カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 お盆の帰省に合わせた、次女一家の2週間近い松本滞在。
横浜に帰るのにあずさよりも新幹線の方が早くて楽なことから、最後に二泊三日で、いつもの軽井沢のドッグビラに行くことにしました。
勿論事前に予約をしてあり、結果的に婿殿は直接横浜から新幹線で軽井沢合流となったのですが、皆で松本から車一台で移動出来る様にと、事前に松本のトヨタレンタカーで8人乗りの新型アルファードを3日間予約してありました。

 当日の朝、トヨタレンタカーの松本駅前店に行って手続きをして、乗る前にシートアレンジの遣り方を教えて貰ってから、マンションへ一旦乗って帰ります。アルファードは意外とショートノーズで、何よりもドライビングポジションがSUV並みに高いので見晴らしが良く、思った以上に運転がし易く感じます。ただ如何せん長い・・・。それもその筈で、アルファードは全長が4995mm(5メートル!)、全幅は1850mmで、コンパクトで運転がし易いからと家内が気に入った我が家のQ2の4200×1795に比べて、特に全長が80㎝も長い・・・。そこで慎重に慣らし運転を兼ねてマンションに戻ります。
その上でチャイルドシート2席、ベビーカー、ドッグカート各一台と、軽井沢から次女の家に宅配で送る段ボール箱とスーツケースなどの大量の荷物、更に大人三人とワンコ二匹・・・。どうやれば全部積めて人間が座れるのか???
あぁでもない、こうでもない・・・と色々シートアレンジを試しながら、何とか荷物を全部積み終わり、人間もしっかり座って、助手席の足元に敷いたペット用クーリングベットにワンコも載せて、いざ出発です。

 トヨタのナビには慣れていないので、行先案内もACCも未設定。乗ってから、ナビ担当の奥さまが助手席で使い方をネット検索しましたが、スマホと連動させているQ2のナビとは異なり、結果的に運転中は(停止中でないと)設定不能でした。
しかし目的地には何度も行っているので、道路案内が無くとも全く問題はありませんし、まだ近間の軽井沢だからイイのですが、オートクルーズが使えないのは些か足が疲れました。この日はカーブの続く三才山峠経由ではなく、高速道路の長野道から上信越道経由で軽井沢ICを目指します。
慣れない車なので安全運転に徹し、軽井沢ICを降りてからもいつものカーブの多い脇道は使わずに走りましたが、予定通りの1時間半で目的地のアウトレット(軽井沢プリンスショッピングプラザ)へ到着しました。お盆開けの平日とはいえ夏休み中ですし、更にインバウンドでかなり混んでいます。
我々はこうした混む時の軽井沢は避けて、これまでこの時期には来たことがありませんでしたが、孫たちの幼稚園の夏休みに合わせての今回の帰省ですので致し方ありません。

