カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 3月中旬。新型コロナウイルス禍でワンコたちとの泊り掛けでの旅行を取り止めたこともあり、人が集まらず密集するような場所で無ければ良かろうと、ワンコたちとどこかドライブがてら出掛けることにしました。
思えば、米国滞在中の長女はともかく、横浜に住む次女はコロナウイルス禍のために昼間は一人で家に閉じ籠りがち。世間では今や“コロナ鬱”とまで言われるケースもあるとのことから、どうせ行くのなら次女の気晴らしになればと、ワンコたちを連れて日帰りで次女の住む横浜まで初めて車で行ってみることにしました。

 前回、上田まで行った時に、コユキは初めてクレートから出てドライブをしたのですが、後部座席に家内と一緒にいても、最初は一体どこに連れて行かれるのかという不安で震えていたのですが、結果的に家内とナナも一緒であれば、最後はリラックスして二匹で寝ていられるようになったので、今回も後部座席に家内とナナとコユキが一緒。ドッグバギーをトランクスペースに載せ、隣の助手席には念のために空のクレートが鎮座まします。
NAVI設定で、次女の住む横浜へは、中央道の八王子JCTから圏央道に入り、海老名JCTから東名の横浜青葉IC経由で3時間半の行程。同じ横浜に住む母方の叔母たちが、いつも松本まで帰省して来るルートです。

 途中、中央道の談合坂SAでトイレ休憩。双葉SA同様ここにもドッグランもあるので、ナナとコユキは小型犬用のドッグランへ。誰も居ませんでした(SAそのものもコロナ禍の影響なのでしょう、経験無い程ガラガラでした)ので、リードを外して占領です。水を飲んでおやつも食べて。店舗で次女の好きな信玄餅をお土産に購入し、一路横浜を目指します。
中央道に比べ、圏央道は混んではいましたが、常に渋滞する海老名JCTも然程ではなく(伊豆に行った時の帰路は大渋滞でしたが)スンナリと東名へ。考えてみると、初めて東名を走ります。横浜青葉ICも混雑はなく、一般道を走り次女のアパートへ無事到着。
直ぐに、ワンコたちも一緒に近くの遊歩道へ1時間程のウォーキングへ。家内と娘がワンコを連れ、私メは疲れたら載せるためにドッグバギーで。
アパートから暫く歩いたところにある都筑区の茅ケ崎公園へ。ここは都市公園ですが、雑木林や里山が自然のまま残されていて、園内の起伏のある丘陵地帯に芝生の広場や溜池、プールなどが配置され、林の中を遊歩道が結んでいます。都会にこんなにも自然が残されているのを感心する程です。山ではありませんが、何となく松本のアルプス公園を連想させます。
ウォーキングやジョギングをされている方々は勿論、学校が休校中のため、広場には子供連れの若いお母さん方が目につきました。家の中に籠ってばかりはいられないでしょうし、近くにこうした場所があれば救われます。
1時間半ほど親子(母娘)で散策。ワンコたちもバギーにも乗りましたが、思いの外一生懸命歩きました。時々ウォーキングをしているようですが、家に籠っていては“コロナ鬱”にもなりかねませんので、久し振りにナナとコユキに会って母親とも話が出来て多少なりともストレス解消にもなれば幸いです。
それにしても、近くにこんな素敵な場所があって、住むのに本当に良い所です。人気の程が理解出来ました。
 写真は、遊歩道の途中で見つけた、彼岸桜と緑のトンネル。そして小川の縁に自生していたアジアンタム!?です。
都会では逃げ出したインコが野生化して群れを作っているという話を以前聞いたことがありますが、温暖化とはいえ、熱帯アメリカ原産という観葉植物が野生化して自生しているとは・・・驚きでした。

 12月最初の日曜日。
コユキを世話していただいた埼玉の保護団体からの連絡があり、その保護団体から引き取ったワンコたちの里親さんたちが集まる交流会として、毎年一回開かれている「里親会(卒業犬オフ会)」が埼玉県のドッグランで開かれるとのこと。今年が第9回だそうです。
せっかくの機会ですし、お陰様でコユキが元気に過ごしていること(第1469~72話を参照ください)、更にコユキのお陰で“先住犬”ナナも元気になったこと(第1480話)を是非報告させていただこうと、信州から参加させていただくことにしました。
場所は埼玉県の狭山市にある会員制のドッグランとのこと。トライアル中にコユキの緊急手術をしていただいた協力病院が同じく狭山市内でしたので、今回狭山へは3回目。ある程度慣れて安心のドライブです。

