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2019/02/02 12:30 | 印刷

インフル流行、過去最多 全都道府県で警報レベル 週222万人重症目立つ
2019年2月1日 (金)配信共同通信社

 厚生労働省は1日、1月21~27日の1週間に報告されたインフルエンザ患者が1医療機関当たり57・09人だったと発表した。昨冬ピークの54・33人を上回り、集計が始まった1999年以降最多。全都道府県で30人を超える「警報レベル」となった。医療機関を受診したのは全国で約222万6千人(推計)で、前週から10万人近く増えた。

 全国約500の医療機関から報告された入院患者数は1週間で3205人、集中治療室や人工呼吸器、脳波検査などが必要なケースは延べ628人に上った。昨冬ピーク時は、それぞれ2050人、延べ379人で、今冬は重症例が目立つ。70代以上が入院患者の半数超を占める一方、約2割は0~9歳だった。各地で死亡例の報告も相次いでいる。

 根本匠厚労相は閣議後の記者会見で「具合が悪い場合には、早めに医療機関を受診していただきたい」と述べた。

 都道府県別では埼玉の84・09人が最多。新潟(77・70人)、千葉(73・00人)、宮城(69・81人)、神奈川(67・94人)が続いた。31都道府県で前週より増えた一方、16府県は減った。

 休校や学年閉鎖、学級閉鎖となった保育所、幼稚園、小中高校は、全国で計8928施設。前週の6343施設から大きく増えた。

 今シーズンの推計患者数は累計で約764万1千人。検出されたウイルスは2009年に新型として流行したA型と、A香港型が拮抗(きっこう)している。昨冬多かったB型は1%にとどまる。

 厚労省は、こまめな手洗いや、せきやくしゃみが出るときはマスクを着けるといった「せきエチケット」の徹底を呼び掛けている。

 ※インフルエンザ

 インフルエンザウイルスによる感染症。毎年冬に繰り返し流行する季節性インフルエンザのウイルスにはA型とB型があり、A型には香港型やH1N1型がある。せきやくしゃみなどに含まれるウイルスを吸い込む「飛沫(ひまつ)感染」や、ウイルスが付いた手で口や鼻に触れることで広がり、38度以上の高熱や頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が現れる。多くは1週間程度で自然に治るが、子どもや高齢者は脳症や肺炎などを起こし、重症化することもある。

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