 P1~P6 まであるアウトレットの駐車場で、唯一まだ空いていたP3に駐車。そして、孫たちを二人乗りのベビーカーへ、ワンコたちをドッグカートに二匹載せて、先ずはランチを食べるために、次女一人で子供たちを見るのは大変ですし、私一人でワンコたちを見るのも無理なので、皆でフードコート外のテラスのビーチパラソルで日影が出来ている席で食べることにしました。テラス席も犬連れの皆さんで混んではいますが、ここは30卓近く100席程はあるので、何とか座ることが出来、先ずはワンコたちに給水とオヤツをあげて休憩です。
その間に、子供と女性陣がフードコートからランチを買って来て、最後に私がフードコートに買いに行きました。ここでは“美味しさ”を余り求めてはいけません。しかもこの猛暑の日本列島で、本来エアコンの無くとも凌げる筈の涼しい軽井沢も今年は連日30℃超えで、この日の最高気温は33℃予想とか・・・。別荘族の皆さんも呆れる程で、これではもはや避暑に来たとは言えせん(ただ、軽井沢はさすがに朝晩は20℃以下になりますので涼しく感じますし、都会から来ると信州は湿度が低く、カラッとしていると感じるそうです)。
それから我々がワンコと子供たちを見ている間に娘は行きたいお店を回りましたが、結局まだ決められないとのことで、そのため我々が孫たちとワンコを連れて先にドッグビラに行って先にチェックインをして、娘がアウトレットでの自身の買い物と、この日の夕飯は移動で疲れたので外食ではなくテイクアウトして部屋食で済ませることにして、我々は明治亭のお弁当を娘にリクエストして、私がその頃またアウトレットまで車で娘を迎えに来ることにしましたが、そのお陰で娘も自分たちの欲しいモノが買えた様でした。 
 翌朝9時、朝早く新幹線で横浜から東京経由でやってきた婿殿を軽井沢駅で出迎え、そのまま彼等の希望で北軽井沢(群馬県の嬬恋です)の「軽井沢おもちゃ王国」へ送ります。片道30分ちょっと、浅間山々麓を走ってのドライブです。途中は、昔家内と一度来たことがある「鬼押し出し園」の横を通る有料道路の「鬼押しハイウェイ」を走ります。ジジババは「おもちゃ王国」へ行ってもしょうがないので、我々はホテルに戻ってノンビリと休養です。
そして指定された午後3時半に迎えに行くと、昨秋に行った「白樺湖ファミリーランド」では怖がって、公園内を走る機関車トレイン以外何もアトラクションには乗らなかった上の子が、今度はしっかりとメリーゴーランドや観覧車など色んなアトラクションを楽しんで利用出来たのだとか。最低5つ以上乗らないと3300円(大人、2歳以上の子供は3100円)のフリーパスの元が取れないのだそうですが、今回は十分に元が取れたと娘たちは喜んでいました。そんな僅か半年での孫たちの成長ぶりに驚きます。帰りは浅間山がくっきりと全容を現し、その雄大さが感じながらまた「鬼押しハイウェイ」を走ります。
それにしても、途中浅間山の噴火に依って誕生した鬼押し出しという景勝地があるとはいえ、軽井沢から30分も離れ、途中有料道路(片道計650円!)に入るまでは九十九折の山道をずっと走らされて、軽井沢とは名ばかりの“北軽井沢”という山の中にあるというのに、ここだけは家族連れで結構な人気ぶり。
因みに「鬼押し出し園」も“北軽井沢”の開発やこの「おもちゃ王国」も、軽井沢の不動産開発も手掛けた嘗ての子会社「国土計画」に依る西武グループの運営であり、いくらその投下資本に依る設備の充実ぶりが違うとはいえ、「チロルの森」とのこの格差が一体どこから来るのか考えさせられた次第です。
 「おもちゃ王国」からの帰路、 「軽井沢の別荘地を見てみたい」という婿殿のリクエストにお応えして、長野県内に入った所の「峰の茶屋」から旧軽方面へ下る有料道路「白糸ハイランドウェイ」へ。
途中、その名の「白糸の滝」付近へ下って来ると、少し離れた駐車場にはまだ空きがあったので、娘夫婦はまだ見たことが無いということからそこに駐車。昔見たことがある我々がぐっすり寝ている子供たちと車で待っている間に、娘夫婦は歩いて「白糸の滝」を見に出掛けました。
有名な静岡の「白糸の滝」に比べれば半分ほどのスケールですが、幅70m、落差3mの軽井沢の「白糸の滝」はマイナスイオン一杯で涼しくて、“避暑地”軽井沢を実感出来たようです。
「白糸の滝」も軽井沢の観光スポットではあるのですが、下の駐車場は満車で人も一杯。夏の軽井沢はどこへ行っても混んでいます(写真は15年前に「白糸の滝」に初めて来た時と、同じく10年前に来た時のモノを使用しました)。
更に下って、次に重要文化財「旧三笠ホテル」横に停車。今秋の再オープンに向けて現在は改装工事で閉館中のため、外観だけを見学。確かに以前見学した時よりも塗り直されて外観がキレイになっていました。
10年前に「旧三笠ホテル」を見学した時は、念願だった信濃追分の「堀辰雄文学記念館」を見学した際に、記念館のスタッフの方から軽井沢のおススメ観光ルートとその際の有料駐車場ではない別の無料駐車場の案内と共に、町営施設の共通入場券を「二ヶ所見れば元が取れますから」と勧められ、アドバイス通りに無料駐車場に停めて雲場池を散策した後、この「旧三笠ホテル」にも二度目の訪問をしていました。
この「旧三笠ホテル」から旧軽のロータリーまで約2km続く道が「三笠通り」で、新日本街路樹百景にも選ばれたという、均等に並ぶカラマツの美しい並木道。しかもその両脇だけではなく、中央分離帯の様なセンターラインにもカラマツが立っていて、まさに避暑地軽井沢を象徴する風景です。高く伸びたカラマツがこの夏の強い日差しを遮り、真夏でも避暑地ならではの涼しさを感じさせてくれますし、落葉松と書けばイメージ通りに秋の黄金色に輝く様な黄葉もきっと見事なことでしょう。この辺りは、まさに明治時代からの“避暑地”軽井沢を代表する別荘エリアであり、婿殿も“本当の軽井沢”を目の当たりにして、この地の理解に繋がった様でした。
その後旧軽銀座を通り、この日の夕食を予約してある中軽の星野リゾートが運営する「ハルニレテラス」へ向かいました。
 期間中、レンタルしたアルファードのお陰で、軽井沢での移動も何とかなりました。因みに軽井沢滞在中、上の孫はアルファードのことを“タクシー”と呼んでいました。さしずめ、私メはタクシーの運転手さんでしょうか・・・。
最終日、旧軽のロータリー近くのレストランで如何にも軽井沢らしいランチを済ませてから、横浜に戻る次女夫婦一家を軽井沢駅に送ります。
当日、町内は交通規制されているとの道路案内が出ていましたが、軽井沢駅には私服含めた警察官や報道関係者などたくさんの方々がおられ、この日、軽井沢縁の上皇陛下ご夫妻が電車で恒例の軽井沢への静養に来られるとのこと。
改札前がお出迎えの一般の方々も含めて混雑する中、孫たちは何度も振り返っては手を振りながらホームへと消えて行きました。
 「ありがとネ!またおいでヨネ!!」

