カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 下呂の国道41号線。温泉街の高台を走る下呂バイパス。高山方面から下呂トンネルを抜けてすぐの「森」という信号のある交差点。左折すると合掌村方面です。
今回泊まったホテルから下呂の温泉街へは、41号線(下呂バイパス)のこの「森」という信号を渡るのですが、その時に気付いた交差点の対面に何とも不思議な横断歩道を見つけました。

 41号線と合掌村へ上る道との「森」信号の五差路。下呂の市役所方面ではなく、温泉街の「せせらぎの小径」方面へ下って行く道(アーチ状の下呂温泉の看板をくぐる坂道)を渡って41号線までの横断歩道。
その先の41号線を渡る横断歩道は無く(反対側にあります)、41号線のガードレールで遮られていて、その先の横断歩道はありません。従って、この横断歩道を渡ってもその先に行けないのです。一体何のための横断歩道なのでしょうか?
おそらく、この温泉街へ下る道よりも、下呂バイパスの方がずっと後で出来たであろうことから、バイパスが開通した時に、交差点の反対側に横断歩道を設けたために、それまであった(?)横断歩道は遮られて使えなくなったということなのでしょうか?
それにしては白いペンキが剥げた様子も無く、“現役”の横断歩道であるかの様な“雰囲気”に、何とも???な“ナニコレ珍百景”でありました。

 飛騨旅行の最終日。早朝雨が降って少し肌寒いくらいでしたが、車で飛騨牛を運ぶには却って好都合です。
朝ゆっくりと温泉を楽しみ、9時半に開店という前日のスーパーに行って飛騨牛を購入。戻り、10時半に下呂を出発。国道41号線を高山に戻ります。平湯・安房峠方面へは高山手前から向かう道がありますが、我々は高山の市内観光をしてから帰ることにしていました。

 高山市街へ入り、陣屋横を抜けて宮川を渡り、炎天下を避けるべく屋根付きの駐車場へ駐車。ナナをバギーに載せて、古い町並が続く「三町伝統的来建造物保存地区」へ。三町は、上一之町から二之町、三之町とありますが、車両規制がされているのは上三之町のみでしたので、ナナを載せてバギーを押して行くのに歩き易い三之町を往復することにしました。
しかし驚いたのは人の波。GW明けだというのに通りは人でごった返しています。それもその筈で、中国からを中心としたインバウンドの観光客と、修学旅行の団体客(因みに掲載の写真は、顔が映らぬ様に、人通りが過ぎたタイミングで撮影しました)。
 「そうかぁ・・・。GWは関係無いんだ!」
以前来た時も立ち寄った酒蔵や味噌屋さんも、たくさんのお客さんでごった返しています。前回も気に入ったお酒が見つけられず(≒高天純米でイイ・・・)、また味噌汁が試飲出来る味噌屋さんも「う~ん、丸正の味噌の方が美味しい・・・」と結局何も買わず終いでしたので、今回はナナも一緒でもあり入店せず。
犬連れで観光していて思うのは、残念ながら地元松本でも観光客の多い中町や縄手通りも同様なのですが、高山も「ペット入店OK」という店の少ない事(松本中町や高山など、古い町並ではテラス席を設けるのは難しいかもしれませんが)。
ペット連れに優しいのは、別荘族が多い事もあってか、近隣では軽井沢くらいではないでしょうか。信州では別荘地を抱える白馬も蓼科であっても、ペットホテルを除けば残念ながらどこも失格です。
高山の上三之町で見つけたのは、唯一スイーツが売りの喫茶店1軒のみ。昼時でしたので、「スイーツじゃぁ・・・」。結局、高山ラーメンの店も飛騨牛の店もどこも入れず。ネット検索すると、高屋駅付近にワンコ入店OKの洋食屋さんがありましたが、ここからは遠いし高山に来てまで洋食じゃあ・・・。しかし、街角の美味しそうな“風景”に我慢出来ず、食べ歩きでみたらし団子(素朴ですが、焦げた醤油が香ばしく、柔らかくて実に美味!)を既に食していた奥さま曰く、
 「私は飛騨牛コロッケでイイから、ラーメン屋さんに一人で入って食べてくれば?」
 「でもせっかくナナも一緒だから、独りで食べてもなぁ・・・。(食べなくても)イイや!・・・それか、来る時に道沿いにあった「板蔵ラーメン」のドライブインにでも寄って食べるから」
 「じゃあ、二人でコロッケ食べヨッ!」
・・・と結局相成り、テラス席で飛騨牛コロッケをいただきました。
それにしても、飛騨牛の串焼きか炙り寿司のテイクアウトの店だったか、二重に折り返しての行列が出来ていたのには「凄いですね!」と感嘆。
余りの人込みとペットOKの店も無いことから、早々に高山を後にしました。ところが、途中の「板蔵ラーメン」はナント定休日・・・。
 平湯手前にあった「ワンワンパラダイス高山」。山の中で自然豊か。犬にとっては良い環境かもしれませんが、「高山」というには市街から30分以上離れた場所。ま、確かに反対側の松本市と接する乗鞍岳山頂までは高山市内ですから間違ってはいませんが、
 「うーん、平湯か奥飛騨にした方が良くナイ?」
 「ブツブツ文句ばかり言っていないで何か食べたら?お腹が空いてイラついてるんでしょ!?」
ということで、平湯手前のドライブイン「赤かぶの里」へ立ち寄り。以前職場旅行でもトイレ休憩でバスが立ち寄った場所です。岐阜県側最後のお店だと思いますが、昔に比べて何だか寂れたような・・・。ここで、「高山ラーメン」をいただきましたが、食べている間お客さんは私メ一人だけ・・・でした。

