カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 年末年始に長女の婿殿がNYから来日した時は連泊での予約が今年は取れず、恒例の全員集合する新年会での滞在を諦めた、美ヶ原温泉の料理旅館“鄙の宿”「金宇館」。
また、次女一家は秋からの亡き母の葬儀と忌明けの法事で何回か松本に帰省していたので、今年の年始には帰らず、この2月末に夫婦の骨休みを兼ね、孫たちを連れて一家で帰省して来ました。
我が家にも勿論泊ったのですが、一日だけ(彼らがノンビリ過ごせるように、その間孫の相手はジジババが担当するため)、我々も家で“おもてなし”を何もしなくて良いので、皆で一緒に「金宇館」にも泊ることにしました。

 「金宇館」は僅か8室の小さな料理旅館ですが、子供が泊まれるのはその中でも二階の「湯ノ原」一部屋だけ。そのため、その部屋が取れないと次女一家は泊まれないので、数ヶ月前から予定して婿殿の勤務と年休設定に合わせて「湯ノ原」を予約してありました。
我々も勿論2名一泊二食で「湯ノ原」の隣のいつもの部屋「千手」を確保してありますが、コユキが居ますので、今回も実際は家内のみが泊まって、私メは夕食後家に帰ってコユキと一緒に寝て、朝食前に旅館に戻ることにしてあります。
 午後3時のチェックインに合わせて「金宇館」に向かいます。
すると、旅館では何やら工事がされていて、別館の改装工事とのことで、工事中は3部屋分の別館は使えないので、本館の僅か5部屋のみでの営業でした。それなら予約が取り辛かった理由も納得です。
今回の改装工事は、今までの別館3部屋を一室に纏め、2階建てに2洋室1和室の寝室、そしてリビング部分と今までは無かった別館専用の内風呂を設け、更に別館だけは食事も部屋食にして、これまで要望があっても受け入れ出来なかったグループも受け入れ可能にするとのこと。因みに各寝室は2名ずつ最大8名で、それより少なくても、例えば家族での一棟貸しも可能にするので、別館では子供の宿泊も改装後はOKにするそうです。
ですので、例えば今回我が家は大人4人ですが、別館なら多少孫たちがドシバタ騒ごうが。或いはエンエン泣こうが気兼ねなく過ごせるので、多少高くてもその方が安心出来るかもしれません。今秋にはオープン予定だそうですので次回の滞在が楽しみです。

 さて、今回の「金宇館」滞在も、楽しみは温泉と朝夕の食事です。
今回は、本館5部屋の他のお客さんは3組で皆さん二人連れで、1階のダイニングでの食事。今回我々は別に2階のダイニングでしたので、これまた他のお客さんの迷惑にならず安心です。
 金宇館での一番の楽しみ、先ずは夕食での懐石コースです(聞いても、最近はちゃんと覚えられないので、お聞きした内容を皆に呆れられながらその場でメモしましたが、もし違っていたらスイマセン)
先ず茶わん蒸しからスタートです。チーズを絡ませて揚げたというフキノトウが添えられ、早春の苦みがチーズのコクと一緒に楽しむ初体験の味でした。
続いて長芋のすりつぶしの落とし揚げ。中にこれまた春のセリと季節のズワイガニが混ぜられていて、卸しポン酢で。揚げられたセリの根に載せられていましたが、これも美味でした。
次は季節の八寸。
上段から、花ワサビのおひたし、京ニンジンと柑橘しらぬいのマリネ、独活と菜の花の昆布〆めにとろろ昆布が載せられています。そして、横にワカサギの南蛮漬け。
下段は右から自家製カラスミを挟んで揚げた海苔巻きのお餅と、これまた自家製の干し柿とマスカルポーネとくクルミ和え。どれも美味しくて、工夫の一手間とそのアイデアに唸らされます。
椀物は、お馴染みのグリンピースのすり流しに素揚げした菊芋チップスを添えて、手前に和辛子を一筋流し入れて。
お造りは、これまた毎度おなじみの馬刺しです。薬味の千切りのミョウガとニンニク味噌が効いています。
続いて、焼き物が、サクラマスと新玉ネギの摺卸しソース。すりゴマを振り掛けた。芽キャベツのグリルを添えて。サクラマスには素揚げ下白髪ネギが載せられていました。

