をつけた姿の物は、もう数に限りがあります。専ら綿毛に変身したものが、大勢を占めています。
今週は7月から8月に変わる週。先日の“大暑”から来週8月7日の“立秋”までが、一年で最も暑いと言われている期間です。
稜線も再び暑さが戻ってきますので、熱中症には十分気を付けられて、安全で楽しい山旅をお過ごし頂ければと思います。
台風が過ぎ去り・・・
2018/07/29
さかきです。
ここ大天井岳周辺は、台風12号の被害の影響は全くありませんでした。
午前中は、
台風の吹き返しによる雲の影響か、なかなか霧が取れませんでした。
・・・というか、何かいるのわかりますか?
人通りがないことを見計らったかのように、昨日と同じと思われる雷鳥家族が、小屋の前をウロウロしておりました。
ほのぼのしますね。
しかしながら、夕方近くになりようやく雲の切れ間が出てきて、何気なく外に出てみると、テント場の東側に人だかり。
テント場で夕方に人だかりができるといえば、専ら槍穂の見える西側に集まりますが、どうしたのかなとよくよく近づくと、
有明山にかかる見事な虹。
ちなみに有明山は山岳信仰の山のひとつ。
だからというわけではありませんが、なんとも神々しい光景でした。
けれど、この光景はあっという間。
すぐ目の前で雲にかき消されてしまいます。
一方で大天井岳山頂辺りが妙に明るい・・・もしかすると雲海かな、念のため山頂に出向いてみました。
▲滝雲と燕岳・燕山荘
台風が過ぎ去る時は、時々一風変わった山の光景を目にできることがありますが、今日はいろいろ楽しめました。
明日から夏空が復活してきそうな天気予報、山が再び活気づきますね。
プロフィール
北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。
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- Re: 雲海。
サカキ様 相変わらず頑張り過ぎてますね!! 何時も良い写真を有難う御座います毎年、有明荘、燕山...
- お世話になりました
週末は、色々と大変なご事情の中、 本当にお世話になりました。 おかげさまで、ゆっくり過ごすこと...
- Re: 今年初の水源地。
悪天候の中、お疲れさまでした。 スタッフの苦労を見るたびに水の大切さがよく分かりますが、シーズ...