内科・外科・小児科 安曇野市 穂高ハートクリニックのスタッフブログ

鼻アレルギーガイドライン | Home | インフルエンザワクチン入荷
2008/10/02 0:00 | 印刷

穂高ハートクリニック
安曇野市 穂高有明9394-1(富田)
電話0263-50-6731

10月に入り、急に肌寒くなってきましたね。
当院でも、インフルエンザワクチンの予防接種の予約を受け付けております。
最初のワクチンが入荷しました。

インフルエンザに対するワクチンは、個人差はありますが、その効果が現れるまでに通常約2週間程度かかり、約5カ月間その効果が持続するとされています。

最近では春季から夏季にかけて地域的な流行が見られる場合もありますが、通常日本のインフルエンザの流行は12月下旬から3月上旬が中心となりますので、12月上旬までには接種をすまされることをお勧めします。

2回接種の場合は、2回目は1回目から1~4週間あけて接種しますので、1回目をさらに早めに接種しましょう。最も免疫を獲得する効果が高いのは、1回目の接種と2回目の接種間隔がおよそ4週間の場合とされていますが、体調不良などで1回目と2回目の期間が4週間以上あいたとしても、ワクチン接種の効果はありますので1回目からやり直す必要はありません。2回接種が必要な方は、接種が可能になった時点で2回目の接種を受けておきましょう。また、逆に流行が始まっていて、2回接種を急いで行う必要がある場合には、不活化ワクチンですので、1週間以上あいていれば2回目の接種が可能です。

年齢群 接種用量・方法 接種間隔・回数

13歳以上    0.5mlを皮下
6~13歳未満  0.3mlを皮下
1~6歳未満 0.2mlを皮下
1歳未満 0.1mlを皮下
1回又はおよそ1~4週間(免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましい)の間隔をおいて2回接種

ただし、65歳以上の高齢者に対しては1回の接種でも効果があり、2回接種による免疫の強化に関する効果についての評価は定まっていませんので、現在は1回接種が推奨されています。

13歳以上64歳以下の方でも、近年確実にインフルエンザに罹患していたり、昨年インフルエンザの予防接種を受けている方は、1回接種でも追加免疫による十分な効果が得られる方もあると考えられます。2回接種をしたほうがより抗体価は上昇するという報告と、抗体価に変動はないという報告の双方があり、接種回数が1回か2回かの最終的判断は、被接種者の意思と接種する医師の判断によりますので、接種の際には最近インフルエンザにかかったことがあるかどうか、最近ワクチン接種を受けたことがあるかどうかとその時期、そして現在の体調などを担当医師に十分伝え、よく相談して下さい。

なお欧米諸国では、新しい型のインフルエンザウイルスが出現しない限り、年少児を除いて、ほとんどの人がインフルエンザウイルスに対する基礎免疫を獲得しているので、1回の接種で追加免疫の効果があるとしているところがほとんどです。





国立感染症研究所 感染症情報センター
(インフルエンザ ワクチン接種)

コメント

予防接種法による定期接種では、重症化と死亡の報告が多い65歳以上の高齢者の方と、60~64歳の基礎疾患がある方(心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方、又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方)に接種が勧奨されています。

任意接種では、医学的に接種が不適当と考えられた場合を除けば、基本的にはインフルエンザの発症と重症化を防ぎたい方すべてが対象となります(Q7、Q17参照)。

特に、基礎疾患がある方(心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方、又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方)は、ワクチン接種を考慮すると良いと考えられます。

小児については、平成16年10月31日に日本小児科学会より、「1歳以上6歳未満の乳児については、インフルエンザによる合併症のリスクを鑑み、有効率 20~30%であることを説明したうえで任意接種としてワクチン接種を推奨することが現段階で適切な方向であると考える」との見解が出されています。根拠としては、1歳未満児については対象数が少なく、有効性を示す確証は認められなかったこと、1歳以上6歳未満児については、発熱を指標とした有効率は 20~30%となり、接種の意義が認められたことがあげられています(Q17参照)。