 その一時間後、きっと「お帰りなさい!」という、軽井沢の地元の皆さんから上皇ご夫妻への歓迎の声が駅舎の中に響いているであろう頃、そう言えば15年前、お二人の出会いの場となったテニスコート近くの喫茶店で、マスターの奥さま曰く、
 「お二人のテニスは、美智子さまの方がとっても攻撃的なのヨネ!」
と仰られていたのを懐かしく思い出しながら、我々は一足先に駅舎を離れてアルファードで松本へ向かいました。
途中上信越道の工事渋滞もあり、予定時刻をオーバーしてしまいましたが、最後の最後まで安全運転で無事松本へ到着し、最後に車を返却して、漸く今回の軽井沢行が終了しました。
因みに、新型アルファード8人乗りのレンタル料は、ガソリン代を除き3日間で8万6千円でした。そのコストが高いか安いかは別として、慣れない、しかも“借り物”という緊張感は常にありましたが、ワンコも含め家族全員が一台で移動出来ましたので、何ともゆったり感じられた軽井沢滞在でした。
 無事に我が家に戻って、緊張からの解放感と、ニ週間近く居てくれた孫たちが帰ってしまった虚脱感と、そして何よりも、ジジババにとってはニ週間に及んだ“夏の陣”の疲労感とがないまぜになって、家内と二人で、
 「フゥ~・・・、疲れたネ。」
 「ウン、・・・帰っちゃったネ。」

 それにしても、孫のためとはいえ随分と出費の嵩んだ、ジジババにとってのニ週間に及んだ“夏の陣”でした。
当面は、年寄り二人での耐乏生活が続きそうですが、今度また孫たちが来てくれる時までに、例え粗食に耐えてでも何とかまた予算を確保しておかねば・・。

 何日も実家に居ると、松本での孫たちの“遊び”の材料が次第に“枯渇”して来ます。
都会であれば、動物園や水族館、キッズランドなど、そうした小さな子供たちが喜ぶ施設が幾つも有るのでしょうけれど、田舎ではなかなかそうはいきません。