海老真薯。揚げナスと白髪独活。掛けられた餡に柚子胡椒が実に上手く効いていました。
最後は、これまたお馴染みの柔らかな信州牛のイチボ。味は付いているのですが、お好みで塩か山椒を混ぜたネギミソでとのこと。菜の花のソテーとゆり根の素揚げが添えられていました。
そして〆には蕎麦好きの次女と婿殿のために、ご主人手打ちの二八蕎麦を事前にお願いしました。
デザートは自家製アイス(何味かは聞き漏らしました)と黒豆の蜜煮とのこと(お腹が一杯で、“別腹”という奥さまに譲ったので、食べていません)。それに丸山珈琲も。この日も満足の夕食でした。惜しむらくは、泊まらずに独り帰るので、お酒が全然飲めなかったこと。あぁ、日本酒と一緒だったら・・・と思わせる一品の数々・・・、残念でした。
 翌朝の朝食。
お馴染みの、お膳に並べられたおばんざい風お小鉢が6品。最初に茶わん蒸しとお味噌汁が添えられて。この日の具はセリと油揚げでした。そして安曇野さんコシヒカリのご飯が、人数分木のお櫃に入れられて。
今回のお膳の小鉢は、厚揚げとレンコンの炊き合わせ、身欠きにしん、とろろ芋、独活のキンピラ、インゲンの胡麻和え、自家製お新香。
ご飯が美味しくて、結果また食べ過ぎてしまいました。最後にデザートで果物と丸山珈琲。今回も、ご馳走さまでした!
 次回いつになるか分かりませんが、長女たちがNYから帰省出来たら、次女一家も一緒に、別館を一棟貸しで全員で気兼ね無く泊れると嬉しいですね。

 以前ご紹介した通り、寝室ではPanasonicの4K液晶TVの42インチVIERAとDENONのサウンドバーDHT-217で、見たい番組が家内とは異なる時などのTV放送や、或いは視たい放送が無い時はYouTubeやTVerなどのネット番組を楽しんでいるのですが、唯一の問題は寝っ転がって長時間見ていると、首が疲れる(痛くなる)こと。
それを解消するには、仰向けで寝た時に正対する天井に画面を映すのが一番自然。とすれば、天井投影可能なプロジェクターがおススメ・・・です。
もし予算さえあれば本当は、立方体の据え置き型で、縦置きにすればそのまま天井にも投影可能で、明るさ(輝度)も十分な2000ルーメン(lm)のレーザー光源で昼間の明るい部屋でも視聴可能な、EPSONのDreamio EF-100BATVが手軽且つ高能率でホームプロジェクターとしては最適なのですが、最低でも10万円と(TVがあるのに更にプロジェクターが欲しいなどとは言えず)ちょっと手が出ません。
最近は1万円くらいからの安いモバイルプロジェクターも色々出ているのですが、僅か数百ルーメンの明るさでは部屋を暗くしないと視聴出来ませんし、解像度もせめてHDでないと画質が劣り、一応“映る”程度になってしまいます。
(プロジェクターの明るさの単位はルーメンで表示され、主な測定方法として、米国のANSI規格とISO/IEC規格があり、ルーメンが一般的に光源そのものの明るさを計測するのに対し、ANSIルーメンは投影面の明るさを計測するという測定方法の違いによるものです)
それに、そうしたプロジェクターは殆どがDLP方式なので、EPSONに代表される液晶方式(3LCD)に比べ、人によっては虹色がチラつく現象“カラーブレイキング(レインボーノイズ)”が気になるケースもあり得ます。
しかし設置場所の問題や専用のスクリーンを壁に取り付けるのではなく、飽くまで仰向けに寝ている時にだけ天井のクロス(幸い我が家は白い壁紙を選んだので)に投影するのであれば、ライトを暗くしても良いし、そうであればそこまでの高機能は必要ありません。

 ・・・などとウダウダ考えていたら、長女がNYへの渡米に際し、向こうでは使わないからと色々置いていってくれた中に、AnkerのNebula CapsuleⅡというモバイルプロジェクターがありました(Ankerよりも上位機種のプロジェクターを婿殿がTV代わりに使っているので、NYでは不要とのこと)。


このAnkerのNebula CapsuleⅡは数年前に発売された人気のモバイルプロジェクターです。DLP方式ではあるのですが、光源に長寿命のLEDを用い、解像度は1280×720画素のHD。但し、明るさは200ANSIルーメンしかないので、暗い部屋でないと無理。でもAndroid TVが搭載されており、8Wのスピーカーも内臓なので、Wi‐Fiに繋ぐだけでYouTubeやTVerが見られます(最近発表された最新型は、光源がレーザーになり輝度も300ANSIルーメンにアップして、画質もフルHDになったそうです)。
因みに、AnkerはGoogle本社のエンジニアが独立して設立した、スマートフォンなどのモバイル機器を製造する中国企業です。

 そこで有難く使わせていただくことにして、早速ベッド脇に設置してみました。ベッドの頭の“ヘッドボード”と呼ばれる部分は、棚ではなく、丸みのある厚いボード(板材)なので、ここに三脚の脚を背に差し込んで固定し、その上で、更に天井が真上になるようにレンズを向けて本体を回して固定します。
 
Nebula CapsuleⅡは一応最大100インチまで投影可能で、床面からであれば100インチが可能かもしれませんが、我が家の寝室の場合ベッドサイドからだと天井までは1.6m位なので、画面サイズはせいぜい60~80インチでしょか。家内と違う番組を見る時など、通常はTVを視ているのですが、プロジェクターでは最後夜寝る前に、ベッドに寝っ転がって(照明を落として、薄暗くして)視るだけなので十分でしょう。
設置上、通常とは画面を反転して投影させる必要があり、マニュアルに沿って設定。ピントは自動で併せてくれますが(手動補正も可能です)、CapsuleⅡは台形補正は垂直のみで左右は出来ませんので、出来るだけ真上に投影する必要があります。

