カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前回(第1242話)、ヤマモリのグリーンカレーを作ったのですが、家内が食材をストックしてい棚を整理していたら、終わったとばかり思っていたタイのレッドカレーが一袋だけ見つかったとのこと。婿殿が現地で買って来てくれた、味の素が現地で製造販売しているローカルマーケット向けのカレーパウダーで、タイ語と参考に英語の説明のみ。

 指定されていた食材は鶏肉と筍の水煮でしたが、いただいたナスがたくさんあったので、グリーンカレー同様にチキンとナスで作ってみました。既にカレーパウダーにも含まれていたのですが、更にココナッツミルクも加えます。そして指定のバジルは我が家のハーブガーデンから。

 ココナッツミルクが効いたのか、かなり甘味を感じますが、辛味もしっかりあって、さすがはローカルマーケット対象品。日本人向けに迎合していない現地の味です。
確か、「驚くほど(現地価格が)安かったから」と、グリーンもレッドもそれぞれ1ダースずつくらい買って来てくれたと思いましたが、「逆輸入して日本でも販売してくれないかなぁ・・・」と思わせてくれる程に、本格的な現地タイの味でした。

 岡谷側の塩尻峠にある焼肉の名店「縁結び」。
前回義父の納骨の際の法事の席で30年振りくらいで訪れました(第1201話)が、事前に予約されていたコース料理があまりに“豪華過ぎ”たので、諏訪に住んでいた時に時々食べに行った、改めて昔懐かしい(諏訪出身の奥さまは幼少の頃からの)ジンギスカンを食べに行ってみました(ジンギスカンで有名なのは長野県では信州新町ですが、松本からは些か遠過ぎます)。

 母方の叔母がお彼岸に絡めて毎年9月上旬に実家に来るのに合わせて、一緒に母も泊まるために不在の週末。塩尻峠を越えて岡谷の「縁結び」へ向かいました。
塩尻側のこれまた焼肉の名店「東山食堂」も既に車で一杯の人気振りでしたが、ここは初志貫徹。峠を登り切って、岡谷側に下ってすぐの「縁結び」へ。地元客が殆どですが、こちらも5時過ぎで結構混雑しています。小上がりに案内されて早速注文です。

 ジンギスカン、生ラムを先ずは二人前ずつと大ジョッキにキムチを注文。ジンギスの肉の下にキャベツとモヤシの野菜が置かれているので、サンチュなどを除けば野菜の追加は不要。こちらの鉄板は真ん中に塩水が入った器があり、野菜は鉄板で焼くのではなく、塩茹でするのが独特です。
 「いやぁ、本当に懐かしいなぁ・・・。高級肉もイイけれど、ここはやっぱりジンギスカンだよネ!!」
ジンギスは味付けされていますが、漬け込まれてはいないので、自家製の付けダレに浸けて頂きます。生ラムは柔らかい。
追加で、イベリコ豚のサイコロステーキ、カルビ、そしてもう一度ジンギスをオーダー。何となく、記憶に残る付けダレは、昔はもう少し甘かった様な気もしますが・・・。
 料理以外にも、この「縁結び」の素晴らしい所は、接客の良さ。特に注文してから、運ばれて来るまでの早さ。「えっ、もう来たの!?」と驚くほどの早さです。カットされた肉を皿に並べるだけにせよ、それだけ十分なスタッフで対応しているのかもしれませんが、それにしても実に素晴らしい!拍手です。

 年を取ると肉より魚好きになると云いますが、「花の百名山」を書いた作家の田中澄江女史は、高齢になってからも、山に登る前夜は必ず大きなサーロンインをぺロリだったとか。年を取っても時々は肉を食べた方が良いのだそうです。

 久し振りに焼肉でお腹一杯になって、(信州弁で)「いただきました!」
(フム、今度は「東山食堂」にも行ってみますか?)

 以前もご紹介したヤマモリのタイのグリーンカレー。
以前は、婿殿が東南アジアへ出張する時に、現地で(現地向けに)販売されている味の素のグリーンカレーペースをたくさん買って来てもらっていましたが、幸いにも希望通りに(娘の居る)米国西海岸に赴任してしまったので今では無理。そこで色々買って試した結果、一番現地の味に近いと感じたのが、これ「ヤマモリのタイ式グリーンカレー」。
現地のタイに工場があり、このカレーキットにはしっかりと「こぶみかん(バイ・マックル)」と呼ばれる、タイ料理には欠かせない酸味を出す現地のスパイスがちゃんと同梱されています(ヤマモリは元々は三重県の老舗の醤油醸造会社だそうで、今では色々なレトルト食品も手掛けている由)。
インドカレーも試してみましたが、どうしても北インド料理店の味にはならないですし、無印のレトルトも美味しいのでたまには良いかもしれませんが、一食分のレトルトでは物足りない。やはり自宅で何食分かたくさん調理出来ないと・・・。そこで、自宅で現地風に私メが作れるのは、今のところこのタイ式のグリーンカレーのみ・・・です。
(もし、シンガポールに行けたら、インド人街で、チキン用とかプラウン用のマイルドなカレーを、と自分の辛さの好みと食材を伝えてオーダーすると、その場でスパイスをアレンジしてくれて、本格的な○○マサラが赴任当時は一回分数十円で購入することが出来ましたので、絶対的にお薦めです)

