カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 市役所へ衆議院議員選挙の期日前投票に行って来ました。
ウォーキングを兼ねて渚から歩いて行ったのですが、大名町から松本城公園への土橋を渡り、松本城の二の丸から太鼓門を出て、市役所の本庁を抜けて期日前投票所の在る東庁舎に向かいました。

 途中、松本城公園内にあった旧市立博物館「日本民俗資料館」が大名町の市営大手門駐車場横の場所に新たに「市立博物館」として建設移転されたのに伴い、古い博物館の建物が一年近く掛かって漸く全て解体され、その跡地が更地化されました。
そして、これまで建物が堀の近くまであったため重機が入れず、修理工事が出来なかった外堀南側の崩落した二箇所の石垣(石積み)の復旧工事が現在行われていました。また同時に年度毎に段階的に進められている、長年の懸案だったお堀に溜まったヘドロの浚渫工事も、ちょうど今はこの外堀で実施されていました。
 元々この旧博物館の在った場所は「古山地御殿跡」で、江戸時代まで松本城の小さな御殿が在った場所とされます。松本城の紹介頁に依ると、
『古山地(こさんじ)御殿は、16 世紀後半、松本城の初代城主である石川数正(1592 年没)の私邸として建てられたとされている。建物の名前は、数正が "箇山寺"と名乗っていたことにちなんでいる。
古山地御殿の 跡地は、現在、旧博物館前広場になっている。 古山地御殿は、面積が約 587 平方メートルで、本丸御殿の 4 分の 1、部屋数も 30 室と小規模なものであった。1712 年頃の絵図をもとに、建物の中央に坪庭が設けられている。南側に座敷、北側に台 所などの設備があった。風呂や茶室、タカの飼育室などもあり、古山地御殿は城主のプライベートな憩いの場として作られたことがわかる。』
本丸御殿を火事で焼失した時の藩主戸田氏は、享保12年(1727年)にこの御殿を拡張して新御殿を造ったのですが、この古山地御殿の中には「ててまがりの井戸」という名水があり、昔の博物館(日本民俗資料館)内にはガラスで囲まれたスペースにその井戸が在り保存されていました。“ててまがり”とはカタツムリのことだそうです。
当時の旧博物館時代の紹介記事に依ると、
『松本市立博物館一階の一角のガラス越しに望めるこれは「ててまがりの井戸」。かつては外縁部からが、でんでん虫の殻のように見えたことからその名があるとのこと。松本城の本丸と二の丸には本丸、二の丸、古山池の三つの御殿が建てられました。そのうちの古山池御殿の井戸です。
古山池御殿は一番最初に建てられた御殿で、本丸御殿完成後は離れとして使われ、享保十二(1727)年の本丸御殿焼失後は再び城主の居所になっています。
廃城後は取り壊され、明治十七(1884)年に松本中学校(現在の深志高校)が建てられますが、その時代も現役の井戸として活用されたそうです。』
旧博物館解体後も、この井戸はキチンと保存されているそうです(白いポールで囲われた、2m四方の狭いエリアが井戸とのこと(旧博物館時代の井戸の写真は市の紹介頁からお借りしました)。
 すっかり更地化されて広々とした二の丸エリア。いくら本丸御殿の1/4で30室の小さな御殿とは言っても、現代のイメージからすると相当な広さです。
こうして何も無いエリアが出現してみると、平山城の様な3Dの立体的な上下への広さは感じませんが、平城である松本城の平面的な横の広さを十分に感じることが出来ます。しかも、旧博物館の建物が在った時には見られなかった光景、例えば南側から見る太鼓門やその石垣、そして外堀の東南の角から望む大天守だったりと、こうした今までは見ることの無かった松本城の貴重な景観を、常日頃毎日の様にお城を眺めてきた我々松本市民も初めて見ることが出来ています。
戦時中の空襲で焼け落ちるまで天守や本丸御殿が現存していた名古屋城の様に、しっかりとその裏付けとなる写真等の資料が残っていれば、(100年後の国宝再指定を目指して!?)実物通りに再現出来るのですが、明治初期に筑摩県の県庁舎として使われていて(筑摩県が長野県へ併合される引き金となった、放火とも云われる)火事で焼け落ちてしまった二の丸御殿や、明治になって廃城後に取り壊された古山池御殿は、残念ながらどちらも証拠となる実物を撮影した写真が未だ見つかっておらず、今のところ復元することが出来ません。
 ただ更地化されたことに依り、その代わりに先日の氷彫フェスティバルは昨年までによりも広々としたこのエリアを使って行われましたし、今後もイベント会場として当面は使われるとのこと。
二の丸御殿を含め明治初期の写真が見つかるまでは、そうしたイベントでの活用で、お城を中心に松本の街を大いに盛り上げてくれれば良いと思います。

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