 朝9時過ぎにナナとコユキも一緒に出発です。コユキは今回もクレートの中ですが、未だ慣れないのか、いつも車に乗る度に今度はどこに連れて行かれるのかと不安になるようで、大好きな家内と一緒でも暫くはブルブル震えています。これまでの彼女の“犬生”は、単なるビジネスツールとして扱われ、ブリーダーから不要として捨てられたコユキです。全く可愛がられることの無かったであろう8年間(推定)を取り戻してあげるのは、そう簡単なことではないのかもしれません。時間を掛けて気長に接してあげるしかないのかもしれません。
指定された狭山のドッグランの場所までは、NAVIで松本から215㎞、3時間半の表示。途中圏央道合流前に、談合坂のSAでワンコたちも一緒にトイレ休憩し、八王子JCTから圏央道へ。前回、狭山の動物病院へ行った時は平日だったのでトラックが多く混雑していた記憶があるのですが、この日は日曜日だったせいか、思いの外交通量が少なく快適なドライブでした。
NVI通り3時間半のドライブで、12時半からの受付開始に合わせて12:40にドッグランの指定された駐車場に到着。里親の方々の車が続々と来られます。

 武蔵野の風情を漂わせる様なケヤキなどの木々に囲まれ、ウッドチップが敷き詰められた会員制の静かで広いドッグラン。ドッグラン自体が里親だそうで、この日の午後はご厚意で保護団体の貸し切りにしていただき、里親会に合わせて、園内では支援団体からの寄付されたグッズのフリマなども開かれていたり、皆さん思い思いにワンコを遊ばせたり、犬談議(犬自慢?)に花を咲かせています。
我々は受付番号が73番だったのですが、午後1時の開始時刻には、それこそ101匹ならぬ100匹以上のワンちゃんたちが大集合。しかし、信州だと良く見掛けるゴールデンやラブなどは皆無。柴犬さえも数える程で、さすがに都会のためなのか、大型犬は少なく皆室内犬であろう小型犬が殆どです。それと驚いたのは、多くのワンコたちが真冬の“防寒着”を着ていたこと。この日、信州に比べれば遥かに暖かかったので、我が家のナナとコユキは、朝の散歩で着ている防寒ウェアは(持っては行きましたが)着ないで外出用のバンダナだけだったのですが・・・。人間も、真冬に上京すると(信州より暖かくても)皆さん信州以上に(若しくは信州よりも早い時期から)冬の装いでビックリすることがありますが、ワンコもきっと同じなんですね。

