北アルプス表銀座の山小屋/燕山荘グループのWEBサイトです

北アルプス表銀座の山小屋/燕山荘グループのWEBサイトです

燕山荘

北アルプス 大天荘

大天荘 スタッフブログ

賢明な判断。
2015/08/31

さかきです。


断続的な雨と共に、今日は昼頃から風も強まりだしました。稜線上では前線の影響を顕著に受けています。
気温は日中7℃~8℃辺りを行き来する状態。正直こういう日の稜線歩きはお勧めできません。

そんなわけで、今日はテント泊1組と、数名の宿泊者のみ。この天気の中、よくお見え頂きました。

これからの時期、稜線上で悪天候に見舞われた際、少しでも行動にためらいや不安を感じたら、無理せず引き返すもしくは安全なルート変更等をお考え頂けたらと思います。

 「せっかくだから」
 「今日明日しか休みないし」

との理由での強行軍は、是非ともご遠慮ください。何度もくどいようですが、低体温のリスクは、どなたにでもあり、明日は我が身です。

とそんな中、ちょいと話は変わりますが、昨晩ご宿泊の中に、7月4日付ブログに綴らせてもらったお客様がお見え頂いてたのでした。その時の私の切なる願いは今回叶わず、あいにくの天候の中・・・
夕食後少々歓談させて頂きました。今回は槍ヶ岳方面に向かう予定だったのが、今朝の悪天候で急遽ルートを変えて、常念経由一の沢下山に。強まる風の中、朝食後早々に出発されました。
「昔、山をやっていて、60歳を機に再び始めたんです。体力の衰えを感じながらも月1ペースで登ってます」
なんとも、無理せずに、ご自身の体力度をよく熟知されての登山再開、素晴らしいです。それだからこそ、今朝の天候を見て、ご自身の技量や体力と相談し、無理せず最短の下山ルートを選択された、そういう安全登山を、これからも是非続けてくださったら幸いです。
(むろん、技量や体力には個人差あります。この天候の中でも予定の行動取られて、結果安全に目的地に着く方もいらっしゃいます)

山は逃げません。
今度こそは天気のいい時に是非!




【雷鳥クイズ答え】
昨日の雷鳥クイズ、おわかりになりましたか?
コメント頂いた方から、是非正解を、とありましたので、発表致します。正解は・・・




赤丸で囲まれた2ヶ所にそれぞれ一羽づつ。

今までクイズ出しっぱなしにしてたので、これからは正解もつけるようにしたいと思いますm(__)m



雷鳥。
2015/08/30

さかきです。


いろんな気象機関から出ている週間予報を見ると、今週半ば過ぎまでは、目も当てられない予報が、まあズラリと・・・完璧なまでに秋雨前線にしてやられている感じ。

昨日の夕方とまるで同じの図。しかも今日は終日しっかり雨が降り続きました。人通りはまばら、指で数えられる程。まあ、前線が落ち着くまでは致し方ないです。


ところで、ここ数日、この子達と小屋の近くで遭遇する機会が、夏より格段に増えてきました。昨日のブログでも登場しましたが、今日も小屋の裏手で遭遇。最も人通りも少ない上に、この天気。雷鳥達にとっては天国のような環境なのでしょう。
と、ここで雷鳥クイズ!
さあ、どこにいるでしょう?




「当ててごらん!」
とおっしゃってるようです・・・そんなわけないか。




夏空をもう一度。
2015/08/29

さかきです。


午前中は本降りの雨、午後は霧時々小雨。8月最後の週末は、残念な天気となりました。

人通りも週末にしては少なく、静かな夕刻と相成りました。なんとなく寂しい感じ・・・

ちょうど季節の端境期、これで終日概ね雨となれば、ブログの話題に乏しくなるもので。

そんな時にこそ現れる(わけではないのですが、今日はたまたま)彼ら達。
わかりますか、どこにいるか。雷鳥です。もちろんこんな天気ですので、天敵となるような大型の鳥は飛べるはずもなく、彼らにしてみたらルンルン気分で至る所巡り歩いているのでしょう。
ただ見る側からすれば、どこか物寂しい後姿に見えまして・・・後追いすることせず、そのまま小屋に戻りました。

8月もあと2日。

スカッとした夏空を最後に見たいものです。

もしかして、君たちもそう思ってる?(から、後ろ姿物寂しい感じするのかな・・・)



