残雪をまとった北アルプスがくっきりと姿を見せ、太陽の光が眩しいくらいの好天に恵まれた5月19日月曜日、大町西小学校5年生の米作り体験授業「田植え」の日です。 その中で「子どもたちが米作りを基本から体験し、食卓に並ぶまでを学ぶことに大変意義があり本当に素晴らしいことだ。地域の先輩として大変頼もしく嬉しい。」と力強く話され子どもたちも熱心に聴いていました。 次に中村技術指導員から苗の植え方や作業を進めて行く上での注意事項などの説明が有りいよいよ田植えが始まります。 クラスごとに田んぼの両畦に向かい合うように一列に並びます。田んぼの中には、もう既に担任の先生方が朝のうちに枠を転がして植えていく筋付けをしてくれてあります。 この「枠車」は昨年の田植えから登場、それまでロープを一筋ごとに引っ張って植えていた方式からすると、理路整然としかも田植え作業が大いにはかどり素晴らしい躍進であった事は間違いない。 思えば現在のように大きな田植え機が当たり前のように導入されるに至るまで、人間の知恵が必要とされる要求に応えた結果だと改めて気づかされました。 早朝から枠を引き、筋付けをする先生たち 苗の分け方、植え方の説明をする中村指導員 「苗の持ち方、土の中にどの深さでどのように置いたら苗が居心地良いか、皆さんの植えた苗が根付き、すくすくと立派に育って行く姿をイメージしながら植えてみてください。」 長年米作りに携わってきた中村技術指導員の説得力ある言葉に従い、子どもたちは一本一本数え目安の本数を丁寧に土に放していきます。 田植えで奮闘する子どもたち 最後に肥料を手で掴んで蒔く肥料蒔きも体験。田んぼ全体に満遍なく行き渡るよう大きく投げて蒔きます。 ビニールハウスの中で青々と順調に育ち、植えられるときを今か今かと待っていた苗は、これからこの田んぼの中で思いっきり伸び伸びと育って行くことでしょう。 すっかり早苗のそろった田んぼの前で終わりの会がありそれぞれ感想を発表しました。一人は「苗を3、4本取るのが難しかった」「楽しかった」「立派に育ってほしい」「田植えが無事済んでよかった」「立派なお米に育ってほしい」などの感想が出され、それぞれ心に残った貴重な授業だったかと思いました。 続いて宮坂事務局長から次のような総評がありました。「みんなで協力してスムースに田植えができた。これからは水や畦草の管理が必要になってくる。一粒の米が何百の米に育っていく過程をみんなで観察していきましょう。」 また、担任の井口先生からは「水の管理は水田所有者の平林さんにお願いするにしても、畦草刈りくらいはみんなでやりましょう。また雀除けのために案山子作りを計画しましょう!」と稲をみんなで守り育てていくことを伝えていました。 もうじきやってくる梅雨の長雨、暑すぎる夏、急に冷え込む秋口の冷気、それに加え害虫の食害、病気の発生など色々なことが予想されます。 しかし、それらに負けないでしっかり稲を守って行こうと言う共通の気持ちがみんなに芽生えたことを確認し授業は無事終了しました。 |
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5月、季節は華やかな桜の季節からいっせいに芽吹きだした木々の緑が爽やかな季節へと移っていきます。 田畑の農作業もいよいよ本格的になってきましたが、この時期大町では北アルプスに色々な雪形が出現します。 その中には地元の人が農作業の時期の目安にした「種まきじいさん」などがあります。またこの時期に限り、水を張った田んぼに映る残雪の北アルプスの姿を古くより変わらず見られるのは何と素晴らしいことかと思います。 ![]() 先生のあいさつから始まり、「水土里ネットおおまち」の中村技術指導員の作業の進め方の説明があり、話の中で今日の代かきの意味、稲作りを進めて行く上でどこが、どのように重要な作業なのかを説明しました。 「まず、稲の生育には水と土が必要です。稲の育ちやすい良質な土にするのにはよく混ぜ合わせることが大切。よく混ざるときめ細やかな土となり水を張った時も水漏れを防ぎ水温も一定に保つことができる良好な水田ができる。 次に土の表面をできるだけ平らにして田んぼの隅々まで水が等しく行き渡るようにすることが大切。地主の平林さんが予めトラクターで荒代をしてくれてあるので、皆さんには仕上げの部分をお願いします。田んぼの中思いっきり走りまわってください。」 そして始まりました。と、その時思わぬハプニングが..! 体験授業始まって以来初めてのお客さん... ![]() これから入ろうとした田んぼの中に1匹のシマヘビを子どもたちが見つけ大騒ぎになりました。温まった水の中でくつろいでいたヘビもびっくりして逃げ、それを追いかける数人の男の子たち。そしてヘビは上手に頭を捕まれ川に流されました。 楽しい 代かき風景です ![]() ![]() ![]() 子どもたちが消極的に見えたのは最初だけ….田んぼの中で低い場所に丸めた泥を投げて土の移動、横一列に並んで踏んでいく。小さな手足もこれだけ集まれば大きな力!最後はユブリを引いて床を均し終了。 その年の学年カラーはありますがいつもの子どもたちより少しおとなしく見えました。ただヘビの出現によって元気が一気に噴出した感はありました。 限られた授業の時間いっぱい子どもの本領発揮、泥の中を飛び回り頭も顔も全身泥だらけになって満足感とともに授業終了です。 そして例年のように構内を流れる川で泥を落とします。先生方も自身子どもたちと同じく田んぼの中を走り回ったので、子どもたちにホースで水をかけたり川に入ったりで一緒に泥を落とします。 最後はきれいに泥を落として帰ります ![]() 次回の報告は「田植えしました!」となる予定ですが、ビニールハウスの中で苗は順調な生育を見せています。 小さな手で丁寧に蒔かれた種は、今青々と伸び育苗箱狭しと水田に放たれる時を待っています。 |
