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オザレポ

18/09/22

いつも松本山雅FCへご声援頂きありがとうございます。
『ズク』がなくて書けずにいたオザレポですが久しぶりに書いてみました。
いつも長い!と言われるのですが、今回もそこそこ長くなっていますのでお時間ある時にご覧いただければと思います。


2018年9月11日。
喫茶山雅に新しいスタッフが加わりました。


『阿部琢久哉』
知っている方も多いかもしれませんが2008年から2012年まで山雅でプレーし、地域リーグからJ2に駆け上がった松本山雅FCの原動力となった元選手です。


今まで店舗マネージャーを務めていた若松が寿退社をすることになり後任を探している中で、今年、サッカー選手を引退しフィットネスの事業で新たな挑戦をしていた阿部琢久哉に白羽の矢がたち、喫茶山雅のスタッフとして松本に戻ってきてもらうことになりました。


なぜ彼だったのか。
理由はいくつかあるのですが、やはり一番は現役時代のサッカーに対する取り組む姿勢。
残念ながら怪我に泣かされることが多かった現役時代でしたが、常に前向きにリハビリやトレーニングに取り組む姿勢を見てきたので、今回の新しいチャレンジにも必ず前向きに取り組んでくれるだろうと思ったのが一番の決め手になりました。
実際に彼の前向きな姿勢と明るいキャラクターは必ず喫茶山雅事業にとっても大きな補強になると信じています。



今回のことは自分の中でも大きなチャレンジです。
喫茶事業を立ち上げる時に自分の中でいくつかの目標を掲げました。
その1つが、
『いつかこのクラブの為に尽力してくれた選手を招けるように少しでもクラブでの仕事の枠を拡げること』

その『いつか』のはじめの一歩が今回だったのです。
これから続いていく誰かの為にも今、ここにいる自分たちが一社会人として周りからしっかりと認めてもらえるように取り組んでいかなければならない。

彼を迎え入れた今、改めてそんな想いを強く抱いています。



さて、2017年2月25日に喫茶山雅が開店し、早いものでもう1年半以上が経過しました。
嵐のように駆け抜けてきて、よくここまで来れたなというのが正直な感想です。

お店に来て喜んでくれている方の姿を見て、チャレンジしてみて良かったなと思う瞬間もありますが、この1年半を振り返るとやはり飲食店を経営することの難しさに直面することの方がはるかに多かったような気がしています。

でも、そんな時にいつも考えることは、そういう成功体験も、失敗談も、嬉しさも、悔しさも、苦労も、すべてはクラブの成長に繋がっているということです。
本当にかけがえのない経験をさせてもらっているなといつも感じながら仕事をさせてもらってます。


これまで有り難いことに沢山の角度から松本山雅を、サッカークラブを見させてもらってきました。

選手として。
アカデミースタッフとして。
広報として。
営業として。
そして、喫茶山雅事業に携わる者として。

この全ての経験というのは確実に自分の中に財産として残っていますし、様々な角度から物事を見る大切さに気づくことが出来ました。
見える角度が変わるということは、同じものを見ても見え方や感じ方が変わるということ。


例えば、
喫茶山雅があるみどり町に『辰巳の庭』という水が流れているスペースがあるのをご存知でしょうか?



ここは喫茶山雅を復活させることが決まってから幾度となく通っていました。
何となくいつも綺麗だし松本らしくていい場所だなと。

でも、正直、その風景やあそこにそのスペースがあることについてあまり深く考えたことはなく、ただ漠然と捉えていただけ。
何となく、趣のある場所だなくらいにしか思っていませんでした。


でも、喫茶山雅としてあの場所に店を構え、町会に入り地域の活動に参加していく中で辰巳の庭や女鳥羽川は町内会の方たちが定期的にいつも掃除をしてくれていることを知りました。







すると不思議ですね。
何気なく街を歩いている時、あぁ今日も街がきれいだなって思うようになるんです。

これは自分で体験しないと絶対にわからないこと。
長靴を履いてゴミを拾い、詰まっているドロを掻き出し、ブラシで苔をこすり落として水を綺麗に循環させる。
時間と労力を割いて動いてくれている人たちがいる。

そのプロセスを知ったからこそ、
どこを歩いていても、どんな場所にいても、そこには必ず見えないところで動いてくれている人たちがいるという景色が頭の中に浮かぶようになる。

