カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 昨年の春初めて伺った、諏訪IC近くの茅野市宮川にある、とんかつと鰯料理の店「勝味庵 本店」(第1317話)。お義母さんが大好きな店です。
前回初めて来た時に、「トンカツはともかく、この山国信州で鰯料理?」と訝しくは思ったのですが、成田のお寿司屋さんで、新鮮で脂の乗った鰯の美味しさに目覚めた“鰯好き”としては我慢出来ず、半信半疑で頼んだのですが、驚きの新鮮さと美味しさでした。
 「旨っ!おぉ~、信州でも美味しいイワシが食べられるんだ!」
と目からウロコ・・・。

 今回、毎週買い物と日帰り温泉にお義母さんを連れていく家内と一緒に、少し遅めのお年賀にと小正月に実家に伺った際、日帰り温泉の「塩壺の湯」(茅野には、市内に幾つもの公共の日帰り温泉が在って、羨ましい限り)と食料品の買い出しの後で、皆で「勝味庵」へ向かいました。
昔は、「お祖母ちゃんの唐揚げが一番美味しい!」と娘たちが大絶賛する唐揚げを始め、大量に料理を用意していてくれたお義母さんですが、昼間は今は一人なので、家内が何も用意しなくて良いからと念押しをしてあり、代わりに「勝味庵」に行くことにしたもの。
こちらの「勝味庵」に「本店」とあるのは、東御市(2004年に東部町と北御牧村が合併)にも系列店があるようです。穂高にも県道沿いに同じ名前の店があるのですが、前回伺った時に(穂高の方が松本からは近いので、支店なら行こうと思い)ご店主に直接聞いたら「(今は)関係無い」とのこと。
前回も行列の順番待ちでしたが、今回はたまたま一巡目が終わったタイミングか、すぐにテーブル席に着くことが出来ました。

二人はいつもの様にミックス(フライ)定食(1500円)ですが、私メは鰯定食(松1800円)。鰯の刺身、素揚げ、フライとイワシ三昧です。刺身は生姜醤油で、素揚げはモミジおろしとポン酢で。そして、フライはトンカツ同様に自分で擂ったゴマと二種類の自家製ソースを混ぜ合わせて頂きます。昼間からではありますが、お義母さんからの優しいお言葉に甘えて(渋い顔の奥さまを無視して)生ビールも勿論有難く頂戴しました。そして、定食には自家製であろう野沢菜漬けが小鉢で付いていて、これもまたイイ味で良く漬かっていました。
 後日チェックしたお店のH/Pに拠れば、
「当店のトンカツは、岩手のブランド豚である岩中豚、山梨の富士桜ポーク、長野のSPFといった上質のお肉を使用しております。揚油も四種類の油をブレンドした独自のもの、パン粉も当日にお店で作る自家製に拘っております。
もう一つの看板商品であるイワシ料理も、築地、松本、甲府の市場から毎日仕入れておりますので、とても新鮮でおいしいものをご用意しております」
とのこと。

 前回は富山で水揚げされた鰯と伺い、てっきり自前で港から直送しているとばかり思っていましたが、そうではなくて、それぞれの市場経由で全国から旬の新鮮な鰯が届くようです。今では呼子に行かずとも生きたイカも運ばれて活き作りが食べられる時代ですので、輸送方法の改善と流通網の整備で、地元松本の市場にも新鮮な鰯が届くんですね。多少コストを掛けても、そういう活魚を売りにしている店に行けば、ちゃんと新鮮な魚が食べられるのだと知った次第。

 フム、二回目の来訪で確信することが出来ました。
“山国信州にも、鰯料理の名店あり!”。