カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 11月3日の日曜日。
午後12時半に新宿駅に到着し(独り重いボストンバッグを持って先にホテルにチェックインした後)、長女と待ち合わせての昼食の後で、コンサートは午後7時開演で時間があるので「さて、どこに行こうか?」。
コンサート会場は川崎なので、川崎大師へと思いましたが、娘によれば門前町はそれ程でもないし、京急だから不便とのことで、結局お上りさん宜しくまだ我々が行ったことがない浅草寺へお参りに行くことになりました。
地下鉄の浅草駅で降りると、熊手を持った人が何人も歩いて来られます。どうやらこの日は、ちょうど酉の市だったようです。

 地上に出ると、お馴染みの雷門は、大提灯が先日の台風で下ろされたままなのか、印刷。雷門からの仲見世は、外国の方も含めて観光客や七五三参りのご家族などで参道を埋め尽くす程の人の波。いつもこうなのか、凄いですね。また、ここからはスカイツリーが錦糸町からよりも大きく見えます。
仲見世を歩きながら、途中お賽銭用の小銭が無いからと、大福を何故か3つも買って・・・、娘と私から「一つでイイじゃん!」という詰問には、「だって、全部味見してみないと分からないから・・・」との仰せ。何が分からないのか良く分からぬままに「入れておいて!」と、結局これも何故か私のリュックの中に納まることになりました。
漸く仲見世を抜け宝蔵門を過ぎ、本堂へしっかりとお参りを済ませ、帰りは人通りの少ない観音通りへ。人形焼や今半など老舗が軒を連ねます。途中、昭和の風情漂う喫茶店で一休み。
TVニュースなどで見る熊手を売っている露店が仲見世には無かったことから、お店の方に聞くと、酉の市は浅草寺ではなく、鷺(おおとり)神社だそうで、浅草からは歩けば20分近いとのことから今回は諦めました。知らぬとはいえ、商売繁盛は観音様ではなく神様の方でした(ただ、学生時代を関西で過ごした私メは、「商売繁盛!」と聞くと、どうしても「笹もって来い!」と“えべっさん”を想像してしまいます)。
 翌11月4日の朝は、見たかった「興福寺仏頭展」のために早めに上野へ。
「仏頭展」の様子は次回ご紹介するとして、幾つもの美術館や博物館、動物園が集まる上野も多くの人出で賑わっていました。
広大な「上野恩賜公園」は、彰義隊との戊辰戦争で焼け野原のになった跡地を都市公園化したものとかで、お花見などでの都民の憩いの場である上野の森は、戊辰戦争の賜物と云えるのでしょうか。大きな木々がまさに森を作っている中で、春の桜のみならず、色付き始めたケヤキなどの秋の紅葉もなかなか見事です。
東京国立博物館では、恐らく最初にして最後の「洛中洛外図屏風」重文指定7点(国宝上杉本や岩佐又兵衛筆舟木本など)が一堂に会するという興味深い展示や、他にも東京都美術館での「ターナー展」など、上野の森は、紅葉のみならず、芸術の秋も真っ盛りでした(都会はイイなぁ)。
他にも、子供に人気の国立科学博物館の恐竜展や動物園もあり、上野公園はかなりの人出です。国立博物館の「特別展京都」も人気のようです。
JR上野駅からは、秋色に染まり始めた上野の森をちょうど通り抜ける感じで、東京都美術館を過ぎ、重文指定という旧東京音楽学校の泰楽堂(我国初の音楽ホールで、滝廉太郎がここでピアノを弾き、山田耕作も歌曲を歌ったのだとか)の横を通り、「仏頭展」が開催されている東京藝大美術館へと向かいました。