カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 リビングルームの大画面TVは、Sonyの有機ELブラビアです。
早めの終活と断捨離で、2年前に一戸建てからこちらのマンションに引っ越した際に、あらゆるものを断捨離の一環でダウンサイズしたのですが、その中で反対に唯一大きく、或いはグレードアップしたのが冷蔵庫とTVでした。
(そう云えば、コロナ禍で東京から戻り松本でリモートワークをしていた長女のリクエストで、洗濯機も乾燥機能付きのドラム式にグレードアップしていました・・・ん?これって、昔で云うところの“三種の神器”⁇)

 子供たちが巣立って以降は母を含めて年寄り3人だけだからと、10年ちょっと前に買い替えた冷蔵庫は、それまでより小さめの480リットルにしたのですが、これが失敗でした。食料品の買い出しは週一のまとめ買いでしたし、冷凍可能なモノは一度に多目に作って冷凍保存するので、冷凍庫が小さいとすぐに一杯になってしまうのです。
そこで引っ越しにあたって冷蔵庫だけは550リットルと今までより大きめのサイズにして、また家内のリクエストで、野菜室は冷凍室よりも開ける頻度が高いので、野菜室が一番下ではなく取り出し易い真ん中にあるタイプにしたのですが、これが大正解でした(因みに、選んだ冷蔵庫には一番下の大きな冷凍庫とは別に、独立した別の小さな冷凍室と製氷室が野菜室の上に並んでいるので、夏に使う氷や使う頻度が高い冷凍モノはこちらに収納可能です)。

 さて今回の主題であるリビングルームのTV。画面の大きさそのものは55インチで以前と同じですが(65インチだと、狭いマンションでは視聴距離が十分に取れず、むしろ部屋のサイズに比べ大き過ぎます)、昔のモデルに比べれば勿論液晶TVも4K液晶など画素数増に伴い映像表現は随分進化していますし、また画面も遥かに薄くなっています。しかしTV売場で実物を見比べると(各社とも売り場では目立つように、実際家庭で見るよりもかなり明るさを強調した家電売り場用の映像表現に変えているので注意が必要ですが)、例えば同じブランド内での有機ELと4K液晶との比較であれば(同じ宣伝用の映像を使っていることが多いので比較し易い)、やはり同じ4Kでもバックライトの液晶と自発光の有機ELではその映像表現の差(但し、その差が分かる高画質の映像作品であればですが)は歴然でしたので、結局4K液晶ではなく最新の有機ELにしました。
中でも購当時Sonyのそれは、TV画面自体が振動するサラウンドの平面スピーカーが用いられていて、その臨場感が特徴。しかも前後左右に加え、高さ方向の音表現も可能にする最新の立体音響技術Dolby Atmos(ドルビーアトモス)にも対応。従来、立体音響を楽しむにはリアスピーカーなどを設置するか、またDolby Atmosなどの最新の立体音響技術が盛り込まれたサウンドバーを追加する必要がありますが、このブラビアでは、「Sony独自の最新の音声処理システムにより、テレビ本体のスピーカーだけで立体音響が体感出来る」というのが謳い文句でしたので、今流行りのサウンドバーを追加しなくても、TVだけで30Wあり音量的にも十分と感じた次第。
因みに、マンションの様な集合住宅では階下への低音の影響を危惧し、床置きのサブウーファーの使用は諦めたというケースが多いのです。従って、流行りのサウンドバーもサブウーファーが独立していない、オールインワンタイプのサウンドバーを選ばざるを得ません。
片や、既にご紹介した様に、寝室のパナソニックのビエラは、各社の4K液晶モデルの中では当時最小サイズだった42インチの液晶TV(現在4Kの最小モデルは43インチで、42インチは生産終了予定の古いこのモデルだけだった)ですが、購入した時からTV側の音響は今一つということは分かっていたので、入門機にも拘らず最新のサラウンド技術Dolby Atmosを搭載し、本体内にデュアルサブウーファーを内蔵しているので低音も豊かで音質的にも高評価の(当時から現在でもベストバイモデルの)DENON のサウンドバー DHT‐217を追加して、音響的にも満足いく環境で視聴しています。
そこで、リビングルームでは2年近くブラビア本体の平面スピーカーだけで視聴して来たのですが、一般のドラマやスポーツ中継などの映像は全く問題無いものの、YouTubeなどで音楽プログラムを視聴するとなると、やはり低音不足が気になってきました。
 「うーん、もうちょっと低音を効かせたいなぁ・・・」
そうかといって、サラウンド音響で30Wのブラビアの平面スピーカーも捨てがたい。そこでブラビア自身の音響を活かして、そこに低音だけを追加し強化することにしました。