続、奮闘中。
2015/08/28

さかきです。


3日ぶりのご来光。

なんとなく湿っぽい空気はひんやり、温度計は7℃前後を指していました。さすがに長袖シャツだけでは肌寒く、フリース生地の半袖ベストを着用。
東の晴れ間とは対照的に槍穂は雲の中でしたが、オレンジ色に輝くそれは、なかなか見応えありました。
ありがたくも3連泊して頂いた、お酒好き山好き4人衆。なんとか最終日、晴れ間の中下山できて何よりでした。また秋深き頃お待ちしています(^^)


このブログ7月5日付のお話で登場した、今シーズン新人スタッフ。夏の賑わいが過ぎ、今はもっぱら外作業に勤しむ毎日。あれから約2か月。今もって日々奮闘しています。道具の使い方こそまだまだですが、これから秋口にかけて、泥臭く山と触れ合う時間が多くなります。一つでも多くの物を得て下山してもらいたい・・・陰ながら応援している次第です。
出来栄え上々。

これからも事故怪我なく頑張ろうね。

いろいろいじり出しました。
2015/08/27

さかきです。


7月後半から8月お盆辺りにかけて続いていた晴れっぱなしの天気、ここに来て長続きしなくなる傾向にあります。最もここ数日は台風15号の影響もありましたが、台風一過めでたしめでたしという感じにはなりませんでした。

夕方、霧に咽ぶ大天荘。時折ガスが切れ、谷間が見通せる時間もありましたが、概ね一日こんな感じ。雨は落ちませんでした。

先日もブログに書きましたが、最近平日の人波は落ち着き払っています。ここ数日、夏の間滞っていた登山道整備や小屋周りの修繕等に時間が割けるようになり、
あちこちでいじっています。


小屋締め作業に入る10月の頭まで、あちこちで“トンテンカンテン”音が響き渡ります。


今日の一コマでしたm(__)m

鱗雲。
2015/08/25

さかきです。


各地に猛威を振るっている台風15号の動きが心配です。ここ大天井岳辺りは、強風に対する警戒が必要とのこと。今夜あたりが山場になりそうですが、大きな被害なく通過してくれることを祈るばかりです。


さて、その台風。通過するコースにもよりますが、時として、この北アルプス南部一帯は、見事な“雲劇場”と化することがあります。今朝はというと、

▲日の出直前
なかなかでした。秋空によくお目見えするこの鱗雲というやつは、じつにいい演出をしてくれますね。
▲槍・穂高連峰
光線の加減からか、妙に槍穂が白く浮き立つ感じが印象的でした。ここでも鱗雲、いい味出してます。
ここ毎朝、“雲劇場”が開かれますが、さすがに明日の朝は難しいでしょうね。台風の余波で。

ちなみに昼前にはすっかり大天荘周辺は霧の中。
少々気がかりは、ポツンと張られているテント。ここ大天荘のテント場は、風の影響を受けやすい場所なだけに、台風が長野県に最接近する夜半頃にかけての強風に耐えられるのかどうなのか。



なんとなく、夜中に小屋へ“逃げ込み”になりそうな予感がするな・・・



稜線の季節の巡りは早く・・・
2015/08/24

さかきです。


8月も残り1週間余りというところで、平日の人の流れが、かなり落ち着いてきました。これから秋の紅葉シーズンを迎えるあたりまで、静かな稜線歩きを求める方々にとっては、この平日はねらい目です。

今日は、南から迫ってくる台風15号の余波でしょうか、昼間も気温が高めで、少し歩くだけで少々汗ばみます。
とはいえ、周辺散策していると、足元目にするものには、徐々に秋の装いが。
この夏少し早目に咲き出したトウヤクリンドウは、今が見ごろ。

そして、大天井岳界隈、稜線の秋を語るに外せないウラシマツツジは、
既に赤みを帯びてきました。


夏の話題が尽きはじめた途端、まだ8月だというのに秋の事ばかり語りだして、山の人はせっかちなんだから・・・けれども実際、山の季節の巡り変わりは早いんです。

ここへ来て、小屋への到着が6時を回る方、相変わらずちらほら目にします。正直夏山シーズンはほぼ終わりました。これからの時期、夕暮れ時は気温が一気に下がりだすことが多くなる秋山シーズン。特に悪天候伴っての遅着は、低体温などのリスクが本当に高まりますので、以前にも書きましたが、早出早着の計画を是非お願い致します。



