カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 マンションに移って、二度目の開花となる今年のシンビジウム。
家内の実家のお義母さんが喜寿の時に貰ってお裾分けされたシンビジウムで、後に分結して分けた二鉢と、義母が世話を出来なくなったミルキーウェイという名前の別品種の合計三鉢を、家内が丹精込めて世話しています。
お義母さんの喜寿ですので、もう15年以上にもなりますが、世話の甲斐もあって毎年咲いてくれています。
二鉢のシンビジウムは毎年花を咲かせてくれるのですが、ただミルキーウェイは隔年か、3年に一度か・・・。一昨年は花が咲いたので、昨年は花芽が出なかったのですが、今年は5本も花芽を付けてくれました。

       (12月22日に一輪、29日に7輪開花)   
       (ミルキーウェイは1月6日に一輪、12日に8輪が開花)
 例年、冬になって12月前頃から花芽が出始めます。あまり寒いと花芽は寒さにやられてしまうので、以前は氷点下になる頃には玄関の中に入れていました。
一方、狭いマンションの玄関にはそんなスペースも無いので、いつもはベランダにおいてあり、花芽が出ると3鉢とも冬の間はリビングルームへ避難。
従来だと年が明けると徐々に先始め、4月くらいまでの3~4ヶ月間もの長い間目を楽しませてくれましたが、前の家の玄関よりマンションのリビングルームの方が遥かに暖かいので、花の期間は短いかもしれません。
確かに二鉢のシンビジウムは4月には花が終わってしまいましたが、ミルキーウェイはその後も花が茶色に変色することも無くピンクのまま咲き続け、5月の連休明けに東京に行っていて2週間の不在から戻っても、まだ咲いてくれていました。
そして、漸く5月20日に残った花を全部切って、今年の花は終了。そして、その花も花瓶に投げ活けて、6月初旬まで実に半年近くも楽しむことが出来ました。
            (2月22日、それぞれが満開を迎えました)
 以前、国内最大規模という「世界らん展」のTVでの紹介の中で、毎年ブースを出展するという華道家の假屋崎省吾氏が、「一般的に蘭は高価というイメージがあるが、咲いている期間がとても長いので、その期間の日数で割れば、花が楽しめる一日当たりのコストで考えると、むしろ他の花よりも安くなる位コスパが良い!」と仰っておられたのですが、まさにその通り!
しかも、例えば水の吸い上げが難しいバラなどに比べれば、ほっといてもイイくらいに手が掛かりません。我が家では全て家内が世話をしていますが、花芽が出て花茎が伸びてきたら、支柱で支えタイで何箇所か止めるくらい。あとは定期的な肥料と水やりでしょうか。
          (3月2日、蘭が満開の中で迎えた“桃の節句”)
 我が家のシンビジウムが初めて開花したのが、昨年の12月22日。二年ぶりに花芽が出てくれたミルキーウェイの最初の一輪が1月6日。そして、1月の中旬には何本かの花茎が満開になり始め、1月末にはどの鉢も見頃を迎えました。それから二鉢は4月まで。そして二年ぶりに花が咲いたミルキーウェイは6月10日頃まで実に5ヶ月間、本当に長い間、毎日の様に私たちの目を楽しませてくれました。
 (5月13日、最後のミルキーウェイとベランダで満開のクリスマスローズです)
 お疲れ様、また来年!ここは中国語の方が相応しく、投げ掛ける言葉は「再見!」でしょうか・・・。

 まだ次に棲んでくれる方が決まらない沢村の家。時々行っては定期的に掃除をして、ゴミや落ち葉を拾ったり、春になってからは庭の雑草を採ったりしています。

 丹精込めて家内が手入れをしていた庭からは、新居のマンション用に二鉢にクリスマスローズを何株か移植して持って来ましたが、それ以外のクリスマスローズは勿論、庭木も芝生も当然持っては来られないので、そのまま・・・です。
 引っ越した昨秋から冬が過ぎ、そして春・・・。道真の詠んだ「飛梅」ではありませんが、

