金時山登山からの帰路、金時山から無事下山したお礼を兼ねて、久し振りに仙石原の長安寺に立ち寄ってお参りをして行くことにしました。
参拝目的からすると、本来は坂田公時(金時)を祀る公時神社(金時神社)の方が相応しいのかもしれませんが、私たちは長安寺の佇まいを気に入っているので、観光も兼ねてこちらのお寺さんに参拝です。長安寺へはNYへ渡航する前に長女と来て以来ですので、3年振りでしょうか。
御殿場と小田原方面を結ぶ国道138号線の仙石原交差点近くにある長安寺は、正式名称を「龍虎山長安寺」と称し、ご本尊は釈迦如来の曹洞宗のお寺さんです。創建は古く、南北朝時代の1356年で元々は大涌谷近くにお堂があったのが、江戸時代になって現在の仙石原に移転建立されたのだそうです。
交通量の多い国道から少し入っただけですが、皆さん仙石原に来ても立ち寄らずに通過してしまうのか、いつ来ても箱根の喧騒から離れて、山間に抱かれる様に静かに佇んでおられます。

以前8年前に箱根に最初に来た頃、湿生花苑近くのご夫婦で営まれている和風レストランで、女将さんから「イイ処だから、一度行ってみなさい!」と薦められたのが切っ掛けで訪れたのが最初で、その時は10月末でしたので既に紅葉が始まっていました(上2枚がその時の写真)。京都も同様ですが、モミジは秋の紅葉も勿論素晴らしいですが、初夏の青モミジもなかなか素敵です。
このお寺の良さは、何と言ってもその青モミジの林と“当国花の寺”として色様々な山野草にも彩られ(今回はヒメシャガがちょうど花の時期を迎えていました)、その山間に色んなお姿をされて五百羅漢さんがあちらこちらにユーモラスな表情で静かに鎮座されておられることです(上の写真が淡い紫色の花がヒメシャガです)。
こちらの羅漢さんは、昭和54年(1979年、私が社会人になった年でもあります)に寺を継いだ和尚さんが竹林を切り開き、その地形を活かして木々や花を植え、そして1985(昭和60)年からお釈迦さまの弟子である五百羅漢の建立を始められて、檀家さんや個人の方の寄付等でこれまで約300体近くが創られて置かれており、現在も建立が続けられているのだそうです。
ですので、この景観が作られたのは決して古くはないのですが、京都のお寺にも似た古刹然とした佇まいに惹かれ、箱根に来る度、何度も訪れています。
驚くのは、檀家さんが多いのか(お寺の奥にキチンと整備された広い墓地が拡がっています)、これが京都だったら最低でも500円位の拝観料を“取る”のが当たり前の筈なのに、拝観料が無料なこと。しかも日夜“極楽浄土”への道を説いているお寺さんが多い筈の京都では、嘗て市が財源確保のために「古都税」として寺社の拝観料への課税を試みて寺社側が強く反発し、拝観停止などの強硬措置で対抗して大騒ぎになったことさえあるというのに・・・。ですので、余計有難く感じられて、本堂だけでなく他のお堂にもお賽銭を自然とお納めしないといけなく感じます。
そうして、時々しか拝観者に会わず、静かで凛とした空気を漂わせた境内をゆっくりと心ゆくまで歩かせていただくと、不思議と心からゆったりと穏やかな気持ちにさせられて・・・、思わず、
「ありがとうごいざいました」 -合掌