今朝のドラマ。
2015/08/23

さかきです。


▲テント場から槍ヶ岳
1回目の朝食出しを終え、一息ついて外に出てみると、おぉ、いい感じの雲海ではないか。これは何かドラマがあるかもしれない・・・とここから約1時間ほど、仕事の片手間に小屋前と山頂の間を行ったり来たりすることになるのでした。
まずは山頂へ。
モコモコした雲海により、今日の日の出は5:15。雲がなければ今の時期、概ね5:00頃が通常の日の出の時間です。
週末だけあって、山頂は賑わっていました。“ご来光”という特別の時間を堪能したくて。傍から見れば、私もその中の一人。
▲槍ヶ岳
▲右の頭 常念岳
▲穂高連峰
雲海の高度はやや落ち着き、それでも穂高連峰や常念岳山頂は、浮島のよう。

よしよし、今朝もいいもの見させて頂き、さぁ、今日も一日頑張るぞ!と小屋に戻るのですが、まさかそのあとすぐ山頂ダッシュすることになるとは。



以前にもこんなことありました。小屋全体なんとなくキラキラした霧に覆われている、けれどすぐ頭の上は青空が薄く見え隠れしている・・・もしや!それ行け!山頂ダッシュ!
と山頂にたどり着いた頃が、上の様。

久しぶりに“槍とブロッケン”。


という、今朝のドラマをお伝え致しましたm(__)m


今日は晴れの特異日。
2015/08/22

さかきです。


一昨日からしょぼしょぼ降り続いていた雨は、今日の昼頃に止み、夕方は久しぶりに紅い空を拝めることに。

▲槍ヶ岳(大天井岳山頂にて)
山頂滞在時間ものの5分ほど。槍が出たのは、これを撮影している間のわずか2、3分。その後日没の瞬間は霧の中。このわずかな至福の時をものにしたのは10名余り。
そういえば、今日は燕山荘はクラシックコンサートイベントが開催される日だったなぁ・・・このイベントが開かれる日は、今までほぼ9割5分の確率で晴れる、晴れの特異日。
この夕陽を拝めるのも燕山荘のおかげかな。


なんて思っている間に、周囲は霧に包まれるわけですが、その直後、山頂で彼らに遭遇。
今季2回目、雷鳥クイズ!
さあ、どこにいるでしょう?



だいぶ大きくなりましたね。


お知らせ。
2015/08/21

さかきです。


今日はお知らせを。


ここ数年、地味ーに開催しています“ランプの夕べ”、今年も9月から10月にかけて予定しております。

開催日は下記の通り。

 9/7(月)、9/14(月)、9/22(火)、10月2日(金)

詳細は燕山荘HP大天荘トップ画面のイベント情報をご覧ください。

このイベントにつきものである芋煮。
イベント以外の日でも、ご用意できることがあります。冷え込んで来る秋の夕暮に、このあつあつの芋煮は格別です。


どうぞお召し上がりに、一汗かきにお見えください(^^)

去りゆく夏。
2015/08/20

さかきです。


今日は雑感。

6月22日に入山して早約2ヶ月。ちょうど折り返し地点。
毎年思うけれど、月日経つのが年々早く感じられます。

昨日中断したヘリコプターの空輸作業は、早朝無事に再開。今日の〝吹き流し”はまったくなびくことなく。

今朝の気温は約8℃前後。日差しもなく、これで風が少々吹けば、体感温度は下界の冬の陽気とそう変わらず。そうなれば、「あぁ、ちょっと寒いな」「どの場所でこのヘリの待ち時間費やそうか」などなど頭の中は〝寒さ”のことでいっぱいになるのだが、とかく今日はまったく風が無かった。なので、一面グレー一色に染まった空の下、一瞬頭の中には、妙に、去りゆく夏と、今シーズンの大天荘の生活もあと半分、という少々物寂しさを覚えた、今日のヘリ荷揚げ合間の時間でした。
お盆休みを終え、役目を終えたプロパンやゴミ。不思議と哀愁を感じ・・・
ヘリコプターを待つスタッフ。過ぎゆく夏に何を感じてますか。



・・・と物思いにふける時間は、今日のヘリコプター作業の約1時間と共に終わりました。




さぁ、後片付けに、水揚げだ!




