カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今回はワンコ連れで、特にコユキにとっては初めての慣れない旅行だったので、彼等だけにしないように出来るだけ部屋食にして、結果として夕食での自炊も含めて昼も夜も部屋食で済ませました。
そこで、一点豪華に、伊豆最後の夜は唯一豪華な外食をすることにしました。旅行の一ヶ月前、色々調べて事前に予約して行ったのは、伊豆高原から車で10分ほどの別荘地の中に佇む「坐漁荘」。“座して魚を釣るが如く”というのが(のんびり過ごしていただくという)そのキャッチフレーズ。

 伊豆高原の別荘地の中に佇む「坐漁荘」は、創業50年の和風温泉旅館からスタートし、現在では6000坪という広大な敷地に宿泊棟やヴィラなどもあり、日本料理だけではなくフレンチや鉄板焼きのコースも選べ、まるで別荘の様な広いヴィラなどの客室は僅か32室という高級旅館なのだそうです。
もし泊まれば、一番お安いオフシーズンの平日で、最低でも一泊二食で一人4万円以上だとか。凄いなぁ・・・。2014年になって、台湾に本拠を置くABBAリゾーツ傘下になってリニューアル。
勿論、我々にはお値段が高過ぎて宿泊は出来ませんので、夕食でのコース料理のみ。せっかくの伊豆ですから、新鮮な海の幸に期待して和食での和会席コースをお願いしました。
予約は少し早めの夕刻5時半。伊豆高原から国道135号線を車で下田方面へ15分程度。八幡野の城ヶ崎海岸から続く段丘の別荘地の中に在って、グーグルマップでルートを確認しながら行ったのですが、別荘地内の道が分かりづらく、何度か迷いながらも無事到着しました。

