カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
また冬に逆戻りで、松本は一日中雪降りだった日曜日。
明けての8日月曜日。早朝5時半、チロルとナナの散歩に出かけました。
湿った雪でしたので、道路は融けて雪はありませんが、木々には湿った雪が着いて白く花が咲いたようです。里山もすっかり雪化粧のし直しです。
そんな散歩の道すがら、普段は何の変哲も無い柿の木ですが、雪化粧をして黒い木の肌と白い雪が見事なコントラストで、一片の水墨画を見るようでした。

雪舟ならぬ大自然という絵師による見事な一幅です。
第132話でご紹介した上諏訪駅前の割烹『味宏』へ、2月下旬また大先輩にお誘いいただき、ご一緒に伺いました(ここの常連である大先輩に事前予約いただいて、ご一緒しないとスペシャル・メニューは出てきません)
ただ、まだ今は、春の山菜や秋のキノコのシーズンではありませんので、正直あまり期待していなかったのですが、この日の“スペシャル”は、何と「猪汁」。
何でも、(おそらくこの日のために)頼んでいた「ドングリ林に住む野生の猪」が手に入ったとかで、それを豚汁のようにして出してくれました。
驚いたことに全く臭みが無く、しかもドングリを食べて脂が載っているというお話の通り、豚肉よりも脂に“甘味”があってとても美味しくいただきました。
そして、先付けの「フキ味噌」(この他、天婦羅でも諏訪湖名物のワカサギと一緒にフキノトウが出されました)。お酒の肴にはモッテコイです。
早春とは言えまだまだ寒い諏訪ですが、日当たりの良い所では、もうフキノトウが出ているのだとか。蕗らしい苦味で、一足早く“春の味”を、冷酒(この日は、近年評判の「御湖鶴」の純米)の肴として楽しむことが出来ました。
満足、満足・・・。ご馳走様でした。
このところ、こちら信州でも春を感じさせるような暖かな日が続いています。
あまり暖かすぎて、早く芽吹いて花が咲いてしまい、その後に昨年のように遅霜が来ると果樹は心配ですが、こればかりはお天道様次第・・・。
さて、週末の朝は、少し遅めの7時くらいのチロルとナナの散歩です。
道すがら、ご近所の道端の梅が、2月末には早くも一輪、二輪とほころんでいました。我家の梅は漸く蕾が膨らんできたところ。早咲きの梅なのか、昨年もこの木はどこよりも数週間早く咲き出したように思います。
山はまだ冬の装いで、平地もまだ朝晩は氷点下に下がる日もあり、寒い日の方が多い信州ですが、リンゴ園の日当たりの良い所ではオオイヌノフグリが小さな青い花を付けていたり・・・。
でも、来週の松本はまた冬に戻って、予想最低気温が最も低い日が氷点下-5℃と、一転して寒い日が続くようです。また手袋とマフラーを出さないと・・・。
この時期は、春と冬が綱引きをしています。
“春は名のみ”の暦の上だけではなく、三寒四温と言いますが、二歩進んでは一歩、一歩進んでは半歩下がりながらも、確実に春が近付いて来ているようです。
オリンピックが終了しました。しかし、週刊誌も相変わらず喧しいですね。
第231話で「非国民宣言」をして、選定作業中だった開会式を含め、今回は全くと言ってイイほど(ニュース報道を除き)TV中継を見ませんでした。
そんな今回のオリンピックでの新聞報道を読んで、印象に残った選手たちの一言。
(金)メダルを期待されながら、4位に「終わった」地元白馬村出身の女子モーグル上村愛子選手。試合後のインタビューで悔し涙を流しながら「どうして一段ずつしか上れないんだろう?・・・」。
長野オリンピックで、18歳で出場して以降4大会連続出場。7位、6位、5位で、今回のバンクーバーは4位。
前回の金メダリストでも入賞圏外に去る競技者もいる中で、一度として順位を下げることなく、4大会連続で順位を上げている・・・これって凄くないでしょうか?一段であれ、必ず前回を上回る、しかも世界最高の舞台で。これが偉業でなくて何でしょうか?しかも4回とも入賞、世界のトップエイトです。大いに賞賛されて然るべきでしょう。ましてや「メダルが取れずスイマセン」などと謝らずとも・・・。そして、その妻の分まで取り返そうと、イチかバチかで果敢にメダルにアタックしたご主人の皆川選手ではなかったのでしょうか。
むしろ、反省すべきは他種目を含め「メダル確実」のように煽り立て、取れなければ(自分達が煽ったことなど忘れたかのように、今度は本人たちに自己反省を求めて無理矢理悲劇のヒロインに仕立て上げ)懺悔の言葉を引き出そうとするマスコミではないでしょうか?(イケナイ、段々興奮してきた)。
そして女子フィギアの鈴木明子選手。摂食障害を乗り越えてオリンピック初出場での8位入賞。
フリー演技を終えて涙を流してのコメント。「幸せな4分間でした!」
33kgまで体重が落ちてリンクにも上がれなかったという日々の苦しさを、想像はしても他人が本当に理解することはできませんが、こちらまでジーンと来ました。「良かったなぁ・・・」感涙に溢れるトレードマークの大きな目がとても印象的でした。
そして、スピードスケートの女子団体パシュート。選手たちではなく、銀メダル後の日本選手団の橋本聖子団長のコメント。「金メダルのチャンスなんてめったにない。取らせてあげられなくて悔しいです。」さすが、100分の一秒の世界を戦った元銅メダリスト。チャンスはモノにする。勝負というのは、おそらくそうなんでしょうね。僅かコンマ02秒、されど0.02秒。
最後に、その一員である小平奈緒選手。オリンピック開幕直前の朝日新聞長野版の記事から。
去年の夏の水害で幼馴染を亡くした彼女。葬儀に参列できず、遠征から戻り実家にお参りした時に、ご遺族のお母さんにお願いして彼女の遺品であるペンダントを貰って、メダルを霊前に誓ったのだとか。それまで不調だったのが、ペンダントを身に着けて以降好調になり、選考会で優勝しての代表入り。友達と一緒に滑った1000mと1500mは、惜しくも5位続きでしたが、最後のレースで見事約束を果たし、茅野に戻って幼馴染の霊前に報告をすることでしょう。
さて、順位やメダルとは関係無く、“自分を誉めたい”ほどの満足感や達成感の一方で、確かに悔しさや後悔もあるでしょう。アスリートたちの更なるチャレンジに期待します!(しかし期待するなら、頑張れだけではなく、仕分けでカットなんぞせずに、政府もちゃんと支援しなくっちゃ!)。
そして舞台はパラリンピックへ。
身近にも代表に選ばれた選手がいます。オリンピックほど注目されずとも、ハンディと正面から向き合い克服した、彼等も正真正銘のアスリートたちです。
【追記】
日経によれば、長野オリンピックでの剰余金30数億円が、この12年間細々と冬季競技の強化費として充てられてきたそうですが、それも今回のバンクーバー向けで底をついたのだとか。
先日、朝直行で塩尻に外出しました。
松本平の南端に位置する塩尻からは、松本や安曇野とは違った風景が望めます。
松本や安曇野からのシンボルである常念が鍋冠山に殆どが隠れて見えない代わりに、逆に松本からは鍋冠や大滝山に隠れて全く見ることの出来ない、“北アルプスの盟主”にして山男達の憧れである穂高連峰がその雄姿を現してくれます。
そして、穂高を過ぎて、南側に目を転じていくと3000m級の山々は消え、馬の背の高原状のなだらかな山容が木曽方面へ繋がっています。


何となく、ちょっぴり得をした気分の朝の出勤です。



