カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 岡谷側の塩尻峠にある焼肉の名店「縁結び」。
前回義父の納骨の際の法事の席で30年振りくらいで訪れました(第1201話)が、事前に予約されていたコース料理があまりに“豪華過ぎ”たので、諏訪に住んでいた時に時々食べに行った、改めて昔懐かしい(諏訪出身の奥さまは幼少の頃からの)ジンギスカンを食べに行ってみました(ジンギスカンで有名なのは長野県では信州新町ですが、松本からは些か遠過ぎます)。

 母方の叔母がお彼岸に絡めて毎年9月上旬に実家に来るのに合わせて、一緒に母も泊まるために不在の週末。塩尻峠を越えて岡谷の「縁結び」へ向かいました。
塩尻側のこれまた焼肉の名店「東山食堂」も既に車で一杯の人気振りでしたが、ここは初志貫徹。峠を登り切って、岡谷側に下ってすぐの「縁結び」へ。地元客が殆どですが、こちらも5時過ぎで結構混雑しています。小上がりに案内されて早速注文です。

 ジンギスカン、生ラムを先ずは二人前ずつと大ジョッキにキムチを注文。ジンギスの肉の下にキャベツとモヤシの野菜が置かれているので、サンチュなどを除けば野菜の追加は不要。こちらの鉄板は真ん中に塩水が入った器があり、野菜は鉄板で焼くのではなく、塩茹でするのが独特です。
 「いやぁ、本当に懐かしいなぁ・・・。高級肉もイイけれど、ここはやっぱりジンギスカンだよネ!!」
ジンギスは味付けされていますが、漬け込まれてはいないので、自家製の付けダレに浸けて頂きます。生ラムは柔らかい。
追加で、イベリコ豚のサイコロステーキ、カルビ、そしてもう一度ジンギスをオーダー。何となく、記憶に残る付けダレは、昔はもう少し甘かった様な気もしますが・・・。
 料理以外にも、この「縁結び」の素晴らしい所は、接客の良さ。特に注文してから、運ばれて来るまでの早さ。「えっ、もう来たの!?」と驚くほどの早さです。カットされた肉を皿に並べるだけにせよ、それだけ十分なスタッフで対応しているのかもしれませんが、それにしても実に素晴らしい!拍手です。

 年を取ると肉より魚好きになると云いますが、「花の百名山」を書いた作家の田中澄江女史は、高齢になってからも、山に登る前夜は必ず大きなサーロンインをぺロリだったとか。年を取っても時々は肉を食べた方が良いのだそうです。

 久し振りに焼肉でお腹一杯になって、(信州弁で)「いただきました!」
(フム、今度は「東山食堂」にも行ってみますか?)

 夏野菜の代表である茄子(ナス)。
長ナスや水ナスなど、色々な種類がありますが、我が家を含め、昔から松本地方で良く栽培されているナスは長卵形のナス。野菜苗で売られている最近のナスで代表的なのは、「千両」というタキイ種苗の種類でしょうか。
漬け物に良し、油との相性も良いので揚げたり焼いたり煮たりと、色々な料理に使われています。そうした中で、信州では「ナスのお鉄火」と呼ばれる家庭料理、鉄火味噌のナス炒めがポピュラーです。そして、お焼きとしても、炒めた野沢菜(これは本来漬かり過ぎて酸っぱくなった野沢菜漬けを使うので、時期としては春先の具材)や切干大根などと並んで代表的な具材(「ナス味噌」との表記もあり)でしょう。