 広大な庭園の中に配置された建物群。食事に拠って会場が異なり、和食は本館の和食処「さくら」。
車寄せに到着すると、スタッフが移動してくれるとのことで任せ、ゲストは玄関で着物の女性スタッフに出迎えられ、所々に中庭がしつらえられた純和風の建物内の回廊の様な廊下を進み、半個室の会食場へと案内してくれます。孟宗竹の竹林や光悦垣か格子の竹垣の中庭もそうですが、廊下の至る処に様々な美術工芸品が飾られていて、多少成金趣味的な趣きも無きにしも非ずではありますが、如何にも外国からの賓客が喜びそうな純和風の雰囲気です。当日も玄関先のロビーに大層賑やかな(≒騒々しい)中国人の団体客がおられましたが(親会社の在る台湾から?)、皆さん浴衣を着ていたのでどうやら宿泊客の様です。リッチだなぁ・・・。
事前に予約済みとはいえ、名入りの献立表がそれぞれの席に添えられていて、会席コースは食前酒の後、先付けに始まり、前菜、椀盛り、造り、焼き物、台の物、留鉢、食事・止椀・香の物、水菓子までの全9品。
 前菜の中の自家製というからすみ。そういえば城ヶ崎海岸には「ぼら納屋」がありましたが、江戸時代に春と秋に海を回遊するボラの大群を見つけるための見張り小屋もあって、昔神田川でボラの大群を見たことがあるのですが、そうした河口に集まるボラとは違って、季節に海を回遊して来るボラは江戸の将軍家に献上する程の美味な高級魚として、伊豆では盛んにボラ漁がおこなわれていたそうです。
コースの中で我々が一番美味しく感じたのは、椀盛りの「黒むつ真丈」。地場の黒むつは本当に柔らかで上品でした。塩味は抑えているのに何とも滋味豊かな味わいで、とりわけ出汁の旨さは出色。これ見よがしの押しつけがましさの無い、この絶品の椀物だけで、この日の料理は満足と云っても決して過言ではないくらいの感動モノでした。
お造りは、まだヒゲが動いている新鮮なイセエビと地魚の盛り合わせ。イセエビは甘く、地魚では特にイシモチがシコシコ、プリプリとした歯応え。
焼き物のノドグロもこれぞ、という程に脂が良く乗っていてとろけそうでした。
炊き立てのじゃこ山椒(京風に云えばちりめん山椒でしょうか)とシメジの釜めし。結構なボリュームでしたが、家内も「明日絶食すればイイかな・・・」と、最後はだし汁でお茶漬け風にして完食。しかも、最後のサツマイモのプリンと果物の別腹のデザートは、いつも通りに私メの分もしっかりとお食べになって、満足、満腹のご様子。
途中、ビールの外に、静岡県下の銘醸蔵の冷酒三種の飲み比べセットを注文。それぞれ焼津「磯自慢」純米吟醸、掛川「開運」純米大吟醸、そして由比「正雪」特別本醸造。それぞれ日本酒度が5、4、5度という辛口の味わいは勿論なのですが、注がれた切子細工のガラスのお猪口が何とも涼やかで、外国のお客さんはさぞ喜ぶだろうと思いました。
同様に、料理は勿論なのですが、盛られている器もまた素晴らしく、また器の盛り付けでも、料理ごとに伊豆らしい椿の花や蕾のついた枝、そしてモミジ、稲穂など、行く秋や、春の訪れが早い伊豆を連想する季節のあしらいもあって、より一層料理を引き立てています。
大袈裟ですが、これまで色々食べてきた中で過去最高の会席料理だったと思います。
 コースの途中で、この日感動したお椀物の美味しさを我々が仲居さんに伝えたからでしょうか、おそらく「我が意を得たり」だったのではないでしょうか。コースの終わりに、席まで総料理長さんがわざわざ挨拶に来られ、その日のコース内容や調理の特徴、例えば伊豆のワサビと信州安曇野のワサビの違いなどを説明してくれました。
地元の食材を積極的に使う“ふじのくに食の都づくり仕事人”として県から表彰されているという料理長さんらしく、この日の昆布〆にした「富士山サーモン」など地場静岡の食材に関しても色々教えてくださいました。
食事中対応してくれた仲居さん始め、スタッフの方々の応対も押しつけがましさも無くて皆さん感じが良く、滞在中実に気持ち良く過ごすことが出来ました。
帰りにロビーで採算をする際も、到着時のロビーのお客さん方の騒々しさをさりげなく詫びる言葉があった由。
確かに値段は高かったけれど、掛かったコスト以上の満足感を十二分に味わうことが出来、その意味では応分のコスパの良さを感じた次第です。

 フム、結婚記念日には二日早かったのですが、偶には(当然ながら偶にしか無理ですが)イイかも・・・。

 今回はワンコたちと一緒で、特にコユキは慣れない環境に自分たちだけが置いて行かれると不安な様ですし、出来るだけ一緒に居られるようにと、泊まった部屋がミニキッチン付きのドッグヴィラですので、一度を除いて、昼食を含め殆どの食事をホテルでの部屋食にすることにしました。

