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今日の読売新聞から。

共働きや一人親家族の児童が放課後を過ごす学童保育所に入所する際、利用者に契約書を渡している施設は15.9%だったことが国民生活センターの調べで分かった。


同センターが昨年、全国の1452箇所の学童保育所を対象に調査したところ、大半の施設で入所前に「入所の案内」のようなものは交付していたが、保育サービスの内容など、施設と利用者との権利義務関係を明確にした契約書を交付しているのは、15.9%に過ぎなかったということのようです。

そして、同センターは、施設と利用者が対等な立場で契約書を作成することを要請しているとのこと。

さて、同センターは何故「対等な立場で」と強調しているのでしょうか?

もともと、契約書を作成していないこと自体は違法ではありません。しかし、同センターが契約書の作成を促しているのは、多分後々のトラブルをなるべく避けることができるようにとの観点からだと思われます。

そして、その契約を”対等な立場”で締結しなさいと言っています。
同センターが”対等な立場”にこだわるのは、先の調査において発覚した契約書の内容にあるようです。

作成された契約書の内容を調査したら、
保育活動中の事故について、施設側の責任を一切問わない
一度払った料金は理由のいかんを問わず返金しない
というような利用者に一方的に不利となる内容の誓約書の提出を求める事業所が結構存在していることが分かったそうです。

いわゆる、”事業者側の免責事項”を特約として盛り込んだ契約書や誓約書の存在が明らかになったというわけです。

「よくある話じゃん。」
と思う方も多いのではないでしょうか?

しかし、これらの条項は「無効」である可能性が極めて高いのです。
(何故、”可能性が極めて高い”という微妙な表現にしたのかというと、今回の調査を行った国民生活センターが、”法に反する疑いが強い”としているからです。私個人の意見として”違法”だと思うのですが・・・)

さて、この”事業者の免責事項”が無効である可能性が極めて高いとした根拠ですが、それは、「消費者契約法」です。

消費者契約法には次のように規定されています。

<消費者契約法10条>
消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、消費者の利益を一方的に害するものは無効とする。(一部省略)

<消費者契約法8条>
事業者の債務不履行等により消費者に生じた損害を賠償する義務を免除するような条項は無効。(一部省略)


つまり、かなり消費者にとって優しい法律となっているのです。
この消費者契約法の条文は様々なトラブルを解決する上で重要な法律ですから、一度確認してみてくださいね。

今後、機会があれば当ブログでもご紹介していこうと考えておりますが、今すぐ確認してみたいという方は、こちらでご確認ください。

法令データ提供システム「消費者契約法」