カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 予定が変わり、婿殿が松本には来られずに、迎えを兼ねて最後の軽井沢で合流となったことから、彼が行きたいとのことで当初予定していた「白馬岩岳マウンテンリゾート」は次の機会に回して、今回孫たちを連れて行ったのは、塩尻峠の山麓に在る農業公園「チロルの森」です。
 チロルの森のH/P等から拝借すると、
『「信州塩尻農業公園チロルの森」は、ワールドインテックが運営する、欧州オーストリア・チロル地方をモチーフとした、標高1,000mにある総合テーマパークです。
ヨーロッパの牧歌的な景観や農業体験などを楽しむことが出来、主な特徴はラベンダー畑や牧舎があって、乗馬や動物とのふれあいなど自然に溶け込んだ施設となっています。
また、本場の製造を元に作った自家製のビールや濃厚なアイスクリーム、ジューシーなソーセージが楽しめます。また、石窯で焼いた本格的なピザやパン。豊富なメニューのレストラン、体験教室など、「見て・触れて・食べて」五感で楽しめる施設です。
しかし来場者の減少と新型コロナウイルス感染症の影響で2020年11月29日に一度閉園しましたが、2025年4月26日に再開園しました。』
再開については、
『長野県塩尻市にある「チロルの森」が、2025年4月26日(土)より営業を再開いたします。本施設は、2020年11月に新型コロナウイルス禍の影響を受け、閉園を余儀なくされました。しかし、多くの皆様から寄せられた温かい支援と期待の声に後押しされ、昨夏にはトライアル営業を実施し、一ヶ月間に約25,000人の来園者を迎えることができました。この結果を踏まえ、4年半ぶりの営業再開を決定いたしました。』

 開園は1999年とのことで、家内に依ると、シンガポールから帰任後の子供たちが小学生の頃、亡き父が連れて来てくれたことがあったそうです。ですので次女は30年振りの来園なのですが、あまり記憶は無さそうでした。
この日は夏休み期間中の平日で、従業員の方と思しき車を除くと、約2000台収容という広大な駐車場に、開園時間での来園は僅か10台足らず・・・。
「チロルの森」の入園料は大人1000円。孫たちは4歳未満のため無料。塩尻峠の北小野の山麓の森の中に拡がる27haという広大な公園です。広々としていて標高も1000mと高いため、林の中の木陰もあって涼しくて気持ちがイイ。信州人からするとそこら辺の里山と同じなのですが、都会から来ると、高原に拡がる森林浴気分でもっと気持ちが良かろうと思います。
 この日、動物好きな子供たち(横浜のズーラシアや八景島シーパラダイスがお気に入りとか)のために、先ずは坂を上って放牧エリアへ。最初にサラブレッドとポニーの二頭のお馬さんの所へ。傾斜を活かした林の中の“ホースラン?”が馬屋の横に在り、そこを自由に走り回っていて、大きな紙コップに入ったレタスのエサが用意されていて(200円)、噛まれぬ様にトングを使いながらエサ遣りに挑戦。また子ヤギも含め6頭ほどのヤギたちにも、同じく紙コップに入った乾草のエサ(200円)をヒシャクに入れて孫たちそれぞれで食べさせていました。
そこから坂を下り、最初の憩いの森エリアにあるシルバニアファミリーの部屋で、娘たちも子供の頃遊んだ人形や家でそれぞれ家内や娘と一緒に遊びました。
このエリアには林の中にツリーハウスなどもあって、おとぎの国の様な雰囲気です。
その後で、ゴーカートや急斜面を利用したソリでの芝滑りは、幼児は無理なので、最後に一番奥の池で脚漕ぎボートに乗って池を周回してこの日のアクティビティーは終了しました。
 チロルの森はコロナ禍の影響での入場者減少もあって、一度閉園を余儀なくされています。地元の要望や支援により、トライアルの結果をふまえて今年4月に再開しています。
しかし、この日は平日とはいえ、午前中の入園はせいぜい50人程(どんなに多く見積もっても3桁には届かず)ではないでしょうか。勿論、一度閉園しているので、施設やアトラクションの充実にはお金を掛けられず、当面は現状のモノを維持管理していく他はないかもしれません。しかし、信州の高原風の広大な森の中で雰囲気もイイし、都会から来れば避暑地感覚でも楽しめる。なのに、こんなに空いていてはナントも勿体無い。
例えば、入場料は無料ですが、週末になると親子連れで駐車場は満車になるアルプス公園に在るようなドリームコースターか、長い滑り台のロングスライダーなど様々な子供向けの遊具や、或いは安全な子供向けの最近はやりのボルタリングもイイ。園内の林の大きな木々を活かしたブランコやジャングルジムの様な遊具でもイイ。いずれにしても広大な敷地と傾斜を活かすべきだと思います。そして、白馬岩岳ではありませんが、チエとズクで何とか子供たちが喜ぶ様な、是非目玉となる様なアクティビティーを創造して欲しいと思います。例えば、上手く傾斜を活かして“日本一長い”ロングスライダーを設置出来れば、それだけで目玉として“日本一”を売り込めます。
 チロルの森の入園料の大人1000円、子供(4歳以上)500円は決して高くありません。必要なら500円程度値上げしてでも施設を充実させて、是非地元だけでなく、県外から観光で来られる子供たちが是非遊びたい、是非遊ばせたいという魅力ある公園にして欲しいと思いました。
何より、ここにはそうした「チエとズク」の要素となる明るい材料が、広大な森の中に幾つも潜んでいる様に感じるのです。是非頑張ってください!
【追記】
入園者が少なくコストを掛けられないのは理解できますが、園内を色々探しても閉まっていたりしているレストランや施設もあって、結局この日のランチは園内では取るのを諦めて車で戻り、松本IC近くのベーカリーレストラン「COCORADE」で食べました。その分も「チロルの森」は収入減となってしまっているのです。これも実に勿体無い!