雲海。
2015/08/19

さかきです。


今朝も、紅く染まった東の空。

今日は2週間に一度、ヘリコプター空輸の日。下ろす荷物の準備をしている最中でのショータイム、しばし手を休めてしまいました。
この素敵な空を前に、仕事している場合ではないですよね・・・なんて。
その後も幻想的な陽ざしのショータイムは続きました。
ここ数日、肌身で感じる季節感は、夏より秋のほうが圧倒的に多く、それに比例するかごとく、朝の幻想的な光景をよく目にするようになったような気がします。自然・四季そのものには何の意識もないのでしょうけれど、“芸術の秋”とはよくいったものです。これからは夕焼けにも期待大ですね。

話は元に戻り、今日はスッキリした視界に、山肌にドライアイスがまとわりついたかのような雲海の景色がとても印象的でした。
▲剣・立山連峰、針ノ木岳、後立山連峰
▲穂高連峰
雲のあるなしで、受ける印象は違います。あとはその日の気分にもよりますが・・・(^^)

そんな中、いろんな空を満喫しつつの、ヘリコプターの荷揚げ作業。
今日も順調に捗るかと思いきや・・・


朝はあれほどいいだのなんだの言っていたその雲海に、荷揚げの基地である合戦小屋が埋もれてしまい、作業は中断。

なんともはや・・・


んと、今の気分は、雲海あることが恨めしい・・・うぅーっ。


日の出劇場。
2015/08/18

さかきです。


今朝の東の空は、雲が、空が、燃えました。

その序章。今日あたり、日の出はほぼ5時頃、されど雲海等が入り、定刻を過ぎて、人々の待ちわびる期待感は高まる一方。



そして次の瞬間、
渦巻く雲のかなたから差し込む陽ざしは、空全体を紅く燃やしました。

躍動する雲が織りなす、日の出の劇場。



お見事でした。




たまには一杯・・・
2015/08/17

さかきです。

未明からの雨は、今日一日強弱繰り返しながら降り続きました。
お盆休みが終わり、激減したテント泊、この雨でさらに追い打ちをかけるようにめっきり少なくなりました。

小屋の中の雰囲気も、久々に落ち着き払ったムード。


今夜は久々に早めに一杯やりながら、ゆっくり休むことにします。
9月からは、大天荘は芋煮のシーズン。こいつが結構あいます♪

【山形県天童市 出羽桜 (600円) 大天荘売店にて販売中】 


また来年!
2015/08/16

さかきです。


世間一般で言われているお盆休み最終日の今朝のご来光。

気温は8℃前後。外でお待ちの皆さん、両手同志さすりながら、待ちに待った雲上のご来光を満喫。よかったよかった。
▲テント場から槍ヶ岳
▲同じく穂高連峰
▲北穂高小屋
淡い感じではありましたが、槍穂のモルゲンロートもきれいに。
毎年お話していますが、ちょうどこの時期、ご来光の出る位置のタイミングで、北穂高小屋の窓ガラスに反射する眩しい日差しが、ここ大天荘のテント場で見ることができます。こうなると、夏が一区切りだな、といつも思うんです。

ところで、このブログではここ数年、このお盆の時期に毎年お見えになるテント山行のご家族をご紹介していますが・・・
今年は初日こそ雨に祟られたものの、中日そして今日下山日と、晴天に恵まれました。「せっかくのお盆休み、他の山にも行きたいのでは」・・・「いろいろ計画するんですが、自然とここに足が向いてしまいます」こちらとしてはうれしい限り。

いつでもお待ちしております(^^)

晴天の中、無事に下山の途についたことでしょう。また来年・・・







最後に余談。
今日お昼過ぎの大天荘。登山道にも、山頂にも、テント場にも、人っ子一人いなくなりました。昨日までは考えられなかったこと。いくら今日でお盆休み終わりとはいえ、あまりにもの極端さにちょっとびっくりしました。


お盆。
2015/08/15

さかきです。


今朝は3日ぶりのご来光。

やや霞んではいましたが、やはりこの眩しさを浴びるのは、とても気分よく、幸せです。
▲槍ヶ岳
▲穂高連峰
こちらの面々も、凛とした姿を現したのは3日ぶり。
いつ見てもいいものです。

お盆休みは後半。ここ大天荘にしては、連日家族連れを多く見かけ、どこからともなく笑いや明るい会話が絶えません。
普段ここ大天荘においてはあまり見かけない子供用のザック。真ん中はお母さんの物でしょう。なんとなくお母さんにもたれているようで、見ているだけで気分はほのぼのとします。
こちら“ランプの喫茶室”、連日大勢の方にご利用頂きますが、やはりここでも家族連れが多く、お盆だなと実感します。