 さて、早速我々も受付を済ませ、コユキを引き取って一時世話をされていた保護団体の“仮親”Hさんにご挨拶。彼女はこの日受付担当で忙しく対応しておられたので、その受付終了まで、コユキを我が家まで車で一緒に連れて来てくださったHさんのご主人とお母様と暫し談笑です。
最初は怖がっていたコユキも、生まれて初めて可愛がってくれた最初のご家族を匂いで?思い出したらしく、すぐに尻尾を振って甘えています。
そのご家族だけではなく、仮親Hさんのブログでコユキの境遇とその後の経緯(コユキの手術をしていただいた、支援病院でもある狭山の動物病院と我が家の掛かり付けの松本の動物病院の院長先生同士が、偶然にも大学の同級生だったということまで)をご存知だった里親さん達が、それこそ何人もの方からすっかり元気になったコユキに「本当に良かった!良かったネー!」と声掛けいただいて、皆さん我が事の様に喜んでくださいました。
更には、コユキのお陰で奇跡的に元気になったナナの事も知り、最初コユキの里親が埼玉周辺の首都圏ではなく遠い信州と知って、我が家以外に何件もの里親希望の応募があった中で、なぜそんな遠くへトライアルに出すのかと当初怪訝に感じられたそうですが、結果、それも運命的と驚かれ皆さん納得されていました。
 しかし、ここに集まった幸せなワンコたちの様に、保護犬全てが無事に里親に引き取られていく訳ではなく、例えばコユキを世話してくださったHさんのお宅にも、NHK-BSで保護犬・保護猫の紹介をしてくれた番組にもその埼玉の団体も出演されてのですが、その際スタジオに出演した本当に大人しいミニチュアダックスのシニア犬や最近新しく保護された同じミニチュアダックス(先天的に視力が無いのだとか)は、その後もずっと募集は継続していますが未だ里親が見つからないのだそうです。でも、例え一時的な“仮親”であれ、そのHさんのご家族は皆さん彼等を家族の一員として分け隔てなく愛情一杯に可愛がっておられ、本当に頭が下がる思いでした。
そうした状況を伺う度に我々も気持ちは動くのですが、持病を抱えたナナとたった数ヶ月の“安寧”にまだどこか不安を感じているコユキの二匹で正直手一杯。もう無理だなぁ・・・。
 会場でHさんご家族に紹介いただいた、里親さんとそのワンコたち。
どのワンコも保護犬に至ったそれぞれの事情を抱えていました。中には、本当にキレイで可愛い犬なのに、動物病院へ入院させて引き取りに現れずに置き去りにされたという最初から確信犯の酷い前飼い主もいたのだとか。どんなにその子は迎えが来るのを待っていただろうに・・・。
この日の里親会に集まった元保護犬は、ミニチュアダックスとチワワが大半を占めていましたが、ファッションの様な一時の流行やCMでのブームで人気が出て飼われ、その後人間の身勝手で捨てられたのでしょうか?
しかし、ここにいるワンコたちはまだ幸せです。全国にはそうした犬が毎日の様にどこかで保護されており、自治体の中にはまだ殺処分をせざるを得ない所もあって、本当に胸が痛みます。個人ではせいぜい一匹や二匹でしかありませんが、一匹でも多くの保護犬が引き取られて愛情一杯に幸せな“犬生”を送れることを祈ります。

 最後全員でワンコを抱いての集合写真を撮り、まだオフ会は続くようでしたが、我々は松本まで帰らないといけないので、この日知り合った皆さんにご挨拶して来年の再会をお約束し、先に失礼をさせていただきました。
 「ハイ、ナナもコユキもお疲れさま。さ、ウチへ帰ろうか!」
(後で、知ったのは、この日のオフ会への参加者は220人、ワンコが160匹とのこと。我が家もそうですが、カップルやご家族で参加された方も多く、また二匹連れの方も多かったので・・・。でもこの保護団体からの“卒業犬”が参加資格なので、保護されて今はそれぞれの里親に引き取られて幸せなワンちゃんが少なくとも101匹以上はいたのでしょうね、きっと!)
 余談ですが、帰路の途中で目に入った大規模な農産物直売所に立ち寄り、地元野菜の中から奥様念願のサツマイモ(今冬も薪ストーブの残り火で焼き芋にして、自家製の干し芋造りをスタートされています)をたくさん買って帰りました。
埼玉県では昔からサツマイモでは川越が有名ですが、直売所にたくさん並んでいた「紅はるか」という品種を買って、松本のスーパーで買うモノ(今年は高い!とブー垂れておられます)の倍の大きさで半分の値段だとホクホク喜んでおられました(それだけでも、埼玉まで来た甲斐があったのだそうです)。芋もホクホク美味しいと宜しいのですが・・・。

 今回はワンコ連れで、特にコユキにとっては初めての慣れない旅行だったので、彼等だけにしないように出来るだけ部屋食にして、結果として夕食での自炊も含めて昼も夜も部屋食で済ませました。
そこで、一点豪華に、伊豆最後の夜は唯一豪華な外食をすることにしました。旅行の一ヶ月前、色々調べて事前に予約して行ったのは、伊豆高原から車で10分ほどの別荘地の中に佇む「坐漁荘」。“座して魚を釣るが如く”というのが(のんびり過ごしていただくという)そのキャッチフレーズ。

