カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

都合により、暫くの間、ブログ掲載をお休みさせていただきます。
皆さまにおかれましては、どうぞ良いお年をお迎えください。

 早い所は、11月に入るとクリスマス用のイルミネーションが飾り付けられ、街に彩りを添えてくれます。一方で、「もうクリスマスかぁ・・・」と、一気に気分も気忙しくなる気もしないでもありません・・・。

 こんな時期に出掛けたりして、たまたまそうした街のイルミネーションを見掛けるのも楽しみの一つです(先ず冒頭は、拝借させていただいた、思い出の“ロマンチック街道”ローテンブルクから)。
今年は、娘夫婦から招待されて、11月上旬のチェコ・フィルのコンサートで初めて行ったミューザ川崎近くの、ラゾーナ川崎プラザのイベントホールに飾られていたイルミネーションです。
 そうこうする内に、早いものでもうクリスマス。
今年の我が家は、奥さまの念願だった庭のイルミネーショもあって、クリスマスムードが外には漂っていますが、家の中では、年寄りだけだと「ケーキもイイかぁ・・・?」となりかねません。そう言えば、子供たちが巣立ってからは、もう何年も「フライドチキン」食べていないなぁ・・・。
 最後オマケに、何ともほのぼのとした犬や猫などの動物画でお馴染みの、ビッグコミックオリジナルの村松誠さんの表紙絵。
12月5日号は見事なクリスマスツリーでした。
そして、前回(第813話)でもご紹介した我が家の玄関先のコニファーのイルミネーション。18日に、松本ではこの冬初めての本格的な積雪(5cm)となり、クリスマスツリーも雪化粧をしてのホワイトクリスマスでした。

 ・・・ということで、Merry Christmas!素敵な聖夜になりますように・・・。

 演奏会での拍手のタイミング、意外と難しいですね。
小品を集めたステージと交響曲では違いますし、ジャズもソロプレイのどこで拍手してイイのか分からないし(Jazzの場合は、感動したところでイイのでしょうけど)・・・。
ただ、クラシックの演奏会で絶対的に言えるとしたら、フライングはご法度で、演奏が終了した後・・・でしょうか(如何にも、自分はその曲を良く知っていると言わんばかりに即座に拍手する輩がいますが、曲は知っていても音楽を知らないと自ら示しているような、バカ丸出しの行為です)。
オーケストラであれば、演奏が終わって指揮者が指揮棒を降ろした時でしょうし、ピアノ・リサイタルならばペダルから足が離れた時(それまでは演奏中)。
例えば、運命のような終楽章のフィナーレと、マーラー9番の消え入るような終わり方では、指揮者もその降ろし方も全く違いますし、我々聴衆自体もその余韻に暫くは浸っていたいので、それを打ち破るような拍手や掛け声は、どんな感動的な名演奏であったとしても厳に慎むべき最低限の演奏会マナーでしょうか。

 それとブラヴォー。本来はイタリア語の形容詞なので、単数・複数、男性・女性では語尾が変化し、女性奏者であればブラーヴァ、男性も複数だとブラーヴィ、女性複数だとブラーヴェだそうです(bravoの語尾がo/a/i/eとそれぞれ変化)。従って、男女のソリスト或いは混合のカルテットだと、ブラヴォーだけだと厳密には男性奏者への賛辞ということになります。因みに、オーケストラは個体とみなされますが、もし指揮者が好演した楽器奏者を立たせたならば、今や弦だけではなく管の首席などにも女性奏者が増えていますので、その奏者の性別次第でしょうか。
しかし、イタリア語が語源だとしても、bravoは英語にもなっているので、英語は性別で変化しませんので、イタリアでの演奏会でなければそれ程神経質になる必要はないのかもしれません(但しモノの本に拠れば、オペラはイタリアが本場で歌手もイタリア語が分かるので、使い分けた方が良いとのこと)。
しかし、以前のNHK-FMの「きらクラ」で、チェリストの遠藤真理さんが、上記のような演奏会で、もし「ブラヴォー!」だけだと、「私の演奏に対しては無い(=演奏が良くなかった)のかと思ってしまう」と仰っていましたので、うーん、難しいなぁ・・・。小菅優さんのリサイタルでも「熱情」の後に掛かったのは、「ブラヴォー!」としか聞こえませんでしたが・・・?
斯く言う私メ。これまでの30数年間の中で、自然と「ブラヴォー!」と声が出てしまったのは、たった一度だけ。
その唯一のブラヴォーは、十束尚宏さんが客演指揮されたSSO(シンガポール交響楽団)定期演奏会でのメイン、R.シュトラウス「ローゼン・カバリエ」(歌劇「バラの騎士」組曲)のフィナーレでした。