 『 東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ 』

とばかり、庭のクリスマスローズが満開となり、更には、年二回の春と秋に頼んでいた庭木の手入れと花壇の植栽の模様替えも、引っ越すために昨秋は最後の庭木の手入れだけお願いして花壇は植え替えをしなかったのですが、球根が残っていたのか、春先のスノードロップに始まり、春の花が次々と芽を出してやがて花を咲かせました。庭の手入れをしていると、家内が寂しそうに、
 「誰も見てくれる人、居ないのにね・・・」
否、そうではないのかもしれません。
この時期は、道路側を通ってのゴミ出しの時に、ご近所の皆さんが口々に家内の育てたクリスマスローズの見事さを褒めてくれましたが(そのせいで、皆さんご自分の庭にもクリスマスローズを植えられました)、例え家に主が居なくても、ゴミ出しの時に道路から眺める満開のクリスマスローズを、ご近所の皆さんが今年も目を細めて愛でてくださっているかもしれません。
 市中の桜が終わると、代わって松本でも街路樹に植えられたハナミズキが花を咲かせていますが、我が家でも紅白のハナミズキが今年は「主なしとて」とばかり、今まで以上にたくさんの花芽を付けて見事に咲いてくれました。
そして初夏を迎え、コナラやシンボルツリーであるプンゲンスホプシーのシルバーグリーンの若葉が、何とも優し気な芽吹きの季節を迎えます。
【追記】
写真は、最初のクリスマスローズが3月下旬、次の花壇が4月中旬、そして最後の3枚は4月下旬、雑木林ガーデン樹下のクリスマスローズと黄色いカバープランツのポテンチュラと(コンクリート塀の向こうに白い花が満開のリンゴ畑が見えます)、芽吹きが始まった芝生ガーデンに植えてある紅白のハナミズキの様子です。

 24年前に家を建てた時に、庭まで資金が回らずに自分で作庭した我が家の庭。15坪のL字型の芝生ガーデンと、そこに植えたシンボルツリーのプンゲンスホプシー、紅白のハナミズキ。そして、傾斜地の段差の上の雑木林ガーデンと樹下の家内が丹精込めたクリスマスローズ・・・。
どんなに愛着があっても、庭の無い新居のマンションへまさか庭を持って来る訳にも行かないので、諦めるしかありません。しかし、庭木はサスガに無理でも、せめて家内が丹精込めて世話をして零れ種で60株程にまで増えたクリスマスローズくらいは、鉢に移植してせめてもの思い出に持って来ることにしました。そこで色や花弁も一重八重と色々種類がある中で、黒と赤紫で一鉢、そして原種に近い白い品種の一鉢。それぞれ一鉢に5~6株ずつ移植しました。

 幸い新居は、L字型で北アルプスの峰々を望む西側と、日当たりの良い南側の二ヶ所にベランダがありますので、その南側のベランダに鉢を置くことにしました。
家の庭は、道路沿いの打ちっ放しのコンクリート塀沿いの雑木林ガーデンの樹下にクリスマスローズを植えてあるので、南側も隣家があり、風は遮られますが日当たりは余り良くありません。
しかし、南側のベランダは随分日当たりが良いので、それまでよりも一ヶ月以上早く咲き揃いました。
地植えの株を鉢に移植したので、ちゃんと根付くかどうか心配しました。移した中には葉が枯れてしまった株もあり不安でしたが、やがて花芽が出て花が咲き、そして葉も芽を出しました。どうやら、全ての株が無事根付いてくれたようです。
60株にも増えた庭のクリスマスローズガーデンと比べると、二鉢に僅か10株足らず。比べるべくもありませんが、庭の無い我々の新居に少しばかりの癒しと潤いを与えてくれています。
【注記】
最初の写真は鉢に移植した11月中旬。2枚目と3枚目が新居のベランダで花が咲き出した2月下旬。4枚目と5枚目が3月中旬。そして最後の2枚が葉が大分出て来た直近の様子です。

 新居への引っ越しにあたり、庭は持っては来られませんが、鉢植えは新居へ持って来ました。それは、家内の実家の義母が喜寿の時に貰ってお裾分けされたシンビジウムです。その後、分結して分けた鉢と義母が世話を出来なくなったミルキーウェイという名前の別品種の3鉢。他の2鉢は毎年花を咲かせてくれますが、ミルキーウェイは隔年か、3年に一度か・・・。昨年は花が咲いたので、今年は無理そうです。

