カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 我が家でのコーヒーは、ここ10年来「源智の井戸」の湧水(“まつもと城下町湧水群”の中で、硬度130前後でミネラル分の多い唯一の硬水)を汲んで来て、毎朝ドリップ式のコーヒーメーカーで淹れています。
昨年秋のコーヒー豆の大幅値上げに伴い、それまでの定期的に購入していた全国チェーン松本店のモカブレンドの値段が3倍近くに値上げされたので諦めて幾つか試した結果、地元の自家焙煎「三澤コーヒー」のコロンビアに変更。個人的には酸味の強いモカの方が好きですが、奥さまはそうではないので、マイルドコーヒーの代表格への変更でむしろ良かったのかもしれません。
また、家内が横浜の次女の家に“家政婦”で手伝いに行くと、婿殿がお礼にパナマ産のシングルオリジンの最高峰「ゲイシャコーヒー」を持たせてくれるので、時々はそちらも楽しんでいます。

 さて、10月くらいにコーヒーメーカーが故障して、コーヒーがポットから漏れて溢れてしまいました。そこでポットの蓋に水道水を注いで流水で洗い流すと、中に溜まって詰まっていたらしいコーヒー滓(かす)が結構たくさん水と一緒に流れ出て来ました。
暫く流水を注ぎ続けてから、もう一度セットしてドリップをしてみると、今度は漏れることなくポットに注がれたので、それ以降もそのまま使っていました。
ところが、やはり一ヶ月くらいするとまた漏れ出してしまい、念のため同じ様にポットの蓋に流水を注いでみましたが、今度はあまり改善することはありませんでした。残念ながらこの蓋は分解することが出来ず、そのため中を掃除することが出来ないのです。そのため、コーヒーメーカーを寿命と諦めて買い替えることにしました。
考えてみれば、このメリタのコーヒーメーカーは2016年にそれまでのモノが壊れて買い替えたので、10年近くも使って来たことになりますので、さすがにもう寿命と考えても良いでしょうし、逆に良くぞ10年間も長持ちしたものだと感心しました。