 さて、今年最後のコンサートは、21日のハーモニーホールでのオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)松本公演。暮れも押し迫ってのコンサートで、演奏会では珍しいブラームスの“ダブルコンチェルト”と、ベートーヴェンの(と言えば年末恒例は“第九”ですが、今回は“さに非ず”で)“運命”。ここは、全国各地の第九に負けず、景気良く締めてもらいたいものですね。

 坂城町特産の「ねずみ大根」を、和田や上田で入手して食べた「おしぼり蕎麦」でその美味しさを知り、以来ねずみ大根(所謂「辛味大根」)に魅せられています。

 江戸時代にも、松尾芭蕉の『更級紀行』に、
 『 身にしみて 大根辛し 秋の風 』 芭蕉
という句が詠まれていて、伊那谷南端に近い下條村(因みに、数少ない長野県出身のタレント峰竜太氏の出身地)の特産「親田(おやだ)辛味大根」も昔から有名なことから、山を隔てた木曽谷(芭蕉は、元禄元年1688年に岐阜から木曽を経て更科へ行った)で詠まれたのでは、というのが江戸時代からの俳諧研究での通説だそうですが、芭蕉は「田毎の月」で知られる姨捨などの「更級の郷」にも滞在して句を詠んでいるので、むしろ現在の坂城町で「おしぼりうどん」を食したのではないか、との説もあり、個人的にはそちらに賛成です。

 『 おもかげや 姨ひとりなく 月の友 』芭蕉
 『 いざよいも まだ更科の 郡かな 』 芭蕉
また、同行した門人の越人(えつじん)も、
 『 更科や みよさの月見 雲もなし 』 越人
と詠んでいることから、中秋の名月を過ぎて、少なくとも三夜は更科の郷に滞在し(雲も無く)月見が出来たことが伺えます。

 この辛味大根。坂城町の特産は「ねずみ大根」で、スーパーで売られている一般的な大根である「青首大根」に比べ、辛味成分だけではなく、ビタミンCも3倍近いのだとか。また栄養素は皮と身の間に多く含まれるので、良く洗って皮のまま卸した方が良いのだとそうです(ナルホド)。
坂城町は千曲市(旧更埴市と旧戸倉上山田町が合併)と上田市の間にある千曲川流域。東日本最大級の前方後円墳である「森将軍塚古墳」」があり、古代信濃でも早くから開けた土地。雨の少ない上田地方では、水利が無く米作が出来ない地域は昔から小麦の栽培が盛んだったことから、信州の粉文化の中でも、坂城町は蕎麦ではなく「おしぼりうどん」が今でも名物だそうです。

 松本では店頭で見掛けることは殆どありませんが、上田などの東信地方ではポピュラーな大根のようですので、帰路塩田にある小さな地場のスーパーに立ち寄ってみると、ありました。
「ねずみ大根」と表示されて、20本ほどが1本ずつ袋に入って売られていました(同様に「上田みどり大根」も隣に並んでしまた)。道の駅や直売所で買ったものより、やや大振りで一本98円。きっと並ぶのは秋から長くてもせいぜい年明けくらいまでだとは思いますが、欲しい時は上田でいつでも入手できそうです。