 伊豆高原の別荘地の中に佇む「坐漁荘」は、創業50年の和風温泉旅館からスタートし、現在では6000坪という広大な敷地に宿泊棟やヴィラなどもあり、日本料理だけではなくフレンチや鉄板焼きのコースも選べ、まるで別荘の様な広いヴィラなどの客室は僅か32室という高級旅館なのだそうです。
もし泊まれば、一番お安いオフシーズンの平日で、最低でも一泊二食で一人4万円以上だとか。凄いなぁ・・・。2014年になって、台湾に本拠を置くABBAリゾーツ傘下になってリニューアル。
勿論、我々にはお値段が高過ぎて宿泊は出来ませんので、夕食でのコース料理のみ。せっかくの伊豆ですから、新鮮な海の幸に期待して和食での和会席コースをお願いしました。
予約は少し早めの夕刻5時半。伊豆高原から国道135号線を車で下田方面へ15分程度。八幡野の城ヶ崎海岸から続く段丘の別荘地の中に在って、グーグルマップでルートを確認しながら行ったのですが、別荘地内の道が分かりづらく、何度か迷いながらも無事到着しました。

 広大な庭園の中に配置された建物群。食事に拠って会場が異なり、和食は本館の和食処「さくら」。
車寄せに到着すると、スタッフが移動してくれるとのことで任せ、ゲストは玄関で着物の女性スタッフに出迎えられ、所々に中庭がしつらえられた純和風の建物内の回廊の様な廊下を進み、半個室の会食場へと案内してくれます。孟宗竹の竹林や光悦垣か格子の竹垣の中庭もそうですが、廊下の至る処に様々な美術工芸品が飾られていて、多少成金趣味的な趣きも無きにしも非ずではありますが、如何にも外国からの賓客が喜びそうな純和風の雰囲気です。当日も玄関先のロビーに大層賑やかな(≒騒々しい)中国人の団体客がおられましたが(親会社の在る台湾から?)、皆さん浴衣を着ていたのでどうやら宿泊客の様です。リッチだなぁ・・・。
事前に予約済みとはいえ、名入りの献立表がそれぞれの席に添えられていて、会席コースは食前酒の後、先付けに始まり、前菜、椀盛り、造り、焼き物、台の物、留鉢、食事・止椀・香の物、水菓子までの全9品。
 前菜の中の自家製というからすみ。そういえば城ヶ崎海岸には「ぼら納屋」がありましたが、江戸時代に春と秋に海を回遊するボラの大群を見つけるための見張り小屋もあって、昔神田川でボラの大群を見たことがあるのですが、そうした河口に集まるボラとは違って、季節に海を回遊して来るボラは江戸の将軍家に献上する程の美味な高級魚として、伊豆では盛んにボラ漁がおこなわれていたそうです。
コースの中で我々が一番美味しく感じたのは、椀盛りの「黒むつ真丈」。地場の黒むつは本当に柔らかで上品でした。塩味は抑えているのに何とも滋味豊かな味わいで、とりわけ出汁の旨さは出色。これ見よがしの押しつけがましさの無い、この絶品の椀物だけで、この日の料理は満足と云っても決して過言ではないくらいの感動モノでした。
お造りは、まだヒゲが動いている新鮮なイセエビと地魚の盛り合わせ。イセエビは甘く、地魚では特にイシモチがシコシコ、プリプリとした歯応え。
焼き物のノドグロもこれぞ、という程に脂が良く乗っていてとろけそうでした。
炊き立てのじゃこ山椒(京風に云えばちりめん山椒でしょうか)とシメジの釜めし。結構なボリュームでしたが、家内も「明日絶食すればイイかな・・・」と、最後はだし汁でお茶漬け風にして完食。しかも、最後のサツマイモのプリンと果物の別腹のデザートは、いつも通りに私メの分もしっかりとお食べになって、満足、満腹のご様子。
途中、ビールの外に、静岡県下の銘醸蔵の冷酒三種の飲み比べセットを注文。それぞれ焼津「磯自慢」純米吟醸、掛川「開運」純米大吟醸、そして由比「正雪」特別本醸造。それぞれ日本酒度が5、4、5度という辛口の味わいは勿論なのですが、注がれた切子細工のガラスのお猪口が何とも涼やかで、外国のお客さんはさぞ喜ぶだろうと思いました。
同様に、料理は勿論なのですが、盛られている器もまた素晴らしく、また器の盛り付けでも、料理ごとに伊豆らしい椿の花や蕾のついた枝、そしてモミジ、稲穂など、行く秋や、春の訪れが早い伊豆を連想する季節のあしらいもあって、より一層料理を引き立てています。
大袈裟ですが、これまで色々食べてきた中で過去最高の会席料理だったと思います。
 コースの途中で、この日感動したお椀物の美味しさを我々が仲居さんに伝えたからでしょうか、おそらく「我が意を得たり」だったのではないでしょうか。コースの終わりに、席まで総料理長さんがわざわざ挨拶に来られ、その日のコース内容や調理の特徴、例えば伊豆のワサビと信州安曇野のワサビの違いなどを説明してくれました。
地元の食材を積極的に使う“ふじのくに食の都づくり仕事人”として県から表彰されているという料理長さんらしく、この日の昆布〆にした「富士山サーモン」など地場静岡の食材に関しても色々教えてくださいました。
食事中対応してくれた仲居さん始め、スタッフの方々の応対も押しつけがましさも無くて皆さん感じが良く、滞在中実に気持ち良く過ごすことが出来ました。
帰りにロビーで採算をする際も、到着時のロビーのお客さん方の騒々しさをさりげなく詫びる言葉があった由。
確かに値段は高かったけれど、掛かったコスト以上の満足感を十二分に味わうことが出来、その意味では応分のコスパの良さを感じた次第です。