 そこで家電量販に行って見ると、最近のコーヒーメーカーには色々なタイプがあり、最近の主流はCMでもお馴染の色んな種類が抽出可能なカプセルタイプの様で、そうでないものも、エスプレッソなども抽出可能な高機能タイプや、ドリップタイプのコーヒーメーカーでもミル付きの全自動から、挽いてある豆をフィルターに入れるタイプなら、一番安ければ3000円程度から保温タイプでも一万円程度で購入可能です。
我が家では硬水の「源智の井戸」の湧水を使っているので、軟水が主流の日本ではなく、硬水が主流の欧州のメーカーであるドイツのメリタを今回も選びました(メリタはペーパーフィルターの生みの親であるドイツのメーカーです。因みに、良く似た名称のカリタは日本のメーカーで、カリタは、ドイツ語の「Kaffee(コーヒー)」と「Flter(フィルター)」を組み合わせた造語なのだとか。てっきりメリタおばさんと同じく、創業者の名前が苅田さんなのかと思っていました)。
但し、メリタを含めどのコーヒーメーカーも水道水以外は使用禁止(ミネラルウォーターはカルシウムが溜まるからでしょう)で、最近の機種にはカルキ除去機能が付いているモデルもありますが、我が家は水道水を使わないのでカルキ除去機能は不要ですし、キッチンの水道の蛇口には浄水器を付けています。
 そこで検討した結果、今回購入したメリタのコーヒーメーカーは、ノアプラスという製品で2021年に発売されたモデルですので最新ではありませんが現行モデルで、価格帯的に今まで使っていたメリタの機種の後継モデルの筈。勿論ペーパーフィルター方式で、容量が700mlでカップ2~5杯分。ポットは保温性に優れたステンレス製の真空二重構造。カルキ除去機能はありませんが、新たに蒸らし機能が付いていて、何よりもワンタッチ式の蓋に改善されて液漏れがしにくく、また蓋を分解して内部を掃除することが可能なので、前回の様な蓋の内部にコーヒー滓が詰まることを防げることが一番のポイントです。
今まで10年間使っていたメリタの旧モデルは、ポットは同じステンレス製なので保温性はあったのですが、フィルター部分はプラスティックだったのが、新しいモデルではこちらも外側がステンレス製に変更されています。
最大の改善点の蓋の部分。内部が分解出来て洗えるようになったのが耐久性の面でも一番のポイントかもしれませんが、蓋がこれまでは回して嵌める方式で結構力尽くで締めなければならず、また注ぎ口のゴムのパッキンの装着も何となく調整が微妙で、質実剛健ながら高品質な機能性といったドイツ製品のイメージからすると、10年持ったのですから確かに耐久性はともかくとして、造作は意外に大雑把で“原始的”に感じていたのですが、さすがに今回は10年も経っているので、新モデルはかなり改善されてスマートになっている点が個人的には一番のメリットだと感じています。実売価格は8000円~9000円位で、通販でも地元の家電量販でも購入可能。我が家では二度目に詰まって朝コーヒーが溢れた時に即諦めて、奥さまがその場でいつもの通販で購入したので、翌日には配達されました。
使ってみて、やはりワンタッチ式になった蓋が便利!です。豆は同じコロンビアですが、蒸らし機能が効いているのか前モデルに比べると、味がややマイルドになった感じがしています。
これまで同様に、またこのメリタのコーヒーメーカーで、「源智の井戸」の湧水で淹れたドリップコーヒーを毎朝楽しみたいと思います。
【注記】
写真はメリタの紹介頁から引用させて頂きましたので、もしかするとノアプラスではなく先代のノアの写真かもしれません。
【追記】
本来は昨日掲載予定だった原稿です。昨日システム障害により更新出来なかったため、本日改めて掲載いたします。

 孫たちが横浜に帰る最終日。
蕎麦好きの婿殿のために、山形村のそば処「木鶏」で新蕎麦を食べてから松本発の午後のあずさに乗るようにと、事前に予約をして伺いました。
勿論儀弟のそば処「丸周」にも何度も行ったことはあるのですが、営業中に子供たちが騒ぐと、やはり周囲のお客様には気兼ねをして申し訳なく、親戚だと尚更余計に気を使ってしまいます。

その点、「木鶏」は一部屋ですが、蕎麦屋さんには珍しくわざわざ個室が設けられていて、「自分たちも昔外食した時に苦労したので、小さい子供さん連れでも安心して食べて頂ける様に」と、その個室には福島県出身の店主ご夫妻のお子さんたちが小さい頃使った木のおもちゃと絵本も置かれているので、この個室が予約出来た時は安心して蕎麦が食べられます(但し、予約は開店直後の確か三組のみで、以降の予約は無し)。今回もスケジュール(と婿殿の新そばが食べたいという希望)が分かった時点で、早めに個室を予約してありました。
 注文は、しゃもつけを婿殿と家内が(彼女曰く、軍鶏よりも高価な鴨を使う「丸周」の鴨つけの方がやはり味は美味しいとのこと)。娘は珍しく和風キーマカレーそば、私がもりで、量の違いで姫盛り、大盛り、鬼盛りとあるのですが、私と婿殿は大盛りにしました。
この日の玄蕎麦は地元産の新そばので、ソバの種類に依り田舎蕎麦は打てないとのことでした。
コシもあって喉超しも良く美味しかったのですが、最近の蕎麦は秋の新そばであっても、何処で食べても何故かあまり香りが感じられない気がします。また。木鶏の蕎麦の量は大盛りだと240だったか250gで少々足りない気がして、鬼盛りが300gとのことだったのでそちらの方が満足出来るかもしれません(次回は鬼盛りにしたいと思います)。
 店内のテーブル席では小さい子が泣いたりしていましたが、きっと親御さんは気が気ではないでしょう。松本の蕎麦屋の中には「小さい子はお断り」という店もありますが(もしそんな“格式の高い”店だったら、いっそのことドレスコードまで設定すればイイ)、それを見て小さい子を持つ親御さんたちが一体どんな気持ちでいるか、店側は考えたことがあるのでしょうか(やがて子供が成長した後でも、その店に行こうとは決して思いますまい!事実、例えどんな有名店であっても、孫がいない時でもジジババは食べに行こうとは思いません)。
 昔は“子供は地域の宝”として当たり前の様に、集落全体で、近所の大人たちで、そして皆で子育てをしたもの。その子供たちがやがて自分たちが年寄りになった時には大人になって、その年寄りのいる社会を支えてくれる様になるのです。ですので、遊ぶ子供たちに「ウルサイ!」と怒鳴って排除するのではなく(ましてや子供の遊び場を奪うのでもなく)、せめてこの国の未来を担う子供たちには優しい大人(年寄り)でありたいと思います。でないと、“姨捨山”ではありませんが、大人になった子供たちから「汚い!」と排除される年寄りになりかねませんから・・・。