 部屋食が可能となる前提として、ここ伊豆高原も軽井沢や那須同様に別荘地ですので、別荘族御用達のスーパーマーケットが必ずある筈です。
例えば、軽井沢では地場のスーパーであるツルヤが別荘族御用達で、上田に通っていた時に御代田に住んでいるメンバー曰く、軽井沢の品揃え(例えばチーズ類など)は他のツルヤとは全然違うのだとか(家内曰く、その売れ残りで賞味期限が近づいた商品が松本で時々安売りされているのではとのことで、チーズ好きの家内は喜んでいます)。
また蓼科の別荘族や原村のペンション村の御用達には茅野の大きなJAコープがお薦めで、富士見の事業所に居た頃、元寿司職人だった寮の管理人さんも絶賛していたのですが、確かに山の中とは思えぬ様な魚介類の新鮮さに驚いたことがありました。
那須も別荘地で、道の駅の朝採れ野菜は新鮮で(信州よりも)驚く程安価。しかしスーパーは地場の店(ダイユー)しかなく、また栃木も海無し県故魚介類は期待できず、食材調達上は信州同様(チーズや乳製品、肉類は豊富)で少々残念でした。
さて、伊豆高原では?と調べると、大室山への入り口を過ぎて国道135号線から城ヶ崎海岸への道に折れてすぐの場所に「東急ストア」がありました(更に国道を行くとイオン系のBIGもありました)。軽井沢は西武系で箱根は小田急ですが、どうやら伊豆は東急が開発した様です。
「東急ストア」は然程おおきな店舗ではありませんでしたが、案の定で、地元伊豆ナンバー以外の別荘族と思われる東京方面の県外車も数多く停まっていました。
 初日の夕食は、運転や移動で疲れて調理するのが面倒だったので、簡単に地魚の刺身の盛り合わせとマグロの中トロ(但しこちらは地中海のマルタ産)、そして地元産のアジの干物にしました。
決して高価な刺身を買った訳でもありませんが、5種類ほどで盛り合されていた地魚の刺身は、アジやカンパチ、イサキだったかの白身魚とどれも新鮮でプリプリの歯応え。さすがは、“魚の宝庫”である相模湾の地魚でした。

 二日目は新鮮な地魚を今度は鍋にして食べたかったのですが、東急ストアでは焼きや煮付けには良いかもしれませんが、鍋向けの地魚が見当たらなかったので、ネットで調べても地魚が買える場所が見つけられず(漁港に行けばともかく、伊東市内の鮮魚店は伊豆高原からは結構遠いので)、そこでフロントの方に相談すると、ホテルからすぐ近くの伊豆高原にも鮮魚店があるそうで紹介してくれました。そこで、その日の昼に行ってみました。
そこは車で数分の所に在った「監物鮮魚店」という本当に小さなお店でしたが、自分の保冷車も持たれて伊豆の漁港から直接仕入れている由。まだお若いご主人に鍋に向く地魚を推薦してもらって、金目鯛とアラ(魚偏に荒と書いて「𩺊」)二尾を捌いてもらいました。因みに、大相撲の九州場所で力士が食べるのを楽しみにしているという「アラ」は「クエ」という大きな魚だと云われますが、鮮魚店の「アラ」が随分小振りだったのでお聞きすると、本来の「アラ」はスズキ目ハタ科の別の魚で、同じハタ科の高級魚「クエ」の九州での呼び名が「アラ」とのこと。しかし、その本来の「アラ」も大変美味しい魚なのだそうです。その「アラ」の小型サイズの「小アラ」がここ相模湾で採れるのだそうで、金目鯛が1200円、アラが一尾200円少々と、小振りとはいえ海無し県の我々からすれば破格の安さ。キンメはウロコを取ってくださり、それぞれ捌いていただいた身の部分と、内臓を取り除いたそれこそ「粗(アラ)」の部分から良い出汁が出るからと、三尾の「粗」を一緒に包んでくださいました。