 フム、結婚記念日には二日早かったのですが、偶には(当然ながら偶にしか無理ですが)イイかも・・・。

 今回はワンコたちと一緒で、特にコユキは慣れない環境に自分たちだけが置いて行かれると不安な様ですし、出来るだけ一緒に居られるようにと、泊まった部屋がミニキッチン付きのドッグヴィラですので、一度を除いて、昼食を含め殆どの食事をホテルでの部屋食にすることにしました。

 部屋食が可能となる前提として、ここ伊豆高原も軽井沢や那須同様に別荘地ですので、別荘族御用達のスーパーマーケットが必ずある筈です。
例えば、軽井沢では地場のスーパーであるツルヤが別荘族御用達で、上田に通っていた時に御代田に住んでいるメンバー曰く、軽井沢の品揃え(例えばチーズ類など)は他のツルヤとは全然違うのだとか(家内曰く、その売れ残りで賞味期限が近づいた商品が松本で時々安売りされているのではとのことで、チーズ好きの家内は喜んでいます)。
また蓼科の別荘族や原村のペンション村の御用達には茅野の大きなJAコープがお薦めで、富士見の事業所に居た頃、元寿司職人だった寮の管理人さんも絶賛していたのですが、確かに山の中とは思えぬ様な魚介類の新鮮さに驚いたことがありました。
那須も別荘地で、道の駅の朝採れ野菜は新鮮で(信州よりも)驚く程安価。しかしスーパーは地場の店(ダイユー)しかなく、また栃木も海無し県故魚介類は期待できず、食材調達上は信州同様(チーズや乳製品、肉類は豊富)で少々残念でした。
さて、伊豆高原では?と調べると、大室山への入り口を過ぎて国道135号線から城ヶ崎海岸への道に折れてすぐの場所に「東急ストア」がありました(更に国道を行くとイオン系のBIGもありました)。軽井沢は西武系で箱根は小田急ですが、どうやら伊豆は東急が開発した様です。
「東急ストア」は然程おおきな店舗ではありませんでしたが、案の定で、地元伊豆ナンバー以外の別荘族と思われる東京方面の県外車も数多く停まっていました。
 初日の夕食は、運転や移動で疲れて調理するのが面倒だったので、簡単に地魚の刺身の盛り合わせとマグロの中トロ(但しこちらは地中海のマルタ産)、そして地元産のアジの干物にしました。
決して高価な刺身を買った訳でもありませんが、5種類ほどで盛り合されていた地魚の刺身は、アジやカンパチ、イサキだったかの白身魚とどれも新鮮でプリプリの歯応え。さすがは、“魚の宝庫”である相模湾の地魚でした。