 二泊三日で松本に来てくれた次女一家。せっかくなので、一日は婿殿が好きな蕎麦を食べに行くことに。逆に云えば、和洋中のどれを取っても横浜の名店に適う筈も無く、唯一太刀打ち出来るのはやはり信州蕎麦と信州らしい郷土料理でしょうか。
ただ困るのは、殆どの蕎麦屋さんが昼のみの営業で、しかもその日に朝打ったそばが終われば、例え営業時間内でもそこで営業終了という店が多く、夜も営業する店はそう多くありません。メニューがもりとかけのいずれかの二択のみ・・・というような、或る意味潔い蕎麦専門店ともなれば尚更です。
そこで夕食に蕎麦も食べようとすると、蕎麦だけでは物足りませんし、蕎麦専門店はどのみち夜は殆ど営業していないので、結果選ぶのは我が家では中町の郷土料理の店「草菴」になります。
こちらは、〆に食べる蕎麦以外に、馬刺しや川魚、また季節によって山菜やキノコなどの信州らしい郷土料理もメニューにあるので、以前から我が家では県外のお客さんをもてなすのに重宝しているお店です。

 そこで今回も小さな孫たちが騒いでも良い様にと、事前にいつもお願いしている畳の個室での料理を予約して、松本市中町の“季節の郷土料理の蔵”「草菴」に伺いました。
今回も季節の懐石コース料理を、事前に「7,150円コース(税込) / 9品」を次のコース内容で予約してあり、
  ・先付 / 2品
  ・前菜 / 季節の前菜盛合せ
  ・お椀
  ・お造り / 旬魚のお造り
  ・焼物肉
  ・焼物魚
  ・蕎麦
  ・デザート
この内、値段は当然アップするのですが、婿殿と娘の好物でもあるので、信州らしくお造りを馬刺しに、また〆の蕎麦をお椀からざる蕎麦に今回も変更して貰ってありますので、コースとしては概ね8000円位になったでしょうか。
二年前でしたか、後継者問題で経営が困難になる前にと、今後も従業員の雇用を守るべく地元銀行の仲介で「草菴」が王滝グループの傘下に入ったことで、昔の如何にも信州らしかった“素朴さ”が多少失われて、料理がより洗練されて“一般受け“する様にオシャレな内容になったのは、経営的にはプラスなのかもしれませんが個人的にはチョッピリ残念な気がしていました。
そんな草菴の今回の懐石コース料理です(説明頂いた内容を忘れてしまい、ウラ覚えで恐縮です)。
   