この日も東急ストアで豆腐や野菜など魚以外の鍋用材料を購入し、夜は部屋食で地魚の寄せ鍋です。
鮮魚店のご主人の言われた通りで、キンメは勿論アラの身自体も確かに美味しかったのですが、その身の旨さよりも、むしろそれぞれのアラ(粗)からの出汁の旨さは(海無し県の信州人だからかもしれませんが)出色!実に感動モノでした。
そこでせっかくですので、翌日の昼食はこの出汁を使っておじやにしました。ご飯と溶き卵を入れてさっと煮たのですが、旨!一粒残らず完食しました。山国ではなかなか味わえない、海辺ならではの贅沢!・・・でした。
 さて、伊豆での話はまだ続くので相前後するのですが、最終日に信州へ帰る途中で早昼に立ち寄ったのは、来る時にも寄った「伊東マリンタウン」。
食の選択肢が色々とありそうだったのですが、生憎この日は朝からザンザンの雨模様。そのためテラス席は無理なので、ナナとコユキは外に出られずに車の中でお留守番。
そこで建物内の「伊豆太郎」という地元の回転寿司屋さんでささっと食べることにして、私は近海地魚の握り10貫のセット、家内は地魚の刺身とミックスフライ定食を選択。
確かに刺身は新鮮でしたし、特に生シラスが甘かったのには驚きましたが、一方のイカとエビ、アジのミックスフライは残念ながら冷凍物が使われている感じで、フワフワ、サクサクを期待していたのですが、ベチャっとしていて新鮮さは微塵も感じられず、家内は半分残してしまいました。しかもそれぞれ2200円と2800円という値段・・・。刺身はともかく海浜とは思えぬ様なフライは散々で、コスパ的にはチョットなぁ・・・・とガッカリでした。
信州でもそうなのですが(地物野菜を買う場合は、例えば蓼科に行くビーナスライン沿いの「自由市場」は観光客ばかりで、地元の人は誰も買いに行かない)、海産物も観光客相手のお店ではなく地元の方々が行かれる店を探すべきなのでしょうね、きっと・・・と反省した次第。
 その後、途中熱海の手前の「真鶴ブルーライン」沿いに在った蒲鉾の「鈴廣」に寄って、お友達と自宅の分もお土産の蒲鉾を購入。
前回の箱根湯本では地元の方に勧められた「籠清」で買ったので、今回は(途中には「籠清」もあったのですが)箱根駅伝の中継所でも知られる「鈴廣」を試すことにした次第です。
最終日は生憎朝からずっと降り続いた雨の中のドライブでしたが、幸い昨日までは天気に恵まれましたし、この日はただ帰るだけなので、観光中に降られるよりもまだイイか・・・。後は、雨の中、視界と濡れた路面に気を付けて、くれぐれも安全運転で松本まで5時間のロングドライブです。
人間もですが、ナナとコユキも車に乗っているだけでも疲れるだろうと思います。
 「さてと、早く家に帰ろうね!」。