アルウィンにも同じことが言えますよね。
恒例の「日本一気持ちのいいスタジアム大作戦!」が本日開催されました。



今日も朝から皆さんが一所懸命、綺麗にしてくれていて、ある方は階段の間に生えている苔まで全部綺麗にとってくれていました。
最後に「大変だからここまでしなくてもいいって言ったんだけどね」と言いながら、言葉とは裏腹にちっとも嫌そうじゃなくその苔をまとめて片づけるサポーターの方の姿を見て、多分、次からあの階段を歩く時は必ずその姿を思い出すだろうなと思いました。

こういう姿を沢山の方が知っているからこそアルウィンのあのゴミのない綺麗な環境が保たれているし、アウェーに行っても帰る時には観客席にゴミが一つも落ちていない!と対戦相手のクラブ関係者が驚いて報告をしてきてくれるのでしょうね。


あぁ、今日も綺麗だなって。
目に見える景色だけではなく、その裏にある物語が見えると心からそう思えるようになる。



そして最近、ある講演を聴講した際にその「物語」を感じる為のヒントをもらいました。


それは、
「見る」と「よく見る」の違いです。


例えば、目の前に何の変哲もない普通の1本の木があるとします。
それをただ漠然と「見る」だけだと、おそらくそこらへんでよく見る木にしか見えませんよね。

では、その木を「よく見る」ようにしてください。
そう言われ時、皆さんだったらどうしますか?

おそらく近くに寄っていって見る方が多いと思います。
葉っぱが沢山生えていて、もしかしたら花も咲いていて、実もなっているかもしれません。
実際に触れてみて木のぬくもりを感じて、耳を当てて樹木の中で水が流れる音を聞いてみるかもしれません。

確かにそれもよく見る、ということには違いありません。
ただし、そうすることでスケッチブックには上手に描けるようになるかもしれませんが、それは「よく観察する」であってここで言う「よく見る」とは違うと言うのです。

「よく見る」
それは、目の前にあるモノを見る時に、そこに「時間軸」を加えて見ることだと言います。

ここまで大きくなるのにかけてきた時間や、それを育ててくれた人たちの労力、そういった目に見えないものを想像する。
つまり、時間軸を加える事で目の前にあるモノの「物語」を感じられるようになる。



なるほど。



私は松本山雅というクラブが好きです。
この活動に携わらせてもらって早いもので今年で14年目になりました。
もしかしたらクラブというより、この活動に携わってくれている方たちへの愛着があるという言い方が正しいのかもしれません。


いつもアルウィンで試合を見ている時に思い返す光景があります。
それは初めてアルウィンに足を踏み入れた瞬間。

人のまばらなスタンド。
素晴らしいピッチとスタジアム。

このミスマッチのコントラストが鮮明で
ここが満員になったらどんなに素晴らしい雰囲気だろう…

そんな想いを抱いたのを覚えています。


そこから何年もたち、様々な場面に遭遇し、経験し、様々な選手やスタッフ、そしてサポーターの方々と接してきました。
そしてそれはこの活動に携わる全ての人にも1つずつ、その人にしかない歴史があると思います。
そのすべてが「物語」で、それは皆さんがこのクラブと関わった瞬間から始まっています。



自分自身の中に、やはり今まで携わってくれた選手やサポーター、関係してくれた方々へのリスペクトを忘れずにいたいという想いが根底にあります。
過去を大切にするということは、すなわち今の松本山雅を大切にしていく、ということに繋がると思うからです。


昨年の松本山雅が過去のものになっているのと同じで、今シーズンのチームも来年には過去のチームになっていきます。

今という時間は必ず過去に変わります。
生活環境が変わることもある。
その中で試合を見に来ることが出来なくなったり、少し松本山雅から離れてしまう、離れざるを得ない方もいると思います。

それでも、久しぶりに帰ってきても、いつでも同じ笑顔で「おかえり」と言えるような、そんなクラブで、松本山雅で在り続けたい。


その想いを具現化させたのが今回の阿部琢久哉のカムバックなのです。


彼について大きく印象に残っているシーンがあります。

2008年11月23日。
冷たい雨の中、レノファ山口FC戦でPKを外して立ち上がれないほどにうなだれている姿。





あれから約10年。
先週のレノファ山口FC戦では誰よりも元気に喫茶山雅ブースで必死に働く彼がいました。


悔しい思いを糧に這い上がってきた仲間だからこそ、また共に歩める事を本当に嬉しく思っています。
そしてこれからもそんな仲間が増えていくことを、そして皆さんとそんな『物語』を共有できることを楽しみに目の前の仕事に取り組んでいきたいと思います。