小児において気管支喘息等の呼吸器疾患、慢性心不全、先天性心疾患等の循環器疾患、糖尿病、腎不全などの基礎疾患を有している場合、6カ月から18歳の小児で長期間アスピリンを服用している場合(ライ症候群を発症する危険があるため)、集団生活に入っている場合なども、インフルエンザに罹患した場合に重症化や合併症のリスクが高くなるため、接種を考慮すると良いと考えられます。日本小児科学会からも「基礎疾患を有する乳幼児については従来と同様の考え方であり、インフルエンザ感染により重症化が容易に予測されるような場合においては、インフルエンザワクチン接種は健康乳幼児より強く勧められる」との見解が出されています。

また、重症化や合併症のリスクが高い方の家族や、医療従事者などの様にインフルエンザを発症することによって重症化が予想される方と身近で接する機会の多い方も、ワクチンの接種を考慮すると良いと思われます。なお欧米では、乳幼児もインフルエンザの重症化率が高いと報告されており、ワクチン接種による予防が望ましいと考えられ、米国などでは6カ月から59カ月未満の乳幼児(昨年までは6カ月から24カ月未満の乳幼児)に接種を勧めています。いずれの場合もワクチンの接種に際しては、かかりつけの医師とご相談ください。
一般的に副反応は軽微で、10~20%で接種局所の発赤、腫脹、疼痛、硬結、熱感、しびれ感等をきたすことがありますが、通常2~3日で消失します。全身性の反応としては、5~10%で発熱、頭痛、悪寒、倦怠感、一過性の意識消失、めまい、リンパ節腫脹、嘔吐・嘔気、下痢、関節痛、筋肉痛などがみられますが、通常は軽微で、やはり2~3日で消失します。また、ワクチンに対するアレルギー反応として、まれに発疹、じんましん、湿疹、紅斑、掻痒などが数日間見られることもあります。

麻疹ワクチンなどの生ワクチンと混同されることが良くありますが、現在日本で用いられているインフルエンザワクチンはQ18にあるように、不活化ワクチンですので、その接種によってインフルエンザを発症することはありません。ワクチン接種後に発熱した場合も、インフルエンザ以外の他の発熱性疾患に罹患した可能性があり(このような場合を、副反応分類上は紛れ込みと呼びます)、必ずしもワクチン製剤そのものによる副反応とは限りません。

重症の卵アレルギーの人には蕁麻疹、発疹、口腔のしびれ、アナフィラキシーショックなどが現れる可能性があります(Q23参照)。その他にギランバレー症候群(GBS)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、けいれん、肝機能障害、黄疸、喘息発作などの報告がまれにありますが、これらの疾患とワクチンとの関連についてはまだ明らかになっていません。ただし、米国ではこれまでにギランバレー症候群を発症したことがある人においてはインフルエンザワクチンを接種しない様に指導されています。

極めてまれですが、接種後に起こった死亡の届け出もあります。薬事法に基づく副反応報告が行われており、因果関係が不明なものも含めてワクチンメーカーが情報を得て厚労省に報告し、インフルエンザ関連の重症例・後遺症例については専門家検討会において症例を検討しています。厚生労働省医薬食品局による医薬品等安全情報No.228に記載されているように、平成17年度の報告では、ワクチンの推定出荷本数は昨年度、約1,932万本に対して、ワクチンとの因果関係が不明なものを含め、製造販売業者等からインフルエンザワクチン接種によるものとして、薬事法第77条の4の2第1項に基づき報告された副作用は、肝機能障害等14件、発疹等11件、ショック・アナフィラキシー様症状10件、発熱10件、注射部位の紅斑・腫脹等9件、痙攣7件、ギランバレー症候群4件など102人、139件と報告されています。このうち下記の表に記載した3名が死亡しています。
そろそろ、インフルエンザワクチンの予防接種2回目を受ける人も増えてきました。
 
 インフルエンザワクチンは、2月に在庫の回収、返却があります。

 インフルエンザワクチンの予防接種を希望される方、特に受験生は、体調をみながら、早め早めに予防接種をすませることをお勧めします。

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診察内容:
心臓血管病、ワーファリンケア、
生活習慣病、メタボリックシンドローム
(高血圧,高脂血症,糖尿病,高尿酸血症)
特定検診
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