 伊豆高原三日目。観光はこの日が最後になるので、大室山だけで昨日行かなかった隣接する伊豆シャボテン公園へ行くことにしました。メインのサボテンよりも、カピバラたちがお風呂に入る“カピバラ温泉”で有名なのだそうです。

 この日も、朝散歩をしてからノンビリと(カピバラならぬ私メも)温泉にも入り、早昼をホテルの部屋で食べて、ゆっくりと11時過ぎに出発です。
犬などのペットも入園OKで、園内は当然全て舗装されています。高原故に坂道などの傾斜はありますが、車椅子の方も観覧出来るようにバリアフリーになっているので(途中階段がある場所には車椅子用に迂回路もあり)、ワンコたちもこの日は歩かずにドッグバギー(ペット用カート)で園内を見て回ることにしました。
来て分かったのは、単に“シャボテン公園”だと思っていましたが、正式名称は「伊豆シャボテン動物公園」とのこと。そのため、カピバラだけではなく他にも140種という色んな動物が飼育されているそうで、それならばと名称にも納得です。
園内には放し飼いの動物もいる様なので、念のためワンコたちがカートから飛び出すことの無いように、メッシュのカバーを閉めておきました。
後で知ったメインゲートは反対側にあったのですが、我々はこの日も大室山の第2駐車場に車を停めて、大室山側のゲートから入場しました(こちらからはかなりの急傾斜の坂道を上がらないといけないので、犬用のカートならいざ知らず、車椅子やお年寄りは反対側のメインゲートからの入場の方が無難)。
 坂を上って入園すると、すぐにミーアキャットの檻とカピバラの広場がありました。因みに、カピバラ温泉は11月の23日から4月の5日までの冬季限定なのだとか。行ったのが21日でしたので、あと二日遅かったら見られたのにとチョッピリ残念でした。
カピバラの広場へは、人間は柵の中に入って一緒に写真も撮れるのですが、犬は入園禁止。カートに入って閉めてあってもダメとのこと。理由は病気予防のウイルス対策などではなく、ライオン同様に強いオス一匹が数匹のメスで群れを作るカピバラは自分の縄張り意識が非常に強く、もし外敵が(他のオスも)自分の縄張に侵入して来ると追い払うために攻撃し、小型犬などは噛み殺してしまう程力が強いのだそうです。おっとり、ノンビリした風貌に似合わず、カピバラは見掛けによらぬものだと感心した次第。
因みに、カピバラはネズミ目テンジクネズミ科とのことで、ネズミの仲間。つまり来年の干支なので、飼育員の方が「年賀状用に写真を撮って行ってください!」と薦めてくれ、早速我々もパチリ。
モンキーハウス、バードパラダイス、レッサーパンダ館など、園内の幾つか建物に入っている施設はペット入館禁止とのこと。レッサーパンダ館と、ウサギやペレットなど手で触れられる所は家内と順番で入館。ただし、レッサーパンダはずっと上の梁で寝ていてビクともしてくれませんでしたが・・・。
途中、やはりカートにフレンチブル君を入れて観覧中のご婦人とワンチャン談義になりました。その時は、ナナとコユキが一緒にドッグバギーに入っていたので、
 「二匹で仲良くてイイですね!」
とのこと。そこで、ナナが病気になった時にペットロスが怖くて、チロルの時にナナに助けられたことから、今回コユキを引き取った経緯を家内がお話ししました。その方も、「そうですよね、良く分かります!」とのことでしたが、フレンチブルは大変神経質で多頭飼いに拒否反応を示す子も多く、中には“先住犬”が鬱になってしまって逆効果だったケースもあるのだとか。
 「だから、分かってはいても、怖くてもう一匹をウチでは飼えないんです!」
とのこと。
ですので、あまり関心を示さなかったにしても、ナナがコユキをすんなり受け入れてくれたのは本当にラッキーだったようですし、その上コユキのお陰で、奇跡的と動物病院の先生も驚く程にナナも元気になれたのですから、本当に我が家のワンコたちは(勿論我々もですが)ハッピー!ですし、お話を伺って本当にコユキで良かったと感謝しました。
他にもワンコ連れの方々がたくさん入園されていました。犬連れで行くところ(行ける場所)は限られるので、結局は同じ所に決まってしまうんですね。
ジャックラッセルを連れられた同年輩くらいのご夫婦ともやはり犬談議になり、コユキが保護犬と知ると、一度保護犬のトライアルが上手く行かず、その時は断られてしまったそうで、奥さまが、
 「だから、主人に保護犬の譲渡会に一緒に行こうって誘うんですけど、嫌がって行ってくれないんです!」
とのこと。
 「イヤ、私も全く同じで、地元の保健所主催の譲渡会には行けなかったんです。もし行けばどの犬も可哀そうで、そうかと言って全部は連れて帰れないし・・・。でも一匹だけを選ぶのは他の犬たちに悪くて辛いので、だからご主人のお気持ちは良く分かります!」
しかし一匹でも多くの保護犬が救われれば嬉しいので、コユキの時の様に保護団体のH/Pから探すことをお勧めしました。