そんなお盆休みも明日で終わりの方多いことでしょう。


これで山の上は、来週以降、徐々に夏と秋の空気の入れ替えが本格化してきそう。この先北アルプスの稜線にお出かけの際は、薄手のダウンなど、防寒着も併せて携行されることお薦め致します。


夕焼け出れば明日は晴れますよね・・・
2015/08/14

さかきです。


お盆休み、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

最もこのブログを今日ご覧の方は、山行控え組、秋の紅葉狙いでしょうか。

大天荘は、比較的混雑も控えめ、ここ数日は家族連れが多く、和やかなムードが漂っています。

▲夕方の大天荘
今日は昼過ぎまで断続的に雨が降り続きましたが、夕方あたりからは青空も垣間見えるほど回復。明日明後日はお盆休み後半、晴れの予報=登山日和になりそうです。
夕方受付の窓から東の空を見渡せば、少々空がぽつぽつ紅く。うーん、いっちょ、山頂まで行ってみるか、の答えがご覧の図。派手さはないけれど、この紅いぽつぽつ感が今日はよかった。
気づけば日の入り間近。槍穂は顔を出しませんでしたが、ほんの少し太陽だけは覗かせてくれ、個人的に好きなパターンの夕焼けとなりました。


夕焼け出れば明日は晴れ・・・昔からの言い伝え通りの天気に明日はなることを期待しつつ、・・・そうそう、今夜は新月。雲がとれ、満天の星空が広がるか、“ランプの喫茶室”で少々呑みながら待つことにしましょうかね。


今日はストーブ焚くほどに。
2015/08/13

さかきです。


昨夜、寝床に就いた途端、「バラバラ」と屋根に雨があたる音。それは、今日一日、十数日ぶりの雨降りへの序章となりました。

夕方の大天荘。時折止み間もありましたが、終日こんな感じ。特にテント泊で来られた方は、濡れによる苦戦を強いられているようです。

ここ数日、秋うんぬんを綴っていますが、今日は一段と気温が下がりました。
早朝の大天荘の気温。外は6℃近くまで下がったようで、確かに起床後、自家発電を付けに外に出た時は、少々肌寒さを感じました。
そんな雨の一日、今日はこの夏山シーズンに入り、本格的に日中館内のストーブを点火。
さすがにこの時期。ちょっと焚けば、館内はすぐ温まります。

確か去年の8月は、こんな日が来る日も来る日も続いたよなぁ・・・

けれども、あさってには再び夏空が戻ってきそうな天気予報です。
これで夏が終わってたまるものか!


しかしそんな期待はよそに、テントサイトのそばでは、
トウヤクリンドウが挙って咲き乱れています。

・・・もうちょっと“夏”を感じていたいんだけど。

陰影。
2015/08/12

さかきです。


昨日のブログの問いかけに、今日私は、「秋!」と答えたいと思います。

▲大天井岳山頂より燕岳方面
今朝も、覆い尽くした雲の感じは秋そのもの。ちなみに今朝は、気温が10℃を割り込み、温度計は9度℃前後を表示していました。
▲同じく有明山方面
テント泊でお見えになられた方々は、一様に「寒い!」と。見れば皆さん薄手のダウンや雨具を着こんでいました。無理もない、下界の暑さから一気にこの高さに気温では、まるで冷蔵庫に入った感じなのでしょうね。

今朝は陽ざしがやや抑え気味だったこともあり、富士山や、甲斐駒ヶ岳に北岳といった南アルプスの遠望ががよく効きました。

そう、陽ざしといえば、今日改めて槍穂の山肌の陰影を観察していたのですが、太陽の動きと共にめまぐるしく変わるその様が、とても新鮮でした。
槍のてっぺんが照らされたり、
北穂高岳だけが妙に演出されたり、
「槍ヶ岳と大天井岳(右の影)」ものの10分ほどのことでしたが、こうも陰影の動きが変わるものなのだなと、改めて感心。見てて楽しかったぁ。


どうでしょう、夏の陽気ではなかなか見るのは難しいですよね。


ということで、私は今日は「秋」に軍配をあげたいと思います。



感じるものはどっち?
2015/08/11

さかきです。


気のせいか・・・いや、立秋を過ぎた途端に、何となく空に漂う雰囲気は、秋を感じるようになりました。今朝の日の出後の東の空も、

うろこ状の雲が一面に空を覆い尽くすあたり、暑い夏空の朝とは違います。
高曇りではあるにしろ、槍穂の光景も、ギラギラ感は感じられず、スッキリ明瞭。
こんな朝を何回か繰り返すうちに、次第に稜線上は秋へと移り変わってゆくのです。もちろん、これで“夏”が終わったわけではありません。そろそろ本格的なお盆休み、ここで“夏山”を満喫しに予定組まれている方多いことでしょう。大丈夫、あくまで感じるのは雰囲気ですから。花や山肌の濃い緑は、まだまだ夏を物語っていますので。