内蔵スピーカーは8Wですが、枕元で聴くには充分なボリュームです。また、そのままではTV放送は見れませんが、CapsuleⅡにはAndroid TVが搭載されているので、プロジェクターでは寝る前にTVerやYouTubeを視聴しています。
寝る前で暗くしているせいもありますが、投影する720pのHDの画面は予想以上に鮮明で、スクリーンではなく天井の白いクロスの壁紙に投射していますが、専用スクリーンに比べればあるであろう壁紙の凹凸も全く気になりません。勿論、上位機種になればなる程、その満足感は高まるでしょうが、オーディオと同じで、個人的には十分満足です。長女のお陰で、更に充実したAVライフ?になりました。
 因みに、寝る前に寝室のライトを“常夜灯”レベルに落として投影していると、家内はプロジェクターの画面が明る過ぎて疲れるとのことでしたが、残念ながらNebula CapsuleⅡには画面の輝度調整機能はありません。ですので、投影距離を長くして画面上の照度を多少下げるしかないかもしれません。
しかし、他に方法が無いか一応調べてみると、CapsuleⅡは色温度が標準・暖色・寒色の三段階から選択可能なのですが、チェックしてみると娘は暖色に設定してあったので、標準モードに設定し直します。
ここで云う暖色とは赤みがかった色で、寒色は青みがかった色のこと。因みに、光の色は温度が上がっていくにつれ「赤→黄→白→青白」へと色が変化していきますが、人間の感覚的な温度(人間の視覚的には暖色系の方が暖かく=温度が高く感じる)と色のイメージ(暖色・寒色)とは逆で、 赤みを帯びているほど色温度は低く、青みを帯びているほど色温度は高くなります。
また、今回の引っ越しに際し付属の純正充電器を廃棄してしまったのか見当たらず、そのため電源コードを常時繋いでいるのですが、充電の場合は電池残量が少なくなってくると画像モード(自動、標準、バッテリーの3モード)が自動的にバッテリーモードに切り替わり、輝度を下げるとのこと。そのため、手動で常時バッテリーモードを選択することにしました。
以上の結果、奥様からも「これなら眩し過ぎなくて、見易くなった!」と合格点を頂くことが出来ました。ヤレヤレ・・・。

 2月4日の日曜日、婿殿の住むNYへ向けて、羽田空港11:30発のANAで長女とマイが飛び立って行きました。

 生憎この日、東京は朝から冷たい雨模様の中、朝8時に予約したタクシーで羽田空港へ。
今回の出国に伴ない、マイは事前に予約して羽田空港で動物検疫を受け、問題無く証明書も発行されていますが、この日の出国検査にどのくらい時間が掛かるか読めないからと早めに空港へ向かいました。日曜日の朝ということもあって首都高は渋滞も無くスムーズで、20分足らずで国際線ターミナルに到着しました。思えば、4年前まで次女が羽田に勤務して糀谷に住んでいた時は、何度も来た道です。

 マイはクレートに入っての移動です。フライト中ゆったり出来る様にと今回のフライト用に別に新たに購入したという、柴には大き過ぎる大型犬用のキャスター付きのクレートとはいえ、チェックインしてから13時間という長旅です。
そのため、先ずは空港に到着してから、国際線ターミナル端の空き地でマイをクレートから出して少し気分転換し、それからチェックインカウンターへ向かいました。
思えば、正月の羽田空港での日航機事故でペット論争があったせいか、今回のNY便は当事者のJALではなく娘がメンバーのANAなのですが、チェックインカウンター、グラハンスタッフ、そしてペットなどの保安検査の空港スタッフの方も、皆さん非常に親切で優しいのです。でも、日系キャリアではペットの荷物扱いそのものは変わりません。
チェックイン後は、温度や気圧等はコントロールされてはいても、カーゴに入れられて真っ暗な中での13時間になります。マイもこれから一体どうなるのか、彼女なりに察知して不安なのでしょう。全く吠えずにじっと大人しくしています。
長女は、JFK空港到着後に一分でも早く出られる様にと、今回自身のマイレージでビジネスクラスにアップグレードし、またチェックインカウンターのスタッフも気を使って下さり、真っ先に出られる様にビジネスクラスで一番ドアに近いシートを用意いただいたとか。
 思いの外早くチェックイン手続きも終了し、「これだったら、マイのためにもう少し遅く来ても良かった・・・」とは“後の祭り”で、そのまま一足お先にマイは検査場へ。
これから13時間、しかも真っ暗な貨物室の中での長旅です。無事を祈るしかありません。今後もし娘たちが帰国して来ても、マイがまた10数時間も真っ暗い中でのフライトで帰国して来るのは可哀想なので、フライトはもうこれが最後にした方が良いでしょう。
また、コユキをおいてNYへ我々が夫婦二人で行くこともあり得ません・・・。今後もし何かあって、長女の手伝いにNYへ行くとすればそれは家内ですので、もしかすると私はもう二度とマイには会えないのかもしれません。
 「元気でな。頑張って行っておいでネ!」
当初リスクも考えて、マイはNYへ行かずに我々が松本で面倒を見ることも考えなかった訳では無いのですが、マイにとっては飼主である長女たちと一緒に暮らすのが一番良いであろうことは疑う余地はありません。
従って、13時間もの間マイ独りでの真っ暗い中で、意味も分からぬ上昇と降下を含めた初めてのフライトは、彼女にとっては恐怖でしかないでしょうけれど、せめて上空では揺れずに安定したフライトを願うしかありません。
 今回のフライトが予約の関係上たまたま日曜日になったので、次女一家も婿殿も含め全員で見送りに来てくれました。横浜の最寄り駅からは、リムジンで乗り換えなしで一本だとか。
4年ちょっと前まで次女が働いていた羽田空港国際線ターミナルですので、勝手知ったる自分の庭・・・でしょうか。孫たちを迎えるために私一人でエレベーター近くで待っていたら、どこから上がって来たのか、もう先に全員合流していました。

