カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 新年早々、且つあまり新年“ぽくもない”レシピの話題で恐縮ですが、久し振りにタイ米が食べたくなりました。
いつもはここでも紹介させていただいた「ヤマモリ」のグリーンカリー(煮込み用の「こぶみかん」の葉が附属しているなど本格派の本場の味!)なのですが、ワンパターンなので、今回は東南アジア風の“ぶっかけ飯”が無性に食べたくなりました。そこで、生のバジルはもうありませんが、霜が降りる前に作ったドライバジルがたくさんあるので、それを使ってタイ料理のガパオライスに挑戦してみました。

 タイ料理の定番の一つでもあるガパオライス。日本語的に云えば、“鶏肉のホーリーバジル炒めご飯”とのこと。以前、国立新美術館に行った際に「クルン・サイアム六本木店」で食べたガパオライスが絶品でした(第1309話参照)。ガパオというのはバジルの一種である熱帯のアジア原産のホーリーバジルのことらしく、またシンガポール風のチキンライス(海南鶏飯)をタイではカオマンガイと呼びますが、ガイというのが鶏肉のことだそうで、ガパオライスも本来現地では「カウパッガパオガイ」というのだそうです。意味は、それぞれ「カウ=ご飯」、「パッ=炒める」、「ガパオ=ホーリーバジル」で「ガイ=鶏肉」。日本ではそれを略して、ガパオライスと一般的に呼ばれています。

 自分で作るに当たってのポイントは、何と云ってもナンプラーではないでしょうか。勿論料理名にある通り、バジルも重要なのは間違いないのですが、やはりあの味付けの決め手は何と言ってもナンプラーにある様に思います。
ナンプラーはベトナムのニョクマム同様、アジア独特の魚醤の一種です。日本にも秋田のしょっつる(塩魚汁)や能登のいしるなど、旨味調味料である魚醤が郷土の味として伝わっていますが、同じアジア圏であることを発酵調味料が認識させてくれます。

鶏肉は挽肉でも良いのですが、細か過ぎるので、鶏モモのカワヲ剥いで自分で粗目のミンチにした方が食べた気がすると思いました。野菜は適当に(パプリカが無くても)玉ネギをこれまた粗くみじん切りにして、ナスがあったのでぶつ切りで炒めて。そして、バジルは本来生ですが、冬ですので自家製のドライバジルをいっぱい入れて。最後に、それらしく見える様に目玉焼きをご飯に載せて出来上がり。
 個人的には、東南アジア風のぶっかけ飯なので、汁気が残る様に液体調味料を少し多目にします。食べる時は、左手にフォーク、右手にスプーンが必須でこれぞ東南アジア風!
 “では、いただきます。♪”