 8月、久し振りに映画を見に行きました。それは2021年7月4日から9月12日までTBS系「日曜劇場」で放送されたテレビドラマ「TOKYO MER」。
放送終了後多くの反響が寄せられた結果、2023年4月に続編となる劇場版第1作目が公開されたのですが、今年その劇場版第2作がこの8月1日から全国公開されています。
 予告編的に簡単にその劇場版の二作を紹介させていただくと、
『2023年4月に公開された劇場版一作目では、横浜のシンボル・ランドマークタワーを舞台として、爆発事故により193名が閉じ込められるという大災害に立ち向かう姿が描かれた。
映画ならではの壮大なスケール感と、仲間同士の熱い絆に、多くの観客が胸を熱くし、興行収入は45.3億円という大ヒットを記録。続編を求める声が多くあがっていた。』
そして、予告編に書かれている内容ですので、決してネタバレにはならないと思いますが、今公開されている劇場版第二作「TOKYO MER南海ミッション」は、
『TOKYO MERの活躍が高く評価され、全国主要都市に新たなMERが誕生するなか、沖縄・鹿児島では離島地域に対応できるMERの誘致活動が活発化する。指導スタッフとしてTOKYO MERのチーフドクター・喜多見と看護師の夏梅が派遣され、オペ室搭載の中型車両を乗せたフェリーで離島での事故や災害に対応する「南海 MER」の試験運用が始まるが、半年が過ぎても緊急出動要請はなく、廃止寸前に追い込まれていた。
そんなある日、鹿児島県の諏訪之瀬島で火山が噴火し、ついに大規模医療事案への出動が決まる。島では想像をはるかに超える惨状が広がっており、噴煙のためヘリコプターによる救助はできず、海上自衛隊や海上保安庁の到着も数十分後だという。噴石が飛び交い溶岩が迫るなか、南海MERは島に取り残された79人の命を救うべく高難度のミッションに挑む。』
という内容です。
 この予告編に書かれている内容の範囲でネタバレにはならぬ様に、既に視聴した者としての感想を書かせていただくと、今までのTVシリーズと第1作目の劇場版も、最後の最後には「今回も・・・死者ゼロです!」が、同じTBSだからと云えるのかどうか分かりませんが、「水戸黄門」の「この印籠が目に入らぬか!?」的な決めゼリフと分かって安心はしていても、最後の最後まで見る者にハラハラと緊張感を与えるスリリングな展開で、「あぁ、もうダメか・・・」と一旦は思わせながら、最後の最後になって「えぇーっ!?そう来たか・・・!」という唖然とする様な解決策を(都度色んなネタを駆使しながら)見せてくれるのです。その意味で、監督や、出演者や、カメラワークや、特に今回はVFXが非情に良く出来ていて、本物の火山が噴火している様な臨場感があります。
そうした中で、個人的に今回一番良く出来ていると思ったのは脚本(黒岩勉)でした。
最後の最後まで、視ている方をハラハラドキドキさせながら、そのミッションがクリアされる度にホッとすると、しかしまだそれでは終わらせないで、更に次から次へと新たに困難なミッションが現れるという、様々なエピソードがストーリーとして描かれて行って、最後の最後まで飽きさせません。
そして、その最後は“水戸黄門”的で分かっている筈なのに、  「えぇー、じゃぁ一体どうやって解決するんだろう!?」と思わせてくれるのです。
例えば、視初めて最初、また途中でも・・・、
 「南海NERって、一体何?」
 「今回はスケールダウン?」
 「TOKYO MERの他のメンバーは出ないの?」
・・・等々、南海MERの位置付けや背景等は映画の冒頭で理解出来るのですが、途中視ながらも色々疑問も浮かぶ中で・・・、でも、今回もいつもの赤塚東京都知事と白金官房長官との“女の確執”もちゃんと挿入されていて、まさか自衛隊のC‐2輸送機まで最後に登場させるとは・・・。
 最後にネタバレ的ですが何卒ご容赦いただき、個人的に一番良かったシーンを紹介させていただくと・・・、
定員オーバーの全島民を載せ全速前進で島から脱出した南海 MERが燃料が尽きた時、漁船で持って来た予備タンクにあるだけの燃料を補給し、重症者を助けるために、病院のある島までその限られた燃料で船が行き着くようにと、船への負担を減らすべく、ケガ人や子供と老人を残して、女子中学生まで含めてまだ動ける男女の島民が皆救命胴衣を着て、喜多見チーフの制止を振り切って次々と海に飛び込むシーン・・・でした。
東日本や能登などの被災地を抱えるこの国では、事の大小こそあれ、きっとこうした住民らの行動が自然に行われている筈です。
実際に、2014年11月に白馬村を中心に発生した最大震度6弱の長野県北部地震(神城断層地震)で、多くの建物が倒壊しながら、住民同士の助け合いで建物の下敷きになった人を救出し、正しく「死者ゼロ!」を達成したという事例があり、「白馬の奇跡」と呼ばれています。

