カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前回、チロルが亡くなった時にペットロスにはなったのですが(今だ、会いたくて夢を見ることがありますが)、それでもナナが居てくれたお陰で随分救われたと思っています。もし、ナナが居なかったらと思うと本当にどうなっていたか?・・・ぞっとします。

 以前、良く散歩でお会いした白いトイプー「フクちゃん」をお連れの年配のご婦人(チロルが亡くなった後、散歩中にお会いした時に、家内に「そういう時は、我慢しないで亡くなったワンちゃんのために泣いてあげてイイんですよ!」と声を掛けてくれて、その場で家内は涙にくれていました)は、その前に飼っていた柴が余命宣告をされた時に、ペットロスで(ご主人には先立たれていた)自分がどうなってしまうか心配で、慌てて次のワンちゃんを探しに行ったのだとか。その結果、柴が母性本能で、余命宣告三ヶ月が結果として一年間生きてくれたのだとか・・・。だから、もしフクちゃんに何かある時は、もう息子さんに面倒を見てもらう前提で次の犬を飼うことを確認してあるのだとか。

 だからではないのですが、家内が娘の所に上京した時に、たまたまペット保護団体が犬と猫の譲渡会を最寄り駅の駅前広場で実施していて、数匹の兄弟姉妹の中で引き取り手が無く最後まで残されていたチワワが可愛かったので申し込んできたとのこと(結局他の方に引き取られ、決定にはなりませんでした)。
以前、家内とは、次に犬を飼う時は、今度は引退した盲導犬を引き取って最後まで看取る役目か、保護犬を飼うかしようと話したことがありました。
でも「次」の話をすると、ナナの事を想定しているようで嫌なので、お互い口にこそ出しませんが、それは暗黙の了解でした。それに、フクちゃんの所の柴の様に、母性本能、親犬としての躾の使命感で逆に寿命が延びるかもしれません。長野県内の保健所でも譲渡会が定期的に開かれているのですが、もし行ってワンちゃんに会えばどの犬も可哀そうですし、かといって全部引き取ることも出来ませんので行けずにいます。
そういう意味では、保健所(長野県内で保護されるのは、犬より猫の方が遥かに多いのですが)や保護団体のH/Pなら実物に会うのでないのでまだ良いかもしれません。そこで、その譲渡会で触発されたのか、家内が県内の保護団体だけではなく長野県も譲渡先の対象としている首都圏の保護団体のH/Pをチェックして、60歳以上の高齢者でも譲渡可(子犬ではなく成犬の場合、60才にその子の年齢をプラスした歳の高齢者までOK、とするケースあり)という犬を探しては、「この子なら!」というワンちゃんの譲渡先に申し込んだとのこと。
そのワンちゃんは、真っ白いことから「こゆき」と仮の名前を付けられた雌のマルチーズで、多頭飼のブリーダーから妊娠してお腹に子供がいるのに不要犬として捨てられ、それを埼玉の保護団体が引き取ったワンちゃんでした。しかもあろうことか、吠えても煩くない様に声帯を切られていたとのこと。ちゃんとしたブリーダーも勿論おられるのでしょうが、こんな輩は、生きとし生けるものを扱う資格もありません。それこそ「・・・ざけんな!」と怒鳴りつけたくなります。
しかも、保護団体の方が3ヶ月間世話をする中で、4匹生まれた赤ちゃんは皆死産だった由。ただ最後の子だけは出産後2時間程は生きていたそうで、「こゆき」はその子が亡くなった後も離そうとせず、ずっと世話をしていたのだとか。何とも哀れで泣けてきます。

 そんな紹介記事を泣きながら読んでいた家内が、
 「この子を引き取りたい!」
その保護団体のH/Pから申し込むと、既に申し込み多数とのこと。
しかし譲渡は申し込み順ではなく、室内飼いの条件で、他にも環境等含め色々チェックした上で、申込者の中から保護団体が選択して譲渡先を決定し、実際自宅を訪問してチェックした上でのトライアル開始。首都圏ならいざ知らず、対象とはいえ、遠く離れた長野県では先方も二の足を踏むかもしれないと思いつつ締め切り日を待つこと暫し。
因みに、保護犬は団体で必要なワクチン、フィラリア、予防注射、マイクロチップ装着などを済ませ、健康診断の後に最終的には避妊手術をした上で、譲渡へ向けた二週間のトライアルを経て、問題無いと保護団体が判断すれば正式譲渡というステップだそうです(ワクチン等、避妊の手術費など譲渡までに必要な医療費は、基本的に譲渡先が負担)。勿論譲渡先に問題があると保護団から判断されればダメですが、中にはいくら希望してもトライアルでの相性が悪かったりして上手くいかず、結果として譲渡に至らないケースもあるのだとか。
すると或る日の夕刻電話があり、我が家がトライアル先に決定したとのこと。
そして、7月中旬の連休中、いよいよ埼玉から我が家に「こゆき」がやって来ることになりました。