さぁ、明日はホームゲームですね。
こんなにも週末が待ち遠しい生活を出来ることに感謝して、明日も皆さんのご来場をお待ちしています。

喫茶山雅ブースにはもちろん、阿部琢久哉がいますので是非、会いに来てくださいね♪



ではまた。

賽は投げられた。

17/11/18

1月にチームが始動してから今日まで、紆余曲折はありましたが気が付けば今週末、2017シーズンのリーグ最終戦を迎えます。
勝てば自力でのプレーオフ進出が決まる大一番。

山雅らしいステージがしっかりと用意されましたね。
今頃、皆さんはどんな心境でこの日を迎えているでしょうか。


改めまして、いつも松本山雅FCへご声援頂きありがとうございます。
こんな大事な時だからこそ、少しでも自分に出来る事を、という事で久しぶりのオザレポを書かせて頂いています。


今シーズンはなかなか結果が出ない時期もあり、苦悩や挫折をいつも以上に味わったシーズンでもあったと思います。
それでも少しずつ軌道修正を繰り返し、リーグ最終戦をこうして様々な可能性が残る形で迎える事が出来たということ、それはこの活動に関わってくれた全ての人達が真摯に取り組んだ成果だと思っています。

ただ、現状をどう捉えるかというのは人により様々かもしれません。


先日、アルティスタ東御が残念ながら全国社会人大会で敗退し、今年のJFL昇格は叶いませんでした。
この過酷で厳しい大会を通じて得る経験は何にも代え難いものですし、この経験を活かしてまた1つ、クラブとして成長していくのだと思います。
いつか、あの時があったからこそ今がある、そんな風に振り返る日が来るのでしょう。

この大会の時期になるといつも、必死にボールを追いかけていたあの頃を思い出します。
そして自問自答します。


私たちはあの頃憧れていたJリーグクラブになれているのでしょうか。


立場が変われば物事の見える角度が変わる。
物事の見える角度が変われば世界が変わる。


確かに松本山雅を取り巻く環境は劇的に変化をしてきました。
Jリーグに上がり、観客動員数も1万人を超え、プロビンチャのクラブとして地域社会に溶け込み、松本山雅を"マツモトサンガ"と間違えられるような事は少なくなってきました。

でも、だからこそ自問自答します。
今の松本山雅はこの地域の方々にどう映っているのだろう。



先日、松本駅前で最終戦に向けた告知活動、チラシ配りをしました。
これは昔から選手、スタッフ、サポーターが一緒になって行ってきた大切な活動の1つです。

写真①
写真①-2

そして、実はこれが現状を測る為のバロメーターであり、自分たちを戒め、そして励ますための貴重な機会であると思っています。

普段、私たちが接しているのは松本山雅を応援してくれる方々。
スタジアムで様々な問題が起こったり、クラブへ苦言を頂くことも多々ありますが、それでもそこには松本山雅を応援してくれているという大前提があります。

でも、このチラシ配りは完全なる不特定多数の方々と接します。
そこには興味のない方から、熱心に応援してくれている方まで、様々な方がいます。

分かりやすいように松本山雅のエンブレムがついた服を着て、でかでかとポスターを掲げ、声をかけながら手渡しする。
それでもチラシを受け取ってもらえる確率は3割くらいでしょうか。

チラシを受け取って「今週末も応援にいくから頑張って」と声をかけてくれる方。
その一方でかたや、目すら合わせてもらえずチラシを受け取ってもらえない方。


昔は選手総動員でやってもほとんど受け取ってもらえなかったのでそれを考えると有り難い現状かもしれませんが、本当に様々な方と接するのがこのチラシ配りです。

でも、この活動を通じていつも改めて確認するのは、相反する2つの想い。


現状に満足しない事。
そして、現状に感謝する事。


それは今のこの現状をどう捉えるかというところにも共通して言える事だと思っています。


今年は昨年に比べれば確かに厳しい現実に直面しています。
思い描いていた成績ではないかもしれませんし、もっともっと出来るはずだ。
もっとクラブとして成長しないといけない。
そんな想いも確かにあります。


でも、勝てば自力でプレーオフに進出する事が出来る。
長いシーズンを戦い抜いてここまでたどり着いたこと。
そして、そんな大一番の試合が経験出来る事に感謝する事を忘れてはいけないと思っています。