以前松本に来た時に、娘がアルプス公園を始めとし、芳川公園や庄内公園など、松本市の公共公園は子供向けの遊具が充実していることに感心していましたが、雨の日や前日夕立ちがあった日などは、遊具が濡れていて使えないし、逆に昨今の様な猛暑の日は、遊具が火傷をする位に熱過ぎて使えないので、残念ながらそうした公園にも行くことが出来ません。
 そんなの時にお助けになるのが、先ずはショッピングモールです。
孫たちの一番人気は、イオンモール松本のキャラクターカートで、特に二人共アンパンマンが大好きで乗りたがりますが、週末などは子供たちのためにパパママたちが競って“早い者勝ち”での奪い合いになります。娘に依ると、
  「無料で乗れるなんて信じられない!有料にして貰ってもイイくらい・・・」
とのこと。
滞在中、私は用事があって行けなかったのですが、幼児連れのママさんに優しい「和み」でのランチを今回も個室で予約して、その前後にイオンモールの「キッズリパブリック」で買い物をするために、終末よりも混まない平日に家内と出掛けて行き、しっかりとアンパンマンのカートを確保して二人共乗れた様です。
 また、食料品買い出しはスーパーマーケット「ツルヤ」の中南信地区進出1号店でもある「渚ライフサイト」内の「ツルヤなぎさ店」が、ナント1年4ヶ月も掛けて7月から改装休業中(歳を取っても歩いて行けるからと今のマンションに決めたのに、まだ運転が出来る我々は良いとして、そうした事情を抱えたお年寄りは「その間は他店へどうぞ」と云われても、では実際にどうすれば良いのか、余りに“ユーザー・アンフレンドリー”な対応と云わざるを得ません)のため、結果代わりに選んだのが、松本市内の本店を閉めた井上百貨店が運営する、松本市郊外山形村のショッピングモール「アイシティー21」です。今までは殆ど利用したことは無かったのですが、市街から郊外へ向かう道路は混んでいないので、渚からは15分足らずで行くことが出来ます。そして、こちらにも「ツルヤ」が敷地内に別棟で入っています。
たまたま行った日は夏休みということもあって、アイシティーの一階モールの中央ステージで日替わりのイベントがされていて、この日は子供向けの音楽ステージが無料で40分間実施されていました。
ステージ前には椅子席も用意されていて、今回は昼前後の2公演でしたが、出演は大阪市東淀川区に拠点を置く「スキップ楽団」とのこと。
こちらの楽団は1977年に結成された、幼稚園や保育所の遊戯室、高齢者施設のロビーや食堂等、小規模スペースを会場とする公演など幅広い活動をしている音楽集団とのことで、この日はメインボーカル兼アイリッシュハープの女性、3代目リーダーというヴァイオリン、他にキーボード、ドラムスの各々ボーカルも兼ねる男性3人の計4人編成。
ステージは、アイルランド民謡の「ダニーボーイ」や童謡「雨降りお月さん」、そしてジブリのトトロから「さんぽ」などなど。
皆さん音楽の専門教育を受けられたプロミュージシャンの様で、わざとふざけては子供たちを沸かせながらも演奏はしっかりしていますし、女性ボーカルも澄んだソプラノで上手でした。子供たちも手拍子をしながら喜んでステージも大いに盛り上がっていました。
今や音楽大学を出ても、演奏人口の多いピアノやヴァイオリンなどは、著名な国際コンクール優勝の肩書か、或いは技量は“そこそこ”でも余程の美形でなければプロ演奏家として売れることはありますまい。ですので、こうした形で毎日音楽を生業に出来るのは、例え王道ではないとしても、音楽家人生としては或る意味幸せではないだろうかと、へそ曲がりの斜視的な見方かもしれませんが、手拍子をしながらそう感じて私も聴き入っていました。
最後は、音階毎に並べられた大小のフライパンを希望して前に出て来た子供たちに叩かせながら、一緒に「さんぽ」を合同演奏。いつもは次女に似て引っ込み思案の上の孫も、この日は自分から「行きたい!」と云ったそうで、下の孫も一緒に娘がサポートしながらしっかりとパーカーッションに参加していました。
 さて、また別の日のこと。
上の子が電車好きということもあって、“時間潰し”のイベント代わりに二度、マンションからすぐのアルピコ交通(旧松本電鉄)の上高地線の渚駅から二駅の松本駅まで電車で往復しました。
松本と上高地への入り口となる新島々までの上高地線は現在二両連結で、京王電鉄の3000系車両が引退し、現在は東武鉄道20000系車両3編成で運行されています(内1編成が、アルピコ社内の女性社員が描いた上高地線のキャラクター「渕東(えんどう)なぎさ」がCFなどに依って描かれた、2代目なぎさトレインです。因みに渕東も渚も上高地線の駅名)。