その花、今大天荘の小屋周りでは、
右側の黄色い花、ミヤマアキノキリンソウを多く目にします。左側はクロトウヒレン。これはエンジン室の一角と、大天井岳山頂への道端に少々目にします。



皆さんがお見えになる日は、夏?それとも秋?どちらを感じるでしょうか。




【気を付けてもらいたいこと】
既に“お盆休み”と称して連休を取られてお見えになられている家族連れやテント泊が多くなっています。特に、テント泊で見えられる方の、遅着がかなり目立ちます。稜線上のルートで、陽が暮れてからの到着は、気温の低下に伴う低体温症のリスクが高まります。
登山の基本ルールである早出早着をもとに、山行計画をお立て願います。

ご来光に槍穂に。
2015/08/09

さかきです。


ご来光を待ちわびる人々。多様な人々がいるのに、この時だけはおおよその人が馳せる思いはただ一つ。「きれいなご来光が見たい」。なんとも不思議な時間ですが、やはり自分もその中の一人であることには間違いなく、なんとも愉快な話です。
そして陽が出ると、今度は一目散に槍穂目指して人々は移動。この移動している人々の様を小屋から見ると、なんともおかしくもあり、けれども気持ちはよーくわかる!今日の自分はその中の一人でした。
そんな、朝のちょっとした一コマ、晴れた日の大天荘の朝は、だいたい皆そんな動きをしています(^^)

そして、私的に陽が少し昇ったこの図、朝の中で好きな光景の一つです。
陽ざしや波打つ雲の感じ、どれもがたおやかではないですか。
心が落ち着きます。


さぁ、明日の朝も、きっと今朝同様のドラマが見られるでしょうか。こうご期待!・・・なんてね。

立秋。
2015/08/08

さかきです。


昨日も少々触れました、今日は立秋。


今年は今のところとてもよい“夏山”が続いています。まだ秋の気分に浸るには早すぎるかな。


・・・と、今日何気に受付の窓口で応対している時、
手元にはご覧のように冷えた水につかるドリンク類、まさに暑い夏を癒すかのような光景でありますが、



ふと空を仰ぎ見れば・・・いつしか秋の雲が浮かんでました。



穂高の上にも。


夏から秋へと、ほんの少しづつ変わりゆくこの時期、いいですねー。



日の出はほぼ5時近く。
2015/08/07

さかきです。


▲大天荘の食堂から
日の出の時刻は、ほぼ5:00前、夏至の頃と比較するとだいぶ遅くなりました。

▲チングルマ

明日は立秋。

ここ最近の陽気からは、到底秋めいた雰囲気を感じるにはまだ程遠いですが、このチングルマの綿毛といい、先日のトウヤクリンドウといい、目に入ってくる植物達の動きには、どことなく・・・



なぁんて、少々気が早いですね。

間違いなく稜線上は夏山続行中です。


熱中症対策のためにも、山行中は十分な水分補給どうぞ忘れずに。


日々変わる演出に役者達。
2015/08/06

さかきです。


おととい昨日と続いた夕立は、今日ここ大天井岳周辺はありませんでしたが、相変わらず周辺では立派な入道雲がもくもく湧いておりました。ということで、大天井岳山頂にて鑑賞。

▲常念岳方面
諏訪から佐久平にかけての雷雲。局地的な豪雨による被害が無いことを祈りつつも、やはりこの図は夏ならではです。
西側に目を向ければ、槍と積雲、それに山頂で鑑賞する人々のシルエットが、夕映えしています。今年の夏は、ここ数日、朝も夕方もじつに見応えのある演出が、まぁよく続くこと。毎日違う演出で我々の目を楽しませてくれます。

ところで今日は、この撮影の合間、久しぶりに山頂にて雷鳥に遭遇。
とここで、久しぶりに雷鳥クイズ!
この上の画面上のどこに雷鳥がいるでしょう?