 最後見終わって「いやぁ、良く考えたなぁ・・・」と、それこそ練りに練られた素晴らしい脚本だと心底感心した次第です。TV作品同様、今回も脚本を書かれた黒岩勉氏に一番の拍手を送ります。

 以上、脚本の重要性を改めて再認識させられた中で、片や翻って思い出されるのは、それとは全く真逆の作品のことでした。
それは3年前に視た、水谷豊監督・脚本・主演作品「太陽とボレロ」。
この作品はご本人主演の人気シリーズを放映するTVでの前宣伝も大きく、しかも地元松本が舞台となったので、(地元民としては)楽しみにしていた映画だっただけに、その意味でそれ以上に個人的には過去一番ガッカリした作品でした。
それは映画を視ていて、あのクライマックスに向かってのワクワク感が全く湧いてこないのです。見終わった後、暫し溜息しか出なかったのです。
その理由は、映像(カメラワーク)はともかく、脚本が酷過ぎたからでした。
細切れのちっぽけなエピソードをパッチワークの様に継ぎ接ぎしただけで、他の見応えの在る作品の様な(例えあり得ないと思っても)二重三重に張り巡らされた複雑なストーリー展開の工夫も、またはムム、そう来たか!という様な唸らされる捻りも、思わず吹き出す様なウィットも無く、途中からはそうした興味も全く消え失せ、後はストーリー展開とは全く関係無く、映画に出て来る(地元ロケ故に)場所や街角がどこかという興味のみ・・・。
「出演者全員に吹き替えではなく、実際に自身でボレロの楽器演奏をするように求め」たという“厳しい監督”であるならば、自身には更に厳しく、もっと真剣に視る者をあっと言わせるような脚本を練り上げて欲しかったと残念でなりませんでした(最後は・・・期待して視たこちらがバカだったと思って諦めるしかありませんでした・・・)。

 そんな映画もこれまでにはあった中で、今回の映画「TOKYO MER南海ミッション」は、練りに練られた(他にも、勿論洋画邦画問わず、そうした秀作はたくさんありますが)本当に視る価値のある作品でした。
余談ですが、最後の最後のエンドロールで、実際に各地の離島などで医療活動を行っている医療従事者の方々が皆笑顔で次々に登場していたのが、フィクションである本作品を実際に“現場”“現物”を感じさせて“現実”に近付ける意味でも実に良かったと感じながら、視終わってからも暫し余韻に浸っていました。

 30年以上続いた地元町会の有志の方々に依る「源智の井戸を守る会」が高齢化に伴いメンバーが減り、遂に86歳の会長お一人になったのを見るに見かねて、近くにお住まいで井戸縁の83歳の女性が手伝われる様になり、その「お年寄り二人だけに任せてはおけない」と、60代の町会役員の方お二人も参加されて「井戸と花の会」を作り、昨年7月から井戸の清掃活動を引き継がれました。

