2008/01/25 16:41

リペア日記 ~ドローリーフテーブル~

生活のなかでどうしても欠かせないもの、それは食事。
他にも「睡眠」とか「おはよう!」とかいろいろありますが、それはおいといて・・・
温かくておいしいお料理に、家族の笑顔。夕食のテーブルを囲む時が、暮らしの中でも最も安らぐひと時、という方も多いでしょうね。
当店にみえるお客様がお探しになっている家具でも、ダイニングテーブル・チェアの類は最も多く、さまざまな種類の中からお選びいただいております。

そこで今回は、英国家具の代表ともいえる「ドローリーフテーブル」をご紹介します。


「DRAWLEAF TABLE」、「引き出し式のテーブル」と訳せばわかりやすいでしょうね。

大きな天板の下に2枚の小さな天板(リーフ)が仕込まれていて、引き出す(ドロー)ことで大きくなる、なかなか便利なテーブルです。
英国ではかなりポピュラーなタイプのテーブルですが、日本ではあまり知られていないようです。「こうやって広げるんですよ」と言ってリーフを引き出すと、「おお!」とびっくりされるお客様もいらっしゃいます。

普段は少人数だけど、週末には友人たちとホームパーティーを楽しむとか、たまには腕によりをかけていろんな料理を作ってみた・・・なんてとき、大きさの変わるテーブルは便利ですよ。


・・・うんちくを語り始めるとキリがないのですが、「リペア日記」ですので、そろそろ実際のリペアをご紹介していきますね。

今回リペアするテーブルは、脚がぐらぐらしているため、分解・組み直しをします。
また、天板は日焼けによる変色、細かい傷や塗装のひび割れが目立ち、長い間安心してお使いいただくにはちょっと・・・というコンディションでしたので、塗りなおすことになりました。




■脚の分解・組み直し

分解するときには、各部品が元通りの位置に戻せるように目印をつけます。











ただ元通りに組み立てるだけではなく、補強したり、歪みを修正したりして、日常の使いやすさを重視しながら作られた当時のコンディションに戻していきます。






■天板の塗装
木地を滑らかにし、塗料の吸い込みを均一にするためにサンドペーパーをかけ、他の部分に合わせてオイルステインで下色を入れます。
その後、つやを出すとともに表面の保護をするため、上塗りをします。




ほとんどのアンティーク家具は、フレンチポリッシュという昔ながらの塗料で塗装されています。柔らかい艶と深みのある仕上がりが特徴ですが、やや水や熱に弱い、繊細な塗料です。
そこで、テーブルの天板など、丈夫さが要求されるところには、フレンチポリッシュによく似た仕上がりで、水や熱に強い、シッケンズ社の塗料を使って塗装しています。
3~4回の塗り重ねをして、全体の艶具合を合わせます。










■仕上げ
塗料が乾いたら、スチールウールでテカテカした艶を一旦落とし、ワックスで柔らかい艶を出して仕上がりです。

長い間大事に使われ、お疲れ気味の家具たちを、いたわりながら丁寧にリペアすることにより、また新しい日々が始まります。
うっかり付けてしまった傷だって、いつの日か思い出に変わっていく。それがアンティーク家具の魅力だと思います。



商品によって、リペアする箇所や方法が変わってきますので、ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ビクトリアンクラフト 上條

テーブルをお探しの方はこちらをご覧ください。
http://www.victoriancraft.com/table/

2008/01/22 10:17

アールデコの館 ~旧朝香宮邸を訪ねて~

今回は、ちょっと遠出してみました。

ネットサーフをしていてふと目に飛び込んだ、「アール・デコの館」の文字。
アールデコ様式は、独特のクセがあって好きな様式のひとつなので、気になってクリックしてみたら…
東京は白金台の「東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)」が、期間限定で普段は見られない部分も開放し、さらに写真撮影もOKとのこと。
こりゃ、行くしかないでしょう!ってことで、見学してきました。

早めに行ってゆっくり楽しもうと思っていたのですが…
いろいろと用を足していたらいつの間にかお昼過ぎ。あわてて駅に向かい、スーパーあずさで出発。
昔よりはずいぶんと早くなったとは言え、3時間近くかかるのは厳しいですねえ。美術館に着いたら、もう薄暗くなっていました。
急いでチケットを買い、小走りに園内奥の宮邸へ。



夕暮れの中、街燈に照らされた建物は、余計な装飾の一切をそぎ落とした「機能美」が感じられました。
あくまで直線的、ところどころに配された曲線がアクセントとなり、軽やかだけど落ち着きもある外観です。
昭和8年の竣工とのことですが、当時はものすごくモダンな、未来を感じさせる建物として見られていたんじゃないでしょうか。



エントランスの正面には、大きなガラスレリーフドアがあります。
解説によると、フランスのルネ・ラリックがこの宮邸のために製作し、日本に持ち込まれたものだそうです。
繊細なレリーフが、内部からの光をうけて厳粛に輝いていました。
しばらく眺めていたかったのですが、時間もないので後ろ髪をひかれながら館内へ。

受付を通り、大広間。奥にはイタリア産の大理石を使ったマントルピースと鏡。周りの壁はウォルナット材をふんだんに使っています。

さっきのレリーフドアに再会しました。
エントランスでは雰囲気に圧倒されて気づかなかったのですが、前に置かれたソファと比べても分かるように、たいへん大きなガラスです。


「よくも割れずにはるばるフランスから運ばれてきたなあ…」と、妙なところで感心してしまいました。いつも、仕事でステンドグラスを扱っているので、感じるポイントが他人とは違うのでしょうか?