 ホンモノの高山ラーメンは、今度来た時の楽しみに取っておきます。
 「また、ナナと一緒に来ようね!っと」
今回は、ナナも一緒に初めての下呂温泉。三名泉と云うだけあって、なかなか良い泉質の温泉でした。そして、しっとりと落ち着いた飛騨古川も実に良かった。また高山の人気には驚きました。考えてみれば、もし明治期であれば同じ筑摩県の中の“県内旅行”でしたので、次回は“県外”の美濃の郡上八幡まで足を延ばそうかな・・・。

 それにしても、一日も早く「中部縦貫道」が出来るとイイですね。

 旅の楽しみの一つは、その土地土地の美味しい名物グルメです。
飛騨は信州と同じ山国故、海の幸は期待出来ません。飛騨古川、高山から下呂まで走って来ると、信州同様に蕎麦の店が目立ちましたが、気付くのはどの蕎麦店でも必ず看板や幟に「飛騨そば」と書かれていること。信州と言えば(他には味噌くらいしか無いので)江戸の昔から蕎麦と定着したからなのか、最近では昔ほど「信州そば」とは余り耳にしない様な気がしますし、大根おろしの搾り汁と味噌で食べる「高遠そば」や“ぼっち盛り”の戸隠そばの様な何か特徴が「飛騨そば」にもあるのでしょうか。いずれにしても信州も飛騨も山国故に、昔は痩せた土地で蕎麦くらいしか育たなかったであろうことは想像に難くありません。
その蕎麦はともかくとして、飛騨と云えばやはり何と言っても「飛騨牛」でしょう。でもグルメサイトを調べてみても、さすがはブランド牛、ステーキなどその値段の高い事。

 一日目の夕食。まだ雨が降っていたので、お留守番のナナのご飯を先に済ませ、(私メは飲む前に)温泉に入ってから街中へ出掛けました。
ところがGW明け直後ということもあってか、幾つか候補にしていた店は(定休日だけではなく、臨時休業も含め)全て休業・・・。しかも喫茶店までもがお休みで営業していません。観光地が混んでいないのは良いけれど、大型連休明けと言うのは些か考えモノだったのでしょうか・・・。
 「えぇ~っ、どうしよう・・・!?」
止む無く温泉街を「せせらぎの小径」を過ぎて更に歩いて行くと、漸く営業中らしき(少なくとも休業の表示が無い)店を発見!地元のグルメガイドにも載っていた「せん田」という和食店でした。
恐る恐る入店すると、ちゃんと営業しているとのことで、6時前とまだ時間が早かったのかお客さんは誰もいませんでした。そして、最後まで我々以外は出張客か男性二人が来られただけ。お二人も居酒屋を探しあぐねた結果なのか、食事よりも飲みたかったらしく一品メニューを色々頼んだのですが、その日は出来ないモノの方が多かったため、結局最後は我々同様に定食類にしていました。
私はここの名物と言う“ひつまぶし風”の「飛騨牛まぶし丼」(1680円)をオーダー。奥さまは、古川でのお昼をしっかり食べ過ぎたとかで、豆腐サラダと「飛騨そば」から「梅おろしそば」を選択。
飛騨牛のまぶし丼は、名古屋メシの“ひつまぶし”同様に、最初はそのまま食べ、後は薬味を載せて出汁を掛けて茶漬け風にして食べます。味付けは美味しかったのですが、飛騨牛が切り落とし肉か余りに薄くて物足りず・・・。
 「しょうが無いよね、値段が値段だもの・・・」
トホホ・・・でありました。