そのためにはサブウーファーをだけを追加しても良いのですが、TVから(アンプを介さないと)直接は接続出来ません。また幅1m近い様な大型のサウンドバーはTV台の置き場所もですが、視覚的にも邪魔。そこで2段になっているTV台の上の段に置ける様なコンパクトなタイプを選ぶことにしました。因みに上の段の幅は60㎝です(因みに、上述のDENONのサウンドバーDHT-217は長さ89㎝です)。
探してみると、サウンド的にも合格(≒満足出来そうなスペック)で且つサイズもそれに適合するコンパクトタイプのサウンドバーは僅か2モデル(聞いたことも無い無名ブランドの製品は除きます)で、YMAHAとJBL。長さがそれぞれ60cmと61.4cm。見た感じYMAHAは長さがピッタリなのですが、高さが1cm程厚くて、しかも全体が何だかボテっとした感じでデザイン的には私の好みではありません。但し、スピーカー2基だけのJBLに比べ、YMAHAはサブウーファー機能のスピーカーが追加されています。いずれにしても、どちらも日米の老舗の音響ブランドですのでサウンド的には安心です(というより、米国ハーマンのJBLは、嘗ての“怪物スピーカー”パラゴンに代表されるハイエンド・オーディオメーカーとしてオーディオマニア憧れのブランドでした)。
そのため選択肢としてはどちらでも構わなかったのですが、ところがたまたまAmazonのプライムデー期間中に、そのJBLのサラウンドバーが対象商品に含まれているのを発見!しかも、通常2万円弱が、11,000円ちょっとで購入可能とのこと。そこで奥さまに頼んで(≒懇願して)、最新のJBL「BAR 2.0 All-in-One MK2」を買ってもらいました。このJBLのサウンドバー2.0 はサブウーファーレスながらも、昔から定評あるJBLサウンドの豊かな低音というレビュー評価で、しかもDolby Atmosではありませんが、JBL独自のサラウンド音響技術を搭載してDolby Digitalに対応しています。因みにYMAHAの当該モデルもDolby Atmosではなく、独自のサラウンド技術とのこと。どちらも実売2万円以下のモデルですので、スペック的にそこまで要求するのは無理でしょう。(Dolby Atmosを搭載するには、開発した米国企業のドルビー研究所にライセンス料を支払わなくてはいけません)。
 数日後、Amazonから送られてきました(注記:梱包箱の写真を撮っていなかったので、H/Pから写真を拝借しましたが、MK2の前の初期モデルの箱です)。
ところが、到着後さっそく接続してみると、私が当然とあると思っていた機能がSonyブラビアには無かったのです。
最新のサウンドバーはTVとの接続はHDMIのARC接続(TV側のリモコンでTVとサウンドバー双方が連動してON-OFFやボリューム調整が可能)が殆どで、SonyもJBLも問題ありません。しかもJBLにはHDMIケーブルが付属されているので、新たに購入しなくてもサウンドバーが届けばすぐに接続可能です。
しかし、例えば寝室のパナのビエラと違って、(Sonyの他の機種は知りませんが、多分)ブラビアの平面スピーカーを搭載しているモデルはTVとサウンドバーを同時に使うことが出来ず、どちらか一方を選択しないといけません。つまり、サウンドバーを使う時はせっかくのサラウンド効果のあるTVの平面スピーカーは鳴らないのです。逆にTV側の平面スピーカーの音響を使用する時は、サウンドバーが接続されていてもサウンドバーから音を出すことが出来ないのです。
ただ後で分かったのは、ソニー自身のサウンドバーの指定機種との接続なら、センタースピーカーとしてテレビからも同時に音が出せて、「定位感が向上し、より臨場感のある体験が可能」と謳っているのです(それにしても、Sonyだけっていうのはちょっとヒドイよなぁ・・・!)。
最初何がいけないのか分からず(しかもSonyにはトリセツが付属しておらず、ネット上でダウンロードしないといけません)、トリセツを見ても(当方の見方が悪いのか)なぜ両方から音が出ないのかは直ぐには分からないのです(サウンドバーの接続方法などは記載されているのですが)。
そこで、Sonyの対象機種名と一緒に症状や使用上の要望(双方同時に鳴らしたい・・・云々)を入力検索して、漸くネット上でそれに該当する、既に同じ問題を体験済みの第三者の方のアドバイスと、それを手掛かりしてトリセツ上の記述も見つけることが出来ました。
その結果の結論・・・HDMI接続ではTVとサウンドバー双方を同時に鳴らすことは出来ないが、別売りの光デジタルケーブルを接続すると両方から音を出すことが出来る。但し、その場合に(HDMIのARC接続の様に)TVのリモコン一つで双方を使えるかどうかは不明(=トリセツには記述されていない)。