 さて、シャボテン公園のメインのサボテンは、幾つかの温室で原産地毎に分けられて(環境を管理して)育てられていました。そこに行くためには、大きな鳥の様な形をしたオブジェ?の入り口から入っていきます。
説明を見ると、ウルトラマンに登場した怪獣ヒドラの模型なのだとか。何でも1966年に放送された回で、大室山の火口からヒドラが地上に現れるという設定だったようです。ウルトラマンは欠かさず見ていた筈ですが(個人的にはウルトラQの方が好きでしたが、放送が終わってから毎週書道教室に行っていた筈)、当時10才だった子供心にヒドラはあまり記憶には残っていませんでした。
 南米、マダガスカル、メキシコと続く各シャボテン館の温室を繋ぐトンネルの様な地下通路は、壁が工事で掘った時に現れた大室山の溶岩なのだそうで、ヒドラから入るのに相応しい雰囲気です。本来の主役のサボテンの温室は、とりわけメキシコ館がなかなか見事。ここは確かに見る価値がありました。
最後に、シャボテン狩り工房で記念に小さなサボテンの鉢を買いました。最近多肉植物がブームになっていますが、自分の好きなサボテンを選んでオリジナルの鉢植えを作ってもらうという“シャボテン狩り”で、赤や黄色、ピンクなどの色鮮やかなサボテンを選ぼうとしたら、それは人工的に別の種類をくっつけているので寿命は単体のモノよりどうしても短いとのこと。そこで、諦めて既に出来合いの鉢植えの中から、小さな鉢の普通のサボテンにしました。
出口付近では、前日の大室山では雲に隠れて見えなかった富士山がこの日は頭だけが雲の上に見えていました。
 最後に出口のカフェのテラス席で、ワンコも一緒におやつを食べて一休みしてからホテルに戻りました。家内は娘の処に上京した折に、人気のタピオカミルクティーの行列店に並ぶ気がせず、今まで飲んだことが無いからとタピオカミルクティーをチョイス。慣れないせいか、むせながら飲んでいました。
昔赴任中に、シンガポールでは中華料理のデザートに決まってマンゴープリンかハニデュー・サゴ(“ハニーデュー”、要するに“Honey-dew ”「蜂蜜の滴」と名付けられた、それ程甘くないがシャキシャキした食感が特徴のメロン・キューブとサゴにココナッツミルクが掛けられたデザート)が出されて(母娘は)食べていましたが、(サゴそのものは無味?で)そんなに美味しかったかなぁ?と、私メが、
 「タピオカって要するにサゴでしょ!?何で、今になって日本でそんなに流行るんか、よう分からん!」
 「サゴヤシは高級なので、今日本で流行っているタピオカって、安いキャッサバの粉から作られてるらしいよ・・・」
 「ふーん、タピオカってサゴじゃなくて芋のデンプンなんだ・・・。」
(・・・と、一つ物知りになりました・・・)

 20万㎡の広さという伊豆シャボテン公園。正直、然程期待していなかったのですが、ワンコ連れで入園も出来ますし、4時間程掛けて園内を見て回りましたが、カピバラ以外もメインのサボテンを含めて結構楽しむことが出来ました。
ワンコたちはカートに入っていたとはいえ、広い園内を連れ回されて結構疲れたでしょうから、この日の観光はこれで終わり。その後はまた温泉にも入ったりして、夕方の散歩までノンビリと過ごすことにしました。

 伊豆二日目の午後。ワンコたちの休憩も兼ねて一旦大室山からホテルに戻りました。我々も部屋で昼食の後、大室山と隣接しているシャボテン公園は広いので明日ゆっくりと回ることにして、午後は伊豆の別の景勝地でもある城ヶ崎海岸へ行ってみることにしました。

