カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 我々、生粋の“松本っ子”が当たり前と思っていても、県外から来られると驚いたり意外だったりすることも多いようです。そんな話題としてお送りします。題して「信州松本“ぶったまゲーション”」。

 個人的にそれ程好きでも無かったので、初めて県外に出た学生時代にも言われたことも無く、それまで全く知らずに特に意識もしていなかったのですが、長野県内では一般的な「牛乳パン」は実は長野県限定。
このことを私メが初めて知ったのは、娘たちが大学進学で上京してからでした。
 「あのさ、牛乳パンって長野県だけなんだよ!」
 「えっ、そうなの!?全国どこにでもあるんじゃないんだ・・・」
松本では普通のパン屋さんは元より地場のスーパーのパン売り場など、どこでも必ず牛乳パンが普通に並んでいて、地元では珍しくも何ともないのですが、娘は話題作り?のためか、丸正(既に閉店してしまいました)の牛乳パンを友人へのお土産に買って帰って行ったこともありました。

 このところ毎週末のウォーキングで、松本城の内堀から大手門を抜け、大名町を通って縄手通りに入って四柱神社にお参りし、帰りはまた縄手通りから緑町を通って松本城の太鼓門から二の丸を経て帰って来るのですが、途中緑町に「小松パン」があります。
日曜日は定休日の様ですが、コロナ禍での蜜をさけるためか、店の前に張り紙で「牛乳パンは予約制」とのこと。そこで奥さまが珍しく、
 「小松の牛乳パン・・・、一度食べてみようかな・・・」

 「小松パン」は大正11年創業という松本の老舗のパン屋さんです。個人的には、市内の同じ老舗のパン屋さんでは、駐車場のあったお城横の丸正(閉店)や、縄手通りのスヰトや本町のマルナカにもイートインコーナーがあるのでモーニングがてら入ったことはありますがが、「小松パン」のある緑町は狭い路地で買い辛いので、記憶では恐らく入ったことはありませんでした。
翌週の日曜日が雨予報だったこともあり、「小松パン」の定休日でもある日曜日を避けて前日の土曜日にウォーキングをすることにして、早速家内が電話で牛乳パンを予約しました。

 土曜日当日、我々の牛乳パンの受け取りが午後1時以降の指定とのことから、それに合わせて少し遅めのウォーキングです。四柱、天神と巡ると、家からは大体7㎞位の往復距離でしょうか。しかも“往きはヨイヨイ”で、帰りはお城辺りから我が家までずっと上り坂が続くので、結構歩き応えがあります。
さて、四柱神社から辰巳の庭を抜けて緑町に入り、喫茶山雅の先にあるのが「パンセ小松」という看板の「小松パン」。何人か買い物客がおられ、店内に並んだ総菜パンを物色されていました。中には、牛乳パンを目当てに来られた観光客の方もおられたような・・・。我々も、総菜パンを幾つか選んで、予約した旨を伝え、牛乳パンを2個併せて購入。
 「えっ、2個も買ったの?1個で十分じゃん」
 「だって、予約するのに1個だけじゃ何だか申し訳なくて・・・」
 「この大きさだヨ!他のパンも買うのなら1個でもイイのに・・・」
小松の牛乳パンは他店に比べて大きいのです。値段も一つ310円ですが、大きさも倍近くあるかも・・・。小松のそれを食べるのは家内は初めてなので、ま、足りないよりも食べ応え十分過ぎるくらいでイイのかもしれませんが・・・。
 家に帰って少し遅めのランチです。
実際に袋から出すと・・・、
「デカッ・・・!!」
優にB5版サイズはありそうです。しかも、他店に比べ、ミルククリームの量が半端無い!唖然とする程です。意を決して、家内と二人で半分ずつ・・・。

ただ牛乳パンに使われているのは生クリームでは無くて、昔のクリスマスケーキに良くあったバタークリームなので、さすがにこの量は、若い人たちには良いかもしれませんが、“まったりもったり”し過ぎていて年寄りには些か多過ぎます。
 「これ、もうイイよね・・・」
 「ウン、もうイイ・・・」
お互い途中でモタレてしまい、一度では食べ切ることが出来ませんでした。
ま、モノは試しで、 “秘密のケンミンショー”的な話題になった時に、松本に暮らす人間として“牛乳パン”の話題に付いては行ける良い機会になったのは確かです。
 そういう意味では、もし“秘密のケンミンショー”的に信州らしいと言うなら(諏訪出身の家内も同様でしたので、少なくとも中南信=長野県の中南部は共通の様です)、むしろ「味噌パン」の方が良いかもしれません。
私たちが小学生の頃の運動会や何かの学校行事には、お祝いや記念品として必ず配られたのが「味噌パン」でした。ボソボソした食感の甘い味噌味のパン。イヤ、実に懐かしい!今もあるのかなぁ??・・・記憶では、子供の頃良く食べていたのは、今は無き(閉店した)「丸正」の味噌パンだった様な気がするのですが??・・・