 大人の我々からするとたった二駅、僅か片道4分の乗車時間なのですが、彼等幼い孫たちからすると立派な“大冒険”なのでしょう。
踏切がカンカン鳴って電車が近付いて来る時から嬉しそうにはしゃいでいて、ドアが開いて乗車し、たった4分間の沿線の様子を窓越しに靴を脱いで座席に正座して眺めながら、終点の松本駅では八王子から乗って来た特急あずさが多い時は4編成も停車していたりと、乗り物好きな子供たちは電車での行き帰りをとても喜んで乗っていました。
 以上、ひと時の田舎暮らしの中で孫たちが見つけた、身近なエンターテイメントと小さな大冒険でした。

 8月お盆前。予定通り、次女が孫たちを連れて松本へ帰省して来ました。
会社の先輩女性曰く、学生時代の仲間内では、このお盆の孫たちの帰省を“夏の陣”と呼んでいるのだとか。なかなか言い得て妙!我が家の“夏の陣”も、この老体に鞭打って、いざ“戦闘開始”・・・です。
 病院勤めで松本へは来られない婿殿が休みの週末に八王子まで送って来て、八王子まで迎えに行った奥さまとそこで交代し、松本まで今度は家内が一緒にあずさでやって来ました。
会社によっては、今年最長10日間の長期お盆休暇のスタートとなる土曜日とあって、30分無料の駅駐車場は出迎えと観光の県外車で満車。早めに行って並んだこともあり、ギリギリで西口の「アルプス口」駐車場に停めることが出来ました。

 今回はホームまで迎えに行かなくても大丈夫とのことで改札口で待っていると、二人乗りのベビーカーと一緒に孫たちがしっかりと歩いてやって来ました。
二人共口々に「ジィジ!ジィジ!」とニコニコ叫びながらやって来ます。
そして、毎月の“家政婦”業の甲斐あって、いつもは“バァバっ子”の下の孫も含め、二人共「ジィジと!」と言って私と手を繋いで車の所まで私と一緒に歩いて行きます。これには家内も娘もビックリです。

 マンションに着き、家に入って暫しワンコたちを追い掛け回してから、早速松本用に置いてある二人のオモチャで孫たちは遊び開始です。
ずっと家の中に居て、オモチャとそれに飽きてのYouTube Kidsばかり視ていてもいけないので、夕刻涼しくなってから、マンション近くの公民館の広場にある滑り台とブランコの遊具で気分転換へ。
その時も、二人共「ジィジと行く!」と言って、家のドアからエレベーターに乗ってマンションを出て公民館まで歩いて行く間、二人共ずっと私と手を繋いで歩いて行きました。娘が「貴重な証拠写真だから!」と言って、それを後ろから何枚か写真に撮ってくれました。家内も、「良かったネ!!」。

 5月に横浜へ行った時には、室内用の小さな滑り台でさえも怖がっていた下の子が、公民館に在る滑り台を上からスーッと滑り降りて来たのには娘も家内もビックリの様子。そして、その“成功体験”が嬉しかったのか、何度も何度も喜んで滑っています。
特に3ヶ月ぶりに孫たちに会った私からすると、二人のたった数ヶ月の間の成長ぶりにビックリです。上の子は、単語だけだった会話が長い文章の様になりました。4月から幼稚園に行ってお友達が出来て、一緒に遊んだりしているからかもしれません。


 暫く遊んで、すぐ近くにアルピコ交通上高地線の渚駅が在って、一時間に上り下り一本ずつの電車が近づくと踏切がカンカン鳴るので、二両連結のその電車を楽しそうに見送ってから、次にお風呂に入るために家に戻りましたが、この時もしっかり私と手を繋いでくれました。
 「ジィジ冥利に尽きるでしょ!?」
 「えっ、イヤ別に・・・」

 因みに、翌日になると、孫たちは私ではなく、上の子は娘と。そして下の子はいつものバァバとしっかりと手をつなぎ、それから滞在中に二人共ジィジと手を繋ぐことはありませんでした。