しかし中心市街地のドーナツ化による住民の減少と高齢化で、今後ずっと続けていくことは無理なことから、年度末の今年の3月一杯で会は解散し、「源智の井戸」は市の文化財であり、そのため今後の管理を市に委ねる旨を市に申し入れたのです。
そうした地元町会の窮状が昨年8月末の地元紙「市民タイムズ」で報道され、10年来ただで水を頂いてきた身としてはいたたまれず、地元町会以外の初めてのメンバーとして参加して分かったことは、地元町会の皆さんはこれまで市の担当課とは何度も交渉したり申し入れをしたりする中で、これまでは「予算が無い」の一点張りで何も進展が無く、皆さんはもう疲れて諦めにも近かったため、そこでダメ元で皆さんに迷惑が掛からぬ様に、飽くまで私個人として「市長への手紙」に窮状を訴える投書を送ったのです。
 するとそれを市長ご自身が読まれ、これまでの担当課では進展が無かったという投書の内容から、担当課ではない別の「地域づくり課」と井戸の在る地区担当の「第2地区地域づくりセンター」の課長さんに直接指示をされ、町会長さんと清掃をしてきた我々メンバーとの数度の話し合いの結果、第2地区の地域づくりセンターが事務局となってボランティア募集が開始され、責任を感じた地区の町会長連合会の有志の方々も含め、20人程が清掃ボランティアとしてメンバー登録をされました。
地元町会はここで清掃活動から卒業とのことで、町会長さんだけが相談役として残り、当初のメンバーの皆さんは一旦手を引かれることとなったため、唯一残った清掃メンバーであった私メがそれまでのメンバーの皆さんからの意志を引き継いで、新たなボランティア組織である「源智の井戸を守り隊」の代表者として隊長を引き受けることになりました。
また肝心の井戸清掃は、今年度から市の担当課の予算申請が通り、少なくとも年度内は業者に依る月二回の清掃が開始されたことから、ボランティアは先ず月一回の清掃からスタートしました。
すると10数人が集まった第一回目の清掃の際、“三人寄れば文殊の知恵”ではありませんが、人数が多ければ色々なイデアが出るものだと感心したのは、防災備品として災害用に自費で購入したというポンプを台車に載せて運んで来てくださった第二地区の役員の方がおられ、ジョレンやデッキブラシで擦って浮かせた藻を金網ですくうのと並行して、藻の混ざった汚れた湧水を一気に汲み出し、湧き出て来る新鮮な湧水に入れ替えたのです。併せて、その排水する水を勢い良く水路に流すことで、水路用のブラシで擦った汚れを一気に流すことにも繋がりました。
こうして“文明の利器”と人数も増えた結果、これまでは有志5人での清掃活動では今までなかなか手が回らなかった、井戸周辺の水路までデッキブラシで擦って掃除することが出来たので、見違え得る様にキレイになりました。
こうして月一回のボランティアに依る「源智の井戸」の清掃ボランティアを行う中で、ボランティア募集も併行して実施しました。
すると、スタートした当初は地元第2地区の町会長さんは各町会のある意味長老さんですし、有志の方々も私の様なリアタイア組の方が多かったのですが、次第に若い方も参加してくれる様になったのです。
更に話を聞かれた地元高校が地域貢献活動の一環ということで、生徒さん達が井戸からの水路を月一回清掃してくれることになりました。
また市の方でも「地域チャレンジ応援事業補助金」を今年度新設し、地区町会だけでなく我々の様なボランティア組織も対象とすることが可能とのことで、ボランティア組織である我々の「源智の井戸を守り隊」も申請したところ、審査の結果20万円程の補助金を頂くことが出来、ずっと善意に甘えているだけではいけないので、ボランティアとしても発電機とポンプを購入し、ホースは消防法上使用期限が切れてしまっているという新品のホース(消防の消火活動以外への使用は全く問題無し)を発注先の業者から無償で戴くことが出来ましたし、また清掃活動中の万が一のケガに備えてボランティア保険にも登録メンバー全員を登録することが出来ました。
ボランティア募集スタートに際し、当初地域づくりセンターの課長さんとは、
 「“巧遅拙速に如かず”で、ボランティア活動をどうしていけば良いかは、周りからゴチャゴチャ言われても良いので、走りながら考えましょう!」
とスタートしたのですが、我々の予想以上に順調に発展拡大してきています。
 他にも色々進展がありました。
購入したポンプと発電機を試運転するために井戸に役員数人で集まった際、井桁上部の木枠を外すことが出来るということが分かったのです。大人4人で80㎏程もある八角形の木枠を外すと、これまでの用に木枠に邪魔されずに、ジョレンやブラシで井戸の中の隅々まで攪拌して藻を浮かせ、ポンプで吸い上げることが出来ます。
購入したポンプを初めて使った8月の清掃活動では、木枠の他にも分かったことがありました。今回も善意でお持ちいただいたポンプと購入したポンプの合わせて2台で、掃除後に浮いた藻を一緒に吸い上げたのですが、吸い上げる水の量が合計で毎分280ℓ、井戸の湧水量は毎分200ℓ。そのため井戸の水位がかなり下がった結果、湧水が泡を立ててブクブクと湧き出しているポイントを初めて目で見ることが出来ました。因みに、一度井戸が枯れてしまい、昭和63年(1988年)に深さ50mまで井戸を掘り下げた結果また水が湧き出したのですが、その湧水量は毎分500ℓで井戸の容量には多過ぎたので、そのため井戸横の地下にバルブを設けて、現在の毎分200ℓに調整しているのだと知りました。
