カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 自宅での“ねずみ大根”の「おしぼり蕎麦」に味を占めて、スーパーの野菜売り場を探してみたのですが、坂城町を中心とした東信地方の地場(伝統)野菜なので、松本ではなかなか見つかりません。

 そんなある日、いつも週末に食料品の買出しに行くスーパーマーケット「つるや」(東信が本拠。生鮮食品の鮮度が良いので、松本平でも店舗を急拡大しています)。
いつものことですが、買い物メモを見ながらも陳列棚のレイアウトが頭に入っていない奥さまは、途中で、
「あっ、イケナイ。○○買うの、忘れた!それと、××も買って来て!」
と、命令された私メがその都度売り場の中をあちこち走り回ります(私メは、「野菜、鮮魚、肉・・・っていう順番に並んでるんだから、メモもその順番で書いておけよ!」とブツブツ独り言を言いながら・・・)
今回も、途中で「タマネギ買って来て!」とのご用命に、肉売り場から野菜売り場に戻った時に、売り場に「上田大根」なる文字を発見。
大きさはねずみ大根同様に、長さが15cm弱と小さく、根元だけの青首大根と違い、全体に緑がかっているのが特徴。形も、下膨れのねずみ大根とは違い、普通の大根のミニサイズといった形状。
「つるや」は、先述の通り東信が本拠(確か、佐久?)なので、時々松本平では珍しい東信地方の食材(追記)も並んだりしますので、「上田大根」が品種改良者名や生産者名ではなく、多分特産品としての地名を指しているのではないかと思います。
 「ねずみ大根じゃないし、でも上田の地大根だったら辛味大根の一種かなぁ・・・?」
と暫し逡巡。この時は、結局は買いませんでした。

 ネットで調べてみると、この上田大根は、地元(JAなど)では「上田みどり大根」と呼ばれていて、戦前に栽培が始まり、上田のスーパーではポピュラーな由。ビタミン豊富で、水分が少ないので大根おろしが水っぽくならず、また生食(野菜スティックなど)にも好適で、“程好い辛味と淡い甘味”があり、何より中側まで緑色をしているため緑色の大根おろしで目にも鮮やかなのだとか。そう言えば、夏の「くるみおはぎ」は細かく切ったキュウリでしたが、前回のおはぎに、ちょこんと添えられていたのは緑色の大根おろしでしたので、多分この上田みどり大根だったのでしょう。

辛味大根ではないようですが、興味をそそります。なお、上田には、山口地区で栽培されている伝統野菜の「山口大根」という小型の大根があり、こちらは辛味も多少強いそうですが、パリパリした食感で沢庵漬けに向いている(地元で云う所謂「かた大根」の一種でしょうか?)とのことでした。上田地方は、地大根が豊富のようです。

 そこで、翌週末での買い出しの時に試しに買ってみました。
初めてスーパーの売り場に並んでから一週間。すると、今回は表示がちゃんと「上田みどり大根」となっていました。やっぱり・・・。
さっそく皮を剥いて卸してみると、内側はやや白っぽく、皮が一番緑が濃い感じですが、大根おろしは鮮やかな緑色。
食べてみると、予想以上に辛味もありましたが、驚くのはその甘さ。普通の大根よりかなり糖分が多そうで、辛味と一緒に一瞬甘さも口の中に広がる不思議感覚。うーん、面白い。この色と味が生かせる料理は何なのでしょうか?・・・いずれにしても、濃い味付けでは負けてしまうので、見た目の鮮やかな緑と共に、辛味だけではなく甘さも引き立つような繊細な和食系で。
緑が引き立つのは、白・・・ってことは、白いかまぼこ、はんぺん、白身の魚・・・?      
【追記】
鯉こくや煮付け用の鯉の切り身などは松本でも時折見られますが、例えば珍しいのは生きたフナ。夏頃だったでしょうか、酸素を注入した水と一緒に透明なビニール袋に10匹以上入って売られていました(うーん、松本でも買う人いるのかなぁ・・・)。鯉やフナの養殖が盛んな佐久地方では、自宅で甘露煮にしてお祝いの席などに出されるそうです。また、焙煎した丸山コーヒーの豆が売られているのも、東信拠点のスーパーならでは。

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