 いつも12月前頃から花芽が出始めます。花芽は寒さにやられてしまうので、氷点下になると玄関先から玄関の中に入れていました。
狭い新居の玄関はそんなスペースも無いので、3鉢とも冬の間はリビングルームへ避難です。従来だと年が明けると徐々に先始め、4月くらいまでの3~4ヶ月間もの長い間楽しませてくれましたが、前の家の玄関より新居の狭いリビングルームの方が遥かに暖かいので、花の期間は短そうです。
 花も、環境が変わると戸惑うことも、またその環境に慣れさせることも必要なのでしょう。そのため、引っ越した今年は今までよりも花芽は少な目。昨年だったか、花芽が多過ぎて株が弱らぬ様にと、家内が減らした程(それでも10本近く咲いた鉢もありましたが)でしたが、環境の変わった今年は、一鉢は花芽が2本。もう一鉢は花芽は5本。ミルキーウェイは、やはり今年は花芽が出て来ませんでした。
 花は少なくとも、また花の咲いている期間は少なくても、暖かいリビングで一斉に咲き揃って、またリビングなら四六時中視界の中に花があるので、積算すれば、鉢が玄関にあった昨年までよりも遥かに長い時間花を愛でられる今年のシンビジウムです。
【追記】
“♪春は名のみの風の寒さや・・・”。春のお彼岸も過ぎたというのに、3月22日、松本は一日雪で4㎝の積雪だったとか。幸い道路はすぐ溶けてしまいましたが、これが“なごり雪”であれば良いのですが・・・。

 我が家のシンボルツリーであるプンゲンスホプシー。和名はコロラドトウヒ。
Wikipediaに由れば、
『コロラドトウヒ(Picea pungens)は、マツ科目トウヒ属の常緑針葉種。青色を帯びた葉色が特徴的で、別名プンゲンストウヒ、青トウヒ(blue spruce)、緑トウヒ(green spruce)などとも呼ばれる。原産地はアメリカのコロラド州からワイオミング州一帯のロッキー山脈。観賞価値が高く、様々な園芸品種が生み出されている。』
とのこと。

 私が最初にそのプンゲンスホプシー知ったのは松本空港でした。昔、出張で松本空港から飛んだ際に、空港のエントランス前の植え込みに植えられていた何本かのプンゲンスホプシーを見て、そのシルバーブルーの葉に魅了されたのがキッカケでした。

          (24年前の建築時と、24年後の現在の様子)
24年前、自宅を建てた時に庭にまで予算が回らず、そこで自分で作庭するに辺り、“雑木林風ガーデン”、“ハーブガーデン”、“芝生ガーデン”の3つのエリアの中で、雰囲気的に合う芝生の中に我家のシンボルツリーとして植えようと思い、雑木林風ガーデンに植えたコナラやソヨゴ、ヤマボウシ、そして同じく芝生ガーデンに植える紅白のハナミズキを購入した際、地元のどの園芸店の店頭にもプンゲンスホプシーは無かったので、頼んで取り寄せてもらいました。その頃は子供たちがまだ小学校低学年でしたので、シーズンにはクリスマスツリーとしてイルミネーションで飾ってあげようと思った次第です。
最初は1.2m足らずの苗木を植えたのですが、それが25年経って2階の屋根に届く程まで見事に成長し、文字通りシンボルツリーになってくれました。
 このプンゲンスホプシーも我が家の雑木林風ガーデンや里山の広葉樹同じ様に、芽吹きの頃と成長後の葉の色は同じシルバーブルーと言っても微妙に異なります。このシルバーブルーの美しい葉は表面の粉状のワックスのためで、その特徴である青い色は、特に春先から初夏に掛けての芽吹きの頃に際立ちます。
“萌えいずる”新緑の5月。プンゲンスホプシーの新芽も、そのシルバーブルーが黄緑がかっていて何とも言えない柔らかな感じがします。この微妙な色合い、柔らかいというか暖かいというか、何とも素敵なこの時期だけの特別なシルバーグリーンです。

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