 結局、そんなジィジ冥利に尽きた、たった一日だけの貴重な“ジィジの日”だったのでした・・・。

 次女が孫たちを連れて、お盆を挟んで松本へニ週間近く帰省して来ることになりました。我々ジジババとしては大歓迎なのですが、チビッ子怪獣たちに追い回されるコユキとクルミにとっては“地獄の日々”かもしれません。
それはそれとして、彼らの来る前に家の中をキレイにすべく、“真夏の大掃除”をすることにしました。
 特に気になっているのが窓ガラスです。マンションの各部屋は二重サッシになっていて、ベランダの無い北アルプスを望む西側部分の窓は、小さい子などの転落防止のために“嵌め殺し”になっていますし、尚且つ万が一何かが当たって割れてもガラスの欠片が落下しないようにワイヤーが入っています。また同様に北アルプスが望める西側のベランダへ出られる二ヶ所のドアはガラス戸で、上下にスライド可能で風が入る様になっていて、外側が網戸になっています。
因みにリビングと長女の部屋の南側はベランダですが、その部分は全面サッシで、片面に網戸が付いています。


この南側に面しているサッシの網戸は移動可能なので、動かして窓拭きが可能ですが、問題は西側の部分の嵌め殺しのサッシとベランダへ出るガラス戸のドアです。
嵌め殺しは開かないので外側を吹くことは不可能。従って外側の窓ふきは諦めるしかなく、入居してから3年間、一度もこの窓は拭いたことはありません。
またガラス戸は外側の網戸が外れないので、こちらもこれまで一度も窓を拭いたことがありません。しかし、風混じりの雨が吹き付けることもあり、ガラスに付いた雨跡や黄砂などの埃などの汚れが目立ちます。




かなり汚れが気になるので、これまでも何とかしようとして、ネットで調べて「家のサッシやタイル・網戸洗いに最適」という「ポンプ式加圧スプレー」を購入してみました。これは取り付けるだけで、ペットボトルが便利なスプレーに変身し、ポンピングするだけで簡単に加圧出来、水をジェット噴射することが出来るという商品。PRでは「高所への噴霧や、すき間の汚れ落としに最適です。水の勢いはノズルを左右に回すだけで霧からジェットまで自在に変えられます。」とのことで期待したのですが、どんなに加圧して勢い良く“ジェット水流”を噴出させても、少なくとも網戸の汚れを落とすことは出来ませんでした。ですので、TV通販で視る様な高圧洗浄機でないと無理なのかもしれません。
そこで半ば諦めていたのですが、たまたまワンコたちのために松本でもさすがに猛暑日の日は昼間リビングもエアコンを入れる日が多くなり、そんな時は風が通る様に開けていたサッシやガラス戸を閉めないといけません。その時に何げなくガラス戸に貼ってある注意書きを見たら、「網戸の外し方」とあり、ナント室内側から網戸の取り付けビス一つをプラスドライバーで外すことが出来るとのこと。
一瞬、「えっ!?」と絶句。
気が付かずにしっかり読まなかったこちらが悪いのですが、「ポンプ式加圧スプレー」も不要でしたし、一戸建てでは無いので高圧洗浄機も買ってはいませんが、今までの苦労は一体何だったんだろうと唖然としました。
 そこで、次女たちが来る数日前に、奥さまと一緒に半日掛けて“真夏の大掃除”を実施しました。
私メの担当は家の全部の窓ふきと網戸掃除です。マンションのアルミサッシはUVカットのために特殊塗料が外側のサッシに塗られているので、洗剤使用は御法度。そこで水に濡らした雑巾で埃を拭い、乾いた柔らかい布での乾拭きでその拭き後を拭き取ります。

注意書きに従ってビスを外し、レールに差し込まれていた網戸を初めて外した二枚のガラス戸。外側のガラス面をガラス用の洗剤を吹き替えて拭くと、目立っていた雨跡や埃などの汚れを初めて拭き取ることが出来て、見違える様にキレイになりました。また初めて外した網戸も、何度も網戸掃除ワイパーを使って、こちらも初めて両面キレイになりました。
 「いやぁ、気分がイイなぁ!」
単に不注意での“身から出たサビ”ではあったのですが、初めて網戸を外してキレイになったガラス戸、すっかりきれいになって、孫たちを迎える準備が整いました。