出国審査まで、江戸小路のカフェでお茶を飲みながら、出国前のささやかな送別会です。先程はアジア便のフライト時間だったのか、出国審査へ向う保安検査場が長蛇の列だったのですが、NY便は11:30のフライト予定でそれ程混まないかもしれません。それに、ビジネスクラスは優先で保安検査場も別とのことなので、おかげでギリギリまで皆一緒に過ごすことが出来ました。
そうは言っても、今度いつ会えるか分かりませんので寂しさは募りますが、娘のためにはNYで婿殿と一緒に暮らすことが最善なので、黙って見送ってあげるしかありません。娘は何度も振り向きながら、最後は互いに手を振って出国検査へと消えて行きました。
 「・・・あぁ、行っちゃったネ・・・」
誰からともなく、溜め息がこぼれます。
それから、全員で飛行機を見送るために5階の展望ロビーへ向かいます。途中、展望デッキに向かう通路スペースには、羽田空港国際線に就航している航空会社各社の飛行機モデルと空港スタッフの皆さんの写真が展示されていて、次女曰く、
 「勤めていた時、ここに私の写真も飾られてたんだよ!」
とのこと。家内は見たことがあるそうですが、残念ながら私メは見る機会はありませんでした。
そう云えば、勤務していた時に羽田空港国際線の空港全体でのCSアワードとして娘が表彰されたこともあったので、航空会社の代表として載せていただいたのでしょう。本人にとっては良い思い出です。
(4年半前、当時リーダーをしていた次女の羽田空港勤務最終日の様子。スタッフの皆さんに囲まれて)

この日は朝から生憎の雨模様ですが、展望デッキには望遠レンズを抱えた人や家族連れや、結構な人出。さすがに世界第3位の混雑度という羽田空港は、頻繁(計算上では40秒毎)に離着陸が繰り返されています。
シンガポール赴任中は元より、会社員時代は帰国後も国内外の出張で頻繁に利用した飛行機も、リタイア後はワンコがいると無理なのでとんとご無沙汰です。
ただ、自身は決して飛行機オタクでもありませんが、飛行機や電車などを見ると少年時代に帰るのか今でもワクワクしますが、今日ばかりは溜め息交じりの“涙雨”です。小降りでしたが朝からの冷たい雨でしたので、子供たちが風邪をひかぬよう、彼らは展望ロビーの中で待機ですが、私は一人搭乗口の109番ゲートの真上でずっとグラハンスタッフの皆さんの準備作業を見守ります。
到着後はマイを真っ先に出してくれるそうなので、搭載されるのは恐らく一番後なのでしょうけれど、あのコンテナの一つの中に、しかも窓も無い真っ暗い中で不安を感じながらマイが居ると思うと胸が痛みますが、無事のフライトを祈るしかありません。
 コンテナが全て積み終わり、乗客がそれぞれのボーディングブリッジから機内に登場し、ファースト・ビジネス側の搭乗ゲートから順番にドアから離れました。
そして、予定時刻の11時半になり、遂にトーイングカーによってプッシュバックされて飛行機がエプロンに向けて動き出し、滑走路へと向かいます。
 「あぁ、行っちゃうな・・・、元気でね。マイも我慢、我慢、頑張れよ~!」
【追記】
そして・・・、
13時間もの長旅の結果、無事NYに到着し、マイの入ったクレートを真っ先に受け取ることが出来たそうです。もし、真っ暗な中で揺れればトラウマになってしまったかもしれませんが、有難いことに途中殆ど揺れず安定したフライトだったとか。本当に良かったです。
真っ暗いコンテナの中、不安でマイはきっと動かずに息を凝らしてじっと我慢していたのでしょう。クレートを受け取って、娘の顔を見た途端安心したのか、すると息もつかずに水を飲み続けたのだそうです。そして、到着ロビーで迎えに来た婿殿がマイを早速クレートから外に出して、気分転換にJFK空港の敷地内を歩いたとか。マイの米国上陸、NYでの第一歩です。
その後マイは随分落ち着いて、新しい“我が家”ですっかりリラックスして眠ったり、時にはNYのドッグカフェに行って現地のワンコたちとじゃれ合ったりしているそうです(お互い何語でコミュニケートしてるんだろう?)。
 「マイ、本当に良かったなぁ・・・。」
時々LINEのTV電話で話したり、送られてくる動画や写真を見ながら、聞こえぬマイに声を掛ける日々。TV電話でスマホから聞こえて来るこちらの呼び掛けに反応して、His master’s voiceのニッパー君ではありませんが、不思議そうに首を傾げるマイに自然と笑いがこぼれます。
NY生活での英語にはまだ完全には慣れていないようですが、新しい地で安心して暮らして長生きして欲しいと思います。