 ところが最近まで知らなかったのですが、長野などの北信地方と中信地方とでは、同じお焼きの「ナスの鉄火味噌(ナス味噌)」でも、ナスの種類が違うのです。最初は、そのお焼きのナス味噌が十分に炒めていない(炒め方が足りない)ものとばかり思っていたのですが、そうではなくて使われているナスそのものの種類が違うのだとか。松本などの中信地方では専ら冒頭でご紹介した「千両」に代表される様な長卵形の“普通”のナスのお鉄火ですが、長野などの北信では炒めモノには昔から専ら「丸ナス」が使われるのだとか。そしてこの丸ナスの最大の特徴は所謂“煮崩れ”しないこと。従って、お焼きの具の鉄火ナスも「炒め方が足りない」のではなく、「炒めても形が変わらない」結果だったのでした。
 奥さまのお友達から毎年頂くたくさんの野菜。その中の一つがその「丸ナス」です。これは、昔ご主人と長野県内をアチコチ転勤された際に、北信地域への赴任時に、やはり松本ご出身で知らなかった「丸ナス」の存在を知り、松本の自宅に戻られてからも、鉄火味噌など炒めたり揚げたりする料理での「丸ナス」の美味しさが忘れられず、農業をされている弟さんに頼んで。わざわざ毎年栽培してもらっているのだとか。その丸ナスを我が家でもお裾分けして頂いているのです。お鉄火に限らず、天婦羅でもそうですが、揚げたり焼いたりしても身が崩れず歯応えがある食感が素晴らしい。でも決して固いのでもありません。一方、漬け物などには「千両」などの“普通のナス”の方が向いていて、この丸ナスは向いていないと思います。
 松本市には一本ねぎがありますが、上田に通勤して初めて知った、坂城町のネズミ大根や上田市のみどり大根。そして、北信には小布施丸茄子に代表されるのでしょうか、丸ナス。そう云えば、信州を代表する野沢菜も江戸時代に野沢温泉の住職が京都から持ち帰った天王寺蕪が冷涼な信州では蕪が大きくならずに葉だけが伸びたモノとの言い伝えがありますし、狭い信州だけでも、各地に伝わる伝統野菜があるのは実に興味深いですね。

 お盆に来られた県外からのお客様をご案内して木曽路へ。
松本から、信州らしい観光を兼ねて昼食となると、天候に左右される高原や山などの景勝地は夏はリスクが高いので、(松本を除けば)木曽の奈良井宿か上田の別所温泉(「信州の鎌倉」)。今回は久し振りの木曽の「時香忘」の蕎麦と奈良井宿をご案内することにしました。

 松本からは、いつも通り奈良井川の堤防道路から郷原街道を抜ける脇道を走り洗馬で国道19号線に合流。
奈良井観光を後にして先に木曽福島の「時香忘」目指しました。ところが・・・です。駐車場に車の姿は無く、
「えっ、定休日???」
入口の張り紙曰く、ナント「オーナー夫婦の体調回復までの間、定休日を大幅に変更します。8月は日曜日と11日から20日までお休みします。」とのこと。続けて、「先2ヶ月の定休日を食べログに掲載しております」との記載。
「オイオイ、食べログは嫌いで見ない人だっているでしょうがっ!!」
本来であれば自身のH/Pで告知すべきでしょうが、もしH/Pが無いとしても、「食べログ」だけに告知すると云うのは、お客様商売としてはあまりに不親切ではないでしょうか?しかも、「店は関係ありません」の様な何とも第三者的な書き方は一体何?奈良井から往復1時間の無駄なドライブをお客様にお詫びし、奈良井宿へ戻りました。
 奈良井宿は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかの様な鄙びた雰囲気が素敵です。有名店ではありませんが、宿場の中のお蕎麦屋さんで昼食にお蕎麦を食べ、宿場を散策。お客様にも雰囲気を喜んでいただいて、松本に戻りました。

 以前ご紹介した、上田への通勤路沿いにあった「ナンジャモンジャの木」(第972話参照)。下記に一部を引用(最初の写真2点も)しますが、
『・・・名前からして“人を食った”様な名称ですが、正式名称はモクセイ科ヒトツバタゴ(一葉たご)という落葉高木。「たご」というのはトネリコの一種で、トネリコが複葉なのに対し、単葉なことから名付けられたそうです。中国福建省原産で、朝鮮半島の一部、国内では対馬や木曽川流域(特に東濃地方)のみに自生(対馬の群生は天然記念物指定)している絶滅危惧種(Ⅱ類)で、岐阜県の土岐市では「市の花」に制定し、街路樹として植えられている「なんじゃもんじゃ街道」があるとか。植栽としても、神宮外苑や深大寺などに植えられた木の写真がありましたが、全国的にも珍しい木のようです。大きなものは20mにも達するそうですが、平井寺にあるものは5m程度でしょうか。しかし、満開の時には見事な花を咲かせています。しかも、英語ではその名も“Snow Flower/Snow Blossom”だそうで、正に“雪の花”。
これまで身近で見たことはありませんでしたが、多分長野県内では珍しい木なのだろうと思います。』