 二日目は新鮮な地魚を今度は鍋にして食べたかったのですが、東急ストアでは焼きや煮付けには良いかもしれませんが、鍋向けの地魚が見当たらなかったので、ネットで調べても地魚が買える場所が見つけられず(漁港に行けばともかく、伊東市内の鮮魚店は伊豆高原からは結構遠いので)、そこでフロントの方に相談すると、ホテルからすぐ近くの伊豆高原にも鮮魚店があるそうで紹介してくれました。そこで、その日の昼に行ってみました。
そこは車で数分の所に在った「監物鮮魚店」という本当に小さなお店でしたが、自分の保冷車も持たれて伊豆の漁港から直接仕入れている由。まだお若いご主人に鍋に向く地魚を推薦してもらって、金目鯛とアラ(魚偏に荒と書いて「𩺊」)二尾を捌いてもらいました。因みに、大相撲の九州場所で力士が食べるのを楽しみにしているという「アラ」は「クエ」という大きな魚だと云われますが、鮮魚店の「アラ」が随分小振りだったのでお聞きすると、本来の「アラ」はスズキ目ハタ科の別の魚で、同じハタ科の高級魚「クエ」の九州での呼び名が「アラ」とのこと。しかし、その本来の「アラ」も大変美味しい魚なのだそうです。その「アラ」の小型サイズの「小アラ」がここ相模湾で採れるのだそうで、金目鯛が1200円、アラが一尾200円少々と、小振りとはいえ海無し県の我々からすれば破格の安さ。キンメはウロコを取ってくださり、それぞれ捌いていただいた身の部分と、内臓を取り除いたそれこそ「粗(アラ)」の部分から良い出汁が出るからと、三尾の「粗」を一緒に包んでくださいました。
この日も東急ストアで豆腐や野菜など魚以外の鍋用材料を購入し、夜は部屋食で地魚の寄せ鍋です。
鮮魚店のご主人の言われた通りで、キンメは勿論アラの身自体も確かに美味しかったのですが、その身の旨さよりも、むしろそれぞれのアラ(粗)からの出汁の旨さは(海無し県の信州人だからかもしれませんが)出色!実に感動モノでした。
そこでせっかくですので、翌日の昼食はこの出汁を使っておじやにしました。ご飯と溶き卵を入れてさっと煮たのですが、旨!一粒残らず完食しました。山国ではなかなか味わえない、海辺ならではの贅沢!・・・でした。
 さて、伊豆での話はまだ続くので相前後するのですが、最終日に信州へ帰る途中で早昼に立ち寄ったのは、来る時にも寄った「伊東マリンタウン」。
食の選択肢が色々とありそうだったのですが、生憎この日は朝からザンザンの雨模様。そのためテラス席は無理なので、ナナとコユキは外に出られずに車の中でお留守番。
そこで建物内の「伊豆太郎」という地元の回転寿司屋さんでささっと食べることにして、私は近海地魚の握り10貫のセット、家内は地魚の刺身とミックスフライ定食を選択。
確かに刺身は新鮮でしたし、特に生シラスが甘かったのには驚きましたが、一方のイカとエビ、アジのミックスフライは残念ながら冷凍物が使われている感じで、フワフワ、サクサクを期待していたのですが、ベチャっとしていて新鮮さは微塵も感じられず、家内は半分残してしまいました。しかもそれぞれ2200円と2800円という値段・・・。刺身はともかく海浜とは思えぬ様なフライは散々で、コスパ的にはチョットなぁ・・・・とガッカリでした。
信州でもそうなのですが(地物野菜を買う場合は、例えば蓼科に行くビーナスライン沿いの「自由市場」は観光客ばかりで、地元の人は誰も買いに行かない)、海産物も観光客相手のお店ではなく地元の方々が行かれる店を探すべきなのでしょうね、きっと・・・と反省した次第。
 その後、途中熱海の手前の「真鶴ブルーライン」沿いに在った蒲鉾の「鈴廣」に寄って、お友達と自宅の分もお土産の蒲鉾を購入。
前回の箱根湯本では地元の方に勧められた「籠清」で買ったので、今回は(途中には「籠清」もあったのですが)箱根駅伝の中継所でも知られる「鈴廣」を試すことにした次第です。
最終日は生憎朝からずっと降り続いた雨の中のドライブでしたが、幸い昨日までは天気に恵まれましたし、この日はただ帰るだけなので、観光中に降られるよりもまだイイか・・・。後は、雨の中、視界と濡れた路面に気を付けて、くれぐれも安全運転で松本まで5時間のロングドライブです。
人間もですが、ナナとコユキも車に乗っているだけでも疲れるだろうと思います。
 「さてと、早く家に帰ろうね!」。