 家を建てた時に庭まで予算が回らず、3年がかりで自分で作庭(興味ある方は本ブログジャンルの「我家のガーデニング顛末記」を参照ください)してシンボルツリーとして植えたモミの木(プンゲンスホプシー)。
それと、その後(ミント・ジャングルとなったハーブガーデンに愛想を尽かした奥さまが)専門家(私メの高校時代の同級生が社長の園芸店)に庭のリフォームを頼んだ際に、枯れてしまった夏ツバキに替わって玄関先に植えてもらったコニファー(多分ブルーヘブン)。家を建てた時からの彼女の希望は、クリスマスの季節に併せて、そのモミの木をいつかイルミネーションで飾ること・・・でした。

 建ててからは早17年目。遂に「今年こそ!」と奥さまは、ホームセンターに見に行ったりネットで調べたりして、結局通販でLEDのイルミネーション・ライトを購入しました。事前に希望を聞かれたので、「シンプルに!」とだけ。
新婚旅行での冬のロマンチック街道(多分、ローテンブルク)で見た、街の広場を飾っていたオレンジ一色のイルミネーションのように、出来れば暖かでシンプルな飾り付けを希望(昔のボォーっとした豆電球と違い、透明感のあるLEDは逆にややクールな色調ですが)。

 彼女の選択は、玄関先のコニファーには青と白。モミにはオレンジ一色のLED。戸外のコンセントまで距離が遠いのと省エネ目的(奥さまの説明によると、夜中点灯させると、イルミネーション一本で一日350円とか。×5本・・・本当かなぁ、一月の間違いじゃ?)で、ソーラーを選ばれた由。
 モミは随分生長して、優に4mはありますので、女性には電飾は無理。そこで、週末に脚立を持って来て、4本(1本10mとか)を出来るだけ均等になるようにモミの周囲に巻き付けました。「あっ、そっちじゃない!もっと、こっち・・・」と、その都度現場監督から指示される作業員は「へ~い、仰せの通り」。コニファーは2m足らずと背が低いのでご自分で作業(それが楽しいようです)。

 コニファーは道路脇なので、出来るだけ太陽光が当たるように塀の上にソーラーパネルを設置しました。
一方芝生ガーデンの端に植えてあるモミの木は、南側ではありますが、我が家と隣家の間にあるので、太陽が南に下がっているこの時期は、隣家に遮られて午後に西日が少し当たるくらいで、それ以外では直射日光は殆ど当たりません。
取り付ける前に、日光に当ててフル充電しておいたようで、3日間ほどは問題なかったのですが、モミの木のイルミネーションは4日目には点灯しても直ぐに消えてしまったとか。樹下周辺では、ソーラーパネルを置ける範囲も限られ、日当たりの良い場所までは届きません。さて、どうしよう?。家内は半分諦め顔で、
「ソーラーじゃなくて、コンセントから電源を取るイルミネーション・ライトを注文し直そうかなぁ・・・?」
「それじゃ、ソーラーを買った意味無いジャン・・・」
ということで、色々思案の結果、然らば一点集中でと、西日に向けてソーラーパネルを設定した所、比較的日当たりの良いコニファーは早朝までもちました(フル充電時8時間のスペック)が、モミの木は1時間弱。止む無く、モミの木の方は平日充電し、週末のみ点灯しています。

 そこで、ベランダはダメですが、壁の上部には日光が当たっていることから、長さ2m位の板の上部にパネル部分を取り付けて壁に立て掛け、昼間の時間帯に日光を当ててみることにしました。
ホームセンターで、長さ3mの杉板を230cmにカットしてもらい、足用の板も購入し、こちらは自分でカット(店のカットサービスでの斜め切りは、45度の角度のみ)。組み立てて、最上部にソーラーパネルの足部分をネジ釘で固定。パネルを取り付けて完成。10時半頃から3時半くらいまでは、何とか直射日光が当たりそうですが、果たしてどうでしょうか?
ところが、その後冬至に向かって太陽は更に高度を下げて行きますので、最初計測した高さでは日が当たる時間が短くなってしまいました。
うーん、難しいなぁ。