そして何より、この状況でなければ感じられない事、出来ない経験がある。


経験したことがあるということ。
これは何にも代えがたいアドバンテージだという事を私たちは身をもって体感してきました。


2009年。
JFL昇格を決めた年。
ここで負けたら終わり。
そんな局面をいくつも乗り越えて全員の力で掴み取ったJFL昇格。



でも、そこに至るまでには本当に苦い経験を繰り返してきました。

2007年。
北信越リーグで優勝し、挑んだ地域決勝大会。
アルウィンでの1次ラウンド最終戦で敗戦。



翌2008年。
再び地域決勝大会に挑んだものの再び1次リーグ最終戦、PK戦の末に敗戦。
この時も冷たい雨が降っていました。


この悔しい経験があったからこそ、2009年のJFL昇格があったと思いますし、この敗戦があったからこそ、達成した時は言葉では表せないくらい感慨深いものがありました。




2013年。
リーグ最終戦で勝利したものの他会場の結果により最終順位は7位。
プレーオフ進出を逃すという本当に悔しい経験をしました。



でも、今でも覚えているんです。

誰もが下を向きたくなるような現実に直面したあの瞬間。
ため息としばらくの静寂の後、スタジアムに沸き起こった拍手の音を。


あれほど温かくて心強い拍手は後にも先にも経験した事がありません。


あの拍手にどれほど心が救われたか。
あの拍手にどれほど前を向く勇気をもらったか。


そこには間違いなく松本山雅というクラブに関わる人たちの想いが詰まっていました。
翌年のJ1昇格への道筋は、あの瞬間から始まっていたのだと思います。



そして2016年。
プレーオフ準決勝敗退。
冷たい雨が降りしきる中、無残にも砕け散った夢。



目の前が真っ暗になるような悲壮感が漂うスタジアム。
でも、あの瞬間から私たちは再び前を向いて歩き出しました。


だって知っていたから。
どんなに絶望の淵にたっても必ずまた立ち上がれることを。
そして、その経験は必ず次の成功への序章になるということを。


だから大丈夫。


経験した事があるということの意味。
1試合の重み、1プレーの重み、一言の重み、そして1つの拍手の重み。


私たちはそれを知っている。


あの時、本当に悔しい思いをしたけど、あの悔しさがあってこそ今が在る。
1人1人の体と心にしみ込んだその経験がクラブとしての上積みとなっている。

大事な試合だからこそ、今まで自分達が経験してきたことの意味を信じて明日は自信を持って挑みましょう。


不思議ですね。
あれほど見たくなかったあの日の絵が、今はモチベーションにかわる。




ピッチでの借りはピッチでしか返せない。


奢る事なく、
現状に満足することなく、
現状に感謝しつつ、


昨年の忘れ物をとりもどしにいきましょう。




っと、締まったところですが最後に。
シーズン終了後の祝勝会、1年の振り返りの会は是非、喫茶山雅で。
http://www.yamaga-fc.com/kissa/117365

告知がないとオザレポ完結しませんのですみません。笑

それでは、明日は史上最大のコレオで選手達を後押ししましょう!!

ではまた。

オザレポ

17/04/25

いつも応援ありがとうございます。
久しぶりに『オザレポ』の時間がやって参りました。
久しぶりすぎて、忘れてる方や知らない方も多いと思いますので最初に伝えておきますが、無駄に暑苦しく、無駄に長いのでお時間のある方のみ、お付き合いくださいね。笑


さて、クラブのルーツである喫茶山雅がみどり町にオープンし、約2ヶ月が経過しました。

既にご来店頂いた皆様、ありがとうございます。
沢山の方から要望を頂いていたクラブのルーツである喫茶店の「復活」。
クラブ創立50周年を迎えた時に構想が始まったこのプロジェクトですが昨年、クラブのスローガン「One Sou1 新・起動」のコンセプトの元、何か新しい事を始めようという中で、社内の3人で手を上げたのがこのプロジェクトの始まりでした。


さぁ、喫茶店を始めよう。
そう思った時に皆さんだったら何から手をつけますか?