 伊豆高原三日目。観光はこの日が最後になるので、大室山だけで昨日行かなかった隣接する伊豆シャボテン公園へ行くことにしました。メインのサボテンよりも、カピバラたちがお風呂に入る“カピバラ温泉”で有名なのだそうです。

 この日も、朝散歩をしてからノンビリと(カピバラならぬ私メも)温泉にも入り、早昼をホテルの部屋で食べて、ゆっくりと11時過ぎに出発です。
犬などのペットも入園OKで、園内は当然全て舗装されています。高原故に坂道などの傾斜はありますが、車椅子の方も観覧出来るようにバリアフリーになっているので(途中階段がある場所には車椅子用に迂回路もあり)、ワンコたちもこの日は歩かずにドッグバギー(ペット用カート)で園内を見て回ることにしました。
来て分かったのは、単に“シャボテン公園”だと思っていましたが、正式名称は「伊豆シャボテン動物公園」とのこと。そのため、カピバラだけではなく他にも140種という色んな動物が飼育されているそうで、それならばと名称にも納得です。
園内には放し飼いの動物もいる様なので、念のためワンコたちがカートから飛び出すことの無いように、メッシュのカバーを閉めておきました。
後で知ったメインゲートは反対側にあったのですが、我々はこの日も大室山の第2駐車場に車を停めて、大室山側のゲートから入場しました(こちらからはかなりの急傾斜の坂道を上がらないといけないので、犬用のカートならいざ知らず、車椅子やお年寄りは反対側のメインゲートからの入場の方が無難)。
 坂を上って入園すると、すぐにミーアキャットの檻とカピバラの広場がありました。因みに、カピバラ温泉は11月の23日から4月の5日までの冬季限定なのだとか。行ったのが21日でしたので、あと二日遅かったら見られたのにとチョッピリ残念でした。
カピバラの広場へは、人間は柵の中に入って一緒に写真も撮れるのですが、犬は入園禁止。カートに入って閉めてあってもダメとのこと。理由は病気予防のウイルス対策などではなく、ライオン同様に強いオス一匹が数匹のメスで群れを作るカピバラは自分の縄張り意識が非常に強く、もし外敵が(他のオスも)自分の縄張に侵入して来ると追い払うために攻撃し、小型犬などは噛み殺してしまう程力が強いのだそうです。おっとり、ノンビリした風貌に似合わず、カピバラは見掛けによらぬものだと感心した次第。
因みに、カピバラはネズミ目テンジクネズミ科とのことで、ネズミの仲間。つまり来年の干支なので、飼育員の方が「年賀状用に写真を撮って行ってください!」と薦めてくれ、早速我々もパチリ。
モンキーハウス、バードパラダイス、レッサーパンダ館など、園内の幾つか建物に入っている施設はペット入館禁止とのこと。レッサーパンダ館と、ウサギやペレットなど手で触れられる所は家内と順番で入館。ただし、レッサーパンダはずっと上の梁で寝ていてビクともしてくれませんでしたが・・・。
途中、やはりカートにフレンチブル君を入れて観覧中のご婦人とワンチャン談義になりました。その時は、ナナとコユキが一緒にドッグバギーに入っていたので、
 「二匹で仲良くてイイですね!」
とのこと。そこで、ナナが病気になった時にペットロスが怖くて、チロルの時にナナに助けられたことから、今回コユキを引き取った経緯を家内がお話ししました。その方も、「そうですよね、良く分かります!」とのことでしたが、フレンチブルは大変神経質で多頭飼いに拒否反応を示す子も多く、中には“先住犬”が鬱になってしまって逆効果だったケースもあるのだとか。
 「だから、分かってはいても、怖くてもう一匹をウチでは飼えないんです!」
とのこと。
ですので、あまり関心を示さなかったにしても、ナナがコユキをすんなり受け入れてくれたのは本当にラッキーだったようですし、その上コユキのお陰で、奇跡的と動物病院の先生も驚く程にナナも元気になれたのですから、本当に我が家のワンコたちは(勿論我々もですが)ハッピー!ですし、お話を伺って本当にコユキで良かったと感謝しました。
他にもワンコ連れの方々がたくさん入園されていました。犬連れで行くところ(行ける場所)は限られるので、結局は同じ所に決まってしまうんですね。
ジャックラッセルを連れられた同年輩くらいのご夫婦ともやはり犬談議になり、コユキが保護犬と知ると、一度保護犬のトライアルが上手く行かず、その時は断られてしまったそうで、奥さまが、
 「だから、主人に保護犬の譲渡会に一緒に行こうって誘うんですけど、嫌がって行ってくれないんです!」
とのこと。
 「イヤ、私も全く同じで、地元の保健所主催の譲渡会には行けなかったんです。もし行けばどの犬も可哀そうで、そうかと言って全部は連れて帰れないし・・・。でも一匹だけを選ぶのは他の犬たちに悪くて辛いので、だからご主人のお気持ちは良く分かります!」
しかし一匹でも多くの保護犬が救われれば嬉しいので、コユキの時の様に保護団体のH/Pから探すことをお勧めしました。