 毎朝の通勤時のコンビニで、その日の缶コーヒーのロング缶を二本購入します。冬のホットは酸味の効いたRootsのアロマ・ブラックですが、アイスでは何故かアルミ臭さが口に残るので、この夏は専らタリーズでした。ところが、これまで何回かご紹介したように、年二回ほど販促キャンペーンでUCCの缶コーヒーBLACK無糖“The Deep”にオマケのモデルが付き、異動後最初の “戦闘機シリーズ”の出来の精巧さに感動し、以来キャンペーンの都度、その間だけ(酸味が無く、味は好みではないのですが)購入するようになりました。

最近は、販促効果が大きいのか、年二回だけではないようで、10月には“永遠の0(ゼロ)コレクション”として、零戦を中心とした6機種(太平洋戦線で活躍した零戦3機種と、紫電、彗星、九九艦爆の計6モデル)がオマケで付きました。ご存知のように、百田尚樹著のベストセラーで、この冬封切り予定の映画『永遠の0』とのタイアップ企画です。
ベストセラーになる前にたまたま本屋で手にとって購入し、読んで感動したので映画も見に行くつもりでいます。小説と同じであれば、決して戦争映画ではなく、究極の家族愛を描いている筈です。
 それにしても、タイアップとはいえUCCも良くやるなぁ!と感心します。出来は、以前のジェット戦闘機は大振りで良く出来ていたと思いますが、零戦もやや小振りとはいえ、機体装飾も(所属部隊の)細部まで描かれ、当然ですがジェット機と異なり零戦はプロペラ機(ちゃんと回転します!)なので(製造上の)部品点数も多そう(九九式艦上爆撃機には、ちゃんと固定脚も)ですが、なかなか良く出来ていて、零戦好きにとっては、恐らく感涙モノではないかと思います。コーヒー1本150円足らずですが、いやぁ、大したものです(・・・と毎回感心しています)。
 今月21日から、映画『永遠の0』が全国ロードショー。年末は何かと慌しいので、年が開けたら是非映画館に見に行こうと思っています。

 自宅での“ねずみ大根”の「おしぼり蕎麦」に味を占めて、スーパーの野菜売り場を探してみたのですが、坂城町を中心とした東信地方の地場(伝統)野菜なので、松本ではなかなか見つかりません。

 そんなある日、いつも週末に食料品の買出しに行くスーパーマーケット「つるや」(東信が本拠。生鮮食品の鮮度が良いので、松本平でも店舗を急拡大しています)。
いつものことですが、買い物メモを見ながらも陳列棚のレイアウトが頭に入っていない奥さまは、途中で、
「あっ、イケナイ。○○買うの、忘れた!それと、××も買って来て!」
と、命令された私メがその都度売り場の中をあちこち走り回ります(私メは、「野菜、鮮魚、肉・・・っていう順番に並んでるんだから、メモもその順番で書いておけよ!」とブツブツ独り言を言いながら・・・)
今回も、途中で「タマネギ買って来て!」とのご用命に、肉売り場から野菜売り場に戻った時に、売り場に「上田大根」なる文字を発見。
大きさはねずみ大根同様に、長さが15cm弱と小さく、根元だけの青首大根と違い、全体に緑がかっているのが特徴。形も、下膨れのねずみ大根とは違い、普通の大根のミニサイズといった形状。
「つるや」は、先述の通り東信が本拠(確か、佐久?)なので、時々松本平では珍しい東信地方の食材(追記)も並んだりしますので、「上田大根」が品種改良者名や生産者名ではなく、多分特産品としての地名を指しているのではないかと思います。
 「ねずみ大根じゃないし、でも上田の地大根だったら辛味大根の一種かなぁ・・・?」
と暫し逡巡。この時は、結局は買いませんでした。

 ネットで調べてみると、この上田大根は、地元(JAなど)では「上田みどり大根」と呼ばれていて、戦前に栽培が始まり、上田のスーパーではポピュラーな由。ビタミン豊富で、水分が少ないので大根おろしが水っぽくならず、また生食(野菜スティックなど)にも好適で、“程好い辛味と淡い甘味”があり、何より中側まで緑色をしているため緑色の大根おろしで目にも鮮やかなのだとか。そう言えば、夏の「くるみおはぎ」は細かく切ったキュウリでしたが、前回のおはぎに、ちょこんと添えられていたのは緑色の大根おろしでしたので、多分この上田みどり大根だったのでしょう。