正解は、
画面左側、ハイマツの途切れた岩角にひょっこり顔を出しています。そばを通るお客様方に“雷鳥がいますよ”と一声かけようとしましたが、・・・夕方だし、そっとしておいてあげようかな。ということで今日は秘密に。




さぁ、早いものでもう週末、お盆休みがそろそろ始まります。いろんな気象関係のHP等拝見していますが、この先1週間も、大きな天気の崩れは無さそうで、登山日和が続きそうです♪ 皆さん、もう予定はお立ちでしょうか。
そう、この夏休みの時期は、北アルプス各地、皆さんの安全登山の一役を担うこの方々が、山の中を巡回中。
まさに“海猿”ではなく“山猿”。8月いっぱい、大天井岳含む北アルプス南部地区は、涸沢を基地とする、この夏山常駐パトロール隊が、各地で安全登山の啓蒙や、時には遭難救助活動を行っています。くれぐれもこの方々のお世話にならないよう、自己責任のもと、入念な山旅計画を、とせつに願います。

隊員の皆様、今シーズンもよろしくお願い致します。


虹!
2015/08/05

さかきです。


夕方前に、ザーッと降り出した夕立は、直にほぼ止んだのですが、その後、見事な虹が出現。しかも副虹まで。
完全に止まない中での撮影で、レンズにたくさんの水滴がついてしまったのが少々残念です。
ここ数年来、大天荘でこれだけの立派な虹は初めて。慌てました。
一方の槍穂は、



いやー、いいものを見せて頂きましたm(__)m


追記:ちなみに“山頂ダッシュ”された方が先ほど報告してくれたところによると、大天井岳山頂では虹に槍穂、さらにはブロッケン現象もご覧なられたようです。

そうか、ことしはまだ山頂ダッシュしてないな・・・


何日ぶり?雨だ!
2015/08/04

さかきです。


今年の夏は、今の所安定して朝はご来光を拝むことができています。今朝も、

食堂越に眩しい日差しが。
そのあと、昨日同様昼前には霧に覆われ、そして何日ぶりでしょうか、もくもく雲が湧いて来たなと思ったら、ものの十数分経たないうちに、時折霰とも雹とも取れる白い大きな玉を伴いながら土砂降りの雨となりました。
この画像はいくらか小やみになった状態。ちょうど受付が立て込んでいたため、ピーク時の降り方は撮れませんでしたが、真っ白に煙るようでした。ただ、いいお湿りにはなったんです。何せちょっと風が吹いただけで砂ぼこりがひどかったもので。


夕立性の雨は、止むのも早く、約1時間あとにはすっかり青空が顔を覗かせ、
この清々しさ。私も一緒にベンチに腰掛け、眺めたかったほど。
テント村では、すっかり雨でびしょびしょになった備品をいっせいに干すの図が。
ここ数日は午後の夕立に注意が必要のようです。


夕方は大天井岳山頂へ。
▲大天井岳山頂から常念岳方面
▲槍ヶ岳方面
私が小屋を出る時は、辺り一帯ガスに覆われていたため、ごくたまにある“霧の間から槍がひょっこり”というイメージを胸に出向いたわけですが、山頂すぐ手前から辺りの霧は晴れ、期待に反し、雲の流れがいい感じ。そして、
▲鷲羽岳が映える夕景

「きれい!としか言葉が出ません」とは山頂にいた方。
地味ではありましたが、なかなかの夕景でした。


こんな空模様も、今の時期の夏山らしさでしょう。



さぁ、明日はまた朝早くから2週間に一度のヘリコプターの日。早く床に就くことにします。




トウヤクリンドウ。
2015/08/03

さかきです。


数日ぶり、“夕刻に霧に咽ぶテント場の図”です。昼前から霧が湧きはじめ、午後はほぼ包まれっぱなし。
ただそのおかげで、昨日まで高温気味だった大天荘周辺の気温、やや落ち着きを取り戻した感があり、凌ぎやすくなりました。

この霧の向こうでは、「ドンドン!」と雷鳴が轟いているのがわかり、あちこちで雷雨になっているであろうことは、すぐに察知できました。

しばらくは、午後を中心に局地的なにわか雨や雷に注意を必要とする山行が続きそうです。まぁ、これもこれで夏山らしいのですが、このリスクを少しでも回避するには、「早出早着」です。


さて、今日大天荘の庭先に・・・
個人的には秋の花、トウヤクリンドウです。もちろん、「早いもので秋が・・・」などと書くつもりは毛頭ありませんが、それにしても今年は早いよなぁ。


何にしても今日は8月3日、まだまだ夏山シーズンの核心は続いてもらわないと困るわけで・・・ただなんとなく今日はこの花を見たことで、頭の中は夏と秋がごちゃ混ぜな気分になってしまい・・・


  まだ秋を語るに及ばず


夏山モード全開で、明日以降もお待ちしています。


本腰!
2015/08/02

さかきです。


先ほど寒暖計を見たら、27℃程ありました・・・下界の酷暑とは比較にならない気温かもしれませんが、山の気温に慣れている我々にとっては、猛暑に近いものがあります。
要は、今日も暑い!今年の太平洋高気圧は本腰ですぞ!