 二日目は合掌村と縄文公園から戻り、昼食へ出掛けました。事前に調べてみても、ワンコOKという店は下呂の温泉街には殆ど無く、止む無くナナは今回もお留守番です。
その前に、街中のスーパーマーケットに行って飛騨牛を確認。レストランで食べると高いし、ナナは入れません。だったらホテルの部屋に簡易キッチン設備が付いているので、もし飛騨牛が安く買えれば、この日の夕食は部屋で焼いて食べることにしました。そこで、事前に街中の「飛騨牛販売指定店」スーパーの食肉売り場で結構安く買えることを確認してから昼食へ。
この日は前日休業だった、市役所横の「宴蔵」という和食店です。奥さまは下呂?名物の「トマト丼」定食、私メは同じく気になっていた「鶏ちゃん」定食です。
トマト丼は飛騨牛もあるのですが、牛肉は夜食べるからと、地域の銘柄豚という「けんとくとん」という豚肉が載ったトマト丼。焼肉だけだと胃にもたれますが、トマトがさっぱりしていて美味しいとのことでした。トマト丼は、何年か前の町興しで、地産地消の一品として誕生した由。
一方の「鶏ちゃん」は、この地方で昔から親しまれていた郷土料理らしく、謂わばB級グルメです。タレに漬けた鶏肉とキャベツを鍋で焼いて食べます。味付けは、まさに漬けダレのジンギスカン。でも双方共なかなかユニークで、“大変美味しゅうございました”。
その後、サシの入った飛騨牛を4パックほど買って、焼肉のタレやステーキ用塩コショウ、そしてサラダ用の野菜とパックライスも併せて購入し、夕食はホテルの部屋で“豪華な”飛騨牛ディナーを楽しみました。どの部位も、本当に柔らかくて、ロースなどはとろける様です。そして脂の甘いこと!さすがは天下のブランド牛でした。
 因みに、客呼び用に、その販売指定店で送ってもらえるか確認したところ、送る場合の値段は、パックで売っている飛騨牛の倍以上とのこと。多分その店は地元のレストランや旅館に卸しているのでしょう。そうした部位の端や質の落ちる部位をパックにして店頭で売っているので、パックの値段とは異なるとのこと(おそらく送付がメインではないので、発送業務は手間なのでしょうね、きっと)。しかし素人目にはパックで売っている飛騨牛で十分です。こんな値段(殆んど半値!)では、少なくとも松本でも買えません。肉は冷凍しても品質的に問題無いとのこと。そこで、翌日パックの飛騨牛を購入して用意した保冷剤や氷を詰めて、車で自宅へ持ち帰ることにしました(税抜きですが、一番安いモモ肉でもこのサシでこの値段!ロースでさえ破格のグラム680円・・・驚きでした)。

 下呂そのものには有名な観光スポットは無さそうで、下呂から高山へは車で1時間、特急電車で45分とのことですので、下呂温泉に宿泊して高山や飛騨古川へという観光もありでしょうし、また足を延ばせば白川郷へも日帰り観光が可能です。我々の泊まっているホテルも昼間は車が殆ど駐車していないので、どうやら宿泊されている皆さんも車で遠出をされているようです。
今回我々はナナも一緒ですので、行き帰りに立ち寄った古川や帰りの途中で寄って行く予定の高山を除き、昼間は遠出をせずに下呂に滞在して温泉三昧。しかし、一日中入浴している訳でないので、昼間は下呂の温泉街をぶらぶらと散策。そんな下呂で唯一の(と思われる)観光スポットが下呂温泉合掌村です。宿泊先が下呂の高台にあり、合掌村へは歩いてすぐの場所。犬も入場可能とのことでしたので、散歩も兼ねてナナも一緒に行ってみました。