 さて、シャボテン公園のメインのサボテンは、幾つかの温室で原産地毎に分けられて(環境を管理して)育てられていました。そこに行くためには、大きな鳥の様な形をしたオブジェ?の入り口から入っていきます。
説明を見ると、ウルトラマンに登場した怪獣ヒドラの模型なのだとか。何でも1966年に放送された回で、大室山の火口からヒドラが地上に現れるという設定だったようです。ウルトラマンは欠かさず見ていた筈ですが(個人的にはウルトラQの方が好きでしたが、放送が終わってから毎週書道教室に行っていた筈)、当時10才だった子供心にヒドラはあまり記憶には残っていませんでした。
 南米、マダガスカル、メキシコと続く各シャボテン館の温室を繋ぐトンネルの様な地下通路は、壁が工事で掘った時に現れた大室山の溶岩なのだそうで、ヒドラから入るのに相応しい雰囲気です。本来の主役のサボテンの温室は、とりわけメキシコ館がなかなか見事。ここは確かに見る価値がありました。
最後に、シャボテン狩り工房で記念に小さなサボテンの鉢を買いました。最近多肉植物がブームになっていますが、自分の好きなサボテンを選んでオリジナルの鉢植えを作ってもらうという“シャボテン狩り”で、赤や黄色、ピンクなどの色鮮やかなサボテンを選ぼうとしたら、それは人工的に別の種類をくっつけているので寿命は単体のモノよりどうしても短いとのこと。そこで、諦めて既に出来合いの鉢植えの中から、小さな鉢の普通のサボテンにしました。
出口付近では、前日の大室山では雲に隠れて見えなかった富士山がこの日は頭だけが雲の上に見えていました。
 最後に出口のカフェのテラス席で、ワンコも一緒におやつを食べて一休みしてからホテルに戻りました。家内は娘の処に上京した折に、人気のタピオカミルクティーの行列店に並ぶ気がせず、今まで飲んだことが無いからとタピオカミルクティーをチョイス。慣れないせいか、むせながら飲んでいました。
昔赴任中に、シンガポールでは中華料理のデザートに決まってマンゴープリンかハニデュー・サゴ(“ハニーデュー”、要するに“Honey-dew ”「蜂蜜の滴」と名付けられた、それ程甘くないがシャキシャキした食感が特徴のメロン・キューブとサゴにココナッツミルクが掛けられたデザート)が出されて(母娘は)食べていましたが、(サゴそのものは無味?で)そんなに美味しかったかなぁ?と、私メが、
 「タピオカって要するにサゴでしょ!?何で、今になって日本でそんなに流行るんか、よう分からん!」
 「サゴヤシは高級なので、今日本で流行っているタピオカって、安いキャッサバの粉から作られてるらしいよ・・・」
 「ふーん、タピオカってサゴじゃなくて芋のデンプンなんだ・・・。」
(・・・と、一つ物知りになりました・・・)

 20万㎡の広さという伊豆シャボテン公園。正直、然程期待していなかったのですが、ワンコ連れで入園も出来ますし、4時間程掛けて園内を見て回りましたが、カピバラ以外もメインのサボテンを含めて結構楽しむことが出来ました。
ワンコたちはカートに入っていたとはいえ、広い園内を連れ回されて結構疲れたでしょうから、この日の観光はこれで終わり。その後はまた温泉にも入ったりして、夕方の散歩までノンビリと過ごすことにしました。

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