 今年復活した家庭菜園で、唯一の失敗がナス。植えた場所が悪く日当たりが良くなかったためか、花もあまり咲かずに収穫量も少なく、また生っても皮が硬いため、皮を剥いてカレーの具材にする程度しか使い道が無いこともあって、ナスを使うタイのカレーはその意味でも重宝しています。お米は、勿論ベストマッチの(松本でも唯一入手可能な)タイ米であるジャスミン米で頂きます。
 暑い夏に辛いカレー。カレーに限らず、新陳代謝を促す意味でも、また夏バテ気味の時の食欲促進にも効果的です。
そう云えば、シンガポール赴任中に出張者の人たちなどを案内して良く行ったチャンギ近くのイーストトコースト・シーフードセンター。夜でも、蒸し暑い中で、エアコンの無いオープンエア―のレストランで食べるチリクラブ。頭髪の中を滝の様に汗が流れるのですが、食べ終わった後の不思議な爽快感。暑い所こそ辛い料理が向いていると身を以って実感した次第。

 米国ではサラダ用に大変ポピュラーだと知ったケール。
サラダに使われるのは、通常の葉の硬い青汁用とは異なり、パセリの様な葉をしたカーリータイプのケールで、葉が柔らかく生食に向いています。

 最初はキャベツにも似た(注:同じアブラナ科で、ケールはキャベツの原種とされる)“普通”の葉でしたが、次第に内側からカールした葉が出てくるようになりました。そこで、数日おきにハーブガーデンのルッコラと一緒に、家庭菜園のキュウリやトマトを加えて、全て自家製野菜でのサラダにしています。
一切消毒無しの無農薬なので、青虫さんの好きな葉物野菜やハーブは穴だらけですが気にしません。
カーリーケールはアメリカで食べたモノよりジャミジャミ感が無く、むしろ柔らかい気がします。でも、味はしっかりケールの味。
 ケールは、情報に拠ると、
『・・・食物繊維が豊富で、抗酸化ビタミンやカルシウム、βカロテン、ミネラル、葉酸、たんぱく質が豊富に含まれています。特にβカロテンはなんと、トマトの5倍!カルシウムは牛乳の2倍含まれています。葉酸は妊娠中に摂りたい栄養素でサプリメントで補う場合が多いのですが、自然の食べ物から摂れたら安心安全。そんな葉酸もケールにはしっかり含まれています。また、快適な睡眠を得るために重要なメラトニンも沢山含まれているんです。そのため、不眠症の改善に役立つ効果が期待されています。そのため、ケールは「野菜の王様」と呼ばれています。・・・』
とのこと。青汁だけではなく、生食で食べられればそれに越したことはありません。米国で(健康志向の人たちの間で)サラダ食材として盛んに食べられているのも大いに納得出来ます。

 夏野菜の代表である茄子(ナス)。
長ナスや水ナスなど、色々な種類がありますが、我が家を含め、昔から松本地方で良く栽培されているナスは長卵形のナス。野菜苗で売られている最近のナスで代表的なのは、「千両」というタキイ種苗の種類でしょうか。
漬け物に良し、油との相性も良いので揚げたり焼いたり煮たりと、色々な料理に使われています。そうした中で、信州では「ナスのお鉄火」と呼ばれる家庭料理、鉄火味噌のナス炒めがポピュラーです。そして、お焼きとしても、炒めた野沢菜(これは本来漬かり過ぎて酸っぱくなった野沢菜漬けを使うので、時期としては春先の具材)や切干大根などと並んで代表的な具材(「ナス味噌」との表記もあり)でしょう。

 ところが最近まで知らなかったのですが、長野などの北信地方と中信地方とでは、同じお焼きの「ナスの鉄火味噌(ナス味噌)」でも、ナスの種類が違うのです。最初は、そのお焼きのナス味噌が十分に炒めていない(炒め方が足りない)ものとばかり思っていたのですが、そうではなくて使われているナスそのものの種類が違うのだとか。松本などの中信地方では専ら冒頭でご紹介した「千両」に代表される様な長卵形の“普通”のナスのお鉄火ですが、長野などの北信では炒めモノには昔から専ら「丸ナス」が使われるのだとか。そしてこの丸ナスの最大の特徴は所謂“煮崩れ”しないこと。従って、お焼きの具の鉄火ナスも「炒め方が足りない」のではなく、「炒めても形が変わらない」結果だったのでした。
 奥さまのお友達から毎年頂くたくさんの野菜。その中の一つがその「丸ナス」です。これは、昔ご主人と長野県内をアチコチ転勤された際に、北信地域への赴任時に、やはり松本ご出身で知らなかった「丸ナス」の存在を知り、松本の自宅に戻られてからも、鉄火味噌など炒めたり揚げたりする料理での「丸ナス」の美味しさが忘れられず、農業をされている弟さんに頼んで。わざわざ毎年栽培してもらっているのだとか。その丸ナスを我が家でもお裾分けして頂いているのです。お鉄火に限らず、天婦羅でもそうですが、揚げたり焼いたりしても身が崩れず歯応えがある食感が素晴らしい。でも決して固いのでもありません。一方、漬け物などには「千両」などの“普通のナス”の方が向いていて、この丸ナスは向いていないと思います。
 松本市には一本ねぎがありますが、上田に通勤して初めて知った、坂城町のネズミ大根や上田市のみどり大根。そして、北信には小布施丸茄子に代表されるのでしょうか、丸ナス。そう云えば、信州を代表する野沢菜も江戸時代に野沢温泉の住職が京都から持ち帰った天王寺蕪が冷涼な信州では蕪が大きくならずに葉だけが伸びたモノとの言い伝えがありますし、狭い信州だけでも、各地に伝わる伝統野菜があるのは実に興味深いですね。

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