また、この6月くらいから湧水量が増えて来たのですが、これは河川が夏渇水期となり、田川など毎年干上がるのですが、「源智の井戸」はむしろ冬が湧水量が減って、夏になると増えるのだとか。実際に6月頃からポンプでくみ上げても、水位が春頃に比べ以前程下がらなかったのはそれが理由でした。
考えるに、冬場は薄川や女鳥羽川などの水源となる2000m級の筑摩山系に降る雪はそのまま積もり融けることは無いのですが、春の雪解けで川や地中にも沁み込んで地下水となって、やがて夏頃に湧水として湧き出してくるからではないでしょうか。
清掃活動に関わることで、「源智の井戸」についてそれまで知らなかったことが新たに見えてきました。
 また、今回の8月の清掃活動には、20代前半の本当に若い皆さんが4名、「ボランティア松本市」で検索して行き着いたからと初めて参加してくれました(内お一人は受験生とかで、むしろ勉強に専念して貰う様にボランティア継続はお断りしました。もしUターンして来られたら、また参加してください)。
また松本市内で民家を改装して、外国人向けのゲストハウスを始められたという県外からの移住者のうら若き女性(お父様が昔松本に転勤で来られていて、自宅と松本を行き来する内に松本を気に入られたとか)が、それまで清掃に参加されていた地元町会の役員の方に偶然「この辺に自販機はありませんか」と聞いて「源智の井戸」を紹介され、飲んで美味しかったのとボランティア募集の貼紙を見て、今回仕事仲間を誘って4人でこれまた初参加してくれました。
今後のボランティア活動の継続は決して順風満帆ではないかもしれませんが、我々の様な“年寄り”だけでは何十年も続けることは不可能なので、こうした若い皆さんが参加してくださったことが何よりの喜びでした。
そして今回のハイライトは、ボランティア募集のきっかけになった「市長への手紙」を読んだ臥雲義尚松本市長ご自身が、地域づくりセンター長の経過報告を受けて自ら参加いただいたことです。しかも単なる視察ではなく、皆さんと一緒に清掃活動も1時間以上しっかりと最後までやってくださったことです。
終了後に臥雲市長にボランティアの皆さんに挨拶いただいた中で、
 「少子高齢化社会で、我が松本市も例外ではなく、これまで町会単位で行って来た色々な活動を実施するのが段々難しくなって来ている中で、町会単位ではなく、今後はその枠を超えた市民の皆さんに依るボランティアで推進していくことが次第に必要になって来ます。その意味で、この皆さんの源智の井戸のボランティア活動が、そうした今後の松本の是非モデルケースになって頂ける様に、是非頑張っていただきたいと思います。」
との激励もいただきました。
 市長の仰る通りだと思うのです。
“平成の名水百選”に選ばれた「まつもと城下町湧水群」に限っても、例えば「源智の井戸」と同じく市の文化財課が管轄する「槻井泉神社の湧水」と、湧水群の中でこちらも人気の「鯛萬の井戸」。
「槻井泉神社の湧水」では、地元町会に依る利用と管理をしています。また「鯛萬の井戸」は元々松本の有名な割烹料亭「鯛萬」が掘った井戸ですが、料亭が移転した後も井戸はそのまま残り、その後小さな公園として整備されて多くの人に利用される井戸となっています。この「鯛萬の井戸」では、町会は直接関与せず地元有志の3人の管理者の方が清掃をされておられますが、どちらの井戸も活動されている方々は高齢の皆さんです。
また他の湧水群に指定されている湧水や井戸は、いずれも地元町会が管理することを条件に市と協定を結んでいるそうですが、他の井戸は例えばポンプに依る汲み上げ式だったりして、大きな木枠で囲われて中に玉砂利が入っている「源智の井戸」と比べると掃除が容易ですし、日光が差し込んで光合成で藻が発生することも無いので藻の除去もそれ程必要が無いはいえ、管理する以上はゴミ拾いや草取りなども含めて井戸の清掃活動自体は必要であり、複合扇状地で湧水として湧き出る「まつもと城下町湧水群」のエリアが市の中心市街地に限定されることから、どの町会も少子高齢化とドーナツ化現象で町会の担い手の減少が危惧されるのです。
もし町会での管理が難しくなった時に、全てを業者委託することは不可能ですし、日本全体の少子高齢化に伴う人口減少の中で、松本市も税収が減れば今年初めて可能になった「源智の井戸」清掃の外部業者委託も、やがては難しくなる時が必ずやって来る筈です。
そうした意味で、市民の誇るべき「まつもと城下町湧水群」がキチンと未来に引き繋がれるために、「源智の井戸」のボランティア活動が母体となって水平展開されていくことが必要だと思います。
その意味で、市長に認識も頂き若い人たちが参加してくれたことが、今後ずっと決して順風満帆に進む訳ではないかもしれませんし、ボランティア第一号としては些か大袈裟な物言いではありますが、未来への継続の“光”になってくれた様に感じた次第です。