 長女は4年ほど前、社長を務めているコンサル時代の上司から請われ、米国事業を担当しいずれ現地に赴任するという条件で某上場企業に入社したのですがコロナ禍で予定が変わってしまい、片やMBA卒業後にそのまま米国で就職し、既にグリーンカードも取得して今はNYで働いている婿殿と一緒に暮らす予定だった彼女としては、完全に計画が狂ってしまいました。
そのため、その会社でも執行役員として実績も上げつつあったのですが、2年程前にすっぱりと辞めて米国系企業に転職。その会社は、もしポストが空けば社外からの採用だけではなく社内からも応募が可能なので、併行してグリーンカードも申請しながら、NY本社の募集も待って日本支社で働いていました。
そして、転職したそのオフィスはアークヒルズにあるので、以前の虎ノ門からオフィスに近い麻布台のマンションに2年間に引っ越して暮らしていました。

 家内は以前の虎ノ門時代から頻繁に娘のマンションに滞在していたのですが(同じ“親子”でも、母娘と書いて「おやこ」と読む様に、羨ましい程に母と娘は本当に仲がイイ!)、麻布台に引っ越してからはすぐ近くの麻布台ヒルズは建設工事からオープンまでつぶさに見ており、またそこだけではなく、六本木ヒルズや、以前のマンションの対面に在った虎ノ門ヒルズなど、虎ノ門時代から、長女のマンションに滞在中はちょくちょく朝のウォーキングなどで虎ノ門や六本木界隈を歩き回っていたので、(“田舎のネズミ”を隠して、似非)“港区女子”の如く良く知っていて、たまに私メが上京すると、まるで自分の庭の様に“港区グルメ”などを案内してくれました。
(・・・とまあ、私メにも滞在中に念願だった定席に行ったり、いつも母親だけでは可哀想だからと、私のたまの上京の折にはサントリーホールのコンサートに娘が連れて行ってくれたりと、“お零れ”が全く無かった訳ではないのですが・・・、おかたじけ!)
そんな家内にとって“輝かしい”夢の様な似非“港区女子”ライフも、残念ながら遂に終わりを迎えることとなりました。
そしてその麻布台で生活中の婿殿と離れての2年間ですが、当然のことながら寂しかったのでしょう。途中、娘は我々の反対を押し切り、マンションでワンコを買い始めました。マイと名付けられたメスの柴犬です。
1歳を過ぎてもまだやんちゃでお転婆。豆柴ということだったのですが、「一体どこが?」という程に大きく(と言っても、普通の柴と豆柴の中間くらいでしょうか)元気に成長してくれました。

 昨秋、長女は漸く募集があったNY本社の空きポストに応募し、社外からの応募者と社内からの応募者との選考の結果、見事合格したのだとか。
しかも、偶然その後米国大使館からグリーンカード審査合格の報せもあったのですが、手続きにはまだ時間が掛かりそうとのことでしたので、米国本社への転勤を優先することになりました。
しかしVISAの関係上、2月上旬までに米国に入国する必要があり、それが過ぎるとVISA発給の再申請になってしまうとのことから、それまではノンビリ構えていた(様に見えた)のが、フライトも当初の予定より一週間前倒しして急遽渡米することになりました。勿論、柴犬のマイも一緒の長旅です。
当初、我々としては、マンションからの引っ越しの後、フライト前の数日間は親子(母娘+父親)水入らずで過ごし(元々は一週間ほど松本に帰省する可能性もあったのですが)、次女一家も加わって送別会をして、皆で羽田で見送って、という段取りになっていたのですが・・・、止むを得ません

