カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前回(第1766話)、「今まで赤ちゃん連れで食べに行った中で、温めをお願いする前に声掛けて聞いてくれたお店って初めて!」と、その店、京都四条の「煮野菜 おにかい」のスタッフの方の“気配り、目配り、心配り”の“おもてなし”に感心感激したことを紹介させていただいたのですが、勿論、お願いしても断られるお店の方が多いだろう中で、それこそ“真逆”な印象の店が今回の京都で行った中にも在りましたので、 “敢えて”書かせていただきます。

 人手が無ければ(今の日本で一番高いのは材料費ではなく人件費でしょうから)客対応で忙しくて対応出来ないのはしょうがないとは思いますが、問題はその言い方や態度で客の受ける印象は真逆になります。
それは、感激した「煮野菜おにかい」に行った翌日のランチに予約して行った、八坂神社近くの小路に在る広東料理のお店でした。
こちらも長女推薦の店で、「おにかい」同様に直前ではなく、家内が数週間前に予約したお店です。その際の電話でベビーカーでの赤ちゃん連れであることを事前に伝え、個室は無いのですが電話では受け入れOKをいただいた上での予約済み。その時の電話での応対の感じはとても良かったとそうです。
実際に入店し、娘が可能かどうか伺った離乳食の温めに関しては、女性スタッフの方には如何にも迷惑そうに断られました。
しかも店主が、確かに狭い店内なのは分かりますが、カウンター越しにその女性スタッフに向かって「そんな所にベビーカーを置いたら他のお客さんの邪魔だろ!」と、こちらに聞こえるのも構わずに女性スタッフを叱責しているのです。
料理そのものは広東料理の本場であるシンガポールや香港を思い出すくらいに美味しかったのですが、例えミシュランのお墨付きの店(ビブグルマン獲得店とか)であろうがなかろうが、もう二度と行かないでしょう。
というのも、このお店で個人的にはもっと気分を害した“差別的取り扱い”が(家内や娘たちは気が付かなかったようですが、その後の私たちへの店主の応対とは真逆の余りに露骨だった他のお客さんへの対応が、私の座った席からはハッキリと見えていたので)あったのですが、我々は一見さん故(長女は三度目だそうですが)その内容を書くことは控えます。
もしも、仮に、
 「ウチとこは、常連さんだけで十分やっていけるよって、“一見さんお断り”や!」
とするなら、それでも結構!(毛だらけ・・・)。
また、子連れや赤ちゃん連れで食べる客がもし迷惑ならば、最初から「子供連れお断り」にすればよろし!!
ただ、長女曰く、最初は数年前の京都への長期出張中に、在住の仕事仲間の方に連れて来てもらったそうで、二度目は渡米前の今年の春先、一人での京都旅行中に食べに来たのだとか。
 「前に来た時は、奥さんが店に居て対応してくれたけど、とても感じが良かったんだけどネ・・・」
とのことでした。
もしかすると家内が予約した際の電話対応は奥さまで、今回対応していた女性スタッフは長女が前回来た時に応対されていた奥さんでは無かった由。でも例えそれが誰であれ、客にはお店のスタッフの方の氏素性、ましてや性格は関係ありません。ただ気持ち良く食べたいだけ・・・。

 外食で得られる(ことを期待して食べに行く)“美味しかったという満足感”は、決して料理の味だけでは無い筈です。
高校の大先輩にして、我がバイブル「居酒屋百名山」の著者である太田和彦氏の云われる良い店の条件、それは・・・“いい酒、いい人、いい肴”。
そしてそれは居酒屋だけに限らず、例え酒は飲まずとも、どの飲食店にも当て嵌まります。