 今年はお盆に次女一家が松本に帰省して来てくれるとのこと。次女からすれば、子供たちをジジババに任せてのそれこそ自身の夏休みで、日頃の育児疲れを癒すための文字通りの“骨休み”なのでしょう。
滞在中に行きたいところを聞くと、婿殿が「白馬岩岳マウンテンリゾート」に行ってみたいとのこと。そこで、事前の情報収集も兼ねて、混むであろう週末を避けて平日に、孫たちが来る時の“予行演習”で、コユキとクルミも一緒に連れて行くことにしました。

  「白馬岩岳マウンテンリゾート」。
H/Pに依ると、『白馬村にある白馬岩岳は、四季を通じた雄大な景色の中で、様々なアクティビティが楽しめるマウンテンリゾートです。
白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳)が最も美しく望める絶景スポットをはじめ、トレッキングやマウンテンバイク、ウィンタースポーツなど、特別な時間を過ごせるマウンテンリゾートとして、世界中の旅行者を魅了し続けています。』とのこと。(最後の写真を除き、H/Pから画像をお借りしました)
 昔、会社に入ってから冬になると職場のメンバーで毎週のように皆で乗り合わせて白馬方面へスキーに行ったのですが、数ある白馬のスキー場の中では、コブだらけの兎平や黒菱などを始めとする上級者向きの八方尾根よりも初心者から中級向きだったことから、スキーに一番通ったのがこの白馬岩岳スキー場(現在は「白馬岩岳スノーパーク」)でした。
一時期、スキー人口が減ってどのスキー場も経営が厳しくなったのですが、現在ではその雪質とアクセスの良さから、インバウンドでのスキー客が海外からニセコのみならず白馬や野沢温泉にも大量に押しかける様になり、特に白馬は最新のデータで地価上昇率が日本一とか。
そうした中で、“通年リゾート”として、従来の冬のスキー客だけではなく夏の観光客の呼び込みの先駆けとなったのが、この「白馬岩岳マウンテンリゾート」だったのです。
 そして、その立役者が「白馬岩岳マウンテンリゾート」の前社長和田寛氏。
テレ東の「カンブリア宮殿」で昨年10月に放送された内容から抜粋させていただくと、
『閑散とした“真夏のスキー場”を一大リゾートに変えた男がいる。東大出身、農水省の元キャリア官僚という経歴を持つ、和田寛(ゆたか)48歳。和田によって大変貌を遂げたのは、98年の冬季オリンピックも開催された長野県白馬村。ウィンタースポーツを目当てに国内外から観光客が訪れる屈指のスキーリゾートだが、シーズンが終わると一気に客が減ってしまうのが長年の課題だった。しかし2016年頃から放ってきた数々の仕掛けによって、グリーンシーズンも活性化。ついに"夏"の来訪者数が冬の1.5倍となり、「冬よりも夏に稼ぐ」リゾート地となった。
10ほどある白馬エリアのスキー場の中で、夏でも客が殺到するのが「白馬岩岳マウンテンリゾート」。目玉は、雄大な白馬三山を正面に見据えるテラス、「マウンテンハーバー」。360度大自然に包まれる感覚を味わえるよう設計された展望台は映えスポットとして動画や写真はSNSで拡散され、集客につながっている。またテラス内にはニューヨークに本店を構える人気カフェ「THE CITY BAKERY」が出店。ハイクオリティのパンやコーヒーを、絶景を望みながら楽しめると、若者を中心に人気を呼んでいる。そしてマウンテンハーバーの横で連日大行列を作るのが、アルプスの絶景に飛び出す感覚を味わえるブランコ「ヤッホー!スウィング」だ。2分間で500円と有料だが、年間4万人が体験する超人気アクティビティになっている。このように「絶景」という隠れた資産を見つけ出し、「何か」を組み合わせてオンリーワンの価値を作りだし、客を呼ぶリゾートになったのだ。』
 しかし、決して順風満帆で成長した訳ではありません。別の記事ですが、3年前の東洋経済の和田氏へのインタビュー記事を参考にさせていただくと、
『きっかけは2020年。スキー場を営む私たちにとって、思い出したくもないくらいつらい時期でした。
この年は記録的な少雪にコロナ禍が重なり、来場者数が急減してしまいました。売上は前年度の7割程度に落ち込み、過去10年で最も大きな赤字決算。2年連続でこの大赤字が続けば、スキー場としての存続も危ぶまれる状況です。
 緊急事態と判断した私たちは、「大きく落ち込んだ前年度同様の売り上げで、しっかり利益の残る予算」を組むことを決意します。そのためには「やれることは何でもやる」。とにかく生き残りをかけて、徹底的にコスト構造を見直すことにした
「やれることは何でも」の例の1つが、駐車場整理コストの削減でした。当社の財務担当取締役が、こんな「禁断のコメント」を言い出しました。
 「駐車場整理に年間500万円くらい使っているけど、これ、俺らがやればタダじゃない?」
 「駐車場整理が本当に必要になるのは週末だけ。その日は基本的にはデスクワークや会議はないし、なんとかなるんじゃない」
財務担当取締役自らがやると言うのであれば、断れるはずもありません。
結局、土日祝日は仕事が少なくなる私たち経営陣が、必要なタイミングで駐車場整理に入ることとしました。言い出しっぺの財務担当取締役と私(社長)は、ほぼ毎週末、朝から駐車場整理をするようになっています。
さらにはその流れで、駐車場整理が終わるお昼前後からは山頂に上がり、レストランのレジ打ちや皿洗いをすることも日常になってきました。こうすることで、少しでも人件費を抑制しつつ、お客さんにスムーズに食事を提供できるサポートをしています。
いまではリフトやゴンドラの乗車係、バギーツアーの運転手など、手が足りないところならどこでも、経営陣が穴埋めできるようになりました。(中略)
社長をはじめとした経営陣がこうした現場仕事に入ることの功罪は、いろいろあると思います。
もちろん、「会社全体の置かれている状況をしっかり把握し、対策を立て、実行する」「人を育て、適切に配置する」といったことは社長・経営陣しかできない、大事な仕事、本業です。
本業がおろそかになってしまっては元も子もありませんが、自分自身も駐車場やレストランという現場の最前線に立ってみて、単なる固定費削減以上に現場を知ることには大きな意義があったと気づきました。』
 こうした成功を受けて、同じ様に集客に悩む自治体や運営企業からの問い合わせが増えたそうです。以前和田氏へのTV取材だったかで視たのですが、
中には、ずうずうじくも『成功した「岩岳マウンテンパーク」で大人気のブランコのヤッホースウィングを見て、「自分たちも設置したいので、どこへ頼めば良いのか?紹介して欲しい!」とあからさまに聞いて来る輩がいるんです。どうして自分たちで知恵やズクをださないのだろう!?』と、和田さんが憤慨しつつも残念そうに語っていたのを思い出します。
因みに、“ずく”とは信州弁で、「精を出すこと、根気、やる気、熱心さ」などを意味する方言です。怠けることを「ずく無し」と表現することもあります。