 城ヶ崎海岸も伊豆高原からは車で10分ちょっとです。国道135号線の城ヶ崎海岸入り口から入って、案内板通りに到着。
最初に目に入った「ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン」の広い有料駐車場(700円。但し、我々は入園する予定はありませんが、ミュージアム入場者は駐車場代無料とのこと)に車を停め、門脇灯台と門脇吊橋へ向かいます。
駐車場のすぐ横から1.1㎞のハイキングコースがあり、皆さん思い思いに歩かれていました。暖かな伊豆らしいジャングルの様な自然林の中に散策路があるのですが、結構アップダウンの起伏もあるので小さなワンコには歩き辛く、途中ナナもコユキも半分ほどは抱っこしました。ドッグバギーも積んで来ているのですが、舗装もされていないガタガタ道なのでカートは無理。ワンコはともかく、ベビーカーでは無理でしょう。また、途中で林間コースと海岸コースと別れているのですが、台風の影響か、海岸コースへは進入禁止のテープが張られていて歩くことは出来ませんでした。
灯台近くまで1㎞を歩いて来たら、ナントそこに「伊東市営駐車場」が・・・。そこからだとホンの20~30mで、しかも灯台まではしっかりと舗装もされているのでベビーカーでも楽に行ける感じでした。その上、駐車場料金は500円と200円も安いのです・・・(えっ!と絶句)。
ちゃんと事前に調べて来なかった自分が悪いのですが、不親切!「だったら道路に案内板でも立てとけヨ~!」と文句の一つも言いたくなりました(ま、それ程大したことではありませんが・・・)。
 門脇灯台には絶景の展望台もあり階段で昇れるようですが、ワンコたちがいるので諦めて門脇吊橋へ。全長48m、高さ23mという小さな吊り橋ですが、粘り気のある溶岩流が固まって出来た、真っ黒でゴツゴツした断崖が作り出す絶景が続いていて、結構迫力満点です。ロケ地でも使われるそうですが、確かにサスペンスドラマに出て来そうな感じでした。
吊り橋はそれ程長くないせいか、或いはしっかりとワイヤーで固定されているためか、思った程は揺れませんでしたが、高さ23mとはいえ、音を立てて波が打ち寄せるのが真下に見えるので、家内は結構怖がっていました。私メは、どちらかというと高い所は好きではないのですが、23mというのはそれ程高くも無いので、吊り橋を渡っていても然程恐怖感はありませんでした。
吊り橋を渡るとあずまや風の休憩所があり、そこから階段を下りて断崖の岩の上を歩いて海の近くまで行くことが出来ます。TVで見る海岸まで流れ下るキラウエアの様に、ここまで2㎞も流れて来た大室山からの溶岩流が冷えて固まって出来たというゴツゴツした黒や赤茶けた溶岩です。
また吊り橋の脇には「城ケ崎ブルース」(星野哲郎作詞)の立派な歌碑も建てられていました。
ナナとコユキも一緒に記念写真を撮ってから、また来た道を戻ります。
 駐車所への帰りは、ナナは勿論コユキも今度は結構歩いてくれました。途中、駐車場脇の散策路の入口で、柴君連れのご夫婦に「吊橋へは結構遠いですか?」と不安げに聞かれたのですが、(既に駐車されてしまっているので)まさかもっと近くに駐車場がありますヨとも言えず、
 「ゆっくり歩いても20分くらいです。柴クンなら全然大丈夫でしょう!」
と励ますのがせいぜいでした・・・(スンマセン!)。
【追記】
 城ヶ崎に行くまで勘違いしていたことがありました。
それは、城ヶ崎と聞いて、どこかで聞いたことがあると頭に浮かんだのは、
  『♪雨はふるふる 城ヶ島の磯に
    利休鼠(りきゅうねずみ)の 雨がふる 』
という北原白秋の詩による歌曲「城ヶ島の雨」であり、城ヶ島と城ヶ崎を混同して、それを「城ヶ崎の雨」と勘違いしていて、
 「歌碑を建てるなら、むしろそっちの“城ヶ崎の雨”だろ!」
と思ったのです。
でも何かヘンだなぁ・・・と、後日調べてみると、それは「崎」ではなく「島」で、その歌われている城ヶ島は伊豆ではなく、相模湾に面してはいても反対側の神奈川三浦半島にある城ヶ島のことでした。
しかも、北原白秋は城ヶ島を望む当時の三崎町に一時移り住んでいたのだそうです。
雨が降っていたのは、城ヶ崎の磯ではなかったんですね。失礼しました・・・。

 伊豆二日目の翌日、6時前からホテル周辺をワンコたちと早朝散歩。
到着した昨日は春の様な陽気で、立ち寄った伊東マリンタウンでは半袖姿の若いカップルまでおられ、冬支度の奥さまはブー垂れておられたのですが、予報ではこの日から日本列島に寒波襲来。伊豆でも皆さんしっかりと冬の装いですが、しかし信州と比べれば伊豆はさすがに暖かい。
朝6時半、部屋から望む相模湾の伊豆大島越しに昇る真っ赤な日の出を眺め、部屋で朝食を食べてからゆったりと温泉に浸かって、午前10時。
「ホンじゃぁ、そろそろ行きまっか!?」
と、ワンコたちも一緒に、ホテルからすぐの大室山に出発です。