 そのため、麻布台のマンションを引き払うべく、引っ越し作業の手伝いに二日前から夫婦で(コユキも一緒に電車で)上京しました。
娘の指示に沿って、廃棄するものやNYと実家に送るものに分け、荷造り作業・・・etc
NYへエアーで送るダンボール箱をタクシーで郵便局に運び、手続きをする長女と別れ、一人マンションに戻って作業継続です。家内は横浜へ帰る次女たちをサポートしながら一緒にホテルから横浜へ向かいました。
港区の芝郵便局と雖も、海外送品に慣れない郵便局員の対応に時間が掛かり帰れないとのことで、こちらは一人で引っ越し作業です。管理会社のチェックまでに何とか作業も終了し、娘もギリギリで戻って来てくれました。
 引き渡しのチェックにあたり一番心配だったこと。
それは、子犬は乳歯が生え変わる時に歯が痒くてモノをかじるので(チロルもそうでした)、マイが1歳になるまでにかじったり、また剥いだりしたクロスの壁紙も(犬を飼うと決めた時から覚悟はしていたとはいえ)予想外に安く、多額の請求を覚悟していた修理費も幸い予想の何分の一かで済みました。その結果、無事チェックと引き渡しが終了しました(・・・ヤレヤレ!)。
 娘のお陰で、暫し“港区女子”を楽しんだ家内が一番ですが、私メも“麻布台ライフ”のお裾分けを頂きながら、サントリーホールや寄席の定席、そして美術展にも上京する度に通うことが出来ました。
その麻布台の娘のマンションを引き払い、これで見慣れた東京タワーの夜景や、芝公園からの都会の風景ともオサラバです。

 余談ではありますが、上京する度に通った飯倉交差点のラーメン屋「麺蔵」。せっかくオヤジさんが「毎度!」と漸く言ってくれる様になったのですが・・・、ちょっぴり残念です。

 リビングルームの大画面TVは、Sonyの有機ELブラビアです。
早めの終活と断捨離で、2年前に一戸建てからこちらのマンションに引っ越した際に、あらゆるものを断捨離の一環でダウンサイズしたのですが、その中で反対に唯一大きく、或いはグレードアップしたのが冷蔵庫とTVでした。
(そう云えば、コロナ禍で東京から戻り松本でリモートワークをしていた長女のリクエストで、洗濯機も乾燥機能付きのドラム式にグレードアップしていました・・・ん?これって、昔で云うところの“三種の神器”⁇)

 子供たちが巣立って以降は母を含めて年寄り3人だけだからと、10年ちょっと前に買い替えた冷蔵庫は、それまでより小さめの480リットルにしたのですが、これが失敗でした。食料品の買い出しは週一のまとめ買いでしたし、冷凍可能なモノは一度に多目に作って冷凍保存するので、冷凍庫が小さいとすぐに一杯になってしまうのです。
そこで引っ越しにあたって冷蔵庫だけは550リットルと今までより大きめのサイズにして、また家内のリクエストで、野菜室は冷凍室よりも開ける頻度が高いので、野菜室が一番下ではなく取り出し易い真ん中にあるタイプにしたのですが、これが大正解でした(因みに、選んだ冷蔵庫には一番下の大きな冷凍庫とは別に、独立した別の小さな冷凍室と製氷室が野菜室の上に並んでいるので、夏に使う氷や使う頻度が高い冷凍モノはこちらに収納可能です)。