 県内で自生している樹木ではないので、これまで上田以外では見たことはありませんでした。ところが、何のことは無い。“灯台下暗し”で、松本にもあったのです。
 先日、母をデイサービスに送り出してから、久し振りに家内と松本城まで朝のウォーキングに行って来ました。
北側の朱塗りの埋橋側から松本城公園に入ろうとして、信号待ちから横断歩道を横断。すると、臨時駐車場の角にあるビオラ等が植えられた花壇の先に何やら白い花の咲いた木が視界に飛び込んで来たのです。その枝に降り積もった雪の様な情景に、瞬間的に、
 「えっ、まさか!?」
早速近寄って花を観察してみました。すると、それは紛れも無くモクセイ科の「ヒトツバタゴ(一つ葉たご)」、別名“ナンジャモンジャの木”の特徴ある花。
 「あぁ、松本平にもあったんだ・・・!」
平井寺の通勤路脇にあったナンジャモンジャに比べれば、半分ほどの樹形の大きさでしょうか。まだ若木だと思いますが、英語名の“Snow Flower/Snow Blossom”らしい姿は十分に感じられました。
きっと、あと何年(10年?)もすれば、そこだけが初夏に季節外れの雪を被った様に、周囲を圧倒する程の存在感を放つような木になるかもしれません。

 “毎日が日曜日”の年金生活者には無関係でも、世の中は「ゴールデンウィーク」真っただ中。私メよりも遥かにお忙しい奥さまのスケジュールに合わせて、世間の風に多少は吹かれてみようと、ナナを連れてドライブ気分。
 「さて、どこへ行かんべ!?」
・・・ということで、上高地線から広域農道を走って、堀金の「国営アルプスあづみの公園」へ行って見ることにしました。どの道路も県外車で混んでいます。そう云えば、お城の駐車場もほぼ満杯でした。

 この「国営アルプスあづみの公園」は、「大町・松川地区」と「堀金・穂高地区」の二ヶ所に分かれています。堀金・穂高は南安曇(現安曇野市)ですが、片や大町・松川は北安曇。双方、全く離れて分散しています。我々は、近間の烏川扇状地に拡がる堀金に行くことにして、松本市の新村から広域農道を走って向かいます。

 途中、農道沿いの道の駅「アルプス安曇野ほりがねの里」内にある「ほりがね物産センター」へ立ち寄り。野菜などの産直市場がありますが、お目手は隣に拡がる菜の花畑。こちらは隣の休耕田を活用し、飯山の千曲川沿いに拡がる「菜の花公園」同様に信州らしく野沢菜の花です。
ここ堀金は常念の麓の村であり、尋常堀金高等小学校の毎週月曜の朝礼の度、校庭の壇上から西にそびえる常念岳を指さし、「常念を見よ!」と言い続けたという佐藤校長(大正5年~8年)で知られます。
一面黄色の菜の花畑の上には五月晴れの“薫風”に泳ぐ鯉のぼり。そして、背後にそびえる残雪の常念岳。
 「気高く、雄々しく聳える郷土の誇りである常念に恥じずに皆も生きよ!」
麓の堀金だけではなく、また戦前だけでも無く、今でも松本平に住む人間にとっては心の拠り所なのです。
 「あぁ、今日も常念が見えた・・・」
 道の駅から、あづみの公園への道路に右折し西山の麓に登って行きます。公園まで4㎞との案内だったのですが、1㎞も進まぬうちに渋滞で殆ど進まなくなってしまいました。
 「イヤハヤ、いくらGWとはいえこんなに混んでいるとは・・・。」
GW中は(余計混むから)地元民は行ってはいけないのかもしれません。ということで諦めて引き返し、道すがら久し振りの「Dogcafe With」へ立ち寄り、ランチを食べて帰宅しました。その内に(地元や観光で来られたらしい)犬連れのお客さんで満席になりました。
別荘族の多い軽井沢を除くと、長野県で室内までワンコOKという店は意外なほど少なく、松本安曇野エリアでも(知っているだけで)3軒程度でしょうか(テラス席OKと云う店はそれなりにありますが、真冬はちょっと・・・)。昨今、ペット連れの観光客も多いだけに、“観光立県”を標榜するのであれば(軽井沢以外の)信州ももう少し工夫した方が良いと(犬連れとしては)感じています。
【追記】
翌日知ったのは、「国営アルプスあづみの公園 堀金・穂高地区」では、この日「早春賦音楽祭」が開催され、1万7000人の人出だったとか・・・。そりゃ、混む訳だ・・・と納得した次第。

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