カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 YouTubeに「落語協会」がアップした、寄席での鑑賞マナーを呼び掛ける動画。これ、ハッキリ言って傑作です!
定席の一つである池袋演芸場で撮影したのだそうですが、客席で寄席を鑑賞する際の迷惑行為の数々、例えば席に座るのは口演最中ではなく高座と高座の間だとか、口演中の無駄な私語、携帯電話、写真撮影や録音、口演中に食べる煎餅などの雑音、過度な飲酒(酔っ払い)などを実演して、そうした迷惑行為の禁止や防止を呼び掛ける内容で、客席に座っているお客さんが全員協会所属の噺家の皆さんなのです。しかも、その面子が凄い!

 先ず案内人として前振りが古今亭菊之丞(色気もある芸達者で先輩噺家のモノマネは絶品!)、そして迷惑行為の解説するのが柳家喬太郎(この人の「時そば」の枕での“コロッケそば”、そして“歌う”「井戸の茶わん」・・・天才です!でも古典もちゃんと師匠のさん喬譲り)、迷惑を被る隣席の客が春風亭一之輔(ご存知!でも笑点なんか出なくてもイイのになぁ・・・)、そして“主演”の迷惑客を演ずるのが落語協会の大看板柳家さん喬という各師匠の方々で、人気実力共に落語協会のオールスター級。そして脚本や演出など、制作や他の客を演じていたのが協会の若手二ツ目の皆さん。
俳優という意味では皆さん素人ですが、とりわけその迷惑客を演ずるさん喬師匠の演技の上手いことといったら、まさにアカデミー賞モノの演技なのです、これが!
しかも、さん喬師匠が喜んで?本当に楽しそうにやっているのが映像からも分かるんです。いや、笑えるワァ~。
これでもしサングラスを掛けてガラの悪いそうな迷惑客をさん喬師匠と一緒に、一見(いつもの高座の様にニコニコ笑わずに、もし睨みつければ・・・ですが、多分)プロレスラーの“組長” 藤原喜明に似ている(様な気がする)権太楼師匠が演じていたらきっと最高だったな、なんて・・・。

        (*「新宿末広亭」紹介記事からお借りした高座写真)
 考えてみれば、落語の世界では、ご隠居さんから与太郎の丁稚、そしておばあさんから若い町娘や花魁まで、全て一人芝居で演じ切っているのですから、噺家の皆さんが役者としても芸達者なのはむしろ当然なのかもしれません。
そしてこの動画には更にメイキング映像まであって、撮影している様子や制作側や出演もしている若手の噺家の皆さんの感想なども入っています。因みに、長野県大町市出身の二つ目桂花さんもおられます。

 落語好きの皆さん!YouTubeで「落語協会 寄席鑑賞マナー動画」と検索すれば見つかると思います。是非探して視てください。これ必見です!

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