 以前もご紹介したと思いますが、マンションの4LDKの我が家では、リビングと寝室、長女の部屋の3ヶ所にエアコンを設置してあり、特にリビングでは近年の猛暑の中で、人間の様に汗をかいて体温を調節することが出来ないワンコは、主にハアハアと舌を出して呼吸すること(パンティング)で体温を下げようとするのですが、悪徳ブリーダーに声帯を切られてしまっているコユキはただでさえそれが大変なので、ハァハァという口呼吸が酷くなる様な暑い日には、出来るだけ早めにエアコンを入れてあげる様にしています。
片や、物置代わりの部屋で私メが“男の隠れ家”的に書斎スペースで使っている一室は、北側の通路に面していて直射日光が当たらないので、当初からエアコンは設置してありません。
我々のマンションは、中央のエレベーターではなく両脇の階段を使う場合に、各戸の前の通路を通る他のお宅とは違って、我が家はL字型のマンションの角の隅の部屋なので、我が家に訪ねて来る人しか家の前の通路を通りません。そのため、同じ階では我が家だけが外の目を気にせずに通路に面した通路に面している北側の窓を開けられるので、マンションの高層階ということも手伝って、猛暑で無い日は家の中の窓を開ければ結構風が通ります。しかし、それも猛暑日はさすがに別。エアコンを入れるリビングと物置では10℃とは言いませんが、かなりの温度差を感じます。そんな日は扇風機を付けてもただ“熱風”が動くだけなので、さすがに余り涼しくは感じられません。
そうかと言って私しか部屋を使わないので、工事までしてエアコンを設置するのは無駄です。
そこで以前から気になっていたのが、気化熱を利用して冷気を発生させる冷風扇でした。しかし以前沢村の戸建てに暮らしていた時にも、当時の国内メーカーの最新型の冷風扇を購入したことがあったのですが、それはタンクに水を入れて使っても全く涼しく感じられず、何ら扇風機と変わらなかったのでガッカリして、一年で廃棄してしまいました。
ですので、TV通販のCMなどで冷風扇が“最大-10℃の冷風”などと謳っているのを聞いても、“誇大広告”としか感じられずにいました。
近くの家電量販に別の製品を買いに行った時などに、小型クーラーや冷風扇などを見たこともあったのですが、どうしても冷却効果が高い製品は外に排気をする必要があり、小型のエアコンの代用ともなると最低でも4万円~6万円クラスにもなりますので、だったらもう少し足せば型落ちのエアコンなどを購入するのと変わらなくなってしまい、結局何も対応出来ずにいました。

 そんな時、毎週土曜日の別刷りの日経プラスワンで、6月7日版の「試して納得」が「卓上冷風扇」を取り上げていて、3機種を実際使用した結果の評価が掲載されていました。そしてその内の一機種が、先述の“誇大広告”としか感じられずにいた、TV通販「ショップジャパン」の冷風扇「ここひえR7」だったのです。以下日経の比較記事から抜粋します。
『卓上冷風扇はパーソナルクーラーと呼ばれている通り、使う人の近くに置いて主に顔のまわりに冷気を当てて涼む小型家電だ。大型の冷風扇は大量の湿気を発生させるのであまりお薦めできないが、卓上タイプはそこまで影響が出ないので安心して使えるだろう。
注意点もある。フィルターの下にあるトレーに水が溜まる構造なので、水平に保ったままゆっくり移動させないと水がこぼれる。また(給水タンクが空の状態で)風量を強にして長時間運転し、完全に乾燥させないとカビやイヤな臭いの原因になる。
今回、使いやすい3商品を試してみた中で、ショップジャパンの最新モデル「ここひえR7」は、最大で室温からマイナス10℃の冷風といううたい文句どおり、風の冷たさでは群を抜いていた。
防カビ抗菌フィルターの採用、リモコン付きでオフタイマー設定もできるなど、機能面も充実している。他の2商品より高いが、多機能であることを考えると、この価格にも納得した。』

またネットでの口コミ評価もチェックしてみました。良い評価は、
『・小型ながらも十分な冷却力があり、USB給電でどこでも使える点が便利
 ・持ち運びやすく、就寝時や料理中など、様々なシーンで活躍
 ・寝るときに使っても気にならない程度の静かさ
 ・手軽に使えるパーソナル冷風扇として、快適さを提供   』
一方で、反対の悪い評価としては、
『・過度な期待:エアコン並みの冷却効果を期待すると、期待外れに感じる場合  
  がある
 ・冷却範囲:冷却範囲が狭く、パーソナルな使用に適している
 ・フィルターの臭い:フィルターの汚れや湿気による臭いが気になる場合が
  ある
 ・水タンク:水タンクの容量が小さく、こまめな給水が必要   』