辛味大根ではないようですが、興味をそそります。なお、上田には、山口地区で栽培されている伝統野菜の「山口大根」という小型の大根があり、こちらは辛味も多少強いそうですが、パリパリした食感で沢庵漬けに向いている(地元で云う所謂「かた大根」の一種でしょうか?)とのことでした。上田地方は、地大根が豊富のようです。

 そこで、翌週末での買い出しの時に試しに買ってみました。
初めてスーパーの売り場に並んでから一週間。すると、今回は表示がちゃんと「上田みどり大根」となっていました。やっぱり・・・。
さっそく皮を剥いて卸してみると、内側はやや白っぽく、皮が一番緑が濃い感じですが、大根おろしは鮮やかな緑色。
食べてみると、予想以上に辛味もありましたが、驚くのはその甘さ。普通の大根よりかなり糖分が多そうで、辛味と一緒に一瞬甘さも口の中に広がる不思議感覚。うーん、面白い。この色と味が生かせる料理は何なのでしょうか?・・・いずれにしても、濃い味付けでは負けてしまうので、見た目の鮮やかな緑と共に、辛味だけではなく甘さも引き立つような繊細な和食系で。
緑が引き立つのは、白・・・ってことは、白いかまぼこ、はんぺん、白身の魚・・・?      
【追記】
鯉こくや煮付け用の鯉の切り身などは松本でも時折見られますが、例えば珍しいのは生きたフナ。夏頃だったでしょうか、酸素を注入した水と一緒に透明なビニール袋に10匹以上入って売られていました(うーん、松本でも買う人いるのかなぁ・・・)。鯉やフナの養殖が盛んな佐久地方では、自宅で甘露煮にしてお祝いの席などに出されるそうです。また、焙煎した丸山コーヒーの豆が売られているのも、東信拠点のスーパーならでは。

 その日は奥さまのお帰りが遅くなるとのことで、代わって私メが夕食当番。
「冷蔵庫の残りモノを使って、何か作っておいて!」とのご用命で、買ってあったナス5本を発見!(決して他に何も無い訳ではなく、例えば冷凍食品は“チン!”するだけで面白くないし、白菜やネギ、シイタケがあっても肉が無いため鍋も無理で、他の食材利用を断念。なお動物性タンパク質では、犬たちにドッグフードと一緒に毎回蒸してあげているササミの予備のパックがありましたが、チロルとナナに恨まれそうで・・・)。それに、その日は強制適用休肝日でしたので、酒の肴も不要故、とにかく簡単に済ませます。

 そう言えば、以前成田のショッピングモールの中華料理屋さん「紅虎」(関東中心に展開するチェーン店とか)で食べて、まるでシンガポールの屋台で時々食べたクレイポット(土鍋料理)そっくりで感動した「ナスと豚肉炒めの餡かけ丼」(第476話)の味を、我が家で再現した「ナスと豚肉のオイスターソース炒め」(第477話)もありましたが、一手間(水溶き片栗粉でとろみ付け)面倒臭い(と言うよりも、先ず片栗粉がどこにあるか探さないといけない)し、豚肉も無かったので、簡単にナスを炒めて焼肉のタレ(我が家の常備は牛角の市販用醤油ダレ)で絡めるだけにしました。謂わば焼肉丼ならぬ“焼きナス丼”でしょうか。