余談ながら、他の製品も含めてなのですが、Sonyのお客様相談室機能は全く以て本当に不親切‼‼・・・。電話は平日の昼間に何時間待っても全く繋がらないし、ではメールで回答を得ようとすると、これも非常に複雑で使い辛い(すぐに送信出来ない)。しかもたまたま家電量販で(別製品ですが)同じ話題に触れた時に、量販のスタッフの方曰く、
 「いや、お客様だけでなく、ソニーさんは我々量販からのコンタクトでさえ非常にし辛いんですよ。殆ど繋がらないです・・・。」
もはや、Sonyはメーカーなどではなく、最早エンターテイメント制作のソフト会社なのでしょうか?(アフターサービスなぞ関係無しの、制作する映画や歌が一発当たればそれで良し・・・で、売りっぱなし、作りっぱなし・・・。実際のグループの利益も、ハードよりもソフトで稼いでいる筈ですので・・・)
 さて、光デジタルケーブルを量販店から買って来て接続した結果、漸くTVとサウンドバー双方から音が出て来ました(ある意味、無駄な出費なのですが・・・)。しかしSonyの平面スピーカーの音源上(スピーカーがTV画面上のどこにあるのか、サウンドバーとの距離で)、ドラマやニュースなどで、人が発声する場合、平面TVからの音声とサウンドバーからの音声が二重に重なって聞こえてしまうのです。そのため聴いていて何だか不自然で気持ちが悪いのです(例えば、ニュースを読んでいるアナウンサーが同時に二人いる感じ)。
これが寝室のパナのビエラだとTV側のスピーカーの性能が(せいぜいTV下部に配置された左右のステレオ単音源で)低いせいか、逆にサウンドバーと同時に使っても気にならない。むしろどちらか単体で鳴らすよりも、双方同時に鳴らした方が相乗効果で増幅して、より厚く立体的に聞こえるのです。
従って、Sonyの様にTV側のスピーカーの性能が高いと(??)、サウンドバーとの併用はむしろ逆効果で“痛し痒し”なのかもしれません。
でも技術的に、自社のサウンドバーで双方を活かす術(すべ)があるなら、Sonyのサウンドバー自体に何か特殊な独自技術が施されている訳では無い筈なので、他社のそれも活用できる筈。どう考えても、素人目には他社製品排除としか思えないのですが・・・(如何???)。
しかし、これが音楽の場合は、クラシックでもJazzでもポップスでも、オケや合奏でなくソロシンガーであっても、ミュージックシーンになるとこれが全く気にならない。むしろ追加されたサウンドバーの音響効果が増幅されて音に立体的な厚みが出ます。特にさすがはJBLで、両側に楕円形スピーカーが僅か2基だけの筈(サブウーファー無し)ですが、80W(40W×2)と十分なボリュームでしっかりと低音も出ていますし、独自というサラウンド効果(Dolby Atmosではありません)で確かに立体的に聞こえてきます。
そこで、音楽を聴く時だけ、従ってTVの番組よりも、むしろYouTubeやYouTubeミュージックの音楽プログラム、例えばライブ録画された国内外のクラシックコンサートやJazzやポップス、クラシックなどのプログラムなどを視聴する時は、サウンドバー側のリモコンでONしてサウンドバーとTVの双方から音を出して視聴しています。もし、OFF後に、また音楽番組を視聴する場合はそのままTV側のリモコンで消せば(JBLはスリープ機能があるので)、次にTVリモコンでONをする時もサウンドバーも同時にONになるので便利です。
そのため、好きな音楽番組をリビングで視聴する時は、JBLのサウンドバーも追加して、低音の厚みを増したサラウンド環境で音楽を楽しんでいます。 
 それにしても、当然と思っていた機能が、ブランドによっては使えない(というより他社製品排除)というのを今回知って、些か“天下の”Sonyブランドに幻滅を感じるのを正直禁じえませんでした。
 「こんなのは技術的であろう筈がなく、むしろマーケティング上の対応であるとしたら、エンジニアの盛田さんはともかく、あの井深さんは泣いているだろうに・・・」

 『真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場』
ソニー創業者井深大氏が書いた東京通信工業の設立趣意書、そんな対応をしている(させられている?)今のSonyのエンジニアの人たちはもう一回読んでみればイイ・・・。
問うて曰く、江田島の“五省”で云う「至誠に悖るなかりしか・・・」。

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