カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
 以前にも書いたと思いますが、以前住んでいた沢村は城山山系に遮られているので、北アルプスの峰々を見ることは出来ませんでした。
松本に生まれて60年、終活で渚のマンションに引っ越して、人生で初めて常念を始めとする松本平からの北アの峰々を朝に夕に眺めることが出来る様になり、季節ごとに、或いは日々、そして一日の中でも朝昼夕と刻々と変わりゆく北アルプスの様子を都度眺めては、信州松本に生まれ、そして信州松本に暮らす喜びを感じています。

残雪の映える春、夕映えを背景にして黒い屏風の様に聳える峰々の夏、秋晴れの真っ青な空を背景にくっきりと映える北アの峰々、そして雪化粧の白き峰々を赤く染める真冬のモルゲンロート・・・。




黒い屏風の様な北アルプスの峰と、その背後に拡がるバラ色の夕焼け。その赤と黒の対比が、刻一刻とその色と表情を少しずつ変えながら、二度と同じ夕景の無い唯一無二の、まさに“一期一会”とも云える景観です。
今年も、5月を過ぎると残雪が消えて、山麓にも木々が芽吹き、それまでの遠目で黒っぽかった山肌に青味が加わった夏山の装いになると、キレイな夕焼けが見られる様になります。
そして夏至をピークに太陽が高くなるに従って、日の出と日の入りの地点が段々北上していくのに伴い、松本平からは“西山”と呼ばれる北アルプスに沈む夕日が、冬は乗鞍岳よりも南の鉢盛山近くまで下がっていたのが、段々と北上して常念岳辺りまで上がって行きます。それに伴い、沈む夕日の真っ赤に染まるエリアも夏が近づくに従って、乗鞍から常念の方へと少しずつ移っていき、そしてそこをピークに、また冬至に向けて少しずつ南下していくのです(この途中、松本平では里山辺の薄川に架かる金華橋付近で、槍ヶ岳に沈む夕日“ダイヤモンド槍”を見ることが出来ます)。
今年も、7月から秋口の10月に掛けて、何度か美しい夕焼けを見ることが出来ました。




そこで今回は、今年マンションのベランダから撮り貯めた写真の中から、名付けて“北アの夕焼け八景”。一つとして同じ情景の無い、松本平から望む常念岳を中心とする北アルプスの夕映えをご覧ください。
そして最後の写真は、10月24日に撮影した秋晴れの北アルプスですが、森林限界以下から麓までの山肌は、冒頭の新緑で青味がかっていた5月の頃と比べると、何となく秋の色付いた紅っぽい色が混ざっている様な気がするのですが・・・。



【追記】
そして、美ヶ原も頂上部分は少し白かった11月3日。2000m辺りまで雪が降りてきている様でした。ただ、この日北アルプスの上の方は一日中雲が掛かっていて、里にも少し俄か雨が降ったのですが、明けて4日の朝。雲が取れた北アルプスは、乗鞍やそして常念も真っ白く雪化粧をしていました。いよいよ山は冬の装いです。
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