▲槍・穂高連峰
▲常念岳方面
▲大天荘と大天井岳
スッキリ“夏色”。
夏山はこうでなくてはいけません。
スタッフの一人を尋ねに、その友人が遠く姫路からテント泊で見えられました。この景色の目の前でのテント泊、来た甲斐があったというもの、さぞ気持ちよいはずです。羨ましい・・・
そのテントサイトの傍らに咲くは「オヤマソバ」。今盛りです。
そこへ、
「キアゲハ」。高山蝶ではありませんが、この時期比較的目にします。大きい体をゆらゆらさせながら、気持ちよさそうに飛んでいるのが何とも愛らしい。


こうして大天荘界隈は、今、しっかりした“夏山”です。


今日最後にもう一話題。
ヒュッテ大槍8/1付ブログに先越されましたが、昨日のかなとこ雲はすごかった。いや、ほんとーに雄大だった。
何も似たような写真3枚も載せなくていいものを・・・しつこいようですが、それだけ迫力あり良かったもので。その下ではひどい雷雨に見舞われていたのでしょうが、これぞ夏の風物詩。



いい感じです。




月に魅せられて・・・
2015/08/01

さかきです。


昨夜はじつに気持ちの良い満月夜。
気持ちの良いとは、煌々と輝く月に魅せられ、小屋の消灯後、ズバリ、大天井岳周辺を散策に出かけたのですが、ほぼ無風で寒くもなく、この上ない一人ナイトツアーを敢行。昼間の暑さが嘘のよう、これがとても気持ちの良い月夜の鑑賞となったわけです。

▲大天井岳山頂より常念岳方面
写真となると、まるで昼間の太陽みたいな感じになってしまいますが、聞こえるのは沢の音だけで、そこには間違いなく静寂な月夜が広がっていました。昼間の喧騒はどこへやら・・・
▲槍・穂高連峰
▲穂高連峰に涸沢の灯り
▲大天井岳、裏銀座方面
カメラの腕前が無い者にとって、なかなか星空の様子が伝わらないのが残念なのですが、槍穂の上にはさそり座、大天井岳の上には北斗七星が輝いていました。

ものの1時間程の一人ナイトツアー、ヘッドランプは持って出ましたが、一切使うことなく、月の灯りだけで大天荘周辺をのんびり散策、夏の忙しいさなか、ちょっと贅沢な時間を過ごしました。



そして一晩明けた今朝、
あの月は、北鎌尾根へと。楽しませてくれてありがとうございました。


そして今日も朝からギラギラした夏の日差しが。

いずこへ・・・


今日も暑くなりそうです。






プロフィール

北アルプス大天井岳(2,922m)まで10分の場所にある大天荘スタッフが目にする自然の息吹をお届けします。

カテゴリー

カレンダー

2015 8月
       1 
 2  3  4  5  6  7  8 
 9  10  11  12  13  14  15 
 16  17  18  19  20  21  22 
 23  24  25  26  27  28  29 
 30  31      
7月  |  Today  |  9月

最近のコメント

  • Re: 雲海。
    サカキ様 相変わらず頑張り過ぎてますね!! 何時も良い写真を有難う御座います毎年、有明荘、燕山...

  • お世話になりました
    週末は、色々と大変なご事情の中、 本当にお世話になりました。 おかげさまで、ゆっくり過ごすこと...

  • Re: 今年初の水源地。
    悪天候の中、お疲れさまでした。 スタッフの苦労を見るたびに水の大切さがよく分かりますが、シーズ...

お問合せ・ご予約

大天荘直通電話

TEL090-8729-0797

株式会社燕山荘 松本事務所

TEL0263-32-1535

(月〜金曜日 9:00〜17:00)

facebookページ
株式会社燕山荘

松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10
TEL:0263-32-1535 FAX:0263-32-0898

©株式会社燕山荘 All Rights Reserved.

ページ上部に戻る