 さて今回の主題であるリビングルームのTV。画面の大きさそのものは55インチで以前と同じですが(65インチだと、狭いマンションでは視聴距離が十分に取れず、むしろ部屋のサイズに比べ大き過ぎます)、昔のモデルに比べれば勿論液晶TVも4K液晶など画素数増に伴い映像表現は随分進化していますし、また画面も遥かに薄くなっています。しかしTV売場で実物を見比べると(各社とも売り場では目立つように、実際家庭で見るよりもかなり明るさを強調した家電売り場用の映像表現に変えているので注意が必要ですが)、例えば同じブランド内での有機ELと4K液晶との比較であれば(同じ宣伝用の映像を使っていることが多いので比較し易い)、やはり同じ4Kでもバックライトの液晶と自発光の有機ELではその映像表現の差(但し、その差が分かる高画質の映像作品であればですが)は歴然でしたので、結局4K液晶ではなく最新の有機ELにしました。
中でも購当時Sonyのそれは、TV画面自体が振動するサラウンドの平面スピーカーが用いられていて、その臨場感が特徴。しかも前後左右に加え、高さ方向の音表現も可能にする最新の立体音響技術Dolby Atmos(ドルビーアトモス)にも対応。従来、立体音響を楽しむにはリアスピーカーなどを設置するか、またDolby Atmosなどの最新の立体音響技術が盛り込まれたサウンドバーを追加する必要がありますが、このブラビアでは、「Sony独自の最新の音声処理システムにより、テレビ本体のスピーカーだけで立体音響が体感出来る」というのが謳い文句でしたので、今流行りのサウンドバーを追加しなくても、TVだけで30Wあり音量的にも十分と感じた次第。
因みに、マンションの様な集合住宅では階下への低音の影響を危惧し、床置きのサブウーファーの使用は諦めたというケースが多いのです。従って、流行りのサウンドバーもサブウーファーが独立していない、オールインワンタイプのサウンドバーを選ばざるを得ません。
片や、既にご紹介した様に、寝室のパナソニックのビエラは、各社の4K液晶モデルの中では当時最小サイズだった42インチの液晶TV(現在4Kの最小モデルは43インチで、42インチは生産終了予定の古いこのモデルだけだった)ですが、購入した時からTV側の音響は今一つということは分かっていたので、入門機にも拘らず最新のサラウンド技術Dolby Atmosを搭載し、本体内にデュアルサブウーファーを内蔵しているので低音も豊かで音質的にも高評価の(当時から現在でもベストバイモデルの)DENON のサウンドバー DHT‐217を追加して、音響的にも満足いく環境で視聴しています。
そこで、リビングルームでは2年近くブラビア本体の平面スピーカーだけで視聴して来たのですが、一般のドラマやスポーツ中継などの映像は全く問題無いものの、YouTubeなどで音楽プログラムを視聴するとなると、やはり低音不足が気になってきました。
 「うーん、もうちょっと低音を効かせたいなぁ・・・」
そうかといって、サラウンド音響で30Wのブラビアの平面スピーカーも捨てがたい。そこでブラビア自身の音響を活かして、そこに低音だけを追加し強化することにしました。
そのためにはサブウーファーをだけを追加しても良いのですが、TVから(アンプを介さないと)直接は接続出来ません。また幅1m近い様な大型のサウンドバーはTV台の置き場所もですが、視覚的にも邪魔。そこで2段になっているTV台の上の段に置ける様なコンパクトなタイプを選ぶことにしました。因みに上の段の幅は60㎝です(因みに、上述のDENONのサウンドバーDHT-217は長さ89㎝です)。
探してみると、サウンド的にも合格(≒満足出来そうなスペック)で且つサイズもそれに適合するコンパクトタイプのサウンドバーは僅か2モデル(聞いたことも無い無名ブランドの製品は除きます)で、YMAHAとJBL。長さがそれぞれ60cmと61.4cm。見た感じYMAHAは長さがピッタリなのですが、高さが1cm程厚くて、しかも全体が何だかボテっとした感じでデザイン的には私の好みではありません。但し、スピーカー2基だけのJBLに比べ、YMAHAはサブウーファー機能のスピーカーが追加されています。いずれにしても、どちらも日米の老舗の音響ブランドですのでサウンド的には安心です(というより、米国ハーマンのJBLは、嘗ての“怪物スピーカー”パラゴンに代表されるハイエンド・オーディオメーカーとしてオーディオマニア憧れのブランドでした)。
そのため選択肢としてはどちらでも構わなかったのですが、ところがたまたまAmazonのプライムデー期間中に、そのJBLのサラウンドバーが対象商品に含まれているのを発見!しかも、通常2万円弱が、11,000円ちょっとで購入可能とのこと。そこで奥さまに頼んで(≒懇願して)、最新のJBL「BAR 2.0 All-in-One MK2」を買ってもらいました。このJBLのサウンドバー2.0 はサブウーファーレスながらも、昔から定評あるJBLサウンドの豊かな低音というレビュー評価で、しかもDolby Atmosではありませんが、JBL独自のサラウンド音響技術を搭載してDolby Digitalに対応しています。因みにYMAHAの当該モデルもDolby Atmosではなく、独自のサラウンド技術とのこと。どちらも実売2万円以下のモデルですので、スペック的にそこまで要求するのは無理でしょう。(Dolby Atmosを搭載するには、開発した米国企業のドルビー研究所にライセンス料を支払わなくてはいけません)。
 数日後、Amazonから送られてきました(注記:梱包箱の写真を撮っていなかったので、H/Pから写真を拝借しましたが、MK2の前の初期モデルの箱です)。
ところが、到着後さっそく接続してみると、私が当然とあると思っていた機能がSonyブラビアには無かったのです。
最新のサウンドバーはTVとの接続はHDMIのARC接続(TV側のリモコンでTVとサウンドバー双方が連動してON-OFFやボリューム調整が可能)が殆どで、SonyもJBLも問題ありません。しかもJBLにはHDMIケーブルが付属されているので、新たに購入しなくてもサウンドバーが届けばすぐに接続可能です。
