カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 奥様のお友達から今年も山蕗をたくさん頂きました。昨年は奥様がきゃらぶきを煮て、実家や友人に分けたりしていましたが、今年は奥様から、
 「暇だったら、あなたが作ったら!?」
と焚き付けられたので、「んだば・・・」とチャレンジしてみることにしました。
 そこで、ネット検索をして下ごしらえを確認。
先ずは板ずりで産毛の様な毛を落としてから、次に洗って5㎝くらいの長さに切り揃えます。続いてレシピを参考に、醤油と味醂、日本酒や酒などで煮汁を作りコトコトと煮込みます。
煮込む前に灰汁抜きをするレシピが殆どですが、家内によると、昨年灰汁抜きをして作ったら「山蕗らしい苦みが無い!」と私メから酷評されたので、二度目は灰汁抜きせずに作ったら大好評だったとのこと。
そこで、山蕗の苦み(えぐみ)を楽しむべく、今年も灰汁抜きはせずにそのまま煮込むことにしました。
落し蓋をしてとろ火で結構長い時間煮込み、煮汁も無くなってきたところで火を止めました。ところが味見をすると些か強い(コワイ=硬い)。きっと、薹が経ってコワくなった蕗のせいだろうと思い、そのままにしておきました。
後で試食した奥様曰く、
 「これじゃコワ過ぎてダメ!落し蓋して煮た?」
と言うので、「当然じゃん!」。すると奥様曰く・・・、
 「落し蓋をして、蓋もチャンとしたんだよネェ!?」
 「えっ!??、落し蓋だけでイイんでしょ!?蓋するんだったら、落し蓋要らないジャン!???」
 「あぁ、そのせいだワ!落し蓋をして、更に蓋もしなかったら柔らかくなる訳ないジャン!!そんなの常識でっしょ!?」
 「エーっ、うっそー!!!」
というようなやり取りが続きました。落し蓋をして、更に鍋に蓋をするなど・・・???今まで聞いたことがありません。
そこで調べてみると確かにありました。正確には「落し蓋」ではなく「着せ蓋」と言うのだとか。曰く、
『(前略)材料に煮汁が行き渡るように、また煮崩れを防ぐために、鍋よりひとまわり小さい蓋を材料の上に直接のせることを「落し蓋をする」と言います。特に、煮魚を作るときには欠かせません。魚の皮がはがれないように、蓋を水でぬらしてからのせます。柔らかくて煮崩れしやすいものを煮るときは、紙蓋やアルミホイルを落し蓋代わりにするといいです。
落とし蓋では水分が早く蒸発しすぎて、材料に十分火が通らないことがあります。 そんなときや、ふっくら仕上げたいときには、落し蓋をした上に普通の蓋をします。それを「着せ蓋」といいます。着せ蓋は料理の状況によって、すき間を開けたり、閉じたり、外して煮汁を蒸発させたりします。
特に魚などの様に生臭さがこもる場合は着せ蓋を鍋から僅かにずらした方が良く、このやり方を「切り蓋」と言う場合もあります。』
とのこと。ナルホド!でした。

 コワ(強)かったきゃらぶき。そのため、家内が再度落し蓋と着せ蓋をして煮込んだところ、まるで別物の様に柔らかくなりました。味もしっかりと染みて、山蕗らしいホロ苦さもあって美味!ナルホドなぁ、さすがだなぁ!これで、ご飯のお供に一年間もちそうです。たくさん出来たので、実家にも持って行ってもらいました。
それにしても、フム、「着せ蓋」ですか・・・初めて知りました。