          (先附二品。梅肉和えとワカサギの天婦羅)
  ( 季節の前菜盛合せ。いちょう切りのレモンの下がキノコのおろし和え)
        (お椀とお造りの馬刺し。一枚食べた後の写真です)
  (焼き物の肉と魚。肉は信州牛、魚はカマスとマコモ、焼いた蕎麦団子)
          (〆のざる蕎麦とデザートのシャーベット)
 最後、支払いの時に店長さんと少しお話をしました。経営が替わっても、春の山菜と秋のキノコ採りは、以前と変わらずに店長さん含めスタッフが今年もちゃんと山に行って採って来ているとのこで、安心しました。
ただこの秋のキノコは、シーズン最初の頃は一時マツタケも含め今年は豊作との報道もされたのですが、その後松本平では雨が殆ど降らなかったため、今回前菜の盛り合わせの中には量はチョピリでしたが、しっかりとおろし和えで出されていたそのリコボウ(ハナイグチの松本地方での呼び名。諏訪ではジコボウとも)を始め、クリタケ、アミタケといった定番の雑キノコも殆ど山では見られなかったのだそうです。
それでも、経営が変わった後もちゃんと山に行かれていることを知って、個人的には安心した次第。
  「以前と変わってませんから、大丈夫です。またお待ちしています!」
  「ごちそうさまでした。ハイ、また来まーす!」

 孫たちが「バァバとジィジのおうちにまた行きたい!」(最近何かで「じぃじが 建てた家でも ばぁばんち」という様な川柳を見た気がしますが、我が家も順番はこの通りだそうです)とのことで、11月の最後の三連休に一家全員で、松本に二泊三日で来てくれました。
 二泊三日といっても、初日は横浜からの移動で、三日目は松本から横浜へ帰るので、フルに自由なのは中一日だけ。
当初は、我々が事前に予行演習もしながら、婿殿が仕事の都合でお盆に行けなかった白馬岩岳マウンテンリゾートに行って、「マウンテンハーバー」で眼前に拡がる白馬三山の絶景(上手くいけば三段紅葉)を見たいという希望だったのですが、チェックしたところ岩岳の(グリーンシーズンの)営業は11月中旬で終了(期間を置いて12月からスキーシーズンの営業開始)とのこと。確かに考えてみれば、早ければ10月末。遅くも11月に入れば上高地やこの北アでは三段紅葉が見られる時期ですし、11月末の三連休には信州は里の紅葉でさえもう見頃を過ぎているかもしれません。
そこで紅葉は諦めて、孫たちを連れて行った先は、昨年の3月にも行った駒ヶ根に在る養命酒の運営する「くらすわの森」でした。
養命酒の工場に隣接する森の中に作られた「くらすわの森」のベストシーズンは、おそらくせせらぎに沿って遊歩道を歩きながらの森林浴が楽しめる夏だと思うのですが、この晩秋、初冬の時期に他に孫たちを連れて行ける様な施設や場所は、この信州では残念ながら他に思い当たりませんでした。

 今回も一台で移動すべく、三列シートのアルファードを一日レンタル。二度目なので勝手も分かり、スムーズに運転し到着です。「くらすわの森」は駒ケ根ICではなく、駒ケ根SAのスマートICからだと僅か数分というのも有難い。
この日は三連休の中日ということもありますが結構混んでいて、平日だった前回は停められた第一駐車場は既に満車で、結局第三駐車場に駐車しました。しかも中京方面を中心に県外車も多く、結構な集客力だと感心しきり。
婿殿は初めてなので、先ずは雑木林の中のフォレストリングをぐるっと一周回ってみることにしました。


11時を過ぎていたので、先にランチを食べることにしましたが、前回のビュッフェのレストランはパスし、個人的にはランチプレートのあるカフェでと思ったのですが、今回娘たちが選んだのはミートデリのイートインでした。
     (以上の写真は「くらすわの森」紹介頁からお借りしました)
こちらは養命酒の手掛ける自社ブランドの信州十四豚(これでジューシーポークと読ませるのだとか)の自家製ソーセージやハムを販売し、その場でも食べられる場所。長~いソーセージを自家製のバンズで挟んだホットドッグセットなどを注文。少し塩味を効かせたソーセージはプリプリ、皮もパリパリでとても美味しかったです(ただ、男性陣にはチト“おしょうびん”だったので、ミートデリの戸外のキッチンカーでのグリルドソーセージも、味見を兼ねて追加で注文しました。因みに外のテラス席ではワンコもOKです)。

