カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今回の東京滞在中のランチで唯一私がリクエストしたのが、田町にあるシンガポール料理レストラン「威南記 海南鶏飯(Wee Nam Kee Hainanese Chicken Rice ウィー・ナム・キー ハイナニーズ チキンライス)」でした。6月にも行ったばかりですが、今回がこれで三回目になります。
 前回はまだ6月で爽やかだったのでテラス席をチョイスしましたが、赤道直下のシンガポールを思い出させるような猛暑続きの今年の東京とはいえ、いくらミストが出ていてもテラス席にはさすがに誰もおらず、皆さん室内席。この日は日曜日でオフィスはお休みですので、食べに来られているのは近隣にお住いの方々だけでしょうか、ランチタイムも8割方の込み具合でした。
ここのヌードルの現地風の極細麺は他ではなかなか食べられませんので、今回も前回同様に二人共ローストチキンヌードル(1500円)をチョイス。そして、野菜料理は残念ながらチリ・カンコン(空芯菜)が無かったので、カイランのサンバルソース炒めにしました。店のメニュー表記はブロッコリーでしたが、カイランは中国野菜で「芥藍」と書きます。英語名はチャイニーズ・ブロッコリーで、シンガポールでは中華料理では小さめが好まれるのか、良くベビー・カイランと呼ばれていた様な気がします。因みに、最近日本でも栽培されているスティック・セニョール(茎ブロッコリー)はカイランに良く似ていますが、それもその筈。この中国野菜のカイランとブロッコリーを掛け合わせた野菜だそうです。
因みに、カイランは本来茎がメインですが、葉も意外と美味しいのです。以前、新宿の「ティム・ホー・ワン」で、その日の野菜がレタスのオイスターソース炒めしか無かったのですが、むしろカイランの葉を炒めた方が歯応えも良くて美味しいと思います。

また、同じく中国野菜の空心菜は、最近ではスーパーの野菜売り場で普通に見掛ける程日本でもポピュラーになりました。空心菜はシンガポールではカンコンと呼ばれていて、チリソース炒めで食べることが多かったのですが、日本のシンガポール料理店などのメニューにはサンバル・カンコンと記載されています。このサンバルソースという調味料は、東南アジアのインドネシアやマレーシアで使われる辛み調味料(チリソースの一種)で、干しエビや小エビを発酵させた塩辛状のペーストに赤唐辛子やトマトを加えた、ジャワ島を中心としたインドネシアの伝統的調味料です。民族的にはインドネシアもマレーシアも同じマレー系ですので、言語も8割方同じだそうですし、料理も似通っています。
因みにサンバルソースで炒めたチリ・カンコンを生まれて初めて食べたのは、赴任してすぐジョホールに在る関連会社の工場を訪ねた時。途中で同僚とお世辞にもキレイとは言えない道端のローカルの屋台で、ランチにぶっかけ飯を食べたのですが、そこで一緒に食べたチリ・カンコンが(生まれて初めてという印象も手伝ってか)その後の7年間で何十回、いや恐らく100回以上も食べたであろうチリ・カンコンの中で一番美味しかった気がします。
 この日のウィー・ナム・キーの野菜がサンバル炒めだったので、ヌードルの方に添えられていた野菜(多分塩茹でのターサイだと思います)もサンバルソースを付けて食べました。このサンバルというチリソースの味は、それこそ赤道直下の屋台で汗を搔きながら食べる真夏の料理の代表格ですので、日本でも真冬では無く、この猛暑の中で食べる方が相応しいかもしれません。
この日も家内はアチャーと、私メはタイガービールもオーダーさせていただきました。タイガービールが1080円もするのを家内が見て(しかも小瓶で。因みにキリンのハートランドは同じ小瓶で820円との表示)、
 「えっ、タイガービールって高いんだね!」
 「はい、モルトビールですから・・・。」
(相済みません、シンガポール料理店以外ではタイガーは飲めませんので・・・)

 やっぱりここの麺(ミー)は美味しい。オイスターソースがベースと思われる甘目のタレの味もですが(どういう配合か、自分では作れません)、固めの極細麺が何とも言えずに旨いのです(懐かしさが味を倍加させているかもしれませんが・・・)。
 「満足満足、また来ようっと!」
 「でも、ホント好きだよネ!?」
(相済みません、バカの一つ覚えで・・・)

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