要するに、メーカーも“パーソナルクーラー”と謳っている通り、家族向けではなく飽くまでパーソナルユースであって、これ1台で部屋を冷やすといったエアコンを想定するには無理があります。いくらコスパが良いとしても、たった1万で最低でも5~6万円以上するエアコンの代替品が買える訳がありません。
個人的には以前購入した冷風扇は気化機能が期待外れだったのですが、日経の実際に商品を試した結果の「最大で室温からマイナス10℃の冷風といううたい文句どおり、風の冷たさでは群を抜いていた」という評価は、そこはさすがに日経の評価ですので、客観的評価としてかなり信用出来ると感じた次第です。
 そこで、通販でも購入出来るのですが、すぐ近くに家電量販のK’sデンキの松本本店があり、「あんしんパスポート」も持っているので表示価格から更に5%引きになりますし、それとは別にスタッフの方のサポートで更に値引いて頂くことも可能なのです。
同じ家電量販でも、少なくとも松本近郊では、例えば以前PCスピーカーを購入した時もそうでしたが、他店には殆ど陳列されていなかったモデルも含めてK’sデンキにはたくさん並んでいて、しかもネット通販よりも安く目的の「Pebble V2」が購入出来たのです。
今回の「ここひえR7」もK’sデンキでは9千円ちょうどと、ネット通販価格よりも千円ほど安く(しかもネット通販だと届くのが1週間後でしたが、その場で)購入出来ました(但し、ネット通販の様な「ひんやり敷きパッド」などの“おまけ”は付きませんが、既に同様の製品を使用していて不要ですので、安い方がお得です)。
 使ってみての感想です。まとめると、
『気化熱を使えば扇風機よりも涼しいが、エアコンよりは涼しくはない。飽くまでパーソナルユースで、複数人では使えないし、ましてやエアコンの様に室温を下げて部屋全体を涼しくするというのはどだい無理。広告での謳い文句の“パーソナルクーラー”というキャッチフレーズの中の、“クーラー”の文字に過度に期待してはいけない。ただ、自分のすぐ近くに置いてその“パーソナル”で使うにしては些か音が大きい。風量を“強”にするとうるさく感じられて結構気になるので、自分は常に“弱”か“中”で使用している。』
といったところでしょうか。
ただ「ここひえ」の独自特許という気化熱発生の仕組みや大型の給水フィルターが効果的なのか、以前購入して失敗した冷風扇よりもちゃんと涼しく感じますし、これなら十分使えると感じました。
更に、水を冷蔵庫で事前に冷やしておいた冷水や氷を入れたりすれば、出て来る冷気の温度が更に下がるのでより効果的です。謳い文句の様に「好きな処に持ち運んで・・・」というのは、いくら1.5㎏と軽量でもトレーの水が零れ易いので止めた方が良いでしょう。出来るだけ個人向けに吹き出し口から50㎝以内の場所で、「卓上」と謳っている通りに、顔などの冷気を当てたい高さの台やテーブルに置いて、移動せずに固定して使うのが良いと思います。
そのためホームセンターやニトリで、「ここひえ」を載せて使うテーブルを探したのですが適当なモノが無く(あっても高価)、そこでホームセンターでちょうど良い20㎝角のスノコに45㎝のパインの集積材2枚で脚を取り付け、木工用ボンドと金具の金折でしっかり固定させて「ここひえ」を載せる台座をDIYで作りました。即席ですが〆て1500円也。見映えはイマイチですが、“男の隠れ家”で誰に見せる訳でも無いのでこれで十分でしょう(因みに上の室内写真に写っている段ボール箱は真ん中が少しく窪んでいて水平ではないため、この上に置くと斜めで、底のトレーに水が溜まると水が零れる可能性があります)。
なお、口コミでは「ここひえ」は水の気化熱を使うため、「湿気が発生し室内の湿度が上ってジメジメする」というマイナス面の指摘がありましたが、「ここひえR7」より大型モデルの「ここひえ タワーT2」(この2万円のモデルは更にミストを噴射するので、余計室内の湿度が高まります)は分かりませんが、気化熱と共に発生するという湿気も個人的には全く気にはなりませんでした。
 結論的には、「エアコン程涼しくない」のは当たり前です。1万円でエアコン並みを期待する方がどうかしています。
個人的には、少なくとも数年前に購入してガッカリしてすぐに廃棄してしまった冷風扇よりも、この「ここひえR7」の方が遥かに使えると感じた次第です。

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