 「下呂温泉合掌村」。白川郷などから移築した大小10棟の茅葺きの切り妻合掌造りの民家で集落を再現していて、高山郊外の「飛騨民俗村」の小型版といったところ。園内は犬連れOKです。事前に調べると、ワンコ用に無料で貸してもらえるドッグバギーもあるとのことだったので、ホテルからは結構な急坂を上るため、車に積んで来た自前のドッグバギーは置いて、ナナも散歩がてら一緒に歩いて行くことにしました。ホテルからは10分も掛からずに到着。駐車場では「いでゆ朝市」が開かれていましたが、連休明けのためか野菜などは無く、観光客向けの土産物ばかりで些か残念でした。

合掌村の入場料は大人800円。中にある国指定の重要有形民俗文化財という「旧大戸屋住宅」では囲炉裏に火が入り、各部屋では人形や民芸道具などで往時の生活ぶりを再現していて内部の見学可能。ビックリしたのは、この白川郷の大戸屋は、あの(=東大の学生時代に現総理の家庭教師だった)平沢勝栄代議士のお母上の生家なのだそうです。合掌村には、その他資料館や茶店なども合掌造りの民家が使われていました。
また園内には「円空館」があり、円空の資料や円空仏が展示されています。
円空は岐阜県(現在の羽島市)出身で、出家後諸国を行脚して生涯で実に12万体もの神仏像を造ったことで知られますが、晩年下呂にも滞在して仏像を彫っており、下呂市内では180余の円空仏が確認されているそうです。
円空の彫った仏像は荒いノミの跡を残しながらも不思議な慈愛に満ちていて、拝んでいると心が次第に透き通って行く(≒子供心に戻る)様な感覚になります。また興味深かったのは、円空は1600首余りの和歌も残しているのだとか。
 合掌村は、やはりホンモノの“生きている”白川郷を見てしまうと、実際に人が住んでいない分、生活の匂いがしないのは致しかたの無いところ。
白川郷へは高山から高速道路が通じていますので、足を延ばして実際の合掌造りの里を訪ねるのも良いかもしれません。下呂からは高山経由の高速利用で1時間半程度だそうです。
 合掌村を出ると、ちょうどチワワ連れのご夫婦が来られたのでドッグバギーをそのまま交代。今度は歩いて10分ほどの所にある縄文公園に行ってみることにしました。こちらは「峰一合遺跡」という縄文前期と弥生後期の集落遺跡とのことで史跡公園として整備され、復元住居と発掘された住居跡が保存されていてガラス張りで見ることが出来ます。また「下呂ふるさと歴史館」に発掘品初め下呂にまつわる資料が展示されていて、こちらも無料で拝観出来ます(尖石や井戸尻などの“八ヶ岳縄文王国”程の規模ではありません)。
考古好きにとって興味深かったのは、「下呂石」。湯ヶ峰噴火に拠って生成された「湯ヶ峰流紋岩」が正式名称で、見た感じは安山岩で黒曜石ほど鋭利ではない様に思いますが、ガラス質のためにこの辺り一帯(岐阜県や愛知県など、支流の飛騨川から運ばれた木曽川流域)では黒曜石に代わって石器の材料として使われたのだとか。本州では信州の和田峠が黒曜石の一大産地ですが、下呂石というのは知りませんでした。
 下呂の温泉街から徒歩で行く観光スポットとしてはこんなところでしょうか。やはり下呂に泊まって温泉を楽しみながら、昼間は車で足を延ばした方が良いかもしれません。もし今度下呂に来たら、どちらも車で下呂から1時間半程度とのことなので、個人的には郡上八幡か白川郷へ行ってみたいと思います。

 飛騨高山から下呂温泉へは国道41号線一本です。途中結構な山道があり、宮峠とのこと。峠の前後で川の流れる方向が変りましたので、どうやら分水嶺の様です。宮峠から下呂へは木曽川の支流である飛騨川が流れていて、下呂へはその飛騨川沿いに国道41号線が走っています。途中「野麦峠」へ至る案内板がありました。国道41号線は、名古屋と富山を結んでいますので、富山湾の氷見鰤が飛騨高山に運ばれる謂わば「鰤街道」で、その氷見鰤が“年取り魚”として信濃への「鰤街道である」野麦峠を超えて松本平へと運ばれていました。そう云えば、飛騨国は長野県の中南部と、明治の廃藩置県後の一時期「筑摩県」を構成していましたし、平成の大合併により、今では高山市と松本市は飛騨山脈を挟んで背中合わせですので、安房や野麦など厳しい峠越えでないと往来不能ですが、松本市民にとっては何となく親近感があります。