その後、養命酒の工場に隣接する敷地13万㎡という広大な森の中の遊歩道を歩いて、前回3月に来た時は降雪の翌日だったためぬかるんでいるからと諦めた滑り台「丘の上のスライダー」と、遊歩道の先に在る「森のライブラリー」へも行ってみました。
20mちょっとのローラースライダーの滑り台では、最初は怖がっていた下の孫も母親と一緒に滑るなどして慣れると、孫たちも喜んで「もう一回、もう一回!」と何度も一人で滑っていました。
そこで、その間に独りで木道の遊歩道を歩いて、「森のライブラリー」へ行ってみました。童話の世界に在る様な、森の中に佇む特徴的な二階建ての木製の建物で、子供用の絵本なども含め蔵書は1000冊とか。中も木がふんだんに使われていて、ウッディーで気持ちの良い空間です。園の森を眺めて座る様になっていて、一人ずつ読書用のLEDライトが付いています。ただ、ここまで来られる人は多くなく、地元の高校生たちでしょうか、この辺りにはフリーの学習スペースが余り無いのか、ここで(無料で)何人もが勉強をしていたのはご愛敬でした。冬はともかく夏は森林浴で木の香りを嗅ぎながらですので、学習効果もさぞ高まるだろうと思います。
 滑り台に戻り、遊歩道を歩いてまた皆でフォレストリングへ行って、マルシェとショップでお土産などを購入。
そして最後にインフォメーションの建物の屋上が展望台になっているので、上ってみました。
背後の駒ヶ岳(木曽駒。伊那谷では単に駒ヶ岳か、東の甲斐駒に対し西駒とも呼んでいます)と、そして正面に拡がる“南アルプスの女王”仙丈を始めとする南アルプス(標高第2位の北岳、奥穂と並んで3位の間ノ岳も)の絶景を眺めてから帰ることにしました。
 帰る途中少し足を延ばして、最近オープンしたばかりの話題のスポット、「諏訪湖テラス」に行ってみることにしました。ここは予定より一年遅れて開通した諏訪湖SAのスマートICから出てすぐの場所。諏訪湖畔に建てられた、地元岡谷の有名お菓子屋さんが手掛ける施設です。
オープンして間もない話題の施設ということで、県外車も含め観光客の車がひっきり無しに訪れます。係員が2名いて誘導しているのですが、たまたま我々は運良く駐車出来ましたが、駐車台数はそう多くは無いので常に満車状態。偶然駐車スペースが空いたタイミングでなければ、せっかく来ても駐車出来ずに諦める車が殆どでした。
我々もせっかくなので中に入ったのですが、ショップとカフェがあって、屋上部分には展望テラスと諏訪湖らしく足湯もあるのですが、如何せん狭過ぎ。展望テラスも足湯もせいぜい10人も集まれば一杯で、座る余地もありません。岩岳マウンテンリゾートなどの白馬エリアや志賀高原の横手山や竜王など、各地にこうした展望テラスがオープンして人気を集めていますが、そうした最近人気の施設と比べると規模が小さ過ぎて、ここは観光施設としては微妙・・・。作ったのが“町のお菓子屋”さんでは資金力の問題か、いずれにしてもショボ過ぎます(どうせなら共同展開する地元の仲間を集めて倍位の規模にした方が、現在のお菓子とカフェだけの店舗より集客的にも選択肢が増えて効果的だったのでは?)。些か前宣伝がオーバーだったのか、評判倒れの感は否めません。少なくともまた来たいという気には残念乍らなれませんでした。むしろ諏訪湖を眺めるのなら、道を挟んだ諏訪湖畔へ行った方がよっぽどゆったりと湖畔の景観を楽しむことが出来るでしょう(その前に良く考えてみれば、高速をわざわざ降りずとも、諏訪湖SAの方が高台からの展望も良いので遥かにマシでした)。
     (こちらの写真も「諏訪湖テラス」の紹介頁からお借りしました)
 それにしてもここのスマートICは、諏訪湖SAが高台にあるため止むを得ないのでしょうが、湖畔までの標高差数十メートルを下るのに山をくり抜いたトンネルが新設されるなど、大工事。
確かにこのスマートICの開通により、岡谷側からの諏訪湖畔へのアクセス(岡谷ICからだと岡谷の市街地を抜ける必要があり、諏訪湖へは遠い)と、諏訪湖の西側に在る観光施設(諏訪ガラスの里や原田泰治美術館など)へのアクセスは格段に便利になりますので、宿泊施設などが林立する東側に比べ、観光開発という意味においては(嘗て地元でも“半日村”などと揶揄されて)遅れている湖畔西側(通称“西街道”)の開発には(もし新たに開発する意欲があるのであれば)効果があるかもしれません。しかし、茅野市側の蓼科高原や白樺湖、霧ヶ峰へのビーナスラインへは現行の諏訪ICからの方が早いので、あまり効果は期待出来ません。大混雑する年一回(新作花火を入れれば二回)の諏訪湖の花火大会の時は、諏訪湖の西側から高速へ乗るのには確かに便利になるかもしれません。しかし、これまでの事業費は総額97億円だそうですが、ここまでして地元自治体も負担してスマートICを設ける必要があったのでしょうか(まぁ、合併効果という意味でその結果の是非は別として、「平成の大合併」では各自治体が自己主張ばかりで、県内で唯一合併が無かった諏訪広域ですので、今回のスマートICで岡谷市と諏訪市が連携したのであれば決して悪いことではありませんが・・・)。
そうであれば、もう諦めにも近いJR中央線の上諏訪~下諏訪エリアの複線化と、諏訪湖側にも改札口を設けるなどしての、このエリアで一番みすぼらしく感じる上諏訪駅の改築と駅周辺の活性化に資金を投じた方が良いのではないかと、諏訪に本社がある会社にお世話になり且つ数年間とはいえ諏訪の社宅にも暮らした身からすると、生粋の“諏訪人”からすれば要らぬお節介と言われるかもしれませんが、個人的には真剣にそう思うのです。
ましてや、例えそれが“棚ぼた”であれ、二年後の朝ドラ「巡るスワン」の舞台として願っても無いチャンスが“降って来た”のですから、だからこそ余計それを諏訪の地域活性化への起爆剤にして、少なくとも一過性に終わらぬ様にと・・・。