 和田氏は2023年10月に(株)岩 岳リゾートの社長を退任。 その後は2022年に設立した、正に“ずく”と知恵を体現するべく、「(株)ズクトチエ」の共同代表に就任して、引き続き白馬の観光振興に取り組んでいるそうです。
和田氏ご自身は東京出身で信州人ではありませんが、正に白馬に惚れて根を下ろした和田氏の成功の鍵とモットーこそが、この「ずく」と「知恵」なのだと理解しました。

 以前もご紹介したと思いますが、マンションの4LDKの我が家では、リビングと寝室、長女の部屋の3ヶ所にエアコンを設置してあり、特にリビングでは近年の猛暑の中で、人間の様に汗をかいて体温を調節することが出来ないワンコは、主にハアハアと舌を出して呼吸すること(パンティング)で体温を下げようとするのですが、悪徳ブリーダーに声帯を切られてしまっているコユキはただでさえそれが大変なので、ハァハァという口呼吸が酷くなる様な暑い日には、出来るだけ早めにエアコンを入れてあげる様にしています。
片や、物置代わりの部屋で私メが“男の隠れ家”的に書斎スペースで使っている一室は、北側の通路に面していて直射日光が当たらないので、当初からエアコンは設置してありません。
我々のマンションは、中央のエレベーターではなく両脇の階段を使う場合に、各戸の前の通路を通る他のお宅とは違って、我が家はL字型のマンションの角の隅の部屋なので、我が家に訪ねて来る人しか家の前の通路を通りません。そのため、同じ階では我が家だけが外の目を気にせずに通路に面した通路に面している北側の窓を開けられるので、マンションの高層階ということも手伝って、猛暑で無い日は家の中の窓を開ければ結構風が通ります。しかし、それも猛暑日はさすがに別。エアコンを入れるリビングと物置では10℃とは言いませんが、かなりの温度差を感じます。そんな日は扇風機を付けてもただ“熱風”が動くだけなので、さすがに余り涼しくは感じられません。
そうかと言って私しか部屋を使わないので、工事までしてエアコンを設置するのは無駄です。
そこで以前から気になっていたのが、気化熱を利用して冷気を発生させる冷風扇でした。しかし以前沢村の戸建てに暮らしていた時にも、当時の国内メーカーの最新型の冷風扇を購入したことがあったのですが、それはタンクに水を入れて使っても全く涼しく感じられず、何ら扇風機と変わらなかったのでガッカリして、一年で廃棄してしまいました。
ですので、TV通販のCMなどで冷風扇が“最大-10℃の冷風”などと謳っているのを聞いても、“誇大広告”としか感じられずにいました。
近くの家電量販に別の製品を買いに行った時などに、小型クーラーや冷風扇などを見たこともあったのですが、どうしても冷却効果が高い製品は外に排気をする必要があり、小型のエアコンの代用ともなると最低でも4万円~6万円クラスにもなりますので、だったらもう少し足せば型落ちのエアコンなどを購入するのと変わらなくなってしまい、結局何も対応出来ずにいました。

 そんな時、毎週土曜日の別刷りの日経プラスワンで、6月7日版の「試して納得」が「卓上冷風扇」を取り上げていて、3機種を実際使用した結果の評価が掲載されていました。そしてその内の一機種が、先述の“誇大広告”としか感じられずにいた、TV通販「ショップジャパン」の冷風扇「ここひえR7」だったのです。以下日経の比較記事から抜粋します。
『卓上冷風扇はパーソナルクーラーと呼ばれている通り、使う人の近くに置いて主に顔のまわりに冷気を当てて涼む小型家電だ。大型の冷風扇は大量の湿気を発生させるのであまりお薦めできないが、卓上タイプはそこまで影響が出ないので安心して使えるだろう。
注意点もある。フィルターの下にあるトレーに水が溜まる構造なので、水平に保ったままゆっくり移動させないと水がこぼれる。また(給水タンクが空の状態で)風量を強にして長時間運転し、完全に乾燥させないとカビやイヤな臭いの原因になる。
今回、使いやすい3商品を試してみた中で、ショップジャパンの最新モデル「ここひえR7」は、最大で室温からマイナス10℃の冷風といううたい文句どおり、風の冷たさでは群を抜いていた。
防カビ抗菌フィルターの採用、リモコン付きでオフタイマー設定もできるなど、機能面も充実している。他の2商品より高いが、多機能であることを考えると、この価格にも納得した。』