 古川から高山経由で、ゆっくり走って1時間半の道のりでした。沿線は、ほぼ同様に富山と岐阜を結ぶJR高山本線が走っていて、同じJR東海の管轄ですので、中央西線の特急しなのと同色の特急ひだが走っていますが、単線で非電化のためディーゼル特急の筈。
信州とは隣接していても急峻な飛騨山脈で隔てられているためなかなか往来は難しく、また車以外での交通手段もありませんので、下呂へ来るのは初めてです。そのため、41号を走りながら初めて知ったのは、越前越中越後、或いは地元だと上諏訪下諏訪同様に、「下呂」にもちゃんと「上呂」と「中呂」があったこと。「そうなんだ!」と目からウロコでした。

因みに下呂に着いてからの説明に依ると、『「続日本紀」によれば、宝亀2年(776年)下呂温泉の付近には美濃国の菅田駅と飛騨国大野郡の伴有駅(上留駅)があった。しかし、この2つの駅間は遠い上に道も険しかったため、間に駅を新たに置くこととなり、下留駅(しものとまりえき)を置いた。やがて、下留(げる)と読むようになり、時代が進むに従い音読みする様になり、転じて現在の音と表記になった』のだそうで、同様に「上留駅(かみとまりえき)」は「ジョウル」と発音されて「上呂」となり、二つの間の場所が「中呂」となったとのこと。ナルホドでありました。
 下呂温泉は、江戸時代の儒学者である林羅山に由り、有馬・草津と共に「日本三名泉」に数えられた由。湯ヶ峰の山裾沿いから飛騨川の河川敷に拡がる急傾斜の温泉街で、飛騨川を挟んで、下呂駅から山の中腹まで大きな旅館やホテルなどが林立していました。その名の通り、平安時代に湯ヶ峰山頂付近で温泉が湧出しているのが発見されたのが始まりで、その後鎌倉時代に湧出が止まってしまったのですが、良くある話として、薬師如来が一羽の白鷺に姿を変えて飛騨川の河川敷に温泉が噴出しているのを教えたのが下呂の開湯伝説とか。因みに、信州上田の鹿教湯温泉は文殊菩薩が鹿に姿を変えて教えたのが始まりですが、そのため下呂には白鷺に因んだ名称がたくさんありました。しかし、観光客的には恐縮ながら、由来を聞かぬと分からない白鷺伝説や、それこそ存在理由の全く分からぬ(少なくとも来たことは無いらしい)チャップリン像よりも、下呂の音に引っ掛けての蛙(“ゲロゲロ”)の方が遥かにイメージ的にはピンと来ます。
 温泉街はGW直後ということもあり、また若い人には温泉というと古めかしいのか湯治客はチラホラ。むしろ日本全国どこも同じかもしれませんが、GWとは無関係なインバウンドの中国系観光客の方が目立ちます。でも温泉地としては、松本の浅間温泉よりは遥かに賑わっている感じがします。
温泉街の中心は、「せせらぎの小径」と名付けられた阿多野川に沿った両岸の柳の並木道。傾斜が急なため、滝の様な急流になって飛騨川に流れ込んでいて、その飛騨川への合流点に掛かる橋が下呂大橋。下呂駅側の橋のたもと河川敷に無料の露天温泉である「噴泉池」があり、脱衣所も仕切りもない混浴のため、5年ほど前から入浴の際は男女とも水着着用とのこと。我々は雨の上がった翌日に温泉街を散策して行ったのですが、男性が2名入っておられました。
 「せせらぎの小径」には、林羅山と何故かチャップリンの像もあって、そこで写真を撮るのが下呂での定番の様でした。
また、街中には10ヶ所近い足湯があるとのことで、ちゃんとタオルも2本リュックに入れて持って行ったのですが、
 「ホテルにちゃんと温泉があるのに、ナンで足湯に入らないといけないの? ホテルでゆっくり温泉に入った方がイイじゃん!」
とのお言葉で(トホホ)、滞在中に温泉街の足湯や外湯に入ることはありませんでした。
その温泉。アルカリ性の単純温泉だそうですが、すべすべした滑らかなお湯で、ホテルの大浴場の内湯と露天を朝夕2回楽しみました。朝は6時からで、また宿泊の皆さんは車で遠出されているのか、午後も殆ど一人きりで入浴していましたので、まさに温泉三昧。下呂温泉を満喫することが出来ました。

 “プハァーッ!”と、湯上りのビールの美味しかったこと。極楽、極楽!

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