資金はどうするのか。
場所はどこにするのか。
何を提供するのか。
誰が働くのか。

暗中模索。

考えなければいけないことがあり過ぎて何から動き出せばいいのかすらわからない状況で、3人で物件を探しながら松本の市街地を歩いている時、これは大変な事を言い出してしまったもんだ、とおぼろげながら感じていたのを覚えています。

「何にこだわるのか」

このプロジェクトを進めるにあたってまずはそこを決めてからスタートラインに立つべきだと思いました。
そして、考えた末に私達がこだわったのは「理由」でした。


「何のために」


「理由」があるから人は動く。
シンプルな答えだけどこれは今までの自分の人生の中でも、壁にぶつかっては立ち止まりずっと考え抜いてきたことで気づいた一番大切なもの。

人間って不思議なもので、同じように飯を食って、同じように動いて、同じように寝て、同じようにチャレンジをしても、同じ結果にはならないんですよね。

何のために。
その理由に確信を持っている人間は強い。

試合で松本山雅の選手達があれだけ身を粉にしてプレー出来る理由。
先日の熊本の選手達にも同じことが言えるかもしれません。

自分自身の成功のためにプレーをする。
それも大切な事だと思います。

でも、苦しい時のあと一歩。
それを出させてくれるのが応援であり、支えてくれる人たちの想いの強さなのだと思っています。

自分以外の誰かの為に。
そう思えた瞬間から人は自分の限界以上の力をだせるようになれるのだと。


店舗運営がそれと全く同じとは思いませんが、喫茶山雅は「何のために」存在するのか。
私たちは利己の追及だけではないその「存在意義」を考える事から始めました。

改めて整理して考えてみると3つのキーワードが浮かびました。


・コミュニティースペースの創出。
・松本山雅の活動の輪を拡げること。
・地域活性化。


【コミュニティースペースの創出】
今までは、2週間に1回のアルウィン、そして練習場や事務所、恒常的に集まれる場所をクラブとして提供する事ができませんでした。

歴史を紡いでいくのは文字や映像かもしれません。
でも、本当の感動やその時々の感情は、人から人に伝えられていくものだと思います。

アルウィンの雰囲気は試合を見た人にしかわからないかもしれない。
そして、過去の歴史はその場にいた人にしかわからないかもしれない。

まだ人もまばらだった頃のアルウィンや、


松本で開催された地域決勝大会で1万人の前で決めたJFL昇格や、



宮崎での様々な想いのこもった涙のJ2昇格や、



福岡での雨の中の歓喜のJ1昇格の瞬間。




その時々の感動や感情はなかなか伝わるものではないかもしれません。

でも、ここに来れば誰とでも山雅の話が出来る。
そんなコミュニティースペースを創出していく事で文字や映像で紡がれていく歴史に、人から人へ言葉として伝わる事で感情や感動という色づけがされる。
今までの、そして、これからの松本山雅の活動を未来へ文化として繋いでいくことが出来る。

少し大げさかもしれませんが、クラブやこの地域のスポーツ文化の歴史を創っていく上で必要な、永続的に続いていくコミュニティースペースになれる可能性がこの『喫茶山雅』にはあると信じています。



【松本山雅の活動の輪を拡げる】
次に考えたのは活動の輪を拡げていく為のピースになれるのではないかという事。
2015年、クラブ史上最高益を達成し、沢山の方のご協力のお蔭で地方都市の市民クラブとしては異例といってもおかしくないような数字を叩きだす事が出来ました。


でも、それでもJ1の平均には遠く及ばなかったんですよね。
それが現状であり、現実です。

この現実を受け止め、更に進化していく為の具体的なアクションの1つ。
フットボール事業以外で収益構造を作る事。
サポーターの皆さんが飲食をしてくれる事が直接的なクラブの支援になるのですから、それがこの活動の1つの理由であることは否定はしません。


でも、一番大切なのは、松本山雅の活動理念に賛同し、共に活動してくれる方の輪を拡げる事だと思っています。
今回、全く新しい事業を始める事で、今まで知り合えなかった新しい輪を創る事が出来ました。
それは施工業者であったり、取引業者であったり、町会の方達であったり、働いてくれているスタッフだったり、クラブのOBの方々や、もちろん来店頂けるお客様だったりと、スタジアムでサッカーをやっているだけではなかったであろう新たな出会いが本当に沢山ありました。
そんな出会いが回り回って、またこの活動に共に取り組んで頂ける人の輪が広がっていくのであれば、これほど今回のアクションにとって有意義な事はないと思っています。



【地域活性化】
そして、最後にこの地域活性化への寄与について考えました。
単純に考えて、利己の追及であったり、クラブのPRの事を考えれば恒常的に人が集まる場所にお店を構えるべきですよね。

