カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 箱根4日目。実質最終日となる4月11日。この日は金時山登山です。
前日の方が天気は良かったのですが、一応この日も晴れではありましたが少し雲が掛かっていました。ですので、金時山の山頂から富士山が見えるかどうか気になる所ではあります。
金時山登山は今回が私は5回目になるのですが、富士山がしっかり見えたのは初回金時(公時)神社からのルートで11月に登った時だけです。因みに、奥さまは2年に亘って参加したクラツーの「女性のための登山教室」の初回がこの金時山だったそうですので、彼女は今回が6回目となるのですが、初回は雨模様だったとのこと。登山教室の初回が金時山ということでお分かりの様に、この山は登山初心者向けの人気の山。また我々の様に、シーズン最初の登山でも手軽に登れる格好の山なのです。
昨年の夏以降、家内が毎月次女の所に家政婦で手伝いに行っていることもあり、二人共日頃殆ど歩いてこなかったので、今回のシーズン初登山も前回同様「はこね金太郎ライン」の「金時見晴パーキング」まで車で行って、そこから矢倉沢峠を経て登る、金時山登山のルートの中での最短コースにしました。
見晴らしパーキングからは、登山口の標高が初回の時に登った金時神社コースより160mほど高く、最短で手軽に登ることが可能なルートです。コースガイドに依れば、標高差360mで、標準コースタイムで登りが1時間05分 で下りは50分とのこと。

 35台という広い駐車場には既に10台ほど駐車されていて、我々も準備を済ませて朝7時50分から登山開始です。
去年登った時は4月中旬だったのですが、笹原の登山道には真っ赤なボケの花が一杯咲いていたのですが、今年は1週間ほど早いせいか全く咲いていませんでした。
初心者向けとはいえシーズン最初の登山ということもあり、ゆっくりと歩を進めます。一昨日の土砂降りも、昨日の快晴のお陰で、幸いこの日の登山道には殆どぬかるんでいる箇所はありませんでした。
途中、登山道の脇にはタチツボスミレか、薄紫の可憐な姿で迎えてくれました。
 『 山路来て 何やらゆかし すみれ草 』
スミレを見ると、どうしてもこの芭蕉の句を思い出してしまいます。
笹原を抜け、林になると木々の芽吹きは未だの様で、そんな中に時折山桜や馬酔木が咲いているのが見えて心が和みます。途中、振り返ると箱根最高峰という神山の中腹に煙を上げる大涌谷が見えます。登り始めてから30分程で順調に分岐に到着し、そこのベンチで小休憩し水分補給です。
 金時山は初心者向けの人気の山なので、登山道もかなり整備されています。しかし山頂に近付くにつれ、突き出た猪の鼻に似ているとことから名付けられたという「猪鼻岳」という別名の通り、外輪山の溶岩が冷えて固まった岩山らしい本格的な急登が始まります。ですので、金時山は首都圏からアクセスも容易ですし、手軽であってもちょっとした登山気分が味わえるのもその人気の理由でしょう。
数年前は途中にあった鎖も、今はしっかり迂回の階段が横に造られていて鎖場は無くなっています。ただこの結構ルート上には階段が多くて、むしろ逆に疲れる気がします。
途中、昨年来た時は登山道脇の山頂付近の岩場に咲いていて写真を撮っていた方に教えていただいたコイワイザクラは、今年は未だ咲いていませんでした。
 1時間5分で8時55分に1212mの金時山山頂に到着です。ゆっくり来た割にはほぼヤマケイのコースタイムで登って来ました。
今回は、目の前に富士山が全景を見せてくれていて、その雄姿に思わず歓声が上がります。因みに箱根方面からの登山道の途中では一切富士を見ることが出来ず、山頂に来て初めて富士が姿を現すので、見えるかどうかの期待感も手伝って見えた時の感激が倍増します。
前回は全く拝めなかったので、行動食を食べただけで10分足らずで下山しましたが、今回はゆっくりと二度目の富士の全景を眺めながら、せっかくなので、今回初めて金太郎茶屋で家内がお汁粉(800円)、私はシメジ汁(400円)を頂くことにしました。因みに金時山の山小屋のカレーうどんとなめこ汁が名物と書いてあるネット記事がありますが、カレーうどんは山頂に二つある山小屋の内、こちらの神奈川県側の「金太郎茶屋」の金太郎に掛けた「まさカリーうどん」で、一方この日も閉まっていましたが隣の静岡県側の「金時茶屋(金時娘の茶屋)」の方がどうやらなめこ汁の様で、こちらの金太郎茶屋のキノコ汁はシメジ汁でした。
熱々の味噌汁は温まりますし、またお汁粉の糖分が疲れた体には嬉しく感じます。そして、山頂で富士山を見ながら頂く(外のベンチのテーブルに運んでくれます)、このキノコ汁と家内の頼んだ甘いお汁粉(小さな角餅が4つ入っていたとかで、一つ頂きました)は富士の絶景と相俟って、おそらく同じモノを下界で食べた時以上に美味しく感じられました。
 今回は、雪を頂く頂から広く拡がった裾野まで富士の全景をしっかりと拝むことが出来たので、初めて金太郎茶屋を利用したこともあり、30分以上頂上で過ごしました。頂上にはそれぞれのルートから登って来られた10数名の方々が、思い思いにその絶景を楽しんでおられました。中には一人で登って来られたご婦人が携帯電話で、お友達にその景色を報告しながら、次回登山で入笠山へ一緒に行く計画を電話で話しておられ、思わず「!?」。
下りは、前回に比べると思いの外登って来られる人が少なく、道を譲り合う回数も少なかったのか、これまたコースタイム通りの50分で見晴らしパーキングへ下山しました。前回は駐車場が空くのを待っている車がいて、直ぐにスペースを譲りましたが、この日はまだ数台分のスペースが空いていました。そこで、登山口に用意されている、タライの水とブラシで登山靴の泥を落としてから帰路につきました。

 今回の金時山が我々のシーズン初登山で、事前のトレーニングも殆ど無かったので家内は少し心配していましたが、思いの外登れた由。ただ、次回の登山は下山時にストックを使った方が膝には良さそうとのこと。
そこで次回は、家内が次女の所から戻るGW頃に、いつもの三城からの百曲がりコースで美ヶ原(一応百名山です!)へ登ろうかと思っています。
【追記】
写真を見て気が付いたのですが、静岡県側の山頂に在る「天下の秀峰 金時山」という碑が「きんときざん」となっていますが、2年前に登った時は「きんときやま」とルビがふられていました。調べてみると「ざん」或いは「さん」と「やま」のどちらの呼称もあるようです。

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