天井には白熱灯を使った照明が40個。シェードを使わないシンプルなもので、アールデコの目指す「機能の美しさ」を表したデザインといえます。柔らかい光に包まれ、静かに空間を楽しむ人たち。














奥へ続く廊下。
途中に配されたアーチが、廊下の奥行きを演出しています。古い映画のワンシーンに出てきそう。













大客室。
舞踏会やコンサートが開かれていたのでしょう。すごく広い、華やかな部屋です


この部屋からは、次室の噴水塔が見られます(奥のほう)。
アンリ・ラパンのデザインで、本体は白磁、上部の渦巻き状の飾りには照明が仕込まれています。塔の肩の部分から水が静かに流れ落ちるという、落ち着いたものです。
来客時にはこれに香水を入れていたそうです。なんとも贅沢なおもてなしですねえ。次室は大広間にも開口していますので、館内に香りがほんのりと立ち込め、優雅な雰囲気を醸していたのですね。のちに「香水塔」と呼ばれるもととなったエピソードです。




ドアがかっこいい。こういうのを見るとわくわくしちゃうんですよね。レイモン・シューブによる上部の鉄細工、マックス・アングランによるエッチドグラスのドアパネル。「コラボレーション」って、こういうのが正解ですね。軽すぎず、重すぎず、部屋の雰囲気を作り上げていました。








レリーフがアクセントの高い天井には、ルネ・ラリックのシャンデリア。すごく大きいのに、重さとか威圧感みたいなものは感じられません。キラキラと華やいだ光を注いでいました。













部屋の片隅には、温水式の暖房器具が置かれていました。
しばらく眺めていたら、すごく懐かしいような気がしました。家に帰ってからも「どうしてだろう?」と考えてみたら、足踏みミシンの脚の雰囲気に近いんですね。ばあちゃんの家にあった足踏みミシンとか、お店にあるミシンの記憶が重なっていたようです。
時代的にも近いし、アールデコがそれ以降のデザインに影響を与えたのがわかります。
そういえば、大正から昭和初期にかけての日本の骨董品や民具、それに広告やポスターなどのデザインにも、なんとなくそれらしさが見られますね。



まだまだ多くの部屋があり、一度にご紹介するのは大変ですので、今回はここまで。
次回をお楽しみに。


ビクトリアンクラフト 上條
http://www.victoriancraft.com


2008/01/19 16:21

お詫び

 先日、家具をご購入いただいたお客様より、商品をお届けした際に、「商品のクリーニングが不十分で、きれいにされていなかった」、「販売員の方に伝えた点ができていなかった」とお叱りをいただきました。

今回の件につきましては、お客様には大変不愉快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
これからは、納品前に、2重・3重で仕上がりをチェックし、販売したスタッフがお客様に要求されている点を充分に理解し、その要求されている点を漏らすことなく修理をするスタッフに伝えて修理をし、商品をお届けできるようにしたいと思います。
今回お客様よりいただいたご意見を良い教訓として、当店の家具に対する気持ちというものをもう一度良く考え、家具を末永く安心してお使いいただけるように、スタッフ一丸となり取り組んでまいりたいと思っております。


ビクトリアンクラフト スタッフ一同

2008/01/11 20:39

チェスターフィールドに恋をしました。

今年最初のおすすめ商品
●チェスターフィールドソファ ウィングバックスタイル●

初めて見て、すぐに恋をしてしまった家具です。
というくらい、かっこいいソファです。

それもそのはず、このチェスターフィールドというスタイルは、フィリップ・チェスターフィールド伯爵(英国紳士のシンボル”と呼ばれダンディズムの象徴となっている方です)が好んで使っていたデザインといわれています。

3人掛けやフットスツールなど、様々な色やデザインで展開されていますが、なかでも一番カッコいいと思ったのはウィングバックでしょう。
すっぽりと包み込んでくれる背もたれに、ゆったり乗せられるアーム。周りはスタッズで留められていて、これまたかっこよさが増しています。

アンティークで使われてきたものなので座り心地も素敵です。座ったお客さんはみんなうっとりとしていかれますよ。

そんな恋をした家具に包まれてうとうととしてしまうなんて、素敵だとおもいません?


ビクトリアンクラフト 野口


今回紹介した商品のページはこちら。
http://www.victoriancraft.com/new/2007/12/18/1197959780357.html

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