それはもともとの店舗があった駅前だったり、車が行きかう広い駐車場がある街道沿いの店舗だったり、例えば練習場やスタジアムの近くの方がいいのかもしれません。

でも、あえて『みどり町』に店舗を構えました。
勿論、松本城を中心としたこの地域の由緒ある街並みに惹かれたという事と、物件を探す中で出会った縁もあります。

でも、これは山雅を支援してくださるサポーターの膨大なエネルギーを地域活性化へ繋げていくという新たなチャレンジだと捉えています。

中心市街地の更なる活性化。
『喫茶山雅』というツールを生み出す事によって、この地域やこの街全体に更なる活気が生まれる。

松本山雅の活動がそんな一助になれば、地域貢献を活動の根本に掲げるクラブとしてこれほど有意義な活動はないですよね。

今回、喫茶山雅ではあえて駐車場をつくりませんでした。
以前駐車場だったスペースをオープンテラスのような形にして、これから暖かくなってきたら自由に活用できるような場所にしたいと考えています。

駐車場があればな…というお声も沢山頂いていますが、皆さん、どうでしょうか。
もし目の前に駐車場があったら、喫茶山雅に来店し、ここで食事だけしてきっとそのまま帰ってしまうでしょう。
でも、沢山ある周辺の駐車場に止めてお店まで歩いて来れば、例えば今の時期であれば松本城の散りゆく桜を楽しんだり、縄手通りや中町通り、上土商店街など、この素晴らしい趣のある街並みを散策するキッカケになれるかもしれません。
目的地に向かって歩くだけでは、ましてや、車で通り過ぎるだけでは、絶対に気づくことの出来ない魅力がこの街には在ると、今回改めて感じています。

人が集まって生まれるエネルギーって、本当に何にも代えがたい力ですよね。
私たちの強みであるそのエネルギーを活かして、利己の追及だけではなく、地域と共に成長していけるクラブで在り続けたいと思っています。





少し長くなってしまいましたが、喫茶山雅を「何のために」創るのか。
お店のコンセプトにも繋がるこの想いを少しでも皆さんと共有出来たのであれば嬉しいです。

今回、改めてクラブの活動理念とういうものが、いかに大切なものかという事を再認識しました。
誰のために、そして何のために活動しているのか。

立ち返る場所がある。
これは本当に大きな事です。


喫茶山雅。
場所の選定から始まりコンセプトの策定、町会とのコンタクト、そして店舗の設計。
何から何まで手作りでここまで進めてきて、ようやくオープンにこぎつける事が出来ました。

正直に言います。
私たち素人が作った喫茶店です。


これからも様々な問題、様々な困難にぶつかるでしょう。
でも、そんな状況をチャンスと捉え、常に変化、そして進化し続けたい。
これまでの松本山雅がそうだったように。

次の50年に向けた小さくも大きな一歩。
そんな店舗、そんな事業にしていければと思っています。



「この前の試合は良かったね」
「いやいや、あんな試合をやっているようじゃまだまだ」

週末の試合について語りあう人たち。
店内には山雅の事を語る声があちこちから聞こえてくる。

傍らには挽きたての珈琲。
豆を挽く香りと共にこれからの山雅や街づくりについて語る人達の物語が店内に広がっていく。

オープンテラスでは春はポカポカ陽気に誘われ、夏は太陽に焦がれ、そして秋は夕日に黄昏れる。

そしてシーズンが終われば、寒い冬を来年はどんなシーズンになるかを楽しみに一年を振り返りながら、じっと待つ。

親子連れや、おじいちゃん、おばあちゃん。
友人や恋人、仕事の同僚や家族。

スタジアムで見られるいつもの風景。
そんな光景がこの喫茶山雅でも見られるようになるといいなと思います。


これからどんな人達に出会えるのか。
そして、その出会いや新たなチャレンジが松本山雅の活動をどんな風に成長させていくのか。


私達はただ、集まれる箱を創ったにすぎません。
ここからこの場所をどういう場所にしていくのか。

それはここに集まる皆さんで創り上げていくもの。
ここからどんな物語が始まっていくのか。

考えただけでワクワクしますね。

トップチームの結果と日々の売上に一喜一憂する毎日ですが、選手達が必死に日々闘っているのと同様、目の前の課題に仲間と共に真摯に取り組み、この新しいチャレンジにトライし続けたいと思います。

というわけで、毎度長くなってしまい申し訳ありません。。
懲りずにまた書きますのでお時間ある方はまたお付き合い頂ければ幸いです。

話が聞き足りないという方は是非、喫茶山雅へ。笑
皆様のご来店、お待ちしております♪



ではまた。

喫茶山雅 チーフ
小澤 修一

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