 この日、昼過ぎから「あがたの森」で開催されるイベントに参加する予定があったので、その前に久しぶりに松本駅のアルプス口にある「谷椿」に、昼にのみ提供されているラーメンを食べに立ち寄りました。
 現在は松本駅の西側も再開発ですっかり整備され、東西自由通路がある新しい駅舎になって西口も「アルプス口」に変わりましたが、シンガポールから帰任後、西口に月決めの駐車場を借りて諏訪まで電車で通勤していた当時は、松本の正面玄関である東口(現在の「お城口」)に比べると、西口は片や如何にも田舎風の木造駅舎で、裏口だった西口と呼ばれた頃から、この「谷椿」だけは今も昭和然とした佇まいの当時のままで、時が停まった様に何も変わっていません。
そんな昭和レトロな店内同様に、ラーメンも昔懐かしい“これぞ、ザ・中華そば”とでも云うべき、あっさりした鶏ガラベースの醤油スープに、チャーシューが一枚とメンマにナルトと刻みネギ、そしてモチモチした多加水の中細のちぢれ麺という王道派の醤油ラーメンです。洒落た“無化調”などとは一切無縁。しかもレンゲも付いて来ないので、スープは丼から直接啜らなくてはいけませんが、これでイイ!と思わず唸りたくなります。