 伊豆のシンボル大室山は、滞在しているホテルからは車でホンの10分足らず。ホテルからも海と反対側から、プリンの様な姿をしたすり鉢状の大室山が望めます。
大室山は4000年前の縄文時代に噴火した標高580mの独立峰の火山。噴火により大量に吹き出し、流れ出した溶岩が山間を埋めてなだらかなこの高原を作り出し、更に4㎞先の海まで流れ出た溶岩流が城ヶ崎海岸を形成したのだそうです。
 この独特の円錐形の形状は、マグマに含まれるスコリアと呼ばれる塊が火口の周囲に蓄積されたものでスコリア丘と呼ばれ、国の天然記念物に指定されています。何となくどこかで同じ形の山を見た感じがするのは、阿蘇のカルデラ内にある米塚も同じスコリア丘なのだとか。
この大室山は、700年来茅葺き用の茅(カヤ)を採って来たことから、木々が一本も生えていない草山で、秋には山一面がススキで覆われています。天然記念物指定の環境保護のために登山等の立ち入りは禁止され、山頂へは登山リフトで上がることが出来ます。
広い無料の駐車場がありますが、平日の10時頃はまだそれ程混んではいませんでした。道を挟んだ反対側には伊豆シャボテン公園があり、この辺りが伊豆高原の観光スポットです。
大室山の登山リフト(スキーリフトと同じです)は、ダッコをすれば(大型犬は無理ですが)犬も一緒に乗ることが出来ます。この日も、イタリアンハウンドやジャックラッセル、そして柴君も。結構たくさんのワンコたちが飼い主さんと一緒に来ていました。ナナとコユキもそれぞれ抱っこして一緒に頂上へ登ります。往復700円で6分間とのこと。リフトはかなりの急傾斜(33度とか)ですが、ずっと山肌に沿っていて地上高はせいぜい1m足らずですので、仮に落ちても大事には至ることはなさそうです。そうは言っても、しっかりとナナを抱いて乗ります。ただ、(旅行自体が)初めての経験で怖いのか、家内に抱かれたコユキはずっと震えていました。
無事到着し、「お鉢」と呼ばれる直径300mで一周1.1㎞の火口縁を巡ります。独立峰ですから、まさに360度のパノラマが拡がります。
この日天気は良かったのですが、生憎富士山は雲の中。でも、眼下には伊豆高原が広がり、海岸線の先には大島を始めとする伊豆諸島、そして、ぐるっと天城山系から横浜から東京方面と対岸の房総半島まで、それこそお鉢巡りのアップダウンを一周すると、360度ぐるっと見渡すことが出来ました。この日はそこまでは確認できませんでしたが、天気が良ければ(視界が利けば)スカイツリーまで肉眼で見えるとか・・。
残念ながら登山は(保全保護のため)禁止されているので、大室山はただリフトに乗って上から眺めるだけではあるのですが、それでも絶景を楽しむことが出来ますので、帰りのリフトに乗って降りる頃には第1駐車場は満車。観光バスも10台近く駐車していて、遠足なのか、東京からの小学生の団体やインバウンドの中国人観光客の集団など、既にリフト待ちの長い行列が出来ていましたので(東京からの日帰り旅行だと、この昼近い到着時刻になるのでしょう)、我々はまだそれ程混んでいなかった午前中に来て正解でした。
犬連れで来られる場所であることが先ずは肝心なのですが、スコリア丘というユニークな形状とはいえ、登山とは言えない程の山でしたが、実際登って見ての絶景に結構満足感は高く、来て良かったと感じた“伊豆のシンボル”大室山でした。

 ちょうど昼時だったので、ワンコたちの休憩のために一旦ホテルに戻ることにしました。

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