しかし、例えば寝室のパナのビエラと違って、(Sonyの他の機種は知りませんが、多分)ブラビアの平面スピーカーを搭載しているモデルはTVとサウンドバーを同時に使うことが出来ず、どちらか一方を選択しないといけません。つまり、サウンドバーを使う時はせっかくのサラウンド効果のあるTVの平面スピーカーは鳴らないのです。逆にTV側の平面スピーカーの音響を使用する時は、サウンドバーが接続されていてもサウンドバーから音を出すことが出来ないのです。
ただ後で分かったのは、ソニー自身のサウンドバーの指定機種との接続なら、センタースピーカーとしてテレビからも同時に音が出せて、「定位感が向上し、より臨場感のある体験が可能」と謳っているのです(それにしても、Sonyだけっていうのはちょっとヒドイよなぁ・・・!)。
最初何がいけないのか分からず(しかもSonyにはトリセツが付属しておらず、ネット上でダウンロードしないといけません)、トリセツを見ても(当方の見方が悪いのか)なぜ両方から音が出ないのかは直ぐには分からないのです(サウンドバーの接続方法などは記載されているのですが)。
そこで、Sonyの対象機種名と一緒に症状や使用上の要望(双方同時に鳴らしたい・・・云々)を入力検索して、漸くネット上でそれに該当する、既に同じ問題を体験済みの第三者の方のアドバイスと、それを手掛かりしてトリセツ上の記述も見つけることが出来ました。
その結果の結論・・・HDMI接続ではTVとサウンドバー双方を同時に鳴らすことは出来ないが、別売りの光デジタルケーブルを接続すると両方から音を出すことが出来る。但し、その場合に(HDMIのARC接続の様に)TVのリモコン一つで双方を使えるかどうかは不明(=トリセツには記述されていない)。
余談ながら、他の製品も含めてなのですが、Sonyのお客様相談室機能は全く以て本当に不親切‼‼・・・。電話は平日の昼間に何時間待っても全く繋がらないし、ではメールで回答を得ようとすると、これも非常に複雑で使い辛い(すぐに送信出来ない)。しかもたまたま家電量販で(別製品ですが)同じ話題に触れた時に、量販のスタッフの方曰く、
 「いや、お客様だけでなく、ソニーさんは我々量販からのコンタクトでさえ非常にし辛いんですよ。殆ど繋がらないです・・・。」
もはや、Sonyはメーカーなどではなく、最早エンターテイメント制作のソフト会社なのでしょうか?(アフターサービスなぞ関係無しの、制作する映画や歌が一発当たればそれで良し・・・で、売りっぱなし、作りっぱなし・・・。実際のグループの利益も、ハードよりもソフトで稼いでいる筈ですので・・・)
 さて、光デジタルケーブルを量販店から買って来て接続した結果、漸くTVとサウンドバー双方から音が出て来ました(ある意味、無駄な出費なのですが・・・)。しかしSonyの平面スピーカーの音源上(スピーカーがTV画面上のどこにあるのか、サウンドバーとの距離で)、ドラマやニュースなどで、人が発声する場合、平面TVからの音声とサウンドバーからの音声が二重に重なって聞こえてしまうのです。そのため聴いていて何だか不自然で気持ちが悪いのです(例えば、ニュースを読んでいるアナウンサーが同時に二人いる感じ)。
これが寝室のパナのビエラだとTV側のスピーカーの性能が(せいぜいTV下部に配置された左右のステレオ単音源で)低いせいか、逆にサウンドバーと同時に使っても気にならない。むしろどちらか単体で鳴らすよりも、双方同時に鳴らした方が相乗効果で増幅して、より厚く立体的に聞こえるのです。
従って、Sonyの様にTV側のスピーカーの性能が高いと(??)、サウンドバーとの併用はむしろ逆効果で“痛し痒し”なのかもしれません。
でも技術的に、自社のサウンドバーで双方を活かす術(すべ)があるなら、Sonyのサウンドバー自体に何か特殊な独自技術が施されている訳では無い筈なので、他社のそれも活用できる筈。どう考えても、素人目には他社製品排除としか思えないのですが・・・(如何???)。
しかし、これが音楽の場合は、クラシックでもJazzでもポップスでも、オケや合奏でなくソロシンガーであっても、ミュージックシーンになるとこれが全く気にならない。むしろ追加されたサウンドバーの音響効果が増幅されて音に立体的な厚みが出ます。特にさすがはJBLで、両側に楕円形スピーカーが僅か2基だけの筈(サブウーファー無し)ですが、80W(40W×2)と十分なボリュームでしっかりと低音も出ていますし、独自というサラウンド効果(Dolby Atmosではありません)で確かに立体的に聞こえてきます。
そこで、音楽を聴く時だけ、従ってTVの番組よりも、むしろYouTubeやYouTubeミュージックの音楽プログラム、例えばライブ録画された国内外のクラシックコンサートやJazzやポップス、クラシックなどのプログラムなどを視聴する時は、サウンドバー側のリモコンでONしてサウンドバーとTVの双方から音を出して視聴しています。もし、OFF後に、また音楽番組を視聴する場合はそのままTV側のリモコンで消せば(JBLはスリープ機能があるので)、次にTVリモコンでONをする時もサウンドバーも同時にONになるので便利です。
そのため、好きな音楽番組をリビングで視聴する時は、JBLのサウンドバーも追加して、低音の厚みを増したサラウンド環境で音楽を楽しんでいます。 
 それにしても、当然と思っていた機能が、ブランドによっては使えない(というより他社製品排除)というのを今回知って、些か“天下の”Sonyブランドに幻滅を感じるのを正直禁じえませんでした。
 「こんなのは技術的であろう筈がなく、むしろマーケティング上の対応であるとしたら、エンジニアの盛田さんはともかく、あの井深さんは泣いているだろうに・・・」

 『真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場』
ソニー創業者井深大氏が書いた東京通信工業の設立趣意書、そんな対応をしている(させられている?)今のSonyのエンジニアの人たちはもう一回読んでみればイイ・・・。
問うて曰く、江田島の“五省”で云う「至誠に悖るなかりしか・・・」。

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