またネットでの口コミ評価もチェックしてみました。良い評価は、
『・小型ながらも十分な冷却力があり、USB給電でどこでも使える点が便利
 ・持ち運びやすく、就寝時や料理中など、様々なシーンで活躍
 ・寝るときに使っても気にならない程度の静かさ
 ・手軽に使えるパーソナル冷風扇として、快適さを提供   』
一方で、反対の悪い評価としては、
『・過度な期待:エアコン並みの冷却効果を期待すると、期待外れに感じる場合  
  がある
 ・冷却範囲:冷却範囲が狭く、パーソナルな使用に適している
 ・フィルターの臭い:フィルターの汚れや湿気による臭いが気になる場合が
  ある
 ・水タンク:水タンクの容量が小さく、こまめな給水が必要   』

要するに、メーカーも“パーソナルクーラー”と謳っている通り、家族向けではなく飽くまでパーソナルユースであって、これ1台で部屋を冷やすといったエアコンを想定するには無理があります。いくらコスパが良いとしても、たった1万で最低でも5~6万円以上するエアコンの代替品が買える訳がありません。
個人的には以前購入した冷風扇は気化機能が期待外れだったのですが、日経の実際に商品を試した結果の「最大で室温からマイナス10℃の冷風といううたい文句どおり、風の冷たさでは群を抜いていた」という評価は、そこはさすがに日経の評価ですので、客観的評価としてかなり信用出来ると感じた次第です。
 そこで、通販でも購入出来るのですが、すぐ近くに家電量販のK’sデンキの松本本店があり、「あんしんパスポート」も持っているので表示価格から更に5%引きになりますし、それとは別にスタッフの方のサポートで更に値引いて頂くことも可能なのです。
同じ家電量販でも、少なくとも松本近郊では、例えば以前PCスピーカーを購入した時もそうでしたが、他店には殆ど陳列されていなかったモデルも含めてK’sデンキにはたくさん並んでいて、しかもネット通販よりも安く目的の「Pebble V2」が購入出来たのです。
今回の「ここひえR7」もK’sデンキでは9千円ちょうどと、ネット通販価格よりも千円ほど安く(しかもネット通販だと届くのが1週間後でしたが、その場で)購入出来ました(但し、ネット通販の様な「ひんやり敷きパッド」などの“おまけ”は付きませんが、既に同様の製品を使用していて不要ですので、安い方がお得です)。
 使ってみての感想です。まとめると、
『気化熱を使えば扇風機よりも涼しいが、エアコンよりは涼しくはない。飽くまでパーソナルユースで、複数人では使えないし、ましてやエアコンの様に室温を下げて部屋全体を涼しくするというのはどだい無理。広告での謳い文句の“パーソナルクーラー”というキャッチフレーズの中の、“クーラー”の文字に過度に期待してはいけない。ただ、自分のすぐ近くに置いてその“パーソナル”で使うにしては些か音が大きい。風量を“強”にするとうるさく感じられて結構気になるので、自分は常に“弱”か“中”で使用している。』
といったところでしょうか。
ただ「ここひえ」の独自特許という気化熱発生の仕組みや大型の給水フィルターが効果的なのか、以前購入して失敗した冷風扇よりもちゃんと涼しく感じますし、これなら十分使えると感じました。
更に、水を冷蔵庫で事前に冷やしておいた冷水や氷を入れたりすれば、出て来る冷気の温度が更に下がるのでより効果的です。謳い文句の様に「好きな処に持ち運んで・・・」というのは、いくら1.5㎏と軽量でもトレーの水が零れ易いので止めた方が良いでしょう。出来るだけ個人向けに吹き出し口から50㎝以内の場所で、「卓上」と謳っている通りに、顔などの冷気を当てたい高さの台やテーブルに置いて、移動せずに固定して使うのが良いと思います。
そのためホームセンターやニトリで、「ここひえ」を載せて使うテーブルを探したのですが適当なモノが無く(あっても高価)、そこでホームセンターでちょうど良い20㎝角のスノコに45㎝のパインの集積材2枚で脚を取り付け、木工用ボンドと金具の金折でしっかり固定させて「ここひえ」を載せる台座をDIYで作りました。即席ですが〆て1500円也。見映えはイマイチですが、“男の隠れ家”で誰に見せる訳でも無いのでこれで十分でしょう(因みに上の室内写真に写っている段ボール箱は真ん中が少しく窪んでいて水平ではないため、この上に置くと斜めで、底のトレーに水が溜まると水が零れる可能性があります)。
なお、口コミでは「ここひえ」は水の気化熱を使うため、「湿気が発生し室内の湿度が上ってジメジメする」というマイナス面の指摘がありましたが、「ここひえR7」より大型モデルの「ここひえ タワーT2」(この2万円のモデルは更にミストを噴射するので、余計室内の湿度が高まります)は分かりませんが、気化熱と共に発生するという湿気も個人的には全く気にはなりませんでした。
 結論的には、「エアコン程涼しくない」のは当たり前です。1万円でエアコン並みを期待する方がどうかしています。
個人的には、少なくとも数年前に購入してガッカリしてすぐに廃棄してしまった冷風扇よりも、この「ここひえR7」の方が遥かに使えると感じた次第です。

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