カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 二泊三日の軽井沢旅行最終日。
もうアウトレットで買うモノも無いという娘夫婦の話もあり、ゆっくりと昨夕ハルニレテラスの「沢村」で買ったパンで朝食を食べ、それから各々ホテルの温泉に入るなどしてチェックアウトまで時間を有効に使いながら過ごし、娘がこの日のランチに予約してあるという「ピレネー」という旧軽のレストランへ向かいました。

 ピレネーは軽井沢の名所でもある、紅葉の名所雲場池近くの六本辻の六差路交差点のラウンドアバウト(Roundabout)、所謂環状交差点に在るレストランだそうです。
因みに、シンガポールにもニュートンサーカスと呼ばれる環状交差点があって、赴任した当初は慣れずに戸惑ったものです。この“サーカス”という名称は、ピカデリー・サーカスに代表される英国風のラウンドアバウトの呼び方ですが、この「サーカス(circus)」というのはラテン語で「円(circle)」という意味から来ているのだとか。
ラウンドアバウトで最も有名なのは、パリの凱旋門を取り囲むエトワール広場でしょうか。12本もの道路が交差する環状交差点で、パリに来て間もない若手の赴任者が、出張者を迎えに行って凱旋門を抜けられず、段々中心に追い詰められて行ってしまったという謂わば伝説になっていました(作り話ではなく、実在のその当人は私よりも後輩で、出張者の送迎は若手赴任者の仕事でした)。
でも慣れれば或る意味単純で、(英国風に車が左走行時では)左折のみの一方通行なので、右から来る車が優先。次から次へと車が来る間は待つしかありませんが、信号で何差路を捌くよりも、結果は渋滞を避け、信号よりも遥かに短い時間で車の往来を制御可能な印象を持ちました。そして、この旧軽の六本辻のラウンドアバウトも、10年程前に渋滞緩和策の社会的実験として始まったのだそうです。
 さて、そのラウンドアバウトの六本辻の交差点に面した、林に囲まれた一軒家のビストロ「ピレネー」。
このピレネーの駐車場に入って行く道も六本辻のラウンドアバウトから直接入るので、実際には六差路ではなく七差路とも言えなくもないのですが、しかも結構狭くて、アルファードはギリギリです(こちらの道は侵入のみの一方通行で、駐車場からの出口は別にあります)。
さて人気ビストロだという「ピレネー」。店のH/Pから拝借すると、
『2004年4月、軽井沢・六本辻に誕生した一軒家のレストラン。
フランス南西部とスペイン東部を結ぶピレネー山脈では、素朴で心温まる料理が受け継がれてきました。軽井沢「ピレネー」のイメージの源はピレネー山脈を仰ぐ一軒家。店内に足を踏み入れると 存在感溢れるシュミネ(調理用暖炉)が出迎えます。
薪のおき火でじっくり炙られるのは、信州の千代幻豚や赤身肉の熟成牛、若鶏など その時期イチオシの厳選素材。焼き上がりを待つ至福の時間は、4000本以上が並ぶ自慢のワインセラーから運ばれるワインと、自家農園の無農薬野菜や日本海直送の魚介類が奏でる珠玉の前菜でお楽しみください。』とのこと。
 ホテルを既にチェックアウトして来たので、この日は当然ワンコたちも一緒。こちらのピレネーでは、屋根付きのテラス席とテラス席外の庭にもパラソル付きのテーブル席が設けられていて(雨の日の庭の席はちょっとキツイかもしれませんが)、ワンコと一緒に食べることが出来ます。なおランチは大丈夫ですが、ディナーでは子供は7歳以上とのことですので、ディナーには我が家は当分来れそうもありません。
室内には大きなシュミネと呼ばれる大きな調理用暖炉があり、薪の火でメインディッシュがじっくりと焼かれ、その暖炉の前に置かれた大皿に10種類近い前菜が盛られています(4枚目からの7枚目までのレストラン室内の写真は、H/P等から拝借しました)。
ランチは、暖炉で焼かれるメインディッシュを頼むと、このブッフェでの前菜と、ピレネーサラダとバゲットのパンがそれぞれ付いてきます。
予約で確保頂いていた席が4人掛けのテーブル席二つだったので、それぞれのテーブルに分かれて座ります。木々の茂った林の様な中庭に置かれたテーブルで、軽井沢の中心街である旧軽の六本辻交差点、六差路のすぐ横だというのに車の喧騒を全く感じないのが不思議で、木々の中にいると如何にも軽井沢の林の中に佇んでいる様な感じがします。
我々のオーダーは、娘と家内が半身の若鶏(4200円)、婿殿と私がアンガス牛のサーロンインステーキ(5500円)。どちらも暖炉の薪の火でじっくりとローストされています。
因みに、4歳以上10歳未満の子供用には、お子様用前菜ブッフェ(1200円)もある様です。孫たちは3歳以下のため、大人とブッフェを共有することで今回は不要。そのため、子供用には季節のポタージュスープ(400円)をそれぞれオーダーしました。
 先に、ブッフェの前菜を取りに行ったのですが、サラダやマリネ、スモークサーモン、手羽焼き、ポテトグラタンなどなど・・・。これがどれも美味しいのです。メインディッシュ無しで、これだけでも十分な気がする程です。ついぞ、二皿お代わりしてしまいました。更にバゲットも中がもっちりしていて、しっかり小麦の味がする・・・。
そして運ばれて来たメインディッシュ。若鶏とサーロンイン。フロアスタッフの方から、「にんにく醤油も美味しいので、お好みでどうぞ!」とのことですが、ステーキはシンプルに塩コショウだけで充分。薪でじっくりと炙られているので香ばしく、如何にも肉!といった美味しさでした。
若鶏も皮がパリパリで、肉はジューシーでローストされた旨味がたっぷり。しかも若鶏なので柔らかいことといったら・・・。こちらにはニンニク醤油を少し付けると、味変でまた違った美味しさが味わえます。それにしても、半身とはいえ若鶏の大きさといったら半端ありません。結局添えられているフレンチフライは食べ切れませんでした。最後スタッフの方にその旨謝ると、
 「いえ、大丈夫です!結構残されるお客さん、多いんですヨ!」
もしそうでしたら、女性向けには半身の半身、1/4身のクォーターサイズで十分。もしメニューに加えて頂ければ、きっと女性は喜ぶかも・・・。或いは、ご当地佐久地方の名物、若鶏の“むしり”風のモモでも良いかもしれません。
 なお、娘曰く、ここの大葉とニンニク風味のミートソースのピレネー風パスタ(3000円)が、ランチのメインディッシュとしても人気なのだとか。ブッフェの前菜は必須(だと思いました)なので、カップルなら肉類どれか一つとそのパスタで十分なのかもしれません。二人でシェアするならおススメは若鶏でしょうか。娘と家内は、若鶏ではなく信州千代幻豚のソーセージ(4200円)でも良かったと後悔していました。
 いやぁ、美味しかったし満腹になりました。そして何よりも、この如何にも軽井沢らしい美しい緑の林の中で、避暑地軽井沢でも連日30℃超えの戸外にいることを感じさせない涼しさで、むしろ爽やかさを感じながらのランチでした。
 「うーん、これぞ軽井沢!」
軽井沢の最後に、娘のチョイスで如何にも軽井沢らしい食事を楽しむことが出来ました。しかも娘たち夫婦が二週間のお礼にと、ご馳走してくれました(おかたじけ!)。

 「ピレネー」。予約が必須の軽井沢の人気店の様ですが、また是非来たいと思います。

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