カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 東海地方までは史上最速で5月中旬に梅雨入りしたのに、その後足踏みして関東甲信越の梅雨入りが遅れていた6月上旬。

 5月末で緊急事態宣言が終わる前提で、予約していた6月の箱根旅行。その前の5月に、緊急事態宣言中だったため関西旅行を止む無くキャンセルしていました。6月なら大丈夫と思って予約したのですが、緊急事態宣言が延長され、箱根の神奈川県は対象ではなかったので悩んだ末に、出来るだけ外食などをせず人込みへの外出を避ける前提で、今回は実行することにしました。
勿論今回もワンコが一緒で、出来るだけ外食をしなくても良い様にキッチン付きのドッグヴィラ滞在です。
従って、箱根滞在中は人込みを避けるべく、もしどこか観光に行くにしても戸外や自然の中で過ごすこととし、本当なら今回も行きたかったポーラ美術館(ちょうどレオナール藤田の特別展が開催中でしたし、ヒメシャラの森の遊歩道も素敵です)などの室内は避ける、そしてランチは仮に外食をしても、夜は自炊やテイクアウトで部屋食で済ませる・・・そんな前提での今回の箱根行です。

 例年なら既に梅雨入りしていて無理だったかもしれませんが、今年は関東甲信の梅雨入りが平年より遅れたためか、無理かと思っていた登山が出来そうな天気予報になりました。そこで、先ずはシーズン最初の登山となる二度目の金時山へ行くことにしました。
金時山は富士山の外輪山の最高峰で、標高1212m。前回(第1383話)の3年前の秋は公時(金時)神社からのルートで登りましたが、今回は前回の帰路のコースだった長安寺近くの、仙石原から矢倉沢峠を経てのコースを往復で登ることにしました。
金時山そのものは標高1200m足らずの信州で言ったら里山ですが、登山は頂上の高さよりもむしろスタート地点とゴールの山頂との標高差と登山ルートの距離でその難易度が決まります。今回のルートの標高差は512mとのこと。例えば、山頂の高さは金時山が1212m、美ヶ原の王ヶ頭は2034mとかなり違うのですが、三城から登る美ヶ原は標高差600mですので実際の標高程登る高さは違わないことになります。従って金時山の片道2㎞で500mの標高差を登るコースは、最後にロープを使う急登箇所もあって、標高からの想像以上に登山気分が味わえます。
 一昨年初めて箱根に来て登った時は、仙石原から路線バスで公時(金時)神社まで行って、そこからのルートで登り、帰りは仙石原に下りて来たのですが、今回はその時の下山ルートを上り下りします。このルートは矢倉沢峠の明神ヶ岳への分岐から金時山へ向かい、途中金時神社からのルートと合流して山頂へ至るルートで、金時神社からよりは多少距離は短くなりますが、勾配はむしろ急になります。
仙石原の宿から歩いて、8時過ぎに仙石原の登山口から登山開始です。この日は平日だったのですが、途中結構多くの登山客がおられ、首都圏で日帰り登山で登れる山として、金時山の人気のほどが分かります。明神ヶ岳への分岐地点でもある矢倉沢峠のうぐいす茶屋で水休憩。ここから暫く笹原の登山道が続きますが、笹原の道は金時山との縦走路になる反対側の明神ヶ岳への尾根筋まで続いています。更に登って振り返ると、仙石原から白い噴気を上げる大涌谷、神山とその先に芦ノ湖が望める様になります。そして金時神社との分岐点を過ぎると、最後は粘り気のある溶岩がモコっと盛り上がって固まったという通り、山頂までは急坂の登山道です。
シーズン最初の登山でしたので、今回は急がずゆっくりしっかりと歩を確かめながら歩き、途中何度か休憩をしたので、コースタイム通りよりは少し遅い1時間30分で9時半過ぎに山頂へ到着しました。
前回は奇跡的と言っていい程にキレイに見えた富士山でしたが、その方がむしろ珍しいのでしょう。この日は晴れ予報だったのですが、残念ながら富士山だけはすっぽりと雲の中。然程広くは無い山頂にもたくさんの登山客がおられ、皆さん思い思いに休憩しておられたので、富士山も見えないことから我々は行動食を食べてすぐに下山開始。帰路も、登って来られる方々と途中たくさんすれ違いました。登山道は上り優先なので、下る側が広目の場所を見つけて登って来る人とのすれ違いを待ちます。皆さんちゃんとマスクをしておられます。
帰りは1時間5分程で11時過ぎには登山口まで下りて来ました。前回も書きましたが、金時山の標識や案内図にあるコースタイムはかなりの健脚者版で、速過ぎますので無視した方が良いと思います。例えば金時神社分岐店の標識には金時山の山頂まで20分と表示されていますが、実際は30分以上掛かります。
3年振りとなる今回は朝8時頃から登り始めたので、結果的にはほぼ行程通り、3時間の金時山登山でした。