 ナスを切って(斜め輪切り或いは縦どちらでも)、良く油を吸うので、フライパンにサラダオイル(胡麻油の方が香ばしいかな?とも思いましたが、残量が足りなさそうだったので)をたっぷりと入れて熱し、しんなりするまで両面を炒めます。その後で、タレもご飯に掛けられるように、ちょっと多めに入れてさっと炒めて完成。ご飯の上に並べて、お好みで七味と冷蔵庫にあった刻みねぎを散らして頂きます。3人前用にナス3本。残りは、しっかりと煮干で出汁を採って、我が家定番の丸正の二年味噌での味噌汁に。漬物も偶然ナスの浅漬けだったので、戻った奥さま曰く「今日は、ナス尽くしだね!」とか。
材料費(最盛期だと、ナス5本で150円程度)だけなら一人50円!でしょうか(本当は豚バラとかあれば良かったのですが)。でもナスは油との相性も良く、ナスにタレもしっかり絡んで大変美味しくいただき、殊の外(作業工数からすれば)好評でした。なお奥さまの判定は、「(牛角の)焼肉用のタレの味がイイからネ!」。
(写真は先日二回目に作った“焼きナス丼”。今回は、ご飯の上に千切りキャベツを敷いて、ナスと豚小間肉も一緒に炒めて載せてあります)

 突然奥さまが、
 「ねえ、ウチに将棋ってある?」
 「うん、母屋にあった筈だけど・・・」
 何でも、家内の知り合いの英国人の方が、「将棋を指したい」とのこと(囲碁だけではなく、将棋も国際的なんですね)。
子供の頃使った将棋盤(父の手作りでした)と駒が母屋に捨てずにとってあった筈・・・と、探してみましたが結局見つかりませんでした。
そこで、「有る」と言った手前、責任を感じてマグネットの将棋ゲーム(旅行などの携帯用)を近くの文房具店で購入して来ましたが、

 「指の大きな外国の人が、こんな小っちゃな駒を動かせる訳無いジャン!」
 「うーん、それもそうだなぁ・・・」(確かに「歩」などは8mm角程度)
結局、家内は実家から昔将棋も好きだったというお義父さんの桐箱入りの未使用の木製(ツゲ?)の駒(私が子供の頃使っていたのは安物のプラスチック製でした)を頂いてきたとのこと。将棋盤もTVで見るような本格的な物があったそうですが、大分前に処分してしまった由(義父は囲碁の方が好きで、運転免許を返上した今は、自宅PCで囲碁ソフトと対戦中とか)。

 考えてみましたが、今やオンラインゲームなどのデジタル時代に、アナログ的な昔のモノがどこに行けば購入出来るのか皆目見当もつきません。おそらくネットで検索すればあるのでしょうが、それ程本格的な将棋盤は必要ありません。

 ホンジャ、自分で作っちゃいますか!?
ということで、事前にネットでサイズをチェックすると、正式な将棋盤の大きさは尺貫法で決められていて(縦一尺二寸×横一尺一寸)、マス目をメートル法換算すると縦横39mm×35mmとのこと。マス目の数はご存知の通り9×9ですので、余白も入れて40cm×35cmの大きさの板があればカバー出来ます。
そこで、ホームセンターに行って板材を購入。材質はパインの方が硬くて良い(公式な盤はカヤの木だとか)のですが、集積材だと継ぎ目が線を引くのに邪魔。住建材用の大きな一枚板を買って店でカットしてもらえば別ですが、一枚板で大きさ的に見合うのは、厚さ15mmで幅が30cmの桐材しかなく、桐だと軟らか過ぎるかなと思いましたが、その分軽いので450×300サイズの桐の板材(580円)と足部分に使う端材も4個購入し、〆て1100円でした。

 駒のサイズを測り、幅30cmに収めるべく、正式なマス目より狭い縦横35mm×30mm(縮小率が異なりますが、測りやすいように)で設定することにして、油性ペンで正確に線引き(正式な盤は線の太さまで決まっているそうです)し、余った部分は電動ノコで慎重にカット。本当なら、サンドペーパーで磨いて、ニスを塗ってから線を引きたい(無垢の桐は多少滲む)ところですが、時間も無く、「遊びだから、ま、イイかぁ・・・」。そして、多少は将棋盤らしくするために、端材の足4本を木工用ボンドで取り付けて、一応完成です。更に余った桐板の端材を(これは適当に)カットして駒台にしました。些か手抜きではありますが、これでご勘弁。