今風のラーメンは、家系や二郎系、或いは進化系といったジャンル分けから、スープも“ばりこて”とか、煮干しだ、鯛だ、甘エビだ、はたまた貝だ・・・などと、最近は色々目新しさを競い合っているようですが、自分は例え古臭いと言われても、これぞ“中華そば”と云われる様な飽くまで鶏ガラベースの醤油ラーメンが断然好み。
だからこそ、時代に取り残された様な昭和然とした店内で、これまた“絶滅危惧種”の様な懐かしい醤油ラーメンを食べる、そんな 至福の“一杯の醤油ラーメン”をしみじみと味わうのです。
このラーメン、色んな工夫を凝らす今時のラーメンに比べると、むしろ進化しないことが逆にそんなラーメンを或る意味小馬鹿にしているかの様な、シンプル過ぎるラーメンかもしれません。そんな昔ながらのこのラーメンは、時代に取り残されて昨今の物価高の中でも値上げするのを忘れたかの様で、一杯450円也。大盛りでも600円です(数年前と比べると、それでも50円アップにはなっているのですが・・・)。
 この「谷椿」は、本来はホルモン中心の焼き肉屋さん。
夜に来ると、カウンターやテーブルに置かれた古びたガスコンロに載ったジンギスカン鍋は、火を点けると長年使い込まれて沁み込んでいる脂が自然と滲み出て来て、そしてどんと載せられた肉やホルモンの焼ける煙で換気扇の換気が追い付かず、店内はいつももうもうとした煙が充満しています。
そんな焼き肉屋さんらしく、昼の名物は世間の牛丼とは一線を画する“牛めし”(500円)です。夜の焼肉に使った端切れの牛肉がブツ切りにカットされ、タマネギと一緒にすき焼き風に甘辛く煮込まれていて、ご飯の上にゴロゴロと載っています。メニューには書かれていないのですが、常連さんの多くはそのハーフサイズの“半牛”(250円)とラーメンをセットでオーダー。〆て700円也。更に毎日ランチを食べに来られる方には、600円の日替わり定食もあります。
 個人的には、「谷椿」での昼は専らラーメン一択。
昔はチャーシューメンがあったのですが、このところのお昼はご主人の姿が無くおばぁちゃんのお一人で切り盛りされているためか、今はラーメンの並みと大のみ。
店内はL字型のカウンター席が10席程とテーブル席が2つだけ。最初にほうじ茶とサービスでおばぁちゃん自家製の漬物が、ランチや丼だけでなくラーメンにも出してくれます。いつもは白菜が主ですが、この日は珍しくキュウリの浅漬けでした。
ラーメン丼に並々と盛られた、あっさりとした鶏ガラのスープ。先ずはスープを一口といきたいところですが、レンゲが無いので先に少し麺を食べてからにします。
中細の縮れ麺は個人的にはもう少し固ゆでが好みですなのですが、今では珍しい多加水麺で非常にモチモチしています。自家製の豚チャーシューが柔らかくて美味。出来れば、以前メニューにあったチャーシューメンで食べたいくらいです(大を頼むと、確かチャーシューが二枚になる筈です)。
スープはあっさりとした鶏ガラベースの醤油味で少し生姜が効いていて、テーブル胡椒を掛けるとまたピリッと締まる感じがします。
 時代に取り残された様な、この「谷椿」のラーメン。シンプルで全く派手さも無くて、今風のSNS映えも全くしませんが、どこか懐かしくてまた食べたくなる、そんな昭和風の醤油ラーメンです。これでイイ!否、これがイイ!!
 スープも全部しっかり飲み干して、「ご馳走さまでした!」。
飲み干した後のラーメンの丼の刻まれた「谷椿」の店名と、そして一桁「3」の若い数字の局番が、何とも店の昭和の歴史を感じさせてくれました。

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