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平成26年4月14日(月)今年度の大町西小学校5年生の米作り体験授業が始まりました。各地で桜開花のニュースが聴かれるこの頃ですが、大町はまだ朝夕冷える日が続いています。しかし昨日は快晴、雲ひとつ無い空のもと種まきが行われました。 ![]() 先生方からは初めのあいさつ、当水土里ネットおおまち宮坂事務局長からは西小学校体験授業に関わる水土里ネットの意義についての話が有りました。 続いて中村技術指導員から作業の進め方、注意事項等について説明が有り、聞き終わると子どもたちは予め決められていた班毎に集まり作業開始です。 ちゃんと芽が出ますように! ![]() 今年は2クラス、それぞれ7班編成の子どもたちが並べられた育苗箱の周りに集まりました。 1.まず床土を入れていきます。この土をあまり押さえないように板で 平らに均していきます。籾が順調に育って行く為の大切な土です。 2.次に水。土にしっかり浸み込むまで充分水をかけます。この後芽が 出るまでは水をかけることができないので一つのポイントです。 3.続いて苗が病気で枯れてしまわないように殺菌液をじょうろを使い まんべんなくかけます。 4.次はいよいよ種籾を落としていきます。予め測っておいた籾を箱全 体に平均になるよう蒔きます。 蒔く種籾は例年「ライスファーム野口」より提供していただいている「おらがもち」です。 5.次に土をかけますが箱の縁とほぼ平らになるように土をかけていき ます。この時も手で押さえないように板を使い均します。 6.仕上がった箱からハウスの中に運び並べていきますが、この時ダン ボール等の上に並べ上にアルミシートをかぶせ保温しまた乾燥を防ぎます。 今日の作業はここまででしたが、土いじりは得意らしくみんな上手にできました。作業後の清掃も含め工程で無駄な作業は一つも無くみんな大切なことばかりです。 ほぼ7日程度で芽が出るので5~10センチ位に成長したらシートを外し、1日おきにたっぷり水をかけその日の天候に合わせて管理していきます。 片付けや清掃も大切 ![]() 春とはいえ大町の春は空は晴れていても午後になって吹く風はまだ冷たい。季節の変化を経て収穫の秋を迎えるまでこれからみんなで育てていくことを体験し、日本の食生活の基礎を支えてきた「米」と関わっていきます。 その中で太陽や水、大地と関わり、特に古来より先人たちから受け継がれてきた郷土の宝と言える貴重な水や土についても学んで行きます。子どもたちそれぞれに実り多きことを願い時間内に無事終了しました。 |
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春は名のみの…と詠われてきた早春の寒暖繰り返す季節を迎えたこの頃ですが、平成25年度もあと数日を残すのみとなった、去る3月28日市役所西会議室において平成25年度総会並びに子ども絵画展表彰式が行われました。 午前9時定刻通り、会長の牛越大町市長はじめ多くの協議会役員が参集、牛越会長のあいさつで会議は始まりました。 議事に入り平成25年度の事業報告並びに決算報告が事務局中村より行われ、全員一致で承認されました。 続いて提出された平成26年度事業計画(案)並びに収入支出予算書(案)についても全員一致で承認され会議は滞り無く終了しました。 また総会に先立ち子ども絵画展入賞者表彰並びに記念品贈呈式が行われました。 表彰状を受ける入賞者 例年市内各小学校から米作り体験授業の様子を描いた絵画を募集、多くの参加をいただき絵画展開催に協力いただいております。 今年度は大町北小学校5年生から絵画を59点、大町西小学校5年生から版画を48点、また西小4年生からは、市内を流れる身近な川の見学を体験、「魚の棲めるきれいな川」をテーマにした絵画16点も寄せられ総数123点の作品が集まりました。 中にはきれいな水とそこに棲む小さな生命に触れた作品もあり、子どもたちの無限の感性に感動しました。 また版画の作品も版画ならではの画質によって引き出される色彩は、また新鮮で奥深い作品に仕上がっていました。 テーマに向かい子どもたちの表現してくれる力強い作品は優劣つけがたいのですが、事前に厳正な審査を行い、会長賞はじめ計9名の入賞者が決定、表彰並びに記念品の授与が当協議会長の牛越大町市長から渡されました。 名前を呼ばれると緊張しながらも大きな声で返事をし、笑顔でしっかり受け取っていました。その後会長から「郷土の宝物、北アルプスから流れ出す清らかな水、その水が潤す大地、どの絵からも皆さんの郷土に対する気持ちがひしひしと伝わってきます。郷土の豊かな自然を大切に守り、皆さんの未来に繋げていってください。」と講評がありました。 熱心に頷きながら聴いていた子どもたちは、その後記念写真に納まり参加者の大きな拍手に送られ会場を後にしました。 「水土里ネット」の掲げる大きな目標、目指す未来をこうした子どもたちの感性の中に見出すことができ、大きな収穫を